2017年 08月 06日 ( 1 )

『夕凪の街 桜の国』

どうにもこうにも週末になると疲れが抜けなくなりました(笑)。
したがって週末寝たきりのヒッキー中年である(笑)。
夏期休暇でまとめて身体のメンテをしよう。


Klean Kanteen
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友人からKlean Kanteenのステンレス全面ミラーの水筒を貰う。
運動もしなければ旅行にもいかない(笑)オイラに水筒を使う機会など微塵もなさそうだが、この水筒があまりにもカッコよくてとにかくなにか無理くりにでも入れて活用したいと考えている。
飾っとくだけではもったいない。
ボディをボコボコになるぐらいにハードに使い倒したいものである。


『日本カメラ8月号』
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書店で書籍購入。
本誌の付録にニコンの小冊子。
各々の年代のカメラの試作機の写真が多く載っていた。
1966年、オイラが生まれる一年前にブローニー版のカメラ機が試作されていたと知った。
資料的な価値の高い冊子だ。
サンダー平山がいたらもっと深い薀蓄が語られたかなと思う。


『白竜HADOU 3』
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AmazonでKindle版購入。
掲載誌の方では本単行本の豊洲移転問題は終わって、某電機メーカーの暗部に白竜が
「シノギのにおいがするぅ」
と(笑)、暗躍し始めたところである。
暴力団は大嫌いだが、現在のどうにもならない状況の打破に白竜というファンタジーを求めてしまう(笑)。


『留之助ブラスター、国際ライセンス取得』
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ブログにて発表されていたのだが
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留之助ブラスターが正式に『BLADE RUNNER 2049 』のデッカード・ブラスターの小道具レプリカとして認定された、と。
これでこの銃が某SF映画(笑)の主人公が持っていた限りなくそれに近い(笑)拳銃のレプリカです、などと歯にモノが挟まったような事を言わず、堂々と『ブレードランナー』で使用された小道具として世界に配給できるとのこと。
これって、メデタイこと、だよな?
そもそもこの銃って『ブレードランナー』のデザイナーの一人であったシド・ミードがデザインしたものではなく、小道具係の人間が急場しのぎででっち上げたものなのだ。
だから当初この銃のデザインに関する権利は存在しなかったので、『ブレードランナー』とか『デッカード』とかの名前が付与されてなければ限りなくグレイな形で製造販売できたわけ。
それが今年、『ブレードランナー2049』公開に際し、留之助ブラスターが正式に映画のプロップとして採用されたと。
によるとつい最近、映画の権利関係の会社から留之助ブラスターに対しライセンス料を支払えとの通告がなされた、と。
言うまでもなくこれまでの留之助ブラスターはその販売において『ブレードランナー』の文字は一切入れていなかったにもかかわらず、だ。
つまり、留之助ブラスターの完成度において本物のレプリカ(意味不明w)として言い逃れができないものであったと言うことだ(笑)。
まあだからこそ『ブレードランナー2049』でも採用されたんだけど。
で、今後留之助ブラスターを販売するときはそのライセンス料を加味して販売せざるを得ず、売価が上がる可能性がある、と。
で、このライセンス料の支払いはこれまで販売されたものも遡って支払え、と。
噂ですよ、噂ですけどね(笑)。
この噂がでたのはひと月ぐらい前なんですが、今後の留之助ブラスターの売値が上がるのは止むを得ないとはいえ、過去に遡ってライセンス料を支払え問題はあまりにもあんまりだと思うんだが、それは解決したのかしらん?
オイラとしては今回の国際ライセンス取得よりも、その前にすでに『ブレードランナー2049』でプロップとして留之助ブラスターが採用されたという事実がね、デッカード・ブラスターではなく、留之助ブラスターとして映画の世界観に認められたということがものすごく誇らしい。
これで留之助ブラスターの初期段階の図面(初期段階なので最終情報が集約されていない図面だけど)を不当に流用した設計者によって作られた某○○式のブラスターとの格の違いを見せつけた感じ(笑)。
噂ですw。
噂ですけどね(笑)。
留之助ブラスターを異常な愛情をもって作り上げた製作者達にあふれんばかりの拍手と敬意を。


