『グランド・マスター』

先週土曜日、母親の通院の送迎。


本日日曜日、岩盤浴とサウナ。ストレッチ。
なんだか岩盤浴でけっこうぐったりと消耗しますな(笑)。
歳かしらん(笑)。
あ、先週もう一歳歳をとって46歳になったんだ(笑)。
それじゃあしょうがねえ(笑)。


先週、大阪で母親と息子が餓死するという痛ましい事件があった。
報道は若い母親(28)と息子(3)の餓死という事実と、「子どもに、もっと良い物を食べさせてあげたかった」という母親のメモ書きを発表したのみ。
この母親はなにか働けない理由があったのか?
親に頼る、生活保護に頼るという選択肢はなかったのか?
その辺りは個人情報の保護でそれ以上の情報が流れてくる事はないのだろう。
オイラがこの報道を聞いた時にまっさきに思ったのは、
"社会良識や信念は、命よりも重い"
という幻想の強さだ。
生死の土壇場にあって罪の意識や恥の意識が自己保存の衝動を上回るということ。
先週観た『グランド・マスター』でも自分の信念に従ったが為に娘を餓死させた人間の話がでてきたのだが。
子供の為なら泥棒をしてでも食べさせる、という衝動と、泥棒をして他人様に迷惑をかけてまで生きて罪の意識と恥の意識を感じながら生きたくはないという衝動。
いったいどちらの衝動が正しいのだろうか?
オイラがその立場にたったらどうだろう?
なんとなく泥棒をして生涯後ろ指を指される事に躊躇して何もしないかもしれない、という自分の思いに戦慄する。
これは罪の意識ではなく、明らかに恥の意識だね。


MagicReader
iPad用のリーダーで良いのを見つけた。
これでこれまでPCで見ていた本のデータが頁順に普通に読める。
無料なのもいいね。
首振りで頁が繰れるというのは、慣れてない所為かちょっと微妙(笑)。


『安彦良和アニメーション原画集「機動戦士ガンダム」』
c0022635_20272327.jpg
待ちかねた(笑)。
昔、
c0022635_2041104.jpg
↑のような本を持っていて、そのなかで安彦良和の原画に圧倒されたのを今でも覚えている。
その時の衝撃を言えば画のタッチのカッコよさだ。
一言で言えば"荒れた原画"ということになってしまうのだろうが、その一見描きなぐりっぽいタッチに心を持っていかれた。
当時中学生だったか。
美術の授業の画の下書きや、技術の授業の設計図で、やたらと色鉛筆を多用したり、注意書きやなんかを入れたりと、すっかり形から入っていい気になっていたことがある。
が、安彦良和は意識的には荒れた画を描こうとしていたわけではなく、オイラは意識して荒れた画を描いていた(笑)。
そうなると、どうなるかというとw、下書きやラフのデザインがオイラのなかの完成形となってしまい、それ以降のフィニッシュワークがエラくつまらないものになってしまった(笑)。
本末転倒である(笑)。
とにかく自分が描いた下書きなのに、線が整理出来ない(笑)。
従っていくつもある下書きの線の選んじゃいけない線を選んでしまって出来上がりが酷いものになったw。
担当に教師たちも、下描きの時点での感じで期待値が上がっていたところ、完成したものがそれほどではないことにひどく驚いていたっけ(笑)。
そういう意味ではただでさえクセのある安彦の第一原画を整理していた第二原画のアニメーターもくろうしたんだろうな。
極端な話、安彦の鉛筆画の原画をつなげた方があのタッチの持つ躍動感と力感がでるんじゃないか。
『1stガンダム』での安彦の登場は、当時アニメーションにおけるキャラクターの心理描写の表現の可能性を言われていたっけね。
今回出版された『安彦良和アニメーション原画集「機動戦士ガンダム」』。
本文で庵野秀明も言っていたが、文化事業とも言えるよな。
富野由悠季の前置きの文章もすばらしかったが、巻末の庵野秀明、板野一郎、安彦良和の鼎談も読み応えがあって良かった。
安彦良和の「一原・二原」のシステムがどういうものかということがやっと分かった。
原画の後に作画監督が修正するのではなく、必要な動きと画面の要素を安彦が最初に第一原画として提示して、それをアニメーターが線を整理しつつ動画にまわせるような画に仕上げていく。
宮崎駿のレイアウトシステムに似ていると言えば似ているが、宮崎のは基本レイアウトのみであるので原画の後の作画の修正はしている。
逆に安彦のシステムは基本原画後の作監作業はしない。
後は漫画家の藤田和日郎の話を引き合いに出し、目線が決まる事でその後のポーズが全て決まるという持論を展開していた.......が(笑)、これってやっぱり安彦だから出来るんだよ(笑)。
天才の基準で言われてもさあ(笑)。
庵野が素直に、自分が安彦→板野からの孫弟子であるという事に喜んでいた様子が微笑ましい。
湖川友謙みたいに自分から他人を弟子だ弟子だというのとは大違い(笑)。
もっと行儀が悪くてもいいんだという、非常に心強い言葉もあったりしてね。
とにかくこの巻末の鼎談からあとがきまでもが読み応えのある重量感。
値段だったら5000円でも買ったな(笑)。
待ってた甲斐があった。
良い本だ。


