『LEGO(R) ムービー』『それでも夜は明ける』

先週は久々に腹を壊して伏せってました(笑)。
節制している筈なのにどーして腹を壊すんだ(笑)。
いやいや。
普段節制しているからちょっとした暴食に堪えられない肉体になっていたと考えるのが優しさというものではないだろうか(笑)。


先々週土曜日、午前中は母親の通院の送迎。
夕方からヘアカット。


先週土曜日、二週間ぶりの岩盤浴、ストレッチ、赤外線サウナ。
やはり週に一度はこのイベントをいれとかないとなにかと調子が悪いようだ(笑)。


ちょっと長い話である。
会社の事だ。
異動の季節。
仕事で担当してもらっていた企画の女性が異動となった。
北海道だという。
オイラは呑気に元々北海道出身でそちらへの転勤が問題ない人なのだと思っていた。
が、実際は関東出身で彼の地には縁も所縁もないとのこと。
こちらにはマンションを買ったか借りたかして東京を拠点とするにはかなり良好な環境を手に入れていたらしい。
それを引っこ抜いて北海道へ。
東京で得たようなレベルの住環境を会社が負担してくれるわけでなく、それまで投資したマンションに対する保証もない。
で、どうしたかというと、彼女、会社を辞めるという決断をした。
仕事での関わりは一度しかないものの、関東から遠い得意先との往復とオイラの仕事状態の把握と仕事内容の説明は非情に丁寧で、物怖じせずに場を明るくするようなセンスの女性だった。
つまり何が言いたいかという言うと、非情にデキる女性だったわけ。
彼女が辞める決断をする前、転勤という時に案件の担当者が集まって彼女の穴を埋める為の会議が開かれたぐらい。
その案件は結構大きいもので、彼女はその要と言っても過言ではないというのはそういう状況が示している。
今まで遠くの地方への転勤というものが身近でなかったということもあるが、会社勤めをしている人間にとっての転勤ってのはそういうものだということを改めて思い起こした。
恋人がいようが、結婚していようが、病弱の両親がいようが、受験生の子供がいようが、借金があろうが、一戸建てを購入しようが、寒さが苦手であろうが、ウニ&イクラがきらいだろうが......etc...
会社の転勤命令は絶対で、受けた人間にとっては単身赴任となるか家族を引き連れてとなるかの選択肢しかあり得ない、というのが会社勤めの人間の宿命みたいなものだった。
でね、結局彼女が辞めるという結果になっちゃったんだけど、コレ、まったく誰も得をしないどころか会社の優秀な資産である彼女を手放す事で圧倒的にマイナス面が大きい。
オイラが加わってる案件は先にかいたようにかなり仕事の有り様的には後退を強いられて。
一億歩譲って、彼女が北海道への転勤に同意していれば、彼の地では相当な活躍が見込まれていた筈だ。
断言してもいいが北海道でも大活躍していただろう。
彼女は30代のこの不況下で仕事を辞めるという不本意な選択を強いられ、会社からは本当に雀の涙の退職金が払われてオシマイだろう。
はっきりいって大損失な訳。
誰にとってもちょっとやそっとのダメージではない。
組合なんぞはクソの役にもたたない。
先に書いたようなサラリーマンの転勤に対する会社側の考え方を改める時期にきているのではないだろうか。
コスト減と短納期が必須となっているこの不況下では何事も経験者というものは会社の重要な資産だ。
会社はこれまでカネと時間をかけて社員に仕事の経験値を積ませてきたのは、いずれそれがコスト減につながると信じていたからであろう。
同じ案件をやり続けると弊害は勿論あるわけだけど、それはある程度の時間をかけて引き継ぎをしていけばなんとかなろう。
オイラの父親達の時代とちがい、オイラを含めて会社への帰属意識なんぞは皆無に等しい。
一生を一つの会社でという意識なんかも希薄な筈で、管理職の数千倍はいるであろう平社員などは会社の先行きなんぞになんの興味もない。
黙っていても社員は会社を辞めない筈だという楽観的な時代はとうの昔に終わっているわけだ。
今の時代何が重要かと言えば、いかに社員を辞めさせないか。
経験値を積んだ社員を如何に手放さないかという事に尽きるだろう。
管理職から見ればヒラ社員なと無尽蔵にいる名も知れぬ兵隊にすぎぬだろう。
しかし、そういう兵隊の働きによって管理職は自分の評価が上がっていくということを忘れている。
管理職、というか人事を司る人間は社員一人を動かす重みというものを改めて認識すべきだと思う。
彼女が抜けたダメージなんて管理職ひとりがどうやったって補填できるはずもない。
人事担当者はその社員が辞めないような方策をたてるべきだ。
結局カネの問題になるかもしれないけど、そればかりではない。
人事担当者が一人の社員を転勤させることの悩みを常にもって臨んでいるということが分かれば、転勤させられる方だってそんなに無体なことは言わない、はずだ。
それを
「北海道はウニやイクラがうまい」
とかなんとか能天気な事を言ってケムにまこうとする。
こういう説得しかできないヤツは「苦しんで死ね」だ。
オイラとしては人事担当者で異動を命じた社員が辞めたら、減給、降格、免職になってもらいたいもんだ。
だって、その人事担当者はあきらかに自分の仕事に失敗して、会社にダメージを与えてるんだから。
現行、人事担当者がそれでクビになったなんて話は聞かないのでものすごくヌルく我々ヒラを舐めているのだろう。
なにも会社のカネを横領したことだけが会社に対する背任ではないということを、このエントリから遠吠えのように吼えてみた。


