『頭文字<イニシャル>D THE MOVIE』

オイラは車に萌えない所為か、F1もラリーも観戦する事に興味はなく、車それ自体がメインの映画も総じて関心がない。
ので、この"頭文字"を"イニシャル"と読ませるような(笑)映画をまったく観るつもりはなかったのだ。
たとえ愛しの鈴木杏チャンが出演していても(笑)
しかし、この映画の監督が『インファナル・アフェア』の監督という事で興味をもったのだ。
オモシロかった。
劇場で観た。ロードショー2週目だ。
一言で言えば車へのフェティシズムに溢れた映画であると言える。



こういう映画が日本で撮れそうで撮れないのは、日本人が車をフェティッシュの対象として見る力が失せてる所為だと思う。
日本人が車を魅力的にみせることが出来なくなってどれぐらいだろう。そもそも日本の映画でもTVでも車を魅力的に描いた作品はあったのであろうか?
カーアクションといえば、物量にモノをいわせて(それでもチャチな物量であろうが)ただただ破壊されるだけの存在にしか描いてない『西部警察』になってしまうんだよね日本の場合。

今や日本では高校在学中に車の免許を取り(就職活動の一環である)、卒業時には自前の車を持てるなんて事になっている。だから車は特別な存在ではないのだ。
だれでも乗れて所持出来る状況で車に神など宿るわけがないのである。
オイラが思うに、フェティシズムというのは、手に容易に入らない、手に入れられない状況下でその対象を様々な想像と妄想で膨らませる事をしないと形成されないものなのだ。
カタログを見ながら、内装のシートの座り心地やステアリングのキレに思いを馳せ。峠のカーブを見れば、遠心力で外側にもっていかれる自分の身体と、タイヤの踏ん張り具合、コツコツと子気味良くきまるシフトチェンジをしている自分を思い描く。
こういう妄想は車を手に入れてしまってからでは遅いのだ。だから妄想だともいえるのだが。
憧れや妄想や執着が強ければ強い程フェティシズムは強固なものになる。
車のデザインや内装だけでなく、例えば"速く走る"という事を突き詰めてもフェティシズムは形成されるはずなのだが、この日本では制限速度のないアウトバーンもない。
あるいはアメリカのように荒野を地平線の先まで続く道路というのもない。
日本で首都高速をグルグルと高速で回るヤツであるとか、映画でもあったが(本当にあるのかは知らんが)峠を勝手に封鎖してレースまがいの事に興じるなんてのは一般的ではないのだ。
オイラから見れば単なる嫌がらせの迷惑行為でしかない。
だから日本の一般人には、車が移動手段以上の存在ではありえないのである。

それでも、オイラが子供の頃は車を主題にした映画が可成りあった筈だ。

その点、香港や中国では一般的にまだ車は憧れの対象なのかもしれない。
この『頭文字<イニシャル>D THE MOVIE』は、日本人の無くした車へのフェティシズムに溢れた映画であった。
観客が理解出来る出来ないは別にして車の改造についての情報の詰め込みや、走行中のリアウィンドウを突き抜けていくカメラワークや、フットペダルをダンスのステップのように踏み込む様や、コーナリング中に紙コップの酒が渦を巻く描写などが非常に丁寧で繊細に演出されていた。
そのどれもが車への執着と妄想と憧れと、そして愛に溢れている。

しかし、またこういう車の映画はそのうち主題として成立しなくなる予感もある。
日本がそうであったように。
ただ、中国の国民全てが日本並みのモータリゼーションを獲得しようとした瞬間に、エネルギー問題やら環境問題で、ワールドワイドな破綻がやってくるのは確実なのだが。

香港映画でありながら全部日本語吹き替え。特に違和感はない。鈴木杏ちゃんも自分自身の吹き替えをやっていたようだ。
美術にしても住宅の作り込みがちゃんと日本に見えたのがすごい。
ただケースバイケースで車のナンバーにボカシが入っていたのはいただけない。妙な感じで現実に引き戻される。それが唯一つまらない点であった。

あと、どう考えても鈴木杏ちゃんはミスキャスト。原作の漫画でもイケすかない女キャラだったのでまったく感情移入できんかった。
あんな女の役をやるなよ〜というのが、おぢさんの正直な気持ち(笑)
......
それと杏ちゃんのキスシーンも......キスすんな〜 (泣)
by 16mm | 2005-09-25 21:16 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(4)
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Commented by chata at 2005-10-01 00:46 x
杏ちゃんのプライベート画像流出ってマジっすか?(* ´Д`*)
Commented by 16mm at 2005-10-01 06:46
そんな画像があるんですか?
どんなすごい画像か見てみたいスケベ心と(笑)
あまりにスゴイ画像だと見たくない親心ぉぉぉ〜(泣)
Commented by chata at 2005-10-01 19:55 x
なんかフツーの写真でした(´・∀・`)
Commented by 16mm at 2005-10-01 20:37
週刊新潮のラストの方に、毎週毎週女優さんや歌手の方々を容赦なくブッサイクに撮ってるコーナーがあるのですが、今週は杏ちゃんでした。
ちょっとかわいそうな写真でしたが、若いだけそんなにヒドク写ってなかったのでホっとしてます(笑)


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