カテゴリ:映画・Blu-ray・DVDの感想など。( 566 )

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 2』

先週、定期券の更新を忘れる。
と言ってもたかだか一日だけなんだが、更新が7月末と頭でわかっていながら、あとひと月あると思い込んでいた己の頭の構造が信じられない(笑)。


先週土曜日、歯の治療&メンテナンス。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石をとってもらう前に前回の治療の状態を聞いてきた。
女史「その後お加減いがかですか?」
オイラ「いまだに太り気味です」
女史「......」
オイラのライトなギャグでその日のメンテではいつも饒舌な女史を無口にさせてしもうた(笑)。


サラサクリップ1.0 ジェルボールペン
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落書き用に各種メーカーのものを購入しては
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Pen Vise(ペンバイス)に入れて落書きをしている。
ただサラサクリップ1.0 ジェルボールペンの銀は落書きには向かない。
描いた線が反射して見えにくくなるので、線が追えないのだ。
銀はどちらかというと主線ではなく効果のためのものだと改めて認識。
まあそれでも使い切るけどね。


Logicool ロジクール MX2100sGR MX Master 2S
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先週エントリしたネタの後日談。
このマウス一つで最大三台のマシンを使うことができるのだが、ペアリングするのにBluetooth Smartの規格が必要で、オイラのMacにもWinにもその規格が搭載されていなかった、というのが先週までの話。
マウス購入時に同梱されているレシーバーがあるので一台はこのマウスが使える。
で、発売元のロジクールに電話したところ、弊社の一番安い無線のマウスを購入してそのレシーバーをMaster 2Sで使っていただければ、とのアドバイス。
ロジクールではレシーバー単体での販売はしておらず、オススメはしないがAmazonでレシーバーだけの販売出品をしているが値段的にはロジクークの最安マウスと変わらないとのこと。
というわけで、会社帰りに家電量販店でロジクールの最安マウスを購入。
1100円ぐらい、だったかな?
で、このマウスのレシーバーを追加したら、MacとWinでカーソルの行き来ができましたよ(笑)。
試しにWinからMacに2G程度のデータをカーソルでのコピペをやったのだが問題なかった。
今まではWinにUSBメモリーをさしてそれにコピペし、更にそれをMacにさしてコピペしてきたんだが、すくなくとも工程がひとつ減る。
データの行き来が楽チンになった。
まあ結果的に14000円のマウスとなっちゃったんだが、楽チンさを買ったと思えば妥当だと感じられる。
マウスの使い心地は今後使い続けなければわからんが、反応がちょっと悪いかなと現状感じてたりする。


なんとなく中断している部屋の整理を夏休みに再開したいもんだ(笑)。


久方振りに書店で雑誌ではない本を購入。
「カバー、おつけしますか?」
という店員さん。
そうだ、単行本買ったりした時にカバーをつけてたんだっけ
この感覚、本当に久しぶりだなあ。
カバーの紙を折々して本に被せてくれる様をずっと見つめる。


『ありがとう、うちを見つけてくれて 「この世界の片隅に」公式ファンブック』
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書店で書籍購入。
描き手が有名無名に限らず、オイラはこの手の二次創作的なものを普段買わない。
二次創作に興味がわかないという理由だ。
しかしこの『この世界の片隅に』についてはなんとなく購入してしまった。
本当に少ない劇場から始まり、リピーターと口コミで劇場数と動員を増やしていって、いまだに上映している劇場があるのだ。
Blu-rayが発売される告知があったにもかかわらず、だ。
この、本当になにもかもがささやかな祈りのようなもので始まり、完成し、上映にこぎつけた作品。
ジブリ映画でもなく洋画の大作でもなく、主演女優は色々めんどっちい(笑)問題を抱えていたにもかかわらず、大きく広がっていった本作。
これを自分以外の他人はどう見たのか?ということに興味をもった。
ちばてつや、吉田戦車、谷川史子、田亀源五郎、高橋留美子、etc.....
世間がなんとなく右傾化してるように感じ、それを是認しているような昨今。
たくさんの作家がこの作品のメッセージを率直に受け止め、それに対する返信として自分たちの言葉でそれぞれに語っている。
それを読めて心底ホッとした気分になったのだ。
町山智浩と片渕須直の対談や のん と こうの史代の対談も収録されている。
本作の原作者、映画のスタッフ、クラウド・ファンディングで映画製作を支えた人たち、上映した劇場の人たち。
そして本作を観た全ての人に感謝したい気持ちである。


『少女ファイト(14)』
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AmazonでKindle版購入。
単行本前半のストレートな戦いと葛藤と、後半の権謀を含めた複雑な心理戦的な展開。
戦って勝つということが綺麗事だけではないのがマジなスポーツの世界だよな。
女の子が健気に真面目にスポーツに没頭する漫画というだけではないというのはこれまでの本作を見てきてもわかっていたつもりだったが、よりビターな展開になっていくようで楽しみである(笑)。


