2017年 04月 02日 ( 1 )

『ムーンライト』『キングコング:髑髏島の巨神』『パッセンジャー』

先週土曜日、久々に映画を三本ハシゴ。
三本は学生時代以来だったかな?
それでも学生時代と違って映画館を移動せずに観れたわけなので楽ではあった。
ちなみに四月一日だったので映画の日。
3D iMAX以外は1100円で観れました。
3D iMAXは1900円。


本日日曜日、銭湯で寝湯、日光浴、ストレッチ。


先週の通勤で『マクロスΔ』の"僕らの戦場"を毎日聴き続けて己を鼓舞し続けた。
どこの会社とは言わんが、アホなことを考える専務の思いつきに追従するバカ部長という図式がドラマの世界だけではなくあるという悲劇。
オタクを舐めんなよ。


『白竜HADOU 1』
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AmazonでKindle版購入。
『白竜』シリーズの新章である。
前章のラストエピソードである白竜の出自編からの新たな物語の幕開けである。
"東都ガス" "東京・築山市場" "豊波移転"
そして
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咲山都知事(笑)。
これらの語彙と画を見れば現実の何を暗喩しているか見当がつくであろう。
さすが『白竜』。
『島耕作』と違い現実の三ヶ月先を行く漫画だ(笑)。
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今後の展開が楽しみでしょうがない(笑)。


『Stand by me 描クえもん 1巻』
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AmazonでKindle版購入。
本作のタイトルは
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『Stand by me ドラえもん』のパロディであり、内容も件のキャラクターを翻案するように作られている。
エロいシーンは徹底的にエロくて非常にいい。
作者の頭で想像したヴィジュアルを画として具現化できる、画の上手さを技術として持っている者のみが描ける表現の高みに対する戦慄。
本作は作者である佐藤秀峰自身をパロディの中に埋め込んで思いの丈を発しようとしている。
漫画を描いた対価としての金銭面のディティールが非常に細かく提示されている。
生臭い話ではあるのだが、本作にリアリティを持たせるための重要な要素だ。
作者が一種露悪的なことをしてまで発したいものというのは、
「漫画が描かれ世に出たとき、その創造し、創作された主体は漫画家にあるものなのだろうか?」
という問いかけだと思う。
オイラは古い人間なので、漫画というものは漫画家が描きたいものを描き、それが読者に受け入れられる事によってビジネスとして成り立っている、とシンプルに考えていた。
だから漫画がウケるもウケないも作者が描きたいものを描いた結果であると思っていた。
が、実際には違っていて、漫画家が描きたいものよりも出版元である出版社が売りたい企画を漫画家に提案して描かせたりもしているのだ。
出版社も営利を目的とする企業であるわけだから、売れる、流行っているトピックに対するアンテナは常に張っているわけで、例えば画は上手くても物語作りがイマイチな人間に"原作"という形で物語を提供したりもするのだ。
オイラは漫画家というのは画と物語の両方をクリエイトできる人間がなると思っていたんだよ(笑)。
だから"画"と"物語"を両方作れない人間は漫画家にはなれないということだ。
しかし出版社としては画がよければそれに合う企画や物語を提供することによって売れる漫画が生みだせるという経験則によって、物語を作れない漫画家でも漫画家として食べていける道筋を作った。
出版社としては売れるか売れないかわからんような漫画家の妄想に雑誌のページを与えてカネをだすよりも、マーケティングという科学的(笑)方法によって生み出された企画の方が失敗はないという確信と責任回避の言い訳が成り立つ。
この方法って漫画家も出版社も損がないようなものにも見える。
が、致命的なのは物語る意思のある漫画家がマーケティングや出版社の事情というフィルターを通さなければページがあたえられないかもしれないということだ。
漫画家の妄想で作られた漫画が必ずしもウケないわけではないし、マーケティングによる企画が必ずウケるとも限らない。
みんながみんな安パイを握ろうとする。
その状況に対し佐藤秀峰は徹底的に、孤独な戦いを仕掛けている。
ちなみに本作、カラーページもあるのにKindle版が無料で読める。
いろんな意味で無茶苦茶お得な作品だと思います。


『不登校の17歳。 出席日数ギリギリ日記』
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AmazonでKindle版購入。
作者の娘の不登校に関するコミック・エッセイ。
過ぎた出来事として笑って漫画にできるようになったことであろうが、その当時は非常に大変であったろうなと思う。
いろんな部分で世間や社会の冷たさというか気の使いなさというか思いやりのなさというものが本書を読んで痛感できた。
社会自体に余裕がない所為なのか?
それとも他人に対する共感が薄くなってるのだろうか?


