『ボーダーライン』

とりあえず
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我が地元(笑)109シネマズ菖蒲で今週末から『この世界の片隅に』の上映が決定!!!
109シネマズ菖蒲、エライ(笑)。
できれば最初からの上映をしてくれれば、ということは言うまい(笑)。
この時間差のおかげでオイラは今週末に地元で『この世界の片隅に』を再見するつもりだ。
両親にも絶対観ろと厳命して平日行かせる。
知り合いにも薦めまくりである。
オイラは上映映画を直接人に勧めることはあまりしないのだが、なによりも作品の力強さに多くの人に気が付いてもらいたいと微力を尽くそうと思っているのだ。
こういうことではしゃぎすぎるとアンチを生んだり、余計に観ようとしていた人の脚を思いとどまらせる事になると思うが、オイラとしては観たい映画がないが映画を観たいという人には本当にオススメしたい。


先週土曜日、寝湯、ストレッチ。
寝湯で温まった後に、曇り空で肌寒いその露天で椅子に座ってウトウトしたりストレッチしたりするのだが、特にストレッチを一心不乱にやってると体が温まってくるね。
なんか本格的に寒くなっても露店で全裸でいれそうな気がする(笑)。


中島みゆき・21世紀ベストセレクション『前途』
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AmazonでCD版購入。
またこの季節がやってまいりました(笑)。
音楽というとだいたいiTunesでの購入で済ましているオイラが唯一CDのパッケージというか現物を購入している中島みゆきの新譜。
今までの中島みゆきのベスト盤というと既存の持ち歌でもアレンジを変えて新録してきたのだが、今回アレンジの変更はなし、おそらく今まで出した歌をそのまま寄せ集めた感じだと思う。
音楽に詳しくないのでもしかしたら微妙に違ってるかもしれないが、オイラにはよくわからん(笑)。
今回オイラの興味を引いたのは歌詞カードの中に中島みゆき自身の作品解説があったという事。
比較的短文で各々の作品を解説しているのだが、読み応えはあったと感じた。


『白竜-LEGEND- 46』
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AmazonでKindle版購入。
長く続いた白竜の出自編とともに『白竜-LEGEND-』もこの巻にて終了。
出自編で白竜を動かしたメーオという恋人を比較的あっけなく手放してしまったのは「どうなの?」ってな感じだが、まあ、白竜はヤクザなので純愛の女がいたら色々問題だろうしね(笑)。
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このセリフで締めくくられ感無量である(笑)。


『すごいぞ!おかあさん きいろいばらの巻 すごいぞ! おかあさん』
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AmazonでKindle版購入。
著者の水玉螢之丞の画や薀蓄に魅力を感じていたのでKindle版で出た本作を読んでみたのだが、家庭の中の子供をネタにした作品でどうにもオイラには馴染めず挫折(笑)。


ゾクゾク Nerf リペイントできるかな?(笑)-02
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配色終わり。
はみ出てたりしてるところは汚しでごまかす(笑)。
全体的に白とオレンジというか朱色が目立つのでグレイッシュに修正するつもりである。


