『バベル』

週刊文春誌での映画評で、例のおすぎが『毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』についてダイアン・アーバスを知らないとどうどうと書いていたが、これって職業評論家としてまずくないのか?というか、おすぎ自身ダイアン・アーバスを知らないということを恥ずかしいと思ってないところで終わってるな。
言いたくはないが無知にも程があるね。いやしくも文化人っぽいポーズをとってアートにも詳しい素振りを見せててもこういう所で馬脚をあらわすんだから今後エラそうに語るのは止めてもらいたいもんだ。
ダイアン・アーバスが写真家でどんな写真を撮っていたかは知らなくても、キューブリックの『シャイニング』の双子が彼女の写真から一定のインスパアを受けた(キューブリックはアーバスと面識があったと本に書いてあったな)というのは、そこそこ言われていた話である筈だ。
おすぎみたいなヤツを映画宣伝に使うという事自体、使う側が評論というのナメてるといいうことだよな。
と、ここまでかいて件の『毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』の予告をwebで見たら面白そうなので機会があったら行ってみたい。

会社の同僚の3Dアニメーションの手伝いをしていたのだが、これが結構おもしろいのでちょっとしたプロットを立ち上げて自分も作ってみようという気になった。
しかし、今週は結構仕事がいそがしいらしい。

ビッグコミックオリジナル誌。
『岳』『あんどーなつ』『PLUTO』『弁護士のくず』なんかがお気になのだが、『蔵人 クロード』も面白い。
以下台詞の抜粋。
"クリスチャンのぼくには、手をたたいたり祈ったりすることは出来ないが、礼だけはつくそう。存在するが目に見えないという点では、神も微生物も同じだ。酒造りにはたしかに神様がかかわっている"



『バベル』をMOVIXさいたまで観た。
面白かった。
傑作だと思っている『21g』(傑作と思っている割には2度しか見ていないのは内容の重さがキツいからである)のアレハンドロ=ゴンサレス・イニャリトゥ(多分文字を見ないでこの名前はまだ言えません(笑))の監督作である。
このタイトルを聞いた時に真っ先に浮かんだのは学生時代に読んだ聖書ではなく(笑)押井の映画であった(笑)
「エホバ下りて彼の人々の建つる街と塔を見たまえり いざ我ら下り彼処にて彼らの言葉を乱し互いに言葉を通づることをえざらしめん 故にその名はバベルと呼ばる」
『機動警察パトレイバー劇場版』をDVDからヒアリングしての(笑)台詞の抜粋である。
事前に想像していた通りとも言えるが、所謂コミュニケーション不全をテーマにしていた。
神のごとき高みを目指して積み上げらようとしてたバベルの塔。神がその人間の高慢さを罰する為にバベルの塔の上と下で作業している人間の言葉を通じなくさせ、人々を全地に散らばらせたという。
同じ人間でありながら言葉によらなければコミュニケートできないの脆弱さというのは、言葉がわからなければお互いにまったく理解できないということであるともいえる。
しかし、その言葉によらないコミュニケーションで互いに分かり合える道があるのかもしれないという希望も提示していた。
たぶんそれが"感情"と呼ばれるものであろう。
怒りや喜びという感情が言語によらず分かち合えるものだというのは、劇中メキシコに行ったアメリカ人の子供が言葉も分からない筈なのに現地の人の輪のなかに入って笑っていた事や、モロッコで銃撃され治療後も半狂乱になっていたアメリカ人の女に現地の老婆がタバコ(?)を吸わせて落ち着かせたりする描写が希望を持たせていたと思う。
ブラッド・ピットを軸にしたモロッコとメキシコのパートは繋がりが非常に明確であったのだが、日本のパートというのがイマイチ物語の主軸につながっていなかったような気がした。
これを残念に思うかどうかは別にして、日本のパートは他で展開されていた"感情"によるコミュニケーションでさえ必ずしも成立しないという事を示唆していた。
つまり、一方が他方を考慮しなければ感情でさえ分ちあえないという、当たり前と言えば当たり前の事。
色々な意味でしょうがないとも言えるが、あのオネェちゃん、職務中の歯科医や刑事に露骨に誘惑したって上手くいくわけなかろうによ。
もうちょっと一目につかなかったり、職務上でない時と場所でやれば上手くいった筈だよ。
だってパンツはいてないんだもん(笑)
男だったら、万華見ちゃったらそりゃ職業的社会的仮面を即座に脱ぎますわな(笑)すくなくともオイラはそう(笑)
"悪い人間がいるわけではない。人間は愚かなのだ"
劇中たしかそんな台詞があったと思うが、非常に溜飲がさがった。

キャストはみんな良い仕事していたな。
ブラッド・ピットの顔皺が非常に良いね。
ケイト・ブランシェットも良かったが、メキシコ人の乳母をやったアドリアナ・バラッザも良かった。ブラッド・ピットの息子と娘役もよかったな。
最初、渡部篤郎かと思っていた(笑)日本の若い刑事もいいいい感じである。
それと菊地凛子。この映画で彼女の真価は問えないが非常に熱意のある眼が印象的だ。
本人も初めて演じたヘアヌードシーンについて「たいした事じゃない」と言っていたらしいが、本当に物語上大した事ないと思う。
本人の勇気には敬意を評すがヘアヌード、というか万華が見えた事が話題になるという事を菊池本人も望んではいまい。
万華にボカしを入れなかった事に対しても当然の事としておきたい。
ボカシを入れたら間違いなく物語と無関係な部分の卑猥さが出てしまっていた事であろう。

たぶんDVDを買うかもしれん。わからんけど(笑)
by 16mm | 2007-05-20 22:13 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback(1) | Comments(4)
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Tracked from いま話題の男性芸能人とは? at 2007-05-25 19:42
タイトル : ブラッド・ピット
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Commented by chata at 2007-05-21 21:37 x
個人的にはオナニースナイパーボーイが良かったッス( ̄∀ ̄)
Commented by 16mm at 2007-05-21 21:50
■re:chataさん
あのガキ共の演技も良かったですけど、アレ現地の素人さんなんですかね?
chataさんが具合が悪くなったシーンですが、オイラはそれより凛子がブランコをこいでるシーンで軽く酔いました(笑)
『バベル』のHPで流れてる音楽がなんか良いのでサントラ買っちゃおうかな。
Commented by chata at 2007-05-21 22:58 x
ガキと通訳さんは、現地行ってオーディションして雇ったとパンフに書いてますた。

あのクスリをキメて噴水ブランコのシーンすか。あれもヤバかったす。

あの曲そーとー耳にこびりつきますね。チャイヤ以来かなw
Commented by 16mm at 2007-05-22 09:17
■re:chataさん
すごい。役者を現地調達か。なんかすごい無茶をして作ってるような(笑)

別にけなすわけではないが、あれほどセクシーさのないヌードというのも珍しいですやね(笑)凛子の裸。あれでセクシーさを強調したら趣旨が違うから当然なんでしょうけどね。

あの曲。なんとなくですけど坂本龍一っぽいなと思ったりしてたんだけど、作った人は違う(笑)本当に耳に残りますね。


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