『あしたのジョー』『ザ・タウン』

先週土曜日、カメラ店の手伝いで集合写真。


同じく先週土曜日。歯のメンテナンスに。
9年前に差し込んだ銀歯が歯ブラシ中に取れた、のでその治療をお願いする。
歯自体は神経を抜いていて痛くはないのだが、かならモロく柔らかくなっているらしいのでどう治療するかは二週間後の経過をみて決めるとの事。
いつもながら痛みを徹底的に抑えて手早く的確な治療に頭が下がる。
治療後、先生と雑談。


本日日曜日。ジムに。
ストレッチとランニング・マシン。
筋トレはまるごとサボる(笑)。
67分で9.37km。
体重90.67kg。
1kg減った(笑)。


『ちばてつや 総特集 漫画家生活55周年記念号』
河出書房新社から『あしたのジョー』公開に合わせて出たちばてつやのムック。
相当に内容が濃い。
寄稿者のメンツもさることながら、大友克洋がちばてつやについてインタビューを受け語っている。
文藝春秋からの再録ではあるが、実弟のちばあきお氏の文章を読む事もできた。
あきお氏が亡くなって27年たつ今をもってしてもちばてつやはその死を受け止め切れていないのが分かる。
ヤングマガジン誌に掲載された『トモガキ』も、このムックに掲載されている『家路 1945〜2003』もそうなのだが、漫画として非情に面白い作品なのだが、そのどちらも最後のコマがとてつもない暗さで終わっている。
ああ、ちばてつやという人は本音の部分で相当なペシミストであるのだな。というか中途半端なペシミスト以上の絶望を抱えて生きてきたのだなと理解した。
私は当ブログで再三再四かいてきたが、東京都青少年の健全な育成に関する条例に関しては大反対であり、これを推進した者達をもう本当に八つ裂きにしたいぐらい腹がたっているw。
コイツらもう想像のつかないような惨たらしい死に方をすればいい、ぐらいに思っておるのだw。
が、オイラがクドクド能書きをかいたわけだが、一番の説得力のある反対理由をあげれば、ちばてつやが反対しているからにつきる(笑)。
思考停止と言われてもいい。
石原や猪瀬なんかの意見に組して思考停止するより1万倍ぐらいマシというものだ
ちばは漫画界の良心であり、体制側から的確に距離を置く姿勢は尊敬に値する。
そんなちばを蔑ろにした石原慎太郎は当然許せる存在ではない。
今後漫画界の中心が弘兼憲史なんぞに移ったら、もう体勢ベッタリだろうね(笑)。
弘兼の反体制、心情左翼って単なるポーズだから(笑)。
ほんとね、ちばてつやには長生きしてもらいたい。
漫画描いてもらいたいのが本音だけど、生きて存在しているだけどもいいよ。


『江口寿史のお蔵出し 夜用スーパー』
もう漫画家として半笑いでしか話題にできない江口寿史の単行本未収録を集めた単行本。
これ、去年の年末に発売されていたようだが、全く知らなかった(笑)。
本当にくやしいが、面白い。
面白いからタチが悪いとも言える。
つまり、他の作家に対し上から目線でエラそうな事を言えるだけの作品はちょぼちょぼ描いている、ってことで(笑)。
前述したちばてつやのムックにも江口は寄稿の漫画をよせているのだが、最後のコマでまだ自分が漫画家でちばを目指して漫画を描いていこうという決意表明じみた事をかいているのだが、映画『告白』的にいったら、もう一つコマを増やして「な〜んてね」という台詞を追加したらいいんでないの(笑)。
椿屋の源こと狩撫麻礼原作の『平成大江戸巷談 イレギュラー』の5話分が収録されている。
狩撫麻礼的な商業主義的なるものに対する嫌悪は少々閉口するが、この5話分ぐらいがたしかまともに江口が作画していたところだろう。
それ以降本当に「間に合わせ」「時間切れ」「それ故の雑さ」が作画に表れていき、この二人の漫画作品は玉砕する。
作品を続けていけば面白くなったのかどうかは分からぬが、現状読める範囲で言えばそんなに面白い話とも思えない。