『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 2』
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ネタバレあります。
AmazonでBlu-ray購入。
1978年のオリジナル『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』を踏襲しつつも現在の理屈にそぐわない(オリジナル版ではガミラスからの航海後一年で地球は完璧に復興し新造の最新宇宙戦艦も就航しているという驚異のスピード(笑))部分をシリーズ構成・脚本の福井晴敏をアサインすることで見事に変更修正していると思う。
オリジナル版は当時のプロデューサーの観客をメロメロに泣かせるための手段として、登場人物を片っ端から殺していくということをした(笑)。
で、まあ当時の観客はそれにまんまと引っかかってメロメロに泣き崩れて、映画は大ヒット(笑)。
逆にその後の反動として"愛"なる言葉がずいぶん長いこと嘲笑の対象になった(笑)。
今度のリメイクがどんな顛末になるか、今の所予測がつかないのだが
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第4話で海底ドックでの攻防のシーンでオリジナル版の展開なら死んでもおかしくないこの四人が生き残ったことからすると、オリジナル版のような登場人物の大殺戮はないかもしれないなと、ちょっとホっとしている(笑)。
死亡フラグがたっているとしか思えないような状況下でそれをしなかったわけだからね。
今回色々見応えのあるヴィジュアルがあったが秀逸なのは旧作でもあった防御システム(笑)
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アステロイドベルト(笑)。
旧作のそれは岩石にリモートセンサー?を打ち込んで敵のミサイルなんかに岩石をブチ当てるという防御のシステムであったが、本作では
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ヤマトを球体状に岩石で取り囲んで防御するものに進化。
旧作が岩石を二次元的なサークルで配置したのに対し、本作では三次元的なスフィアでヤマトを取り囲む。
ヤマトの波動防壁が始動するまでのタイムサスペンス的な感じで攻撃により岩石が減少していく。
なかなかスリリングであった。
今後が楽しみな本作であるが、前作の『2199』に比べて微妙にキャラクターの作画がイマイチな感。
普通に観てたら問題ないんだが、前作のキャラデをしていた人が作画監督として入ってないのがその微妙さを生んでいるような気がする。

by 16mm | 2017-07-30 20:22 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『カーズ/クロスロード』『銀魂』

先週土曜日、歯の治療とメンテナンス。
右上の歯茎の腫れと左上の虫歯である。
左上の虫歯はいつもの美形で剽軽なドS歯科衛生士女史がチェックで口の中を覗き込んだ時に見つけやがった(笑)。
女史、ニンマリして
「センセ〜、虫歯見つけましたぁ〜」
と密告されて治療されることとなった(笑)。
女史とは甘味処とお互いの血糖値の話をし、先生には戦闘機やら空母やらの剣呑な(笑)話を伺う。


先週土曜日、電話回線をNTTからauの光に変える工事。
一部の機器不良があったものの90分ほどで全部終了。


今週日曜日、銭湯にストレッチ、寝湯、日光浴。


町山智浩のTwitterから
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なんてクリソツな(笑)。
ぜひともスコセッシの監督で観たいものだ。


Twitterでの話。
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オイラはこの航空会社の対応が非常に粋であり素敵だなと思った。
世の中骨壷に収まった遺骨も気味が悪いと言う人もいる。
オイラだってまともにガイコツの形の骨だったら良い気はしないけど、バックに収められて骨壷ともわからないような配慮をされているんだったら何の問題もないだろうと思っている。
他人から見たら遺骨でしかないが、身内にしてみれば自分の家族以外の何物でもない。
その気持ちを慮り共感する態度というものを常に身につけていたいものだ。