『ヤミの乱破(4)』
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Kindle版購入。
これで最終巻。
回収されてない伏線なんかもかなりあるのに突然終わった感じで残念。
笹川良一。大川周明。三島由紀夫なんかも出てきてなかなか興味深く読んでいたのに。
やっぱ細野不二彦はすげえ。


『まんが家総進撃(1) 』
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Kindle版購入。
実質上の『まんが極道』の続きであり、『まんが極道』から数えると8巻目に相当する。
なんでこんな事になったかの顛末は本書のコラムで解説している。
まったく考えた事がなかったけどそういうものかという納得をしたしだい。
内容は気のせいか『まんが極道』からパワーアップしたような気になる一冊w。
たぶん気のせいだと思うけど(笑)。
唐沢なをきの屈折した小心者の凶悪さに並外れた芸を感じる。
面白かった。


『サイレーン(1) 〜(3) 』
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Kindle版で既刊の3巻購入。
作者の山崎 紗也夏は以前『はるか17』が好きで読んでいたんだけど、その後の長編2作がオイラにはピンとこなかったので途中から読まなくなったりしていた。
当然単行本はその長編2作は買ってない(『はるか17』はKindle版で全巻揃えた)。
本作『サイレーン』もかなり期待値低めで電子書籍の立ち読み版を読んだ。
ら。
すっげえ引き込まれて既刊の三冊をイッキに購入。
オイラが警察モノが好きだと言うこともあるが、作者の「悪女を描く」という試みにも注目したい。
大きな事件のなかにある悪意や裏切りよりも、厳格な家庭にさえ裏切りはあるというのがなかなかリアルであった。
主人公の一人であるイノの父親が婦警とイチャついてたという描写。
厳格であり不器用で筋を重んじるような警察官の父親ですら同業の婦警と不倫をするというね(笑)。
単行本の表紙画が凝った感じでこれまた感心した。
今後に当然期待値は高まる。
できれば『ダーリンは55歳』もKindleで出して貰いたいもんだ。


『御緩漫玉日記 全三巻 』『漫喫漫玉日記 深夜便 』『漫喫漫玉日記 四コマ便』
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全部既に書籍で持っていたけどKindle版購入。
いいんだ。
完全復活なんかしなくても桜玉吉が生きてるだけでいいんだ。
そんな作家が一人ぐらいならいてもいいと思う。