狩撫麻礼についてである。
彼の原作の漫画は結構すきで、『迷走王 ボーダー』は雑誌掲載から単行本まで揃えて読んでいた。
が、読んでいるうちにいや〜な気分になったのだ。
所謂マスコミのオペレーションに乗っかることしかできない一般大衆をを上から目線で説教する姿勢が。
内田裕也一派がやたらと商業主義のオペレーションに乗った音楽などと売れてる曲や歌手をディスるのと同じぐらい鼻持ちならないと感じた。
狩撫原作の漫画や内田裕也一派に共通しているのは、一般大衆で思考停止したお前らが知らないものをオレが持っている。
お前らはどうしてオレ達がもっているすばらしいものに気がつかないのか。
そんな匂いが共通して漂っている。
彼等の嗜好に見向きもしない一般大衆がそんなに悪いのか?
彼等は思考停止した一般大衆が一斉に自分の方を見れば満足なのか?
それは彼等が唾棄していた多数派に実は自分もなってみたいという気持ちの現れではないのか?
自分達のやっている事が少数にしか理解されない事はむしろ誇りに思うべきであろう。
多数派になるという事は次第に提示したものに対し思考停止していくことで広がっていくのだから。
売れてるものをディスる必要等ないではないか。
どこかで自分たちも多数派になりたいというヨコシマな下心が非情に下品に見える。
ディスるのではなく、思考停止した一般大衆を己の腕力で自分たちの方に振り向かせる努力をするべきなのだ。
内田裕也一派といっしょくたにしちゃったけど、狩撫麻礼はその点の努力や腕力は怠り無く持ち合わせている。
だからこそ、『迷走王 ボーダー』は比較的多くの一般大衆(オイラを含める)の指示をうけた。
サザンやTVドラマが好きな事を彼等に批判されるいわれはないのだから。
上から目線で大きなお世話だよ(笑)。


町山智浩のPodcastで『Space Battleship ヤマト』がらみの評論において、以前タモリがなぜ谷村新司やさだまさしをやり玉にあげてディスっていたのかという理由を解説。
東宝で『連合艦隊』歌を谷村新司 が。『二百三高地』の主題歌をさだまさしが。
当時のフォークソングというものが平和を愛し戦争に反対するという立場にありながら、こんな戦意高揚を旨とした映画に歌を付けるという事に我慢がならなかったとのこと。
なるほど合点がいったわい(笑)。
タモリは良い奴である。