『ドミトリーともきんす』
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AmazonでKindle版購入。
ずっと気になっていた本。
しかし、電書づいているオイラは気になる本でも電書でないと買わないようになってしまった。
そんな本がたくさんあるなかで、本書もその一冊であった。
したら電書になってましたよ(笑)。
紙の本が出てから2年半待ったことになる。
で、読んでみた。
まあなんつーか、開いた口が塞がらねーというか(笑)。
よく"多様性"という言葉がつかわれる。
今までにないものが世間に出た時の衝撃を表す言葉とも言える。
"今までに見たことがない作品が大ヒット"
などと。
しかしね、オイラを含めて今まで見たことも感じたこともないような作品に触れた時、だいたいにおいて最初に感じるのは違和感だと思う。
本当に体験したことのないものを自分の血肉にするには時間がかかるものだと。
自分になぞらえば大友克洋を最初に見た時がそうだ。
藤子不二雄でも石井いさみでも安彦良和でもない文脈からでた大友の画に当初好感をもつというより反発の方が大きかったように思う。
なので"今までに見たことがない作品が大ヒット"というのは矛盾しているとしか思えない。
大ヒットしたのはある程度多くの人間が許容するものを持っていたからに他ならない。
多くの場合、"個性的"であるとか"多様性"などの言葉はその実態に対してまったく考えたことのない人間が無責任に言う言葉であり、会社的にも商業的にも本当はそれらをまったく望んでるわけではない。
多種多様で個性的な人間が集まって管理された社会や会社が運営できるはずがないだろう。
なので商業的なものや会社の方針の惹句としての"多様性"なる言葉をオイラは1ミリも信じていないのである。
前段が長くなった。
この『ドミトリーともきんす』であるが、今までの漫画にはない非常に個性的な漫画である。
『DRAGON BALL』や『AKIRA』。
いま売れ筋の漫画が何か分からぬが、それら世間的に楽しまれている漫画を尺度にするとはっきり言えばつまらなく感じるだろう。
だいたい本書のテーマが実在した物理学者達の話をベースに短いセンテンスで描かれているから。
エロもグロもアクションもない(笑)。
いわゆる"How to〜"モノに近いと言えば近いのだが、やっぱりオイラからすると漫画なのだ。
朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹。
教科書のなかにしかいない世界的に有名な科学者たちが非常に身近な存在として感じられるように描かれている。
物理学、量子力学、etc...SF作品のようにも思える。
全体的にものすごく感動的に面白かったんだが、後半部分の「数」のフィクションとノンフィクションの話と、科学と詩の話がすごくすきだ。
これは湯川秀樹の言葉や本からの引用である。
作者の高野文子が硬い数学の世界の人々の内実に触れて、おそらく自分が感動した部分を漫画として再構成したのだと思う。
悪く言えば既存の本の紹介文ということになるんだけど、じゃあこの高野ほどの紹介文を描ける人間が他にいるなら教えて欲しい。
そもそもこの高野の作品はかなり特権的な作品だと言える。
まず物理学者の紹介漫画というざっくりしたテーマで描きたい、またはおもしろく描けると思った人間は高野文子以外にいなかったろう事実。
更に新人漫画家がこれをやりたいと言ってもやらせる編集者はいないという現実。
だれも見たことのないような個性的な漫画というものは読者にウケるかウケないかわからないもので、だいたいにおいて予測できる範囲のテーマでしか編集者は漫画家に漫画を描かせようとしないだろう。
ではなぜ、この超個性的ともいえる本作が世に出たかといえば、紛れもなく作者が高野文子だからだ。
超がつくほどの寡作な漫画家であり、広く大衆ウケする漫画を描いているわけでもない。
しかし、出版社としては売れ筋の漫画が必要であるのと同じぐらい、枠は小さくても芸術的とも文化的とも言える漫画を描く人間も欲している。
売れ行きは小さくても読んだ人間の絶賛の度合いが強い作品。
高野文子の作品というのはその中に入っている
この人ほど絵柄のタッチを常に変えまくって作品を出してきた漫画家を他に知らない。
天才という言葉を安易に使うのが高野を逆に低く貶めるような気もする。
天才少女というかね、努力家の職人というべきか。
さて次作はいつ読めるであろうか(笑)。
それよりも旧作の電書化を是非とも。


『Batman: Gotham by Gaslight』
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AmazonでKindle版購入。
日本語訳がされているわけではないのだが、作画をしたマイク・ミニョーラの画を見たかったから購入。


『ど根性ガエルの娘 1』『ど根性ガエルの娘 2』
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AmazonでKindle版購入。
以前電書でアスキーから出ていたものを購入していたが、とりあえず新装の白泉社版も購入。
巻末の大島永遠の対談が1巻2巻についている。


『猫のお寺の知恩さん(4)』
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AmazonでKindle版購入。
日常にある些細なはずのエロスを的確に描く手腕の見事さ。
この些細なディテールが人によってはフェチとして刻まれるわけだ。
この漫画を読んで自分が忘れていた幼少期のフェチな体験を掘り起こしたよ(笑)。
それが何かは言わないけど(笑)。


『BLUE GIANT SUPREME(2)』
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AmazonでKindle版購入。
異国ドイツで演奏のパートナーを情熱的に探し出す。
この漫画を見てると情熱と努力があればできないことはないように思える。
が、実際はそうではない。
常人がもちえない度を越した情熱とパない努力があればできるんだと思う。


『勝つために戦え!〈監督ゼッキョー篇〉』
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AmazonでKindle版購入。
紙の本ではすでに購入済みであったが電書でも購入した。
まあなんつーか、一種の評論の本であるので俎上にのったスタンリー・キューブリックやエリア・カザンやらに対しては結構辛辣に評していて、それなりに腑に落ちたりもするんだが、自分のことになると客観的なんだか甘々なんだか(笑)。
リドリー・スコットを自分のライバルなんて言ってるけど、おそらく当のリドリー・スコットは押井守なんて歯牙にもかけてないだろうし、名前もしらんかもしれんのに(笑)。
言い訳として自分は絶対に間違ってないと言い切ってる感じがね、微妙に鼻につきますね(笑)。
それでも全体として能書きが面白いのでいいですけど。


『ワンダーウーマン』
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町山智浩の解説を聴いたらすっげえ楽しみ。

女性参政権とのからみとか
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こんなこともあるとか(笑)。
さらにこの『ワンダーウーマン』の原作者の物語も映画化されるらしい。
内容もなんとも悩ましい感じ(笑)。
早く観たいものである。


