『SP 野望篇』『ブルーバレンタイン』『岳 ガク』

先週、パソコンを使う机を新調した。
前のは以前食卓で使っていたテーブルの天板を、ミシンの鉄製の脚(昔父親が洋服の仕立て職人だったので)の上に乗っけておいただけで固定もしてなかった。
なのでちょっとテーブルに寄っかかったり、力を入れたりすると星一徹の卓袱台ひっくり返しな状態になっていたのだ(笑)。
先日の地震で、天板がずり落ちた際にミシンの脚の上端の部分で穴をあけてしまったのだ。
ちょうどキーボードを置いているところであり、キーを押すたびにガタついた。
一万円チョイでパソコン用のテーブルを購入。
キーボードを置いて引き出せるトレー付きなのだが、イマイチ使いづらいので雑貨を置いとく場所になった(笑)。
まだ慣れてない所為か、パソコンを使用してると疲れてくる。


iPhoneのアプリで"フラッシュ・フラッシュライト"の無料版をダウンロード。
懐中電灯のかわりである。


先週土曜日。
亀田兄のボクシング。
興味が湧かないので結果だけ確認。


先週の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 』での松本人志の
「ビーダマのような眼をして云々」
という表現に笑った(笑)。
こういう表現はむちゃくちゃ上手いなあ。
さすがだ。
映画はどーだか知らんが(笑)。


本日日曜日、ジムに。
ストレッチ、筋トレ、ランニングマシン。
ランニンングマシンはランダムに傾斜をつけるよう設定。
67分で5.93km。
体重92.45kg。
やはり距離を走らないとまずいかな。


宇多丸の『エンジェル ウォーズ』の映画評を聴いたら、再度観たくなった、というかこの映画がもっと好きになった。


『SP 野望篇』
ネタバレあります。
DVDを購入し、iPod touchで視聴。
更にTV版を観る。
これはもう結果論であり、後の祭りなわけなのだが、TV版のあの尾形と井上のギンギンな終わり方で『SP』を終わらせても良かったかなと思う。
TV版のラストのようなこれから起こるであろう邪悪な予感の提示で終わらせるというのも悪くはなかったのではないだろうか。
当時は「こんなところで終わらせやがって」という風にも思ったが、その一方で上手い終わらせ方するなあとニヤリともしたのだ。
そういう事もあって、『SP』のすべてが映画の中で解決されることを期待したが、『SP 革命篇』のラストも予感の提示で終わらせていた。
そして結果的にTV版の完成度が高かっただけに、映画が付け足される事によって『SP』という物語全体のクオリティが落ちてしまったと感じている。
TV版のガッチリ組まれた物語はあれ以上付け足し等できない筈のものだったのだ。
映画版を付け足した為に物語の構成にいくつもの穴があいてしまった。
致命的なのは尾形の扱いである。
TV版での尾形は麻田総理(その時は総理ではなかったが)の演説の場にたまたま居合わせ、そこで幼少の井上の両親が殺害されたのを目撃したにすぎない。
尾形が"たまたま"その場にいたにすぎないというのは、演説の終わりで腕時計などを見たりしていたからだ。
そしてTV版のシナリオ本にも尾形が「友人との待ち合わせで駅前広場に現れる」かいてある。
映画版で描かれているような、あの駅前広場で尾形が麻田を父親の仇として殺害をしようなどという素振りは伏線としてもまったくなかった。
この映画版での尾形の設定の取って付けた感が映画のテーマを軽くしてしまったと思う。
"大義"という抽象的だが大きな枠組みを理想として殉じようとしていたと思っていた尾形が、結局はそれを利用して父親の仇を取るというのが最終目的だった、と。
TV版を観て期待を膨らませていたこちらとしては"大義"というものが非情に矮小化されたものになってしまったと感じられたのは残念であった。
この『野望篇』から登場した伊達國雄についても。
劇中、公安の内偵の場で伊達國雄について
「主婦には人気が高い。ルックスもいい。典型的なポピュリストであり、信用なできないが色気はある」
こういう台詞があるのだが、当の伊達を演じているのは香川照之。
良い役者だとは思うけど、女子供の共感を得るようなルックスではないと思うのだが、どーなのだろうか?
香川照之が醸し出す雰囲気というのは泥臭くも成り上がっていく不屈さであって、決して生き方のスマートさや見てくれのスマートさはではない。
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『SP』コミック版の伊達國雄が↑である。
台詞どおりであればコミック版みたいなルックスが必要なのだ。
それは表面に泥臭さが出てはいけないのだと思う。
立派な顔立ちをしルックスからは正義の味方のように見えるべきだ。
香川照之だと最初っから権謀術数で小賢しく動くように見えてしまう。
少なくとも東大出のエリート完了をも引きつける魅力がなくては成立しない。
香川照之はミスキャストだと思う。
映画の続編である『革命篇』のDVDが出て、再見してから『SP』を総括してみたい。
金城一紀の映画版のシナリオ本が欲しいな。