『あしたのジョー』
ネタバレあります。
先週金曜日109シネマズ菖蒲で。
言わずと知れた日本漫画界の至宝であるちばてつやの作品。
まず『あしたのジョー』とは?
これは人によって様々な意見があるだろうが、オイラが独断で言えば有名なラスト・カットにつきるのである。
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このラスト・カットがどれだけの読者の心を捉えたか。
ジョーは死んだのか?生きているのか?
そしてあまりにも見事なラスト・カットだった為に一時期最終回というと真っ白な登場人物で終わる漫画もあった。
明らかにパクリなんだけど、パクリたくもなるようなまさに語りぐさになるラスト・カットであるのだ。
今もなおブレードランナーの世界観から抜け出せない状態と同じぐらいに、あのラスト・カットはエポック・メイキングであり完璧な終わり方だ。
ただ漫画原作で一番に語られるのはこのラスト・カットだとしても<ここから更に意見は分かれるだろうが>、物語上の盛り上がりはラスト・マッチであるホセ・メンドーサ戦ではなく、対力石徹戦だ。
ジョーが力石と邂逅することでその後にボクシングをやることの強力な推進力になった。
そしてジョーが試合を通じ彼のその強さを素直に認められるだけの男になった矢先に、力石は死ぬことになる。
その後はジョーをバンタム級に縛り付ける呪いのような存在に死して力石はなるのだ。
つまり物語の盛り上がりの最高長は力石との死闘なのだと思っている。
今回の映画版で力石が出るという時点で、あの原作のラスト・カットはナシだなと思っていた。
危惧としては、あのラスト・カットなしで映画をどうしめくくるのだろうか?というところである。
映画版は実に大胆に原作のエピソードをカットしていた。
「すまん、ジョー」
の鼻からうどんのマンモス西のシーン(笑)はあるものの、ストーリー上の完全な傍流での描写になっていた。
つまり徹底的にジョーと力石をフォーカスした作りになっている。
映画の二時間ちょいの尺の中でこの作品を作るにはこの手段しかないし、ベストなものだと思う。
では映画自体のデキはどうかと言えば、ちょっといいぐらいの凡作であるというのがオイラの率直な感想である。
まず上映時間が131分と長く感じた。
長く感じた理由は分かっている。
ジョーと力石にフォーカスした脚色であることを前述したが、もっと狭く深く二人にフォーカスするべきだったのだ。
まず白木葉子役の香里奈は雰囲気も演技も好演していたと思うが、彼女の役柄の比重をもっと小さくすべきであった。
白木葉子がジョーにパンチを繰り出すシーンがあるのだが、それが所謂「女の子パンチ」ではなく、ちゃんと肩を入れたものだったのに感心したが(笑)。
感心したけど、白木葉子がドヤ街出身であるとか、ドヤ街の再開発なんてサイドストーリーは削除するべきだったのだ。
演じる役者の為に見せ場を作る為の設定だろうが、これがなければ30分は削れるんじゃないだろうか。
それからウルフ金串との試合ももっとあっさりとするべきであった。
そのかわり力石の減量シーンをもっとねちっこく。
本作ではあっさりしすぎ。
アニメ版の力石の方がもっと鬼気迫って凄惨な印象があった。
これを徹底的に粘ってやらなければ力石の死に説得力が半減してしまう。
さらに白木葉子を入り込ませない為にもジョーと力石の関係をもっとホモソーシャル的なもので描写してほしかった。
ジョーにとって力石は自分の前に立ちはだかる憎き存在であったかもしれない。
が、ジョーが試合を重ね強くなっていくにしたがい、力石への憎しみという部分は薄れてきた筈なのだ。
力石との試合後に初めて彼を認めたのではなく、それまでの過程ですでに力強さを認めつつあったに違いないのだ。
ジョーにとって力石との試合は自分が尊敬に値する相手としての確認の為でしかなかったはずなのだ。
「強さ」というものを知ってる相手がリングの上で待っている。
しかも体重差のある中で試合の前からすでに命をかけて階級を落とす力石。
お互いがお互いのいる場所に死にものぐるいでにじり寄っていくさまのなんと官能的な事よ。
結局は白木葉子の出自であるとか余計なものがくっつきすぎて、ジョーと力石の戦いの印象が散漫になってイマイチ盛り上がらずに終わってしまった感じである。
更に追い打ちをかけるようにエンディング。
これはもう、力石が死んだところで上手くまとめて終わらせるべきであった。
このエンディングがものすごくトロくさい蛇足にしか見えない。
このエンディングを切ればいいのだ。
力石の死後一年とか、戻ってきたジョーとか、そんなもんはどーでもいい。
製作者達も物語の落としどころに右往左往しているかんじが見て取れた(笑)。
まだ真っ白になったジョーを描いていないから、と実写の続編は勘弁してくれよな(笑)。
ほんとにヴィジュアル的には語るべき内容はないし、ラスト・カットをやりたいがための実写なんて上手くいくわけないのだから。
オイラの読解力がつたないせいかもしれないが、原作において白木葉子がジョーに愛の告白をするところがいまだに納得できない(笑)。
最初に読んだ時はかなりの衝撃があったのだが、あまりにもとってつけたというか、唐突すぎて正直よく分からん(笑)。
そういう訳でこれ以降のジョーはラスト・カット以外作る為の推進力はないのだから作らない方がいいよ(笑)。
最後に本作のキャストは皆よかったと思う。
ジョーがジョーに見えないのは仕方ない(笑)
あんな髪型にできるわけないんだから。
力石役の伊勢谷友介の計量シーンのもう腹と背中がくっつきそうな描写(アレ、CGぢゃないよな?)は凄まじいのひとこと。
ドヤ街の食堂のオカミさんが西田尚美でホルホルしたり(笑)。
同じくドヤ街のシーンで倍賞美津子にそっくりな人がいるなと思っていたら、本人だったりとか(笑)。
でも秀逸は丹下段平役の香川照之だね。
ある意味丹下段平はジョー以上に(元)ボクサーっぽく見えなくちゃいけないわけだけど、さすがはボクシング・オタク香川(笑)。
ものすごくそれらしい動きをしてた。
ボクシング映画なら『ミリオンダラー・ベイビー』『キッズ・リターン』。
本作の曽利文彦監督なら『ピンポン』が現状代表作だね。本作『あしたのジョー』は曽利監督の『ICHI』よりは面白かったよ(笑)。
そして『あしたのジョー』なら、やっぱり原作かアニメ版の『2』で十分だろうね(笑)。
『あしたのジョー』は映画の尺には致命的に納まらないということが今回で判明したかたちである。