『夕凪の街 桜の国』
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AmazonでKindle版購入。
『この世界の片隅に』のこうの史代原作の漫画。
今日というこの日に本書の感想を書くことができる偶然になんともいえない気分になるとともに、この作品をいまのいままで知らずに読まずにいた自分を恥ずかしく思う。
いっぱしの漫画読みを気取りつつこれほどの作品をいままで取りこぼしてきたのだ。
ところで、オイラのKindleの"コレクション"の項目のなかに"favorite"なるものが作ってある。
自分にとって大事であるとか、一生モノであるとかの本をその項目にいれてある。
で、この『夕凪の街 桜の国』もそのなかに入れさせてもらった。
大傑作だよ。
舞台はヒロシマ
あえて漢字の"広島"ではなく、カタカナの"ヒロシマ"。
本作は『夕凪の街』と『桜の国』という各々独立しつつ相互に繋がりをもった連作だ。
『夕凪の街』『桜の国(1)』『桜の国(2)』の三作で100ページに満たないながらはっきり言って超重量級想いと情報量が詰め込まれている。
それはオイラが知らない、ヒロシマに原爆が投下されてから10年後の状況と、それ以降現代に生きる特にヒロシマ出身の人たちの想いが私の知らない形で表現されていた。
『夕凪の街』は"原爆スラム"と呼ばれていた地域が舞台だ。
そもそもオイラ、"原爆スラム"なんて酷い名称があること自体しらなかった。
そしてそこに住む人たちが敗戦後10年経ってもいて、
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会社帰りに靴底が減るのを惜しんで靴を脱いで裸足で歩く、なんてことがあったなど知らなかった。
実はこの"知らない"ということも本作の重要なテーマであることが作者のあとがきで書かれている。
"原爆はわたしにとって、遠い過去の悲劇で、同時に「よその家の事情」でもありました。怖いという事だけ知っていればいい昔話で、何より踏み込んではいけない領域であるとずっと思ってきた。しかし、東京に来て暮らすうち、広島と長崎以外の人は原爆の惨禍について本当に知らないのだという事にも、だんだん気付いていました。わたしと違ってかれらは、知ろうとしないのではなく、知りたくてもその機会に恵まれないだけなのでした。(あとがき抜粋)"
オイラは自分の国が世界でも数少ない被爆国であり、『はだしのゲン』を散々読み込んできて、その手のことは知っているはずだと思い込んでいたが、腹立たしいことにとんだ知ったかぶりだったのだ。
『夕凪の街』では原爆投下敗戦の10年後を生きた皆実(みなみ)という女性の物語だ。
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原爆投下敗戦10年後、だ。
銭湯にいけば身体中傷だらけに火傷の跡を残した人たちがいる。
そんなこと思ってたつもりもないのだが、戦争が終わればそんな傷跡の人たちの存在を忘れてしまっていたんだよ、オイラ。
しかしね、実際問題戦争を生き抜いた人たちの身体には生々しい戦争の痕が深く刻まれている。
主人公の皆実も腕の火傷を気にして
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ノースリーブのワンピースを着れずにいる。
どんなことでも時間が解決する、なんてのはものすごくノー天気なお花畑な言葉なんだと痛切に感じた。
更に言えば皆実は原爆投下時に自分のことで精一杯で他人を助けることができなかったことに一生モノのトラウマを抱えている。
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例えば、男に好かれて結婚して幸せになってはいけない人間。
もっと言えば"あの時"死ねなかった人間であり、卑怯にも生き残った人間だと思い込んでいる。
あの原爆投下の中で生き残るなんてのは奇跡のようなものだと思うからね。
それを幸運だと思うことができずにいるのだ。
10年経ってもこういう人がいたのだ。
じゃあ何年経てばこの気持ちが解消されるんだ?
皆実はその気持ちになんとか折り合いをつけられそうになった矢先、原爆症で倒れる。
投下後10年だよ。
うん、10年。
本書のあとがきの解説にも書いてあったが、原爆症は被爆後10年経って発症することもある、と。
それはオイラも頭ではわかっているが、原爆投下後10年経ち、未来は明るいと信じ始めた矢先になるまでの10年。
10年ってのはオイラにとっては長い年月だと思うけど、ことほど左様にこの程度の年月では解消できないことがあるという事実を目の当たりにした感じで愕然となる。
皆実の死の間際の言葉。
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「やった!またひとり殺せた」
なんてエノラ・ゲイの搭乗者たちだって思ってないぞ。
しかしね、皆実にしてみればあなた達は絶対的な殺意をもって原爆を投下したんでしょ、わたしを殺したくて殺したくてしかたなかたったんでしょ、と思い込まずにはいられないだよ。
原爆を落とした人間達が自分と同じような人間であってはならず、同じ人間だったら怒りの矛先が向けられないから。
こんな悲しい想いを戦争はさせたんだ。
更に『桜の国』では2004年が舞台。
2004年であっても
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"ヒロシマ"や"原爆"が婚姻の障害になっている事実。
もう10年ではきかないよ。
いったい戦争はいつまで苦しめるんだろう。
こういう本に接すると軍隊とか参謀本部だとかで戦争を俯瞰して人ごとのようにやっている人間達には殺意すら感じるね。
ロクでもないものだと思う。
本作は『2004年度(第8回)文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞や第9回(2005年)手塚治虫文化賞新生賞を受賞したようだが、当然だろうね。
今から10年以上前に話題になっていたのに今頃オイラは大騒ぎして恥ずかしいものだ(笑)。 
賞を取ったのはうれしいけど、とりすぎてもとり足りない気分になる作品だ。
直木賞だとかさ、あれは小説しかだめなんだっけ?
漫画、小説にかぎらずすぐれた物語に対してだったら本作はエンターテインメントとしても上質なユーモアもあるしね。
ガキどもには『はだしのゲン』と本作を是非とも読ませるべきだと思う。
オススメである。
読後、本作の冒頭に書かれていた
"広島のある日本のあるこの世界を愛するすべての人へ"
という言葉に眼から水出た。


今週末は歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-08-06 20:36 | | Trackback | Comments(2)