『カーズ/クロスロード』
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ネタバレあります。
先週土曜日。
109シネマズ菖蒲。
予告編や上の画像からクラッシュするライトニング・マックィーンのイメージが暗くハードな予感を感じ取って期待していた。
サブタイトルの『クロスロード』というのも人生の岐路にあたり、新人の台頭によってトップにい続けることができなくなった者の焦燥を描くんだろうとも思っていた。
新人達の台頭によってライトニング・マックィーンの世代が引退を余儀なくされている。
それを覆す為にライトニング・マックィーンがトレーニングによって返り咲いていこうという話なんだけど、結局、それは不可能であるということがクライマックス手前で分かっちゃう。
分かった時点でマックィーンは引退するべきなんだけど、往生際悪くレースに出場。
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そのレースもマックィーンのトレーナーである若い女の子に途中から自分の代わりに走らせるわけ。
元レーサー志望の女の子なんだけど、レーサーになるという最後の一歩を踏み出せなかったがために夢を諦めざるを得なかったというね。
で、まあ最後にこの女の子が優勝しちゃってトレーナーからレーサーになるという顛末。
レースの終盤でマックィーンが自分のトレーナーの女の子にレースを託して走らせる展開というのは、正直にいうとかなりグっときた。
ちょっと感動的なシーンだと思った。
ただね、こんなレースの途中で走るのが変わるってのはアリなのか?
いくらマックィーンと同じナンバーをつけてるからってさ。
これって、フルマラソンを走ってるのに給水所でゼッケンを付け替えて違う人間が走るようなもんじゃない?
駅伝じゃん、これって。
なんかすげえインチキしてる風にしか思えん。
レースの前の練習でライトニング・マックィーンはトレーナーの女の子に走りで負けてるわけだよ。
だったらさ、そのトレーナーの女の子をマックィーンと偽って最初からレースで走らせるべきだった。
更にそのトレーナーの女の子が優勝したら前半走っていたライトニング・マックィーンも同立一位だと。
さらに更に、マックィーンはその後引退もせずに走り続けると。
なんかやってることがものすごく噴飯ものでこれが正しい主人公のあり方とは思えん。
新人のレーサーはマックィーンを尊敬していて鼓舞するために悪態をついていたのだと思ったんだが、最後まで観たら単なる感じの悪い若造でしかなかったと(笑)。
この若造ってさ、このシリーズ最初のマックィーンみたいであるべきだと思ってたんだけど。
シリーズの第1作は若造のマックィーンに製作者達の思いを託していた筈で、それは自分たち若い世代が古い世代を追い抜いていくも、一定の敬意を払うという風に描いていた。
が、本作は若造は年寄りから見たら無礼で不躾な者達だという風に規定しているんだと思う。
これは本作の製作者達の若い世代へのストレートな恐れなのかな。
なんか全ての展開、全ての登場人物が浅い性格設定に終始していて観終わった感じがオイラはあまり良くなかった。
部分部分で感動的なところはあるものの最後で全て台無しにしたような。
なんとも往生際のわるいヤツだなということでまったく共感できなかった。


『銀魂』
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今週日曜日。
109シネマズ菖蒲。
漫画の原作は読んでないが、TVアニメ版はおもしろく観ていた。
今回の実写版は監督が『変態仮面』の福田 雄一ということでの期待があった。
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それから小栗旬ってすげえな。
演じることへの貪欲さというのは尊敬に値するね。
漫画の原作だろうが直木賞作家の脚本だろうが、分け隔てなく自分の興味をストレートにだしているのが好感が持てる。
ちゃんと銀さんになっていたよ。
ただね
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アニメ版を長く楽しんでいた所為かオイラにとっての銀さんの声って杉田智和の声なんだよ(笑)。

なので小栗旬が全体的にいい演技をしているんだが、声の違和感というのがなんとも拭えず(笑)。
どうせなら小栗の声を過ぎたがアフレコすればよかったのにと思ったりした。
まあそうは言いつつも、映画は劇場で観客の笑いもあり面白かったんだが.............
が。
長すぎる(笑)。
これ130分あるんだよ。
30分切って『変態仮面』と同じぐらいのランニングタイムにすればよかったのだ。
アニメ版もそうだがたまにシリアスな展開もあるんだけど、それはTVの30分の枠のなかでタイトに挿入してるから気にならない。
実写版はシリアスなエピソードもそれなりに力入れちゃってるから時間が長くなっちゃう。
冒頭のエピソードのカブトムシ取りのエピソードのような面白くて下品なネタで押してくれればすげえ傑作になったんだろうな。
予算が多くなると色々詰め込んで頭良さげな部分も出そうといういやらしい気持ちがでてくるんだろうけどね。
せっかく小栗旬が下品にやってるんだから、それを突き詰めて欲しかった。
んで90分ぐらいだったら最高。
惜しかったなあ。

by 16mm | 2017-07-17 20:11 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『メアリと魔女の花』『ライフ』

先週土曜日、心療内科。
パニック・ディスオーダーの症状は治まっている旨を担当医に伝える。
おそらく季節的なもので鼻づまりや息苦しさを感じさせる要因が少ないからとも思われる。
処方されているパキシルも少量になっているのでこのまま様子見ることで同意する。


友人夫婦に星乃珈琲店に連れてってもらってからというもの、割と喫茶店づいている。
普段酒を飲むこともなくなったわけだし、行きつけの喫茶店を見つけるというのも悪くない。
ちょっと集中してなにかするのに丁度いい気分転換になるようだ。
で、歯のメンテでお世話になっている美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に教えてもらったコメダ珈琲店に行ってきた。
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星乃珈琲店とは違う感じだが、明るくて落ち着きのある店内。
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モーニングのパンとゆで卵とミックスサンドとブレンドコーヒー。
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で、人気なシロノワール。
う〜ん、クロワッサンのような生地のフワフワな食感のパンの上にソフトクリームがのっていて、さらにシロップをかけて食べるという血糖値ゲキ上がりな逸品(笑)。
これがンマい。
大きさは星乃珈琲店のスフレのの大きさぐらいだと思ったらいいかもしれない。
甘さもクドくないしオイラ好み。
今まで何回かこのコメダ珈琲店に行ったものの、いつも満員で待たなければならなくて断念し続けていたのだ。
やはり昼近くになると混んでるくるようだった。
今後は星乃珈琲店とローテーションで通おうかと思う。