『ザ・タウン』
ネタバレあります。
先週金曜日109シネマズ菖蒲で。
ベン・アフレック監督作。
次期イーストウッドの呼び声も高いベンであるが(笑)。
映画自体はすごく手堅く作られている。
手堅く作る事ってむずかしいからね。それだけでもたいしたものである。
ただ物語的に新しさというものがなくて。
ただただ上手く演出したなという印象のみ。
銃の発砲音が良かったかなあ。印象に残るのは(笑)。
後、たぶんアサルト・ライフル(だったと思うがw)で車のエンジンブロックは砕けないと思う(笑)。
パトカーを無力化するならやはりタイヤ狙うのが一番だね(笑)。
そんなところである。
by 16mm | 2011-02-13 21:35 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)
Commented by chata at 2011-02-13 22:31 x
内田裕也といえば・・・
昨年末だったか年始にフジでやってた深夜番組を思い出します。
番組視聴と同時に、2ch実況アプリ『Balloo!』を起動してたのですが

内田がハワイの海岸線をチャリで走る様をずーっと撮影してると
実況:「ジジイのプロモーションビデオかよ!」とか

年末カウントダウンライブで内田が『ジョニーBグッド』を歌うと
実況:「去年といっしょじゃねーか!」「持ち歌それしかねーのか!」とか

ひとりで大爆笑してました。この人はネタとして生き続けて欲しいっすw


いまCMで流れてる19日からの『ヒアアフター』観ますでせうか?
この監督なら予告詐欺はあるまいw
Commented by 16mm at 2011-02-13 23:17
■re:chataさん
>裕也さん(笑)
内田裕也が何故一目置かれているのか分からない(笑)。
しかしね、この人の場合一曲もヒットを出してないのが唯一の強みなのかも(笑)。
一曲でもヒットだして次が続かなかったら「一発屋」のレッテル貼られるわけだしね(笑)。
ヒット作がないから恐れられる(笑)。希有な存在、それが内田裕也(笑)。
知ってるかもしれないけど↓(笑)。
http://www.youtube.com/watch?v=CyAVnG-kYkM&feature=related

>『ヒアアフター』
『グラン・トリノ』『インビクタス/負けざる者たち』と立て続けに劇場で観なかった事を後悔する作品にあたっちまってますからねえ。
今回はいこうかしら。
ただイーストウッドの次作がエドガー・フーバーを題材にしてディカプリオ主演の映画らしいので、そっちが楽しみかな。来年の映画らしいけど(笑)。


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