『ブルーバレンタイン』
ネタバレあります。
先週木曜日、TOHOシネマズ シャンテ。
上映規模が小さく、日比谷の映画館で鑑賞。
久々に日比谷で映画。
このシャンテで『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』を観たなあ。
『ブルーバレンタイン』であるが、宇多丸がラジオの映画評で紹介し、町山智浩に至っては本年度暫定一位などという触れ込み。
これは行かなくてはと観ては観たものの...まったくオイラの琴線に響きませんでした(笑)。
良い映画とは思う。
ただ宇多丸や町山がこの映画を肴に突き動かされるように議論するような気持ちにはならなかった。
宇多丸はラジオ番組収録後、一時間以上も時間をかけてこの映画について議論していたのだから、相当にテーマとリンクできたのであろう。
結婚している人が観に行くと、本当に心が千々乱れるのかもしれんが。
オイラの感性が鈍いと言われればそうなのかもしれないが、映画自体にまったく共感できなかったというかなり珍しい体験であったとは言える。
ちなみにこの映画、予告編だとかポスターを見ると恋愛映画っぽいですが、そうではありません。
大雑把な概要ですが、倦怠期を迎え、修復できなかった夫婦の話であります。


『岳 ガク』
ネタバレあります。
先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
愛読しているコミック『岳 みんなの山』の映画化である。
たしか映画化のアナウンスがあったのは一年ぐらい前だったか。
期待と不安で待ち、公開前に至っては予告編を観て絶望的な気分になり(笑)、半分期待しないで観に行った。
そんなわけで期待値が低かった所為かもしれないが、映画は面白く感じられラッキーであった。
冒頭の雪山の全景の空撮。
佐藤直紀の音楽とともに三歩が走っている。
アヴァンタイトルの救助シークエンスから引き込まれたと言って良いだろう。
映画全体としては、映画にする為の脚色が適切であり、とくに原作を知らずに観ても素直に入っていける作りとなっている。
この映画は山岳救助のボランティアであり主人公でもある島崎三歩をメインには据えてはいない。
どちらかというと警察の山岳遭難救助隊隊員である椎名久美の目線で話は進行する。
それは多分当然な脚色であろう。
スーパークライマーである島崎三歩の見る世界というのは、普通に生活し、たまに映画館に行くような観客には想像出来ず感情移入が難しいからだと思われる。
なので、ほぼ観客と同じ目線上にあるであろう椎名久美に物語上の力点を置いたのだ。
この椎名久美を演じた長澤まさみが実に良い。
山岳救助隊員としての厳しさと、山に関係なく生きている人間がもつ弱々しさの葛藤を気持ちがいいぐらい上手く演じている。
彼女の俳優としての評価は低すぎるね。
映画のクライマックスで原作にはないある出来事での彼女の演技で『プラネテス』のタナベを思い出したよ。(ちなみに『プラネテス』のあのシーンと同じことが本作であるわけではありませんよchataさん(笑))
この映画、音楽、空撮、そして長澤まさみを観るだけでも、オススメです(笑)。
ただ(笑)、完全に手放しに良い映画だと思っているかというと、そんな事はなく(笑)。
まず台詞がクサすぎる。
先週もかいたが
「三歩の笑顔の奥にはたくさんの命がつまっている」
とか
「山そのものだ(三歩さんって何者なんですか?という台詞をうけて)」。
よくよく考えてみたら三歩を説明する台詞なんだけど、こんな訳の分からないクサい台詞がでちゃうぐらい、実は三歩という人物を説明する手立てがないというのも事実なんだよね。
有り体に言えば三歩って住所不定無職のクライマーにすぎないんだけど、そこに何かしら特別な人間であるという事を言葉で説明すると、そうなっちゃうんだろうね(笑)。
原作の漫画ではその辺りの説明は長い連載の中で少しづつ理解できたり、あえて不問にして読めたりできるようはなっているのだけれど。
更に映画の表現に関する事であるのだが、劇中"死"は描いていても遺体の描写に関しては非情に消極的であると感じた。
三歩の親友が滑落した遺骸を描写するシーン、唐突に画面が若干暗くなり黒っぽいノイズが出てきた。
遺骸は、腕が取れていた。
本来なら人体のていをなさなほどの損傷をするものかもしれないが、そうはなっていなかったと思う。
それは製作者側が表現規制を見越して若干ソフトにしたのだろう。
ただ完全に四肢がまともな状態である訳がないということで腕がとれている描写をしたのだ。
表現規制はその取れた腕を持って号泣する三歩をグロテスクな描写として規制しノイズを入れるように指示したのだろう。
なにが許せないかと言って、明らかに映像のルックが唐突にかわる事でわざとらしさで気が削がれるのが気に入らない。
この手の事はマーティン・スコセッシの『タクシードライバー』でもあった事なので今に始まったことではないが。
これは本当に観ていてイラっとする。
たぶんその延長であるとは思うのだが、オイラが好きな三歩の原作でのエピソード。
幾つもの遺体と数日雪山で過ごした話。
三歩がどういう人間であり、そして三歩の強さというのも分かる重要なエピソードだと思うのだが。
その辺りを親友の死と置き換えているのかもしれんが。
小栗旬が一応三歩を好演してるのだが、やっぱり原作が好きだからという事もあるが、映画の三歩がどうしても軽く見えてしまう。
遺体と数日一緒にいる人間の神経というものをオイラなんかはまったく想像がつかない。
想像がつかないけど非情に説得力があるのが原作漫画のすばらしいところ。
山での死というものをある種肯定的に捉え、最大限のねぎらいの言葉が
「よくがんばった」
という見事な言葉なのだ。
遺体を見せる事で起こるクレームを恐れて、この映画が原作より萎縮してしまった事が残念でならない。
原作にある三歩のほっぺの傷も無かった。
この傷も遺体の描写と同じで、主役が傷を物理的につけているというのが好ましくないという思い込みがあるのかしらん?
と、いろいろクサしてしまった。
最低限楽しめる映画である事は間違いないです。
最期に、エンドクレジットの終わった後にもう一カット映像があるよ。
別に無くてもいいようなカットではあるとは思うが(笑)。
それから原作者の石塚さんも劇中に出演してた(笑)。