本日日曜日、銭湯に寝湯、ストレッチ、日光浴。
ボイラーか何かの不調か?13時30分まで場内に入れず。
久々に太陽が出てくなかでの日光浴。


『中年スーパーマン左江内氏』
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AmazonでKindle版購入。
ちょっと前に堤真一と小泉今日子でTvドラマ化していたんだが観逃してしまっていた。
演出が『変態仮面』の福田雄一だからBlu-rayが出た暁には観るつもりである。
原作は藤子・F・不二雄で1977年の作品。
今から40年前の作品ながら今読んでも面白い。
40年前といえば、オイラ、漫画家志望で藤子不二雄にファンレターを書き返事をもらって喜んでいた頃だ。
『ドラえもん』や『キテレツ大百科』や『バケルくん』などを読んでいた頃、一方でこんな大人向けも描いていたんだなあ。
その頃の漫画家の底力と多様さは驚異的だよなあ。


『極厚版『軍鶏』 巻之壱』
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AmazonでKindle版購入。
Kindle版はこの巻だけ無料
紙の単行本では持っていた。
この最初の頃は結構すきだったのだが、途中から原作者の作画家が揉めたらしく、後半は作画家主導で描き進められるも非常に残念な展開となり、ガッカリな作品になっちゃった漫画。


『応天の門 7巻』
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AmazonでKindle版購入。
平安時代を舞台にした探偵モノである(笑)。
菅原道真がホームズで在原業平がワトソンである。
画の艶っぽさは相変わらず。
読み進めるのが楽しい。


『ホームメイド 1』
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AmazonでKindle版購入。
相互に関連する短編の連作といった感じ。
内容は男のオイラには突飛すぎてついていけない(笑)。
が、女性にとってはある種の夢物語として成立するんだろうなと思う。
それよりもオイラにとっては谷川史子の描く手足の長い軽やかの描線の美しさに感じ入っている次第。


『ファブル 既刊10巻』
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Kindle版。
3回目ぐらいの全巻再読。
この凶相とも言える目つきの悪いブサイクが主人公(笑)。
しかし、読んでるとコイツがもう唯一無二の魅力的なキャラクターになり、「兄(あに)さん」と呼びたいぐらい(笑)。
オイラが女だったら「抱いて」というぐらい(笑)。
シリアスともお笑いともつかないような、いや、超シリアスでリアルな物語だ。
特A級の殺し屋が一年間殺しをせずに普通の人間の普通の暮らしをしなくてはならないというのが骨子で、今の所主人公がのファブルが手を下して殺しを行なっているのは第1巻のみ。
殺人マシーンが普通の人間になる。
『ピノキオ』みたいなものだろう。
ただ童話の方のピノキオはうまい話にとびつく愚かなヤツだが、ファブルは社会性や常識は皆無であるも無茶苦茶頭がいい奴なのだ。
ファブルが普通になるというのは社会性を身につけて殺しのための精神構造を低下させる意味合いがあることを作中で宣言されている。
かなり前の巻からの伏線を後の巻で回収したりと構成も見事。
今一番ハマってて面白い漫画だと言える。
色々先読みして展開を考える楽しみのある今時稀有な作品だと思う。


『ど根性ガエルの娘 3』
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AmazonでKindle版購入。
『ど根性ガエル』を描いた吉沢やすみの娘が描く家族という地獄の物語。
言い方は悪いが、『ど根性ガエル』を描いた吉沢やすみはそれしか代表作がないいわゆる一発屋だ。
しかしこの『ど根性ガエル』という作品は時代を経てもそれぞれの時代にあったものを入れこめる非常に良質な器だと言える。
原作漫画が終わったた数年後に二度目のアニメ化がされ、CMのキャラクターに使われ、実写のTVドラマ化もされた。
非常に稀有な作品。
時代を超え続けている作品を持っている作者というものは、誰も持っていない宝石のようなものを見せびらかしているようなものだろう。
時代を超える作品が一つでもあることの重要性というものは描いている人間にしかわからない。
多くの人間はそれ以降の作品が『ど根性ガエル』に及ばないことに対して、いともたやすく”一発屋”のレッテルを貼る。
その”一発屋”というレッテルは『ど根性ガエル』の呪いとなって作者のその家族にまで疲弊をもたらす。
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この手の話はどちらがどう言おうと真相は他人にはわからない。
しかし、この吉沢やすみの娘である大月悠祐子が描く『ど根性ガエルの娘』を読む限りにおいては、大月VS 吉沢家という対立構造になっており、その意味では父親も母親クソだと感じられる。
思うような作品が描けずにギャンブルに熱中して子供の財布から金を抜き取る父親の吉沢やすみ。
それと知っていながら父親側につく母親。
オイラが読んでも反吐がでるほどのクズ親だと思う。
当初この作品はアスキーから出ていたのだが、どういう理由かわからぬが途中で打ち切りとなった。
おそらく家族の再生として丸く幸せな終わり方にしようとした編集者側と作者が対立したんではないかと推測する。
オイラも読んでいてこれが打ち切りになるような漫画だとは思えなかったからね。
その証拠に今掲載の場を提供しているヤングアニマル編集トップの3人一人は羽海野チカと『3月のライオン』を立ち上げた編集者)がそろって『ど根性ガエルの娘』を高く評価して掲載を熱望したからだ。
つまりアスキーの編集者がヘボだったということなんだろうと思う。
作者の大月はこの物語を綺麗事で終わらせることが出来ないという覚悟の上でどのようなことを描こうとしているのか。
単なる両親に対する恨みつらみを描こうとしているとは思えない。