『攻殻機動隊(1.5)』『攻殻機動隊(2)』
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ibooksで購入。
第1巻は持っていたのだが、なかなか電書で続巻がでないと思ってたら、いつのまにか出ていた(笑)。
他の電書はわからんがibooks版は欄外の脚注をタップすると文字が読みやすく拡大される機能着き。
やはりこの手の本は電書でじっくり味わいたい。
しかし、最初に読んだ頃は作者の仕様だと思っていたんだが、この作者、漫画としての見せ方が決して上手いわけではないのではないか?
キャラクターのいる場所や設定の説明を外している。
だからどうにも読みにくい。
それは読み手の注意力と読解力の問題だと言われたら、それまで、とも言い難い。
画の密度や設定の詳細さというのはわかるのだが、それらを読み手に対して伝わるように演出していない。
というか、そういう演出をするということが根本的にわからない作者なのではないかと感じる。
作者が演出として明らかに足りてない部分を読者に委ねてるというか。
作者がきっちり読み手にわからせる演出を埋め込んだ上で読者に委ねてるわけではないんだよな。
こちらとしては、なんで作者のポンコツな演出を脳内補完せなあかんのか?という感じか。


『原点 THE ORIGIN』
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Amazonで書籍購入。
キャラクター・デザイナーとか漫画家の安彦良和というよりも、学生運動をしていた頃の安彦についての本らしい。
というのもまだ全部読んでいないのだが、巻頭の安彦の漫画とともに非常に興味深い内容の予感。
アニメーターの安彦良和の内容を期待していると肩透かしを食うだろうし、読んでも面白くないかもしれない。
安彦はオイラにとってはネ申なので、非常に興味があるんだけどね。


『さよならバイスタンダー』
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iTunesで購入。
アニメ版『3月のライオン』の後半クールの主題歌。


Twitterで流れてきた。
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サイバラは昔からこの手の暴力団ネタを出してはきたけど、この内容はまったく笑えないしシャレになってない。
今、オイラのなかではサイバラとサイモンはおんなじ箱に入っとります(笑)。
暴力団ネタがないだけまだサイモンの方がマシかなあ(笑)。


『ムーンライト』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
ネタバレあります。
今年の第89回アカデミー賞では作品賞、助演男優賞、脚色賞を受賞。
ほぼ事前情報なしでの鑑賞。
作品賞で本作は『ラ・ラ・ランド』と競ったことになるのだが、どちらも甲乙つけがたい映画だったかな。
しかし、Blu-rayを買って再見するのは『ムーンライト』の方かな。
いろんな見方があるんだが一言で言えば、ものすごく切ないラブロマンスだと思う。
本作、三つのパートに別れていて、シャロンという黒人の子供が主人公だ。
シャロンのが子供時代、ティーンエイジ、大人、という具合。
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シャロンは引っ込み思案の男の子で周りの同級生からのいじめにあっている。
更にシャロンは幼いながらも自分がゲイであるということに悩んでいる。
彼の母親はほぼ完全に育児放棄しているヤク中だ。
そんな中、シャロンは麻薬ディーラーの
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フアンと出会う。
フアンはシャロンを連れて自分の家に連れて行き嫁のテレサと一緒に優しく接する。
このフアンがシャロンに対して父親の様に接するわけ。
町山智浩の解説によると黒人は泳げない人が多いらしく、泳げる様にするためには父親が子供をプールに連れていって阿泳ぎ方を教えなけりゃならないと。
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こんな感じにフアンがシャロン抱きかかえて海に行き、そこで泳ぎを教える。
泳ぎだけでなくシャロンはファンから生きて行く上での大切なことを教わったりもする。
父親のいないシャロンと子供のいないファンが一種の相互依存的お互いを欲していたんだろうか。
その一方でシャロンの母親にヤクを売っていたのがフアンだったという事実をシャロンが知ることになったり。
本作、その内容や展開からして非常にウェットな映画になると思いきや、情感をバッサリと断ち切るようなドライな演出が全編を通している。
第2章目でティーンエイジになった
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シャロン。
唐突にフアンが亡くなっていることが明かされる。
どんな死に方をしたかも語られない。
ファンという要素は物語のかつての背景においやられ、成長したシャロンにフォーカスしていく。
幼い頃からのたった一人の友人であったケヴィンとキスをし、彼に手淫されて射精するシャロン。
精液がついたであろう手を夜の海辺の砂浜の砂で拭うケヴィン。
これが夜の月夜の青白い海辺で非常に美しく展開するのだ。
で、第3章。
大人になった
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シャロンは嘗てのフアンのように麻薬のディーラーになっている。
シャロンは少年時代に自分をいじめていた同級生を椅子で殴りつけて少年院に入っていたのだ。
ある時、ケヴィンから電話がかかってくる。
ディーラーとして強面でありながら、ケヴィンからの電話のあった朝に夢精をしたシャロン。
ケヴィンと会うシャロン。
シャロンはケヴィンに触れられて以来、だれにも自分は触らせていないと告白する。
これが切なくてねえ。
たった一度の手淫された思い出だけでシャロンはケヴィンを忘れてなかったんだよな。
純愛というか、ものすごく切ないラブロマンスだ。
ところで本作は撮影も凝ったもので、被写界深度の浅い表現を多様。
以前観た『エレファント』みたいだったかな。
被写界深度の浅い表現は世界を小さく限定して、なおかつ背景をボカして美しく見せる効果があると思う。
それはシャロンが望む自分の間近な世界だけの美しさとでもいうか。
町山智浩の解説によると本作は撮影後にかなり色調をいじっているらしく、黒人の肌に"青"をのせてるとか。
その"青"がタイトルの『ムーンライト』につながるんだろう。
考えてみればシャロンとケヴィンがキスをした夜も満月ではなかったか。
月夜は人を狂わせる。
狼男が変身するのは満月の夜だ。
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吉田秋生も『ラヴァーズ・キス』のなかで言っている。