『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』の感想は後日。
今週は『ブラック・スワン』かなあ。
『八日目の蝉』はどうしたものかなあ。
by 16mm | 2011-05-08 21:57 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(4)
Commented by chata at 2011-05-08 22:31 x
パソコンのディスプレイは高さがズレるだけで、こっちの体調がおかしくなったりしますからね。お気をつけなすって!

>宇多丸の『エンジェル ウォーズ』の映画評
マジスカ。これは聴いておこう・・・っと、ダウンロードしますたw

>金城一紀
スペリオールだったかにこの人原作のマンガ載るはずですよね?
おりぢなるの告知ページでみたもので。ちょっとみたいかも。

>椎名久美の目線で話は進行する。
この文章みて『プラネテス』方式か・・・と思ったら、後の文章で釘さされてた!一本取られますたw

今週は1000円の日に『ブラック・スワン』、余力があったら『岳』観る予定でごわす。
Commented by 16mm at 2011-05-08 22:47
■re:chataさん
>パソコン
ははぁ。高さのズレって結構シビアに影響するんですね。なるほど。
現状、なにが原因でやりづらいのか分からないので、椅子の高さを調節してみたりやってみてはいるのですが、なかなか改善されません。
机の高さが前より低いのが原因かなあ。そうすっと机の高さ調整できないので慣れるしかないなあ。

>宇多丸
細かいニュアンスを言葉にして解説してくれるので、いつも聴いてて関心します。

>金城
すでに一巻が出てますが『映画篇』というコミックです。
なかなか切ないいい話ですね。
スペリオールの連載再開も楽しみです。
『SP』も『映画篇』も作画は女性がやってますけど、金城と女性作家の相性はいいのかもしれませんが。

>『プラネテス』
極限状態でのシーンではありますが、ちょっとちがいますね(笑)。
『プラネテス』のタナベのあのシーンは今思い出しても感情がゆさぶられますな。

>黒鳥
『ブラック・スワン』行きますか。オイラもポイントが溜まっているので2回はタダで観れるから。『八日目の蝉』いっとこうかなw。
Commented by nati at 2011-05-08 23:14 x
お父さん元アパレル関係なんや!かっこいい!あたし元縫製業やったけど給料安いし、性格に合わないから続かんかった。
レトロな足踏みミシンが欲しい今日この頃です。
Commented by 16mm at 2011-05-08 23:17
■re:natiさん
アパレルというとなんかカッコいいですけど、どちらかというと"お針子さん"ってなニュアンスが近いような(笑)。
natiさんのブログを見て、器用に作るなあと関心してましたよ。


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