『メアリと魔女の花』
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先週土曜日。
109シネマズ菖蒲。
監督の米林宏昌のこれまでの『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の中では一番面白かったと思う。
一番面白かったといっても前2作のオイラの評価が低いからに他ならない。
冒頭、アバンタイトルの動きやアクションなど諸々がすごく良かった。
そういう意味ではツカミはバッチリだったわけだ。
期待できるな、と。
ただそれもアバンを含めたアクションのシークエンスのみ。
多くの人は元スタジオ・ジブリという眼で本作を見て満足したんだろうか?
赤毛ザルと揶揄した男の子に向かって
「私はメアリ・スミスって言うんですぅ」
なんていう自己紹介の仕方を今時やるか。
メアリに話しかけているつもりで顔を向けたら本物の赤毛ザルだったというギャグシーンがあったが、どうにもその緊迫したシーンにそぐわないと感じた。
言うまでもないがこんな演出を宮崎駿も高畑勲もやったことはない。
宮崎も高畑も笑える場面は作るが、その作品のそのシーンの緊張感に準じたものを的確に提示していた。
例えば『天空の城 ラピュタ』の"バルス"のシーンでギャグはいれない。
更に言えば宮崎駿なら本作の冒頭で墜落していった赤毛の魔女がどうやって生き延びたかをきちんと画で説明したろう。
原発事故を明らかに意識した底の浅い展開もあからさますぎて鼻につくことこの上なし。
そもそもそれをやった主要人物がなぜ罰せられない。
早い話がなぜ殺さなかった?
魔法のホウキ小屋の番人ってのが出てくるんだが、どんな状況でもその状況に無関係なセリフしかはかない。
このネズミに似た番人の状況に対する共感性のなさにイラつく。
キャラクターデザインにしても、いまだに宮崎駿タッチのジブリのラインを多少リファインした程度のデザインだ。
これは宮崎駿がやるから生きるデザインで、一から作るのなら監督の感じる現代性を加味してしかるべきではないのか?
そもそもであるが、ジブリ出身者ってなぜ児童文学を下敷きにしたがるのか?
宮崎や高畑が児童文学などと下敷きにしてるのはそれが彼らの幼少期の娯楽だからだ。
オイラだって児童文学ぐらい読んできたけど、それよりも多く漫画を読んできた。
宮崎や高畑の時代には熱中するような漫画がなかっただけのことだよ。
それに宮崎や高畑は完全に児童文学をベースにしているわけではなく、それ以外の莫大な教養の積み重ねがあるわけだよ。
なんか 米林宏昌やプロデューサーの西村義明が児童文学から想を得て、なんてのを聞くと、漫画をベースにするよりも児童文学の方が高尚だから選んでいるんじゃないの?と勘ぐりたくなる。
米林と同世代の他のアニメーションの監督が先進的なことをやっているのに、元ジブリは相変わらず上から目線で自分たちが周回遅れしていることも認識してないんだろうね。
これを宮崎・高畑に自信をもって見せることができる心臓だけは褒めてやろう(笑)。
まあ、なんだ、実写版の小栗旬が主演した『ルパン三世』よりは面白かったと思います(笑)。


『ライフ』
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先週土曜日。
109シネマズ菖蒲。
多少ネタバレあります(笑)。
まあ普通に面白かったかな
本作
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真田広之が出てるんだが、役としては結構オイシイ(笑)。
なんせなんたってポスターのメインにも名前が載っている
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ライアン・レイノルズよりも長く生きてるんだから(笑)。
ライアン・レイノルズと言えば世界一セクシーな男(笑)で
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あの不死身のデップーの中の人だからね(笑)。
デップー、もとい(笑)、ライアン・レイノルズなんて本作の前半の早い段階で死ぬからね(笑)。
後は後半に死体で出てくるぐらい。
出演時間だけだったらポスターのメインにライアン・レイノルズの代わりに真田広之が載ってもいいぐらいだと思うんだがなあ(笑)。
日本人のコメディメーカーとしてではなくちゃんとしたシリアスな役としてまっとうしていてオイラは気持ちが良かったかな。
映画のヴィジュアルとしては非常に観応えがあるが、『ゼロ・グラビティ』を観てると無重力での移動などは真新しさはないかな。
後半の国際宇宙ステーションが壊れていくところは、太陽光パネルが砕けていく感じを含めて良かった。
だったら冒頭で国際宇宙ステーションが危険なミッションとして火星探査機の回収のシークエンスももっと丁寧にどうやって掴み取ったかを描写してくれたらなと思う。
役者の演技や緊迫感などは非常にうまくいっているんだが、全体的に真新しさというかフレッシュさが感じられないというところかな。
ちなみに本作、近頃珍しい感じのバッドエンド、というか非常に皮肉の効いたというかアイロニカルな終わりでありました(笑)。
オススメであります。


