『エレファント』

一月はあまり観たい映画も買いたいDVDも無かったので、DVDのレンタルばかりをしていた。が、今週の土曜日から公開の『Ray/レイ』は観に行くつもりである。
んでこの春先一番楽しみなのが『ロングエンゲージメント<原題/A VERY LONG ENGAGEMENT>』である。ネット上でやってる予告編を観て、いても立ってもいられない状態である(笑)オロオロオロ(笑)ジャン・ピエール・ジュネ&オドレイ・トトゥ (『アメリ』の監督主演コンビ)+ジョディ・フォスターが出てるとか?
後はスコセッシの『アビエイター』と邦画の『ローレライ』だな。
『アビエイター』はまあ良いとして、『ローレライ』の予告編を観て、どうも潜水艦内のライティングがイマイチだなあと思ったりした。ライティングって難しいんだろうな。
良くも悪くも映画って予告編で騙される事は多いから。どんなものでも過度な期待はよしとこう。

『エレファント』をDVDレンタルして観た。
観る前は例の<コロンバイン高校銃乱射事件>の実録ものっぽい映画かと思ってたら、事件をそのまま出さずにモチーフにした映画という感じであった。
<コロンバイン高校銃乱射事件>に絡めた銃規制の問題は、マイケル・ムーアの『ボーリング・フォー・コロンバイン』が面白かった。これを観ておいたおかげで多少事件の背景を含めて『エレファント』についても理解しやすかったと思う。
全編のほとんどが人物の背後を追うかたちのドリーショットである。そして同じシーンを違う人物から見たショットとして、それを時間差で繋げていく。
移動撮影の所為かとも思ったが、全編に渡りピントの深度が極端に浅い。前を歩いている人物にしかピントがあっていない。人物の背後をカメラが延々と追っ掛けていくのでライトを立てるのは不可能なのだろうと思う。従ってレンズの絞りを開き深度が浅くなった、という見方はできる。
が、そう思う前にこの近視眼的な映像というものが、自分の周り1メートル以内のものしか見えていないという事の暗喩なのではないかと思ったのだ。
自分の事、友人関係、目の前の食べ物、いじめ等、自分と自分で見渡せる程度の事に関しては敏感であるのに、その範囲から外れたものは全てピンボケの状態で関心が薄いということなのだろうか。
唯一のテンションの上がる銃乱射のシーンでさえ、撃たれた人間はピントの外だ。
たぶん技術的な事よりも作風としてピントの浅さを選択していると思われる。
ドキュメンタリーのように淡々と捉えていくこの映画。銃社会を批判とか、現代の分りあえない孤独の告発などというウェットな問題提起はまったくない。ただただ思い入れる事のない他人のリアルな映像をハードに綴っていいるだけなのだ、
取り立てて難解な映画ではないが、難しい顔をして考え込むには適してる映画かもしれない。感情移入を徹底的に排除してるので、所謂エンターテイメントではないよということである。
自分としては面白いというか、考え方として参考になる映画であるとは思うが、2回観れば十分かなあと思いました。
by 16mm | 2005-01-24 22:32 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(12)
Commented by ちゃた at 2005-01-25 10:17 x
ロングエンゲージメント・・・知らなかったー!(´・∀・`)
おフランス映画はつきあいで観る機会が多々あるので、おそらくコレも観ることになるでせう・・・有楽町あたりで。

最近自主的に観るのはアニメばっかでヤバいな~(笑)

あと違うつきあいでシベ超5のイベントに参加することになるかも(泣)
Commented by 16mm at 2005-01-25 13:25
シベ超は観た事ないのですが、周りの評判のみを鵜呑みにしてヘラヘラ笑ってたりしてます(笑)
もうシベ超7が動いてるとな。
考えてみれば映画を撮らない映画監督なんて山盛りいる中で、どんなものでも作り続けるってのは大したものかもしれん。
Commented by ちゃた at 2005-01-26 18:04 x
シベ超、まぁ周りの評判通りでしょう(笑)
今日深夜に3が放送されるので、DVD録画しましょう(´・∀・`)

写っちゃいけない場面に水野監督が写ってたり、ツッコミどころ満載。
Commented by 16mm at 2005-01-27 09:11
録画できたようなので、土日に観ますw
ぢつは、パート1のラストというものを観てみたいと思ってますw
Commented by keiko at 2005-02-02 17:29 x
ロングエンゲージメントの予告観てきました〜
なんか面白そうですね。
予告の作りが上手すぎるっw
ホント最近の予告ってエエとこ繋いで、しまいにゃ劇中使用してない音楽まで使ってヒドイもんが多いですなw

ロングエンゲージメントがどうなのかはおいといて、
私はフランス映画にあまり良い印象がないんです。
有名ドコロでは、グランブルー、レオン、ニキータはまぁ好きなんですが、
トリコロールシリーズ、ポンヌフ、野生の夜に、あたりで
むっちゃ暗くなって、以降どうしても暗〜ぃイメージが抜けず
しまいには、後で勘違いと気づいたのですが、
ダンサーインザダークもフランス映画と勘違い。
もー暗くて死にそうになるながら、フランス映画なんて二度とみないよ!
とかw
偏見ですね^^;アメリ観たら明るくなるだろうか?

