『ザ・エージェント』『いま、会いにゆきます』

連休最終日。『FMO』をやろうとしたら朝からずっと障害発生によるメンテナンス。
延長に継ぐ延長で、今日は無理みたいだな。
現時点(18時)で20時まで延長である。


『ザ・エージェント』。DVDレンタルで視聴。
世間の評判も、観た友人の評判も良いこの作品。
トム・クルーズの映画で感動できるのか(『アイズ・ワイド・シャット』はキューブリックの映画)?と期待していたのだ。
キューバ・グッディング・Jrがオスカーの助演男優賞受賞をし、そして下馬評では良かったトム・クルーズがオスカーにノミネートされたにも関わらず受賞を逃したという作品でもある。
しかし、オイラはキューバ・グッディング・Jrもトム・クルーズもどの辺りが演技としてすばらしいのかまったく分からない。
トム・クルーズにしても『バニラ・スカイ』や『ラスト・サムライ』や『アイズ・ワイド・シャット』等の演技との違いがわからない。
『ザ・エージェント』の演技でオスカーが取れるなら『アイズ・ワイド・シャット』で取れてもいいんでないの?あるいは『レインマン』でも。
あのニヤニヤという表現がピッタリなトム笑いに作品毎の差があるとは思えないのだが。
それともこの辺りの演技の機微が分からないなら、オイラに演技云々を言う資格はないのかもしれん。
というわけで、映画自体の内容もオイラにはのめり込めるものではなかったので感想はナシ。
スピルバーグがトムの事を「彼はスターではなく、性格俳優だ」と言っていたが、本当にそうならわざわざ「性格俳優だよ」などとは言わないやな。
デ=ニーロやダスティン・ホフマンやジャック・ニコルソンにわざわざ言わないように。
レニー・ゼルウィガーも出ていたが別にどいうという感じでもなく、シングルマザーを無難に演じていたという印象しかなかった。


『いま、会いにゆきます』。wowowの録画で視聴。
なかなかに気になる映画ではあったのだが、普通に新作としてレンタルするのもアレだなと思い(笑)一週間レンタルで安くなってから借りようと思っていた矢先にwowowで放映されたので録画したのだ。
結構面白かった。
ただちょっと音楽が仕事をし過ぎのような気がするのはオイラの好みの問題であろう。
この映画では俗に言う幽霊をドラマに盛り込んでいる。
幽霊と言えばホラーになるだろうが、そうではない。
似たような映画では『ゴースト』があるが、その映画ともドラマの構造が違う。
『ゴースト』の方は、生きてる方と死んでしまった方とで直接的な対話を描いていない。死者同士、生者同士のコミュニケーションのみなのだ(それだとドラマ上死者と生者が繋がらないので霊媒師がでてくるのだが)
直接的な対話を描かなければ、幽霊がいるかいないか、とか、科学的にどうか、などという理屈を映画で説明する必要はない。その世界ではそういうものだから、で済むのだから。
『いま、会いにゆきます』では、そんな死者と生者の境目をなくして、双方向のコミュニケーションを描いている。料理もすれば洗濯もする。セックスだってできる。
これらの要素を盛り込むには当然"お伽噺"であるという体裁が必要になるわけであるが、それでも映画の中で現実的な折り合いをつけなくてはならないのだ。
つまり、俗な幽霊の話ではなく、現実的かつ納得のいくタネあかしを最終的しなくてはならないのである。
その代表的な方法がいわゆる"夢オチ"であるが、すでに夢オチ自体が"良くある方法"として手垢にまみれており、ストレートにやれば安直な方法として失笑を買う事は必至なのである。
この映画ははギリギリの所でそれを回避していた。
それでも当初中村獅童の視点で進んでいたこの話が、実は竹内結子の視点であったという筋立ては上手く機能していると思うし感動もした。
タネの明かし方が上手いと思う。
竹内結子も中村獅童も役柄の雰囲気を上手く出していたと思うが、オイラには廃墟や向日葵畑等の舞台装置がツボであった。
廃墟も後少しだけ汚しを入れてくれてれば、リアリティーが増したであろう。ライティングの問題なのかもしれないが。
時期が来て、中村獅童の前から竹内結子がどんな消え方をするかも関心事であったが、あの消え方なら文句は無い。
実に上手い消え方を考えたなと思った。
まあ、それでも自前でDVDを買おうとは思わないが、非常に良い映画であった。

ちなみに"幽霊"と書いたが、決して"幽霊"を巡る話ではありません。
愛の物語であります。
by 16mm | 2005-10-10 19:43 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback(2) | Comments(4)
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Commented by ayrton_7 at 2005-10-11 17:30
『いま、会いにゆきます』をDVDで見ました。
16mmさんが言われるように、幽霊でもないのに生者と死者の遭遇を可能にしており、なおかつ、恋愛文芸作品として仕上げているところに、脚本の出来の良さを感じました。
中村獅童の普通の人の演技も好感を持ちました。笑
Commented by 16mm at 2005-10-11 18:24
ayrton_7さん、こんばんは。
幽霊って言っちゃいましたけど、結局幽霊ではないわけでしたからね(笑)
ベタな恋愛映画になってないところも好感がもてましたな。
中村獅童も竹内結子も非常に好演。収まると事に収まったってことで(笑)
Commented by 1010っ娘 at 2005-10-16 14:49 x
 16mmさん、TBおよびコメントありがとうございます。
16mmさんのコメントにありました「私は澪の消え方が上手い余韻の残し方で非常に好きです。水面に雫が落ちて波紋によって消えていくと言う。」ところ、同感です。あれは誰が考えたんでしょうか。岡田惠和さんの脚本にあるんでしょうか。
 『いま、会いにゆきます』では、澪と巧の「いっしょにいたかった熱い想い」に打たれました。その不思議世界を理解するために、あらぬ理屈をくっつけて、つじつま合わせをした駄文も書いてしまいました。それほど気になる映画でした。
 テレビドラマのほうも録画してありますから見るのが楽しみです。あ、そうそう、今朝『いま、会いにゆきます』の原作本を買ってきました。これから読みにゆきます。

Commented by 16mm at 2005-10-16 23:39
1010っ娘さん。
コメントありがとうございます。
脚本の岡田さんという方、有名な方なんですね。
私は1010っ娘さんのブログの解説を読んで、改めて頭の中で映画を反芻して楽しむ事ができました。
非常に思い入れたっぷりの文章で、読んでいて気持ちよかったです。
良い映画を観て、この文章を読んで余韻に浸れた幸せというのを感じてます。


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