今週末は電話回線のNTTからauへの変更工事と歯のメンテナンス。


by 16mm | 2017-07-09 21:17 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『ハクソー・リッジ』

先週土曜日、ヘアカット。


本日日曜日、銭湯で寝湯、ストレッチ、薄曇りでの日光浴。


『月刊日本カメラ 2017年7月号』
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書店で書籍購入。
買えないけどソニーα9に興味があるのと、マニュアルフォーカスについての記事に関心があったので購入。


『東京トイボックス 全2巻』
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『大東京トイボックス 全10巻』
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AmazonでKindle版購入。
すでにKindle版で持っていた巻もあり、持っていない巻は紙の単行本で持っていて読んでいた。
再度読み直したくなり、この機会に全巻揃うように電書を購入した。
ゲームにしても漫画にしても昨今の状況では所謂"モノ作り"の幅が狭まっていると感じる。
それは作る側の能力の問題ももちろんあるし、社会的な表現規制の強化なんかもある。
作る側が好きなものを好きなように作るには覚悟がいる。
例えば殺人を犯すようなヤツの言い訳にゲームや漫画が使われる。
で、それを鵜呑みにして規制を強化しようとする。
作った側にしても自分の創作物が人を殺すことがあると知れば萎縮することもあるだろう。
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例えばゲームが今のような物語性なりリアリティなりでプレイヤーをとことんまで没入させるようなものではなく、単なる暇つぶしの域を出ない人畜無害なものに戻した時、人々は自分たちの行いの弁明に次になにを吊し上げるのか?
本作の非常に巧妙に練られたプロットによって作り出された悪役<とは言い難いが>は「ゲームに人の意志を変える力などない」と言うことを証明しようとして壮大なペテンを仕掛けた。
で、それに対する対論を主人公は
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非常に力強い覚悟を宣言した。
自分が作ったゲームで人が死ぬことがあることを覚悟する。
しかし人に与える影響というものはなにも人殺しが起こるということだけではない。
むしろ多くの場合プレイヤー達には生きてゲームをやり続けようという希望を持たせることだってできるのだ。
作り手側のそれを作中では
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と呼んでいる。


盗撮問題
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上の画像は『げんしけん』の件りである。
オイラは女の子の写真を撮るのが趣味であるが、撮影はモデルの女性と一対一で双方了解済みでの撮影となっているし、そういう撮影にしか興味がない。
しかしね、この『げんしけん』で盗撮と言われちゃうとギョっとなる。
オイラ、盗撮というとカメラをカバンの中に隠したりして階段を登る女の子のスカートをのぞくような行為の事だと思ってた。
上の画像の『げんしけん』のように知り合いを無断で撮影するのも盗撮の範疇に入るのかということにオイラの認識不足を痛感した。
つーか、そうなると所謂街中でのスナップ撮影というのは表現として壊滅するよね。
昔の荒木経惟のように電車のトイメンに座っている見ず知らずの人間のポートレートを黙って撮っちゃう(当時も若干問題になったらしいが)ってのは現在じゃ完全にアウトだよな。
カメラ雑誌でもこの手のスナップや盗撮や肖像権の問題を取り上げているが、時代の趨勢としてスナップを表現手段にしている写真家の部が悪いと思わざるを得ない。
この手の問題は実際にオイラの本業にも関わってくるので無関係とは言い切れない。
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上の画像、結構見たことのある人が多いと思うけど、フランスの写真家ロベール・ドアノーによって撮影された『パリ市庁舎前のキス』。
非常に自然で素敵な写真だと思う。
写真の持つ雰囲気からこれは偶然撮られたスナップ写真だと思いたいところだけど、このキスしてるカップルは本当の恋人同士をつかってその場所で演出された写真であるということが明らかになった。
出来上がった写真が演出されたものであろうがされてなかろうが、素晴らしければそれでいい。
カネも手間もかかるけど、写っている人間すべてに了解をとった上での演出写真、スナップ風の演出写真しかできなくなるのかなあ。
あ、演出が入ったらスナップとは言えないのかもしれないが。
オイラはスナップにまったく興味がないのだが、それでもこの状況を是認し難いものだと思う。
世知辛いな。