いったいいつになったら出るのだKindle版『BLUE GIANT 2』とかKindle版『おかあさんの扉3 三歳児デヴュー!!』(笑)。
あ、『アオイホノオ(10)』と『アオイホノオ(11)』はKindle版はやっと5月1日に出るか。
書籍の単行本と同時発売の漫画もあるけど、どういう理由か分からぬがなかなかKindle版で出ないのも多い。


最近ずっと
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『百姓貴族』ばかり読んでいる(笑)。
いや〜、何度読んでもおもろいわ(笑)。
このままではこの作者の『銀の匙』まで買ってしまいそうではないか(笑)。
たしか『銀の匙』のおかげで『岳』が賞にもれたことがあって以来、なんとなく敵対心があるわけだが(笑)。


漫画もアニメも観てないんだけど

アニメ『進撃の巨人』のOP主題歌"紅蓮の弓矢"。
いや〜、聴いてっと気持ちがアガるアガる(笑)。
♪家畜の安寧 虚偽の繁栄 死せる餓狼の自由を
早口言葉みたいな歌詞がテンポよく繰り出されてw。
でもいまのところyoutubeで満足してしまっているのでカネ出して買ってないのが後ろめたいんだが(笑)。


『LEGO(R) ムービー』
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先々週金曜日。
MOVIXさいたま。
宇多丸が評論で大絶賛に等しい評価をしていたので観に行く事に。
地元での上映がなかったのでさいたま新都心にて鑑賞。
う〜ん。
入り込めなかった(笑)。
結構絶賛の人が多いのでオイラのような人間は少数かもしれんが。
まず登場するキャラクターの動きで挫折。
なんたってキャラクターがレゴの人形だから間接だって少ないからしょうがないんだけど。
つまり本物のレゴの人形の動ける範囲で動かしている。
これがオイラからすると物足りない。
そうなると本作のテーマである創意工夫とマニュアル主義の葛藤みたいなものも飲み込めなくなり、ラストのレゴの世界を司るある上位構造wの親子関係も単なるお涙頂戴にしか見えず。
レゴで作った海の波の表現なんかは感心した。
オイラにとってはそれだけの映画であった。


