色々と本は出していてそこそこ買って読んではいたが、それは奥さんのサイバラの絵に惹かれるところが多かったからだ。文章自体がさほど面白いとは思えなかったしね。
しかし、昨年の11月に読んだ『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』は非常に面白かった。
「なんだちゃんとかけるじゃん」
ちょっとこれからが楽しみになっていた所だった。
しかし、この本にあまりに重い一言が載っていてちょっと心配はしていたのだ。
だから彼の本で唯一好きなのが『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』であり、今後彼のかいた本が出ることがないことを考えると、これはベストと言える本だったのだと思う。
この本を読まなければオイラの彼の認識は"西原理恵子の旦那"でしかなかったが、この本をかけた以上、作家・鴨志田穣と認識しておくってあげたいと思う。
面識のない、あまり良いとは言えない一読者でしかない私であるが、鴨志田穣氏逝去の訃報を知り、謹んでご冥福をお祈り申し上げたい。