『グランド・マスター』
ネタバレあります。
先週土曜日。
109シネマズ菖蒲。
まったく気にしていなかったが、昨日は1日で映画の日だったんだ(笑)。
映画1000円で観れましたw。
で、『グランド・マスター』。
本作、直前までほとんどノーマーク。
カンフー映画にあまりシンパシーはないし、監督がウォン・カーウァイというのも、どうしても観たいという決め手にはならなかったし。
ウォン・カーウァイの『2046』はオイラには理解出来なかったし。
そんなオイラがどうして本作を観たいと思ったかと言えば、
c0022635_21541245.jpg
↑の雨のヴィジュアルに心を持っていかれたわけよ(笑)。
オイラとしては珍しく、そのヴィジュアル欲しさにパンフも久しぶりに購入。
この雨の中のアクションは『マトリックス・レボリューションズ』のそれより良かった、様な気がするw。もう忘れてしまっているけどw。
しかしながら『グランド・マスター』のコレオグラファーも『マトリックス』シリーズと同じユエン・ウーピンが担当しているわけだしね。
カンフーにもブルース・リーにも興味のないオイラが本作についてエラそうに語れるわけではない。
それを前提に本作がどういうものだったかと言えば<パンフレットで監督のウォン・カーウァイも言っているが>、昔々あるところにカンフーの達人がいました......というお伽話であると思う。
c0022635_22105445.jpg
実在した葉問(イップ・マン)というブルース・リーの師匠が主役の一人でありながら、本作はカンフーというものをリスペクトしたお伽噺なのだ。
だからカンフーをめぐる闘争は事実であったとしても、そこで描写されるアクションは現実ではないだろう。
アクションシーンでは足下や帽子や拳などのスローモーションとクローズアップが多用され、その描写は一種の舞踊のような様式美として描かれていた。
一人で多人数を相手にしたり、アクションにおける一瞬の出来事を引き延ばし、ロマンティックな要素を絡めたり。
日本で言えば盲目の按摩、座頭市がそんなお伽話であるように。
そんなお伽話だけで本作が終わらないところが本作上の時代性と、現実である現代の時代性にある。
お伽噺は現実によって打ち砕かれる、という事も本作は描いている。
日中戦争における日本軍の侵略。
この現実の前にお伽噺の登場人物達はなすすべもない。
監督のウォン・カーウァイはカンフーというものを現実に対抗する為の武力として描こうとしたのではない。
カンフーで日本軍の兵士を血祭りにあげられれば、それこそ胸のすくような話になったかもしれない。
が、現実は銃器の前に素手同然のカンフーの力が対抗出来る筈も無い。
ウォン・カーウァイはお伽噺が現実に対抗しうる心の強さの拠り所になりえるということをカンフーに託しているのではないだろうか。
こんな豊かなお伽噺を持ちえる想像力こそが現実の脅威に対抗できる強さになる。
それは誇りであるといえるのかもしれんが。
第二次大戦後、カンフーの強さはアヘンの煙の様に、夢のように、霧散し忘れ去られようとしていた。
そんなアヘンのシーンで『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のサイントラが絶妙な感じでかかる。
もうゾクゾクもんである。
その他、森田芳光の『それから』のサントラも。
雰囲気のあるものなら既成のサントラからでももってくるあたりが潔い。
『2046』しか観ていないオイラが言うのもなんだが、ウォン・カーウァイの作品としては非常に分かり易い作品になっていると思う。
もう一度観ないと台詞のひとつひとつが理解しきれていないのでBlu-rayは買いである。


今週は歯のメンテナンス。
by 16mm | 2013-06-02 23:09 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://rts3.exblog.jp/tb/20311971
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by chata at 2013-06-23 23:00 x
そろそろ原画集買おうかなと思ってます。
ヤマト2199観てたら、オリジンのアニメも声優は新キャストでやって欲しいと思うようになってきました。
あ、ブライトさんは成田剣さんでw
Commented by 16mm at 2013-06-24 08:39
■re:chataさん
お布施だと思って買っても損はないかとw。

声優の問題は難しいですな。
オイラなんかだとアムロは古谷徹以外に考えられないし、シャアもそう。
でもセイラさんやブライトさんのオリジナルの声優さんがお亡くなりになってることを考えると......。
難しいところですね。


<< 『750ライダー』 『009 RE:CYBORG』 >>