『キングコング:髑髏島の巨神』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
3D iMAX版。
ネタバレあります
まあアレだ。
とりあえず頭を空にしてドンパチに身を委ねようという映画(笑)。
その割には『ムーンライト』の後の所為か気絶しかけたが(笑)。
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このタンクトップに素敵なバストのブリー・ラーソンが好みかなあ(笑)。
取り立てて巨乳に萌えるわけではないのだが、すごく心休まるヴィジュアルであった。
で、本作を観た動機は話題作というのもあるけど、キングコングにさほど思い入れがあるわけではない。
あるのは
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説教番長、サミュエル・L・ジャクソン(笑)。
こいつへの関心しかないわけよオイラ(笑)。
サミュエルがいつ

"マザファッカ"と叫ぶのか(笑)。
世界一"マザファッカ"の言い方がカッコいいオヤジ、サミュエル(笑)。
で、言いましたよ今回も、サミュエル(笑)。
正確には断末魔のキワで言いかけたというね(笑)。
いやもうこれさえ聴ければオイラ満足である。
で、本作、エンドクレジットの後にもう一つシークエンスがあって、今後更にいろんな怪物が出てくることが予告されるんだが、その中にゴジラとキングギドラが入ってる(笑)。
更にもしかしたらモスラも(笑)。
なんかアレか『アベンジャーズ』か『ジャスティス・リーグ』にでもするつもりだろうか(笑)。


『パッセンジャー』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
ネタバレあります。
予告編を観て結構楽しみにしていた作品。
非常に楽しめたし面白かった。
まあこの手の映画だとどうしても『2001年宇宙の旅』が立ちはだかってるんだけど、それとは別の話。
それでも宇宙といえばスタンリー・キューブリックだという製作者側の遊び心があって
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『シャイニング』のバーのパロディを出してきたりね(笑)。
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みんなキューブリックが好きなんだなあ(笑)。
本作は120年の人工冬眠の後、目的の惑星についてそこに移民する人たちを乗せた宇宙船が舞台。
あるトラブルで一人だけ出発から30年後に目が覚めちゃった
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ジム。
なんとか再度冷凍睡眠に入ろうとするも不可能なことがわかる。
寿命を考えたら自分が生きているうちに目的地の惑星につかない計算。
あと90年もあるから。
で、ひょんなとことから自分好みの非常に魅力的な女性がいることがわかり、
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呻吟しつつも孤独に耐えきれずジムはその女性オーロラをトラブルと偽って起こしてしまう。
当初オーロラも目的地に着く前の覚醒でショックを受けていたがジムとの生活で次第に心が平穏になっていき、二人はセックスしたりと楽しい生活を始めることになった。
で、物語の展開としてはオーロラがいつジムが自分を起こしたのかを知るのか、というのが一つのサスペンスになるんだけど、『2001年宇宙の旅』での嘘がつけない人工知能のパラドックスによって彼女が知ることになるんだよね。
このあたりキューブリックの映画の小ネタをうまく物語につなげているなと感じた。
人工知能に間違いはなく、間違いは絶対に認めないところも『2001年宇宙の旅』みたいだったかな。
で、ジムはオーロラに半殺しの目にあったり、冷たくされたり、まあ当たり前の顛末になるんだが......
宇宙船の中でのディティールについても美術的にも設定的にも面白かったかな。
宇宙船の乗員の中でのカーストがあったりね。
たしかにジムのやったことは許されないとは思う。
何の罪もない女性の人生を自分の孤独を埋めるために奪っちゃったわけだから。
しかしね、地球から遠く離れ、目的地も自分の生きている間には着くことのないような孤独の状態でジムのような行動をしないと言える人間がいるのか?ということだよな。
最終的にはオーロラは一人の身勝手な男によって歪められた人生を受け入れ、ジムと生涯を共にしようという決意をする。
ラスト近くでオーロラだけは人工冬眠できるチャンスがあったんだけど、彼女はそれを拒否するんだよね。
そういう意味では非常に安心感のあるハッピーエンドかなと思った。
ありえないハッピーエンドかもしれないけど、傍観者として観るぶんには良いラストだったと思う。
最後の最後で宇宙船のキャビンが植物で溢れかえっている様も非常に良かった。
非常にいい映画だったな。
ちなみにアニメーション映画『眠れる森の美女』にオーロラ姫って出てくるよね。
冬眠ポットで眠るオーロラ姫と、目覚めは王子様のキスという部分も本作に巧妙に入れ込んでいる。
非常に面白かったっす。


今週末は歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-04-02 22:02 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)