私はクソふるい映画しか語れませんが、ドットさんのレビューはいつも楽しみにしてまする〜
Commented by 16mm at 2005-02-03 05:58
keikoさんへ。その1
「夕陽のガンマン」「タワーリングインフェルノ」「エアポートシリーズ」「ポセイドンアドベンチャー」「眼下の敵」「大脱走」「アルカトラズからの脱出」
実はこの辺りの映画をまったく観てないので仲間内でその辺りの話を振られると非常に悔しい思いをしたりしますw 教養として観とくべきだよなあと思いつつなかなか観る機会がないのですがw

私もおフランスの映画はリュック・ベッソン止まりですね。なぜかと言うと私にはフランス語を聞くと寝てしまうという特性があるからですw
たぶん、ベッソンがフランスの映画監督っぽくないのかもしれんがw

『アメリ』はおススメだと思いよ。観たら明るくなるかどうかは分かりませんが、豆の袋に手を入れたり、クリーム・ブリュレのお焦げををスプーンで潰したり、河で水切りをしたくなるかもしれませんw

『ダンサーインザダーク』はオイラもダメでしたw あれを作った監督の徹底した人の悪さに頭がクラクラしたものです。それでオチがアレですから...生きてるのがいやになりますw
Commented by 16mm at 2005-02-03 05:59
keikoさんへ。その2
「ストリートオブファイア」「Uボート」「ペイルライダー」「Mi-1」「クラッシャージョウ」
私が観てないのは「Uボート」「ペイルライダー」かな。「クラッシャージョウ」は劇場版ですかね?当時からアニメーターの安彦さんが好きだったのでw

「ブレードランナー」で一番カッコよかったルトガー・ハウアーは「ヒッチャー」ぐらいしか観てません。フライドポテトを観る度に胃からアツいものがこみ上げてきますw

エド・ハリスって『ライトスタッフ』にも出てたんですよね。当時は全然気にしてみてませんでしたけど、今ではシブくていいオッサン顔をしてますやねw

自分の気晴らしのつもりで書いているこの日記を楽しみにしていただいているようで恐縮してますw 単なる映画の感想文なので資料的な価値は当然まったくないので話半分のヨタ話として時間を潰していただければ幸いですw
Commented by keiko at 2005-02-08 12:03 x
コメントその1.
遅くなりました、長文なコメントありがとうございます。
これからもちょくちょくコメントするかもしれませんが、さらっと流してくださいw
機会があればポセイドン〜と眼下の敵あたりをおさえとけば良いかも。
タワーリング〜はパニックモノの元祖(かどうかしらんけどw)的な作品で普通に面白いけど、今観てどうなの・・ってほどでもないかと。
エアポートも同じですね。
ポセイドンは心理描写が上手く見所満載だし、眼下〜はアメリカ万歳でなく、ドイツ共に公平に描かれており、心理戦が見物。
と、いっても10年以上(もっとか?w)も前の話しで以降観てないから、かなり思い出美化されてるかも^^;
今みたら、セットとかちゃっちぃんだろうなぁw
場合にもよりますが公平に描くことは大切ですし、敵が賢くて強いのって結構重要だったりすると思う。
Commented by keiko at 2005-02-08 12:03 x
コメントその2

そゆ意味でザ・ロックとか好き。
実際あんなのいたら最悪だけど、エンターテイメントとして悪役がカッコ良いってのはイイ。むしろエドハリスがイイw
反対に、ただのバカとかキチピー野郎とかは観ていて面白くない。
性格なのか、どーしても悪者に肩入れして観てしまう傾向にあるようです、私。
もちろん、敵が数だけのバカモノ揃いでも、面白い作品はいくらでもある。
ヒーローものなら変にリアルにこだわらず、とことんスタイリッシュに描くべきだと思うが
ランボーやダイハードなどはリアルっぽい感じなわりに主人公が変に運が良く微妙に強い上に敵がアフォでは、観ていてイライラする。
どうせやるなら、セガールやリーサルウエポン、メルギブソンのように、超人的に強いほうが観ていて楽しい。セガールの躊躇なく腕を折りにいくところなんかある意味新鮮でした。
獲物を目の前にピーチクパーチク喋る奴も嫌いだw


クラッシャージョウは劇場版です。
「銀河鉄道999」「クラッシャージョウ」「カリオストロの城」「ラピュタ」「めぐりあい宇宙」
これだけあれば、他にアニメはいりませんw
Commented by 16mm at 2005-02-08 17:13
keikoさんへ。
コメントありがとうございます。
ではさらっと返信をw

>そゆ意味でザ・ロックとか好き。
オイラも好きだす、『ザ・ロック』。エンターテイメントとして、殺しても惜しくないような悪役を作るってのは難しいですやね。頭が良くて極悪な悪役がいてこそのヒーローですけど。「インディアンだ。ヌッコロセ!」とか「幕府の犬め」とか、何の疑いもなく言えてた時代なら良かったんだろうなとも思ったりします。
『ザ・ロック』はショーン・コネリーもニコラス刑事wもいたけど、やっぱエド・ハリスはもうけ役でしたな。いいトコさらって言った感じで。でも悪役ではなかったんだよな〜。
セガールって大阪弁ペラペラなようだから作ってくれないかな、『沈黙の道頓堀』とかw
Commented by 偏屈王 at 2005-08-09 23:03 x
「エレファント」の人物の背後からずーっと追いかけていくカメラは、何か見ているものを不安にさせる効果がありましたよね。

>そう思う前にこの近視眼的な映像というものが、自分の周り1メートル以内のものしか見えていないという事の暗喩なのではないかと思ったのだ。
う~ん、ご自分でも映像を撮る方ならでは、という鋭い着眼点ですね!
ガス・ヴァン・サンドもここまで深く観てくれたら、監督冥利に尽きるというもんでしょう。
Commented by 16mm at 2005-08-10 10:29
偏屈王さん、こんにちは。

時間軸を行きつ戻りつしつつ、アングルもその都度その人物の目線で見せてますやね。
それぞれの人物の一人称の視点とでも言うのでしょうか。

しっかし、今読むとちょっと照れくさい感想でしたねw


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