『紙の月』

先月の健康診断の結果。
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血糖値は8月に測ったのと変わりがない。
もうちっと下がってると思ったのだが。
あとは血圧がちょっと高め。
ミックスナッツを控えることにしよう。
いや〜。
血圧はアレだけど、去年糖尿病と診断された時よりは呑気でいられる(笑)。
呑気じゃいかんのだけどね(笑)。


先週土曜日、歯のメンテナンス。
いつものように美形で剽軽な歯科衛生士女史に歯石をとってもらう。
Amazonで購入した電動歯ブラシのブラシ部分を持って行って自慢する(笑)。
その日は先生にレーザーをジリジリと当ててもらう。
治療後、先生と雑談。
先生のカメラを見せてもらいつつ、ニコンDfの限定バージョン
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が、カッチョいいという話題。


本日日曜日、岩盤浴、ストレッチ、檜湯。


『問題集』
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AmazonでCDを購入。
中島みゆきは大好きなので毎年アルバムは買っている。
オイラにしてみれば、自分の神様に対するささやかな感謝のようなもの。
ただこの神様、幾多ある多くの神様のように必ずしも現世利益を保証してくれるものではなく(笑)。
楽曲として非常に高度なことをしてるということはボンクラのオイラでも薄っすらとはわかる。
なので、神様の思いがオイラに到達するのに10年ぐらいかかるんじゃないかと思っていた(笑)。
去年までは。
今回のアルバム、久々に最初からツボにハマった。
オイラに分かるということは、相当に分かりやすく作ったアルバムなのかな。
アルバム全体、全部の歌が好きになるぐらいぶっとうしで聴きまくっている。
ボンクラなオイラが神様の作品について語るのは僭越ではあるのだが、なにがそんなにオイラのツボだったかと言えば、「これから生きていかなければならない覚悟」というものを表立った希望を語らずに力強く歌っているからだ。
オイラが特に好きなのはアルバム最後の"India Goose"。
我々は北風と強い逆風を待って高い峰を越えようとしている雁(India Goose)の群れだ。
雪風に薙ぎ払われながらも羽ばたくことをやめることができない雁の群れなのだ。
強い逆風だけが目の前の峰を越える力になる。
峰の向こうには真っ暗な夜しかなくても帰る場所のない雁の群れは飛び立たなければならない。


『中島みゆき「縁会」2012~3 』
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AmazonでBlu-rayを購入。
画質良好。
プロモーション・ビデオにありがちな動き回るカメラ・ワークもなく。
中島みゆきはせいぜいギターを持つ以外はほぼ直立不動。
それなのに目が釘付け。
ポッと出の歌手が己を"歌姫"なんぞと名乗っても中島の前ではまったくの貫禄不足。
やはり中島こそが唯一にして無二の"歌の神様"だね。
"時代"があり"世情"があり。
中島が歌う「いま」に心が掻き毟られ、掻き立てられる。
自分にはいい神様がいてよかったと心底思っている。


鈴木敏夫のPodcastで倉本聰が言った。
「宗教は神様に行くための代理店。キリスト教は電通で、イスラム教は博報堂」
(笑)。


先週このブログを書いている時に宮崎駿のアカデミー名誉賞の授与の一報が入ってきた。
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う〜ん。
パヤオ、うれしそうぢゃねーか(笑)。
ジョン・ラセターもうれしそうだ。
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ラセターなんて、ディズニーのクリエイティブのボスなのにこのはしゃぎっぷり(笑)。
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鈴木敏夫、オマエ、ノコノコ出てくんな。
みっともねえから。
ところで、北野武が宮崎駿のことが大嫌いだと発言していたっけ。
前にたけしが「股の下のポニョ」とか言って宮崎駿が怒ったとかいう話があったと思うが(笑)、それを根に持っているだろうか(笑)。
たけしはスタンリー・キューブリックも嫌いだと言っているんだよね。
宮崎駿が嫌いだとう発言もそれと同じものかなと思う。
(笑)
たけしの世代だとアニメに偏見があるんだろうけど、そういう意味では世間的な認知としてアニメも漫才も同列に低いとされているものだった。
目くそ鼻くそなわけよ(笑)。
それを宮崎をはじめとした関係者の努力によってアニメが"クール・ジャパン"などと嘘でも世間的な地位を向上させたように、たけしはお笑いを"芸人"としてカッコいい存在として認知されるようにしたのだ。
やったことはどちらもすごい。
大勢の人間の認識を変えたんだからね。


『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』に高野文子降臨。
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Podcastで聴いた。
高野文子の顔は知っていたものの、その声を聴いたのは初めて。
彼女の声がTVやラジオで流れるのは初めてとのこと。
どういう経緯でタマフルに出たのか(録音だったけど)謎だが(笑)そんなことはどーでもいい(笑)。
興味のある人はこちらをポチってもらいたい。
音声が聴こえるので注意してください。
たぶんひと月ぐらいでリンクが削除されると思いますが(笑)。
オイラはこのPodcastは名盤にして永久保存版だと思うぐらい感動した。
上の画像でも高野文子の両隣にいる古川耕としまおまほが心持ち緊張しているような(笑)。
この二人の緊張感に好感がもてたよ(笑)。
だって高野文子だもん。
十分な間をとってじっくり考えて言葉を発する高野文子。
それでいて声質は必要以上の重さはなく、聴いていて心地よい。
作品から自分を消す。
自分を表すための画と、自分を表すことをしない説明図。
自分を出さない画の究極が地図だと言った古川耕の頭の回転の速さにもギョッとなる。
黒目がちの画と白目の多い目の違い。
これらの深いテーマを高野の心地よい声で聴くとたまらんですよ。
高野文子って非常に寡作なだけで漫画に対して非常に真摯なのだ。
漫画に対していまだに過激でありロックなのだ。
スタンリー・キューブリックみたいな人だと思った。