『ボーダーライン』
先々々週先々週先週、の続きである(笑)。
本作の感想というよりも、あらすじ というかダイジェストの様相を呈してきてしまった(笑)。
麻薬密輸用の"トンネル"急襲からアレハンドロに撃たれれマット達のいる集合地点に戻ったケイト。
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ケイトはマットを一発ぶん殴るんだが(笑)逆に組み伏せられて今回の作戦の本質を聞かされる。
この作戦はアレハンドロをメキシコに送り込むための陽動だったのだ。
アレハンドロはコロンビアの"嘆きの検察官"と呼ばれた元検事で、メキシコ麻薬カルテルのファウスト・アラルコンに妻と娘を惨殺された。
つまりアレハンドロの個人的な復讐のためにこの作戦はあるわけだが、なぜアメリカのCIAが協力するのか?
CIAはCIAでアレハンドロにファウスト・アラルコンを暗殺させて、アメリカがコントロールしやすいコロンビア麻薬カルテル一党支配を確立することが狙いだ。
麻薬カルテルを根こそぎ撲滅することが不可能なら、
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その組織を正確に把握してコントロールする方が効果的である、ということなのだ。
アレハンドロの妻はファウスト・アラルコンに首を切断され、娘は酸に投げ込まれた。
そういうことを平気でやる人間が相手なんだ。
アメリカのFBI捜査のような倫理観が通用する相手ではないということをケイトに諭すマット。
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しかし、ルールというものを骨の髄まで信じ込んでいるケイトはマットの言葉は決して容認できるようなものではないわけで。
個人的な復讐の為に国家が手を貸すことも、実際的な効果があるとしてもマットの言うことは麻薬カルテルを一部容認するようなもので。
悪には"良い悪"と"悪い悪"というものが存在することを認めろと言うことは、アメリカの法規に則ってシロクロはっきりさせケイトがやっているFBIの捜査は正当かつ正義であるという信義をあやふやなものにしかねない。
そんなことを容認したら自分が許せなかった汚職警官のテッドとどこが違うのか?
小悪党と巨悪の区別をつけろということか?
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ところでメキシコ側のトンネル出口で麻薬の積み下ろしをしていたところをアレハンドロに拉致されちゃったメキシコ州警察のシルヴィオ。
実はこのシルヴィオ、当エントリでは取り上げてこなかったが本作の冒頭からケイト達の話の筋にインサートされるように、その日常が描かれていた。
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酒が好きで子煩悩で奥さんにはやや頭が上がらなさそうな(笑)、どこにでもいる平凡な父親像が描かれている。
妻子にしてみれば自分の夫であり父親が汚職をしているなんてことは全く知らず、夫であり父親であるシルヴィオも自分が麻薬がらみの汚職をしているなど噯にも出さない。
表面上人の良い感じにしか見えない。
それがパトカーに同乗されたアレハンドロに銃を突き付けられ、自分には息子がいるんだ、と言って同情をかおうとするシルヴィオ。
絶体絶命なわけ(笑)。
アレハンドロはGPSでアメリカのサポートによりマニュエル・ディアスの車をシルヴィオのパトカーで追っている。
んでマニュエル・ディアスの車をシルヴィオに停止させ、アレハンドロはシルヴィオ越しに貫通させてディアスを負傷させる。
アレハンドロはディアスの車に乗り込みボスであるファウスト・アラルコンの元に連れて行くように命じる。
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シルヴィオはアレハンドロの盾にされて射殺された。
当然アレハンドロはシルヴィオの日常など知ってはいない。
マニュエル・ディアスによってファウスト・アラルコンの邸宅に乗り込むアレハンドロ。
武装したガードマンの手下を次々と射殺して
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銃を持って晩餐の最中であるファウスト・アラルコン一家の前に踏み込むアレハンドロ。
この晩餐のシーンって全体で言えば短いんだけど、アレハンドロとファウスト・アラルコンの会話の間の取り方が絶妙で、重々しく印象深いものになっている。
暗殺者となった元検事を亡き妻はどう思うか?と穏やかだが「お前が言うか」というセリフをアレハンドロに吐くファウスト・アラルコン。
お前に殺されたのは妻だけじゃない、娘の事も忘れるなと返すアレハンドロ。
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それでも威厳を持って息子達の命乞いをするファウスト・アラルコン。
が、
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この上のセリフを言うまでのタメがいいんだよね。
セリフの間って本当にすごいは。
無情にも上のセリフの後に銃を左右に振って妻と子供を射殺。
ファウスト・アラルコンの妻子の射殺は音のみで実際に銃弾を受けた映像はなし。
観客であるオイラだってまさか妻子まで殺すとは思わなかったからね(笑)。
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妻子の死を見せつけた後にファウスト・アラルコンを射殺する"嘆きの検察官"。
この横のカットで十分にとった間の後にアレハンドロが深く長いため息をした後に「食事を済ませろ」と言うセリフ。
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上の画像のようにそれまで威厳を持って余裕で構えていたファウスト・アラルコンの驚愕の絶望的な表情がいい。
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次のカットで見事に殺し屋の表情になったアレハンドロ。
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ファウスト・アラルコンに向かって二発。
おそらく一発目は肺かなんかに命中させて、ファウスト・アラルコンがゼーハー言わせて苦しませて後に脳天に一発、だろうと考えられる。