『それでも夜は明ける』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
第86回アカデミー賞の作品賞を受賞した作品だ。
オイラとしては『ゼロ・グラビティ』を作品賞から追いやったぐらいだから相当なもんなんだろね(藁)、とまあ皮肉まじりに半笑いで観に行ったわけ。
米アカデミー会員は外国人の映画監督(本作の監督であるスティーヴ・マックイーンはイギリス人である)が撮る黒人奴隷の映画になら度量をみせて賞をとらせるぐらいはするだろうな、と。
で、観たら結構な重量級で観る前の考え方を改めたよ。
オスカー作品賞は伊達ではなかったね。
自由黒人として北部では社会的地位までもが確立していたヴァイオリニストのソロモン・ノーサップがある時白人に騙されて南部に売られ、奴隷の地位にまで落ちて12年間をすごした物語である。
まずオイラなんかはピンとこなかったんだけど、同じアメリカの国でありながら地域によって方針が真逆であることがあるという事実。
合衆国という言葉の意味を額面どおり受け取れば、政治や経済活動や思想が異なった州(国)の連合体がアメリカ合衆国ということなんだろうけど。
ソロモン・ノーサップがいたニューヨークでは黒人が普通に社会的な地位を得て(このあたりも実は黒人と白人の間に歴然とした差があったはずなんだけど、それをやると作劇的な焦点がボヤけるので触れてない)生活している一方で、南部では農園での黒人奴隷制が敷かれ「商品」である黒人は家畜の扱いを受けていた。
まあそんな南部でも奴隷の黒人に対して哀れみをもって接する白人もいて、そういう人物を登場させる描写もあるけど、それは単にその白人が黒人を平等に扱っているわけではなく、単なる上から目線の哀れみの気持ちとちょっとした贖罪でしかない。
奴隷制という巨悪のシステムからすれば白人の黒人に対する個人レベルの善行などはとるに足らないあがないだろう。
本作物語的な面白さというのももちろんあるんだけど、監督の演出が無茶苦茶上手いね。
スティーヴ・マックイーン監督。
オイラの世代で言うとスティーヴ・マックイーンって
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『大脱走』な↑の俳優さんですけど、今後徐々にスティーヴ・マックイーンといえば
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黒人の↑のおっさんになっていくかもしれん。
おっさんといってもオイラより歳下なんだけどね(笑)。
台詞なしで役者の表情だけのカットでなにかを表現するという、アメリカ人の映画監督では怖くてできないであろう演出をする。
"間"の取り方でというか、何も説明せずに行間を表現するのに長けている監督だと思う。
更に言えば本作、"振り返る"という動作に対する意味づけを行っていた。
ソロモン・ノーサップが南部に売られていく船の中で仲良くなった黒人がいたわけだけど、船が埠頭についた時にそのその黒人の主人が迎えにきていて彼を引き取っていくんだよね。
それをソロモンが置いてきぼりにされた感情で絶叫するんだけど、その黒人はソロモンを振り返る事なく去っていく。
これはラストまで観ると、あの場で振り返るということがどれだけの勇気がいることが分かるんだけど。
そして中盤にソロモンが使いにいく道すがら木に"吊るされる"黒人の脇を通っていくんだけど、ソロモンはそれを振り返る事をしないんだよね。
そして最後、ソロモンが引き取られていくシーン。
他の奴隷の仲間がいるなかで一人自由になっていく時。
黒人奴隷の仲間である女性のパッツィーを振り返って近づいて抱きしめるんだよね。
同じ境遇にいながら自分だけ自由になることの後ろめたさを十分に感じつつも、自分のいた現実に対して背を向けずに勇気を出して振り返る。
"振り返る"という動作に過去を見つめ返すという意味が含まれているのは明白ではあるまいか。
何故振り返る勇気が必要なのか。
いまだに黒人差別は歴然としてあるからほかならない。
本作キャスティングもよかった。
ソロモンを演じたキウェテル・イジョフォー。
彼はたしか『インサイドマン』でデンゼル・ワシントンの相棒ででてたよな。
せーからみんな大好きマイケル・ファスベンダー(笑)。
最高にサイテーな人間の演技をしてたな。
んでもってプロデューサー特権で儲け役を演じたブラッド・ピット(笑)。
とまあここまで褒めたが、邦題の『それでも夜は明ける』っている楽観的なタイトルはなんとかならんかったか(笑)。
いつ明けるんだよ夜(笑)。
1987年の『遠い夜明け』につなげてるのかしらん、タイトルだけw。
タイトルの邦題の問題ってのは難しいのはわかるんだけどねえ。
原題の『12 Years a Slave』って直訳すると『奴隷であった12年』ということだけど。
あ。
原題の『12 Years a Slave』って『twelve Years a Slave』か。
韻を踏んだタイトルだったんだな。
なるほど。
じゃあ、この原題以上のタイトルはつけられないから『それでも夜は明ける』でいいや(笑)。
オススメである。

by 16mm | 2014-04-27 23:06 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)
Commented by chata at 2014-04-28 22:50 x
>暴食に堪えられない肉体になっていたと
これありますよー。
自分も休日バイキングで食いまくったら、久々に体調壊しました。
『太れない身体に変化してきている』と前向きに考えた方がよいですw
Commented by 16mm at 2014-04-29 13:35
◼re:chataさん
本当にちょっとした暴食なんですけどね(笑)。昨年夏のオイラの暴れっぷりにくらべれば実にささやかなもんだったと思うんですが(笑)。
どちらにしても暴食はあらためますです。


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