『さよならタマちゃん』
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AmazonでKindle版購入。
すでに紙の本も持っているがKindle版も購入。
三頭身のキャラクターでリアリティーを出せているのは作者が本当に経験したことがベースになっているせいだからであろうか。
非常に面白くて、画も上手くて。
いまイブニング誌で連載している作品も早くKindle化されないかと待ち望んでいる。
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作者のアシスタント先の漫画家というのが上の画の胸のマークであるように『GANTZ』の奥浩哉。
この漫画を読んで奥浩哉ってすっげえ良い人だなと思った。


「月刊ニュータイプ」12月号
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久々に購入。
虚淵玄(コブチゲンw)のロングインタビューと宮崎吾朗のインタビューが少々載っていたので。


『紙の月』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
思っても詮無いことだが、もし宮沢りえが
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10代の頃の雰囲気のまま歳を重ねていたら。
俳優としての嗜好や演技、役柄の選び方まで今とは全く違っていかもしれない。
正直激ヤセしてからの宮沢りえにあまり魅力を感じなかった。
TVをやり、舞台をやり、映画をやり。
『ぼくらの七日間戦争』に出ていた宮沢りえを知っている者としては、見た目的なガッカリ感が強くて。
だから彼女が懸命に演技を磨いているのが痛々しくすら感じられた。
しかし、本作である『紙の月』の予告編を観た時にギョッとなって襟を正した。
肉感的で魅力的だった身体を失ったことで得ようとしていたものがやっと作品と結びついたのではないだろうか、という。
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原作を読んでないので主人公の女性がどんな容姿なのか分からぬが、本作主演の宮沢りえが
"最も美しい横領犯。"
という映画のコピーのような見た目ではないと思えた。
美しい美しくないは個人の好みと言われればそれまでだが、オイラが本作の宮沢りえから得られた印象は
"どこにでもいる、美人でもなく、美人でなくもない普通の女性"の非常にリアリティーのある物語になっていたということだ。
10代の頃の雰囲気を持ったまま本作に出ていたとしたら、コピーどおりの美しさは感じられたかもしれないが、一人の女性が好きになった男のために横領をするという部分にリアリティーは感じられなかったかもしれないと思うのだ。
性格が特に明るいわけでなく見た目もパっとしない女性が、男のために必要以上の、犯罪に手を染めるほどのに献身してしまう雰囲気を現在の宮沢りえは見事に出していると思う。
とくに後半、夜中に証券の偽造や顧客を信じ込ませるチラシの作成などを必死になりふり構わぬような格好でやってる時のリアリティーとエロス。
それでも年下の男と一緒にはしゃぐ時の笑顔に十代の面影があるなと思えたりもした。
映画の後半。
横領がバレて逃げるところは、逆にファンタジーのように感じた。
あの逃げ方にリアリティーはまったく感じられないのだけど、宮沢りえの風を受けて後ろに流れる髪の感じや、走ってる姿の伸びやかさと、かりそめの自由な雰囲気はそれまでの地味な流れの鬱憤を晴らすかのごとく美しく官能的であった。
これでセックス・シーンで乳首をだしてれば5億点であったのに。
十分エロく撮影しているとは思うのだけど、乳首が見えないとどうにも演技としてのやる気が感じられない。
セックスしてて乳首出さないなんてことはないだろうよ。
それから本作の映像、ルックの作り方がイマイチだったかなあ。
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予告編を観た時にあった本作のルックが青白いタングステン・フィルムを使ったような色調を全編、もしくは演出上のニュアンスごとに変えて使うのかと思っていたら、なんか一貫性のないことになっていた。
青の色調とオレンジの色調が混在してるというか、色調でのシーンのニュアンスの違いを出しているともおもえなかったし。
全編青で通せば硬質さが出て本作のニュアンスとマッチしたかもしれんのに。
まあ、青白いと「不健康な色だ」などと言い出すバカもいるから製作者も大変だろうけど、もうちょっと映像に気を使ってもらいたかったというのが正直な感想。


今週は『インターステラー』を観に行くつもりである。

by 16mm | 2014-11-16 19:15 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)
Commented by chata at 2014-11-16 20:55 x
『楽園追放』は観るかBlu-ray購入予定です。
だいぶ前からヨメがご執心でして。評判はいいみたいですね。

カメラの黒に金て葬式な配色な気もしますが格好よろしおす。
Commented by 16mm at 2014-11-16 21:07
◼re:chataさん
『楽園追放』もコブチゲンだということをニュータイプ誌を読んで知りました。
ロングインタビュー、なかなか中身が詰まってました。

オイラは黒に金だとなんとなく893のイメージが(笑)。


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