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暗転して、所変わってアメリカ。
止めていたいたタバコを吸っているケイト。
"トンネル"急襲からファウスト・アラルコンの暗殺までの約15分、ケイトは完全に蚊帳の外で(笑)。
主人公だと思っていたのにまったく関与していないシーンが15分もあるというね。
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気配を感じて室内に入るケイト。
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そこにはアレハンドロがいて、自分のファウスト・アラルコン暗殺を含めてこの作戦が法規に准じたものだという書類にFBIとしてのケイトにサインをしろと迫る。
このシーンもセリフは割と少なめなんだが間を取った演出がすばらしくいい。
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此の期に及んでサインできないとか、めんどくせいアマだなあ、とアレハンドロは思ったか(笑)
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ケイトの銃を突き付けて、断ったらこの銃で君を自殺に見せかけて殺しちゃうよ、と脅す。
泣く泣くサインをするケイト。
サインされた書類を懐に入れ、ケイトの銃をバラバラに分解しながらアレハンドロは言う。
「小さな街へ行け 法秩序が今も残る場所へ 君にここはムリだ 君は狼ではない ここは狼の地だから」
それでもケイトは分解された銃をFBI仕込みの素早さで組み立て直し、
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立ち去って行くアレハンドロに銃を向けるも、撃てなかった。
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去って行くアレハンドロ。
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ラストシークエンスでのブラジル。
アレハンドロに射殺されたシルヴィオの未亡人とその息子。
晴れやかの空の下、サッカーに興じる子供達。
その時銃声。
一瞬銃声の方に目を向けるも、再びサッカーが始まる。
アレハンドロの言う"狼の地"で生きざるを得ない人々を描写して終わる。
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そして本作の原題である『SICARIO』の文字が現れる。
"SICARIO"はスペイン語で"殺し屋"という意味らしい。
邦題の『ボーダーライン』だとどちらかというとケイトの物語、法と秩序の通用しない向こう側のギリギリのところまで近づいたケイトの物語だと言えるが、"SICARIO"となるとこれはアレハンドロの物語である。
原題で上映された英語圏でも本作を観て「いったい誰が殺し屋なのか?」という疑問がずっとあったんではないかね。
最後の最後でああ"SICARIO"ってのはアレハンドロのことで、彼の復讐の物語だったんだと合点がいったんだろうな。
本作の冒頭でFBIの優秀の捜査官であるケイトを描写するも、それはアメリカという国家の法律によって守られているもので、捜査中に適切な手続きを踏んでいたならその過程で相手を射殺しても問題ないものとして扱われる。
ケイトの捜査官として身分や命はアメリカという国家の持つ法律で保証されていると言っていい。
ただ、いかに大国アメリカといえどもアメリカのルールが全世界共通などということはない。
おそらくアメリカにいるとそれが見えないのかもしれん。
アメリカのすぐそばにあるメキシコでさえアメリカのルールの埒外だ。
グローバリズムってのはアメリカ的なるもので世界を一つにまとめようという試みなんだと思う。
戦後日本のアメリカの進駐やベトナムへの派兵でも、その国の文化にアメリカが馴染もうというよりも、やってきた先をアメリカにしてしまおうというちょっと神経症的なものを感じる。
だからケイトが見たメキシコのフアレスの光景は異世界というか、不思議の国に迷い込んだアリスのような途方のくれ方をしていた。
ケイトの優秀さも捜査における勇気すらもアメリカの法律に守られていたからこそだったと。
それはアレハンドロの言う"狼の地"では無力だということだ。
検察官の妻と娘を惨殺する麻薬王。
汚職警官の離婚した妻の顔写真や住所をネットにばら撒くぞと脅すCIA。
麻薬カルテルのボスの娘を20人に強姦させると脅す"嘆きの検察官"。
ファウスト・アラルコンの家族を皆殺しにしたアレハンドロ。
通常の正義の映画なら主人公に近いような登場人物ならまずやらないようなことをこの映画や言ったりやったりしている。
その人達はアメリカ的でない場所で活動するのにはアメリカ的なやり方をする必要はないと割り切った真にグローバリズムを体現した者達であると言えるのではないか。
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アメリカの無力さというものを暴力的に描いた傑作だとオイラは思っている。


今週末は久々の歯のメンテナンス。

今現在、喉が痛くて体の節々がちょっと痛いぞ(笑)。
ジキニンを飲んで寝ますw。

by 16mm | 2016-11-20 23:14 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)
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Commented by chata at 2016-11-28 21:51 x
風邪っぴき更新お疲れ様です。お大事になすってくださいませ。
ヤング白竜のラストが見事に今の白竜になっておりますね。
この作者さん画がみやすくて上手いですね。いいですね。
Commented by 16mm at 2016-11-29 08:26
■re:chataさん
風邪は本当に寝込むほどではないのですが微妙に完治せずにダラダラと今も本調子でなかったりします。
流行の風邪がそうなのか、それとも、歳のせいで治りがおそくなったか、ですな(笑)。

白竜の続編もすごくいいですよ。
本当にタイムリーな話題を扱ってますから。
まさに予言の書だと思います(笑)。


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