『ハクソー・リッジ』
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先週土曜日。
109シネマズ菖蒲。
この映画も昨年に町山智浩からの情報で知った。
たしかその当時は第二次世界大戦の映画で『プライベート・ライアン』ぐらいのハードな戦争映画、ぐらいの情報だったと思う。
この映画が沖縄戦を描いているというのはわりとつい最近知ったかな。
まず最初に本作面白かったと言っておきたい。
139分、まったく中だるみなく一定の緊張感を保ち続けられた。
本作の監督って
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メル・ギブソン
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なんといっても『マッドマックス』で主人公を演じたハンサムでカッチョいい男だ。
俳優として出演作多数にして監督業にも乗り出し、監督としてもかなり高い評価を得ていた。
が、いろいろいろいろ(笑)なことがあり(笑)、ほぼすべてが自業自得のようなことをして映画業界からここ数年ハブられていた存在だった。
そもそも『マッドマックス フューリーロード』もメル・ギブソンが演じるはずだったわけだが、これは結果的にトム・ハーディでよかったなと思ってるけど。
と、まあそんなメル・ギブソンの久々の監督作だ。
非常に丁寧に作られていたという印象。
スタンリー・キューブリック『フルメタル・ジャケット』のように明確な二部構成となっている。
訓練シーンの前半と戦地での戦闘シーン。
ただ本作は前半部分で訓練に入る前に主人公のアンドリュー・ガーフィールド演じる
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デズモンド・T・ドスが銃器を手にしない理由を非常に丁寧に描き、そして彼が銃を持たない衛生兵として戦地に行くことを許される件りも描いている。
一応本作は実話をベースにしている。
で、後半沖縄戦になるわけだが、敵は当然日本兵なわけ。
日本兵が撃たれるのと同じぐらいアメリカ兵もじゃんじゃん死んで行く。
腕がなかったり、両足がなくなったり。
アメリカ軍の物量と艦砲射撃の援護がありながらアメリカ軍は日本兵に後退させられて行く。
で、昼間の戦闘でもデズモンド・T・ドスは衛生兵として果敢に戦場を走り回って同胞を助けて行く。
昼間は乱戦になりながらも友軍の援護があるからいいが、このデズモンド・T・ドスのすごいところはアメリカ兵が撤収した後に、死んでいない兵隊を次々と助けてるわけ。
たった一人で。
闇夜に乗じてとはいえ、友軍の援護が全くない中、日本兵が徘徊している戦地で一人また一人と戦場から負傷兵を連れ出して行くのだ。
これは相当に怖いだろうな。
訓練時代では銃を持たないということで周りからバカにされ上官からは除隊を強要されたデズモンド・T・ドスが非常に勇敢なことをしたというね。
この勇敢さというのはさTwitterで見つけた
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このジョークのオチのようなものかな(笑)。
この主人公演じてるアンドリュー・ガーフィールドって
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最近マーティン・スコセッシの『沈黙-サイレンス-』でも神父役をしていたので、なんとなく劇中でも作品間の繋がりを感じたかな。
日本人のオイラとしては極端な「アメリカ万歳」に偏るわけでなく、はっきり言って心底戦争に行きたくないと感じさせる力はあった。
ただこれはアメリカの国民が溜飲を下げるためのエンターテインメント映画という側面はある。
日本人が作れば日本人の多くが溜飲を下げるようにつくられるのと同じ。
本作は一人の変わり者が戦場で特異なことをした、そういう人間がいたというところが戦争映画として目新しいということだ。
何が言いたいかと言えば、日本人としては外せないであろうひめゆり学徒隊壊滅的だった地元の一般住民の被害を全く描いていないということである。
なので、本作だけで沖縄戦を分かった気になるのは危険だな。
それを踏まえれば観る価値のある映画だと思う。


今週末は歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-06-25 21:34 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』

先週土曜日、歯のメンテナンス。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石をとってもらう。
女史が星乃珈琲店に行って抹茶のスフレを食べた話を聞く。
治療後、先生と雑談。
動画用にカスタムした
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Canon EOS 80Dを触らせてもらう。
オプションで外付けのパワーズームのユニットなんかがあるんだなぁ。


本日日曜日、銭湯で寝湯、ストレッチ、曇り空の日光浴(笑)。


先週から世間的にも個人的にもロクなことがない。
この忌々しい毎日の中で
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『この世界の片隅に』が日本で観客動員200万人に達したのと、フランスで開催されていたアヌシー国際アニメーション映画祭2017で「長編部門審査員賞」受賞との報はすごくうれしいものだった。
長い日数をかけての200万人は大作映画の動員には及ばないんだろうけど、この映画が細々とではあってもいまだに劇場で上映されていることにとてももない嬉しさを感じる。
宮崎駿が以前に、良い映画は時間がかかってもお金が回収できるものだ、ということを言っていたがまさにそうだね。
この映画を作った人も観た人も、それを語ることで幸せな気分になれる本当に奇跡のような映画だと思う。
この純日本的な映画が海外でも楽しまれているということについても嬉しく誇らしい気分だ。


"The BIG BROTHER" is watching you!
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勝手に見てんじゃねーよ。


『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』
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AmazonでKindle版購入。
漫画ではない。
"敵は思春期ですから。心の中のちっちゃな尾崎豊がわんわか暴れている時期ですよ。"
"どうしてもその道を行きたいのなら、何もなくたって、なけなしの勇気を振り絞って、最初の一歩を踏み出すしかない。"
読んでて面白かったし、読んだ人間を鼓舞する力のあるものだと思う。


『池袋レインボー劇場 3』
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AmazonでKindle版購入。
池袋が舞台だったし、内容も興味深いものだったのだが本巻でお終いらしい。
人気がなかったのかなあ?
"表現"するということの羞恥と官能について非常に面白くオイラにとって興味深い作品だっただけに残念である。


『インド夫婦茶碗 (23) 』
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AmazonでKindle版購入。
漫画家の流水りんことインド人の旦那の日常。
相変わらず面白い。


『ニブンノイクジ 娘はショートスリーパー編 』
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AmazonでKindle版購入。
漫画家の うめ (小沢高広・妹尾朝子)夫妻による子育て漫画。
webで毎週読んでいたのだが、やはり面白ければお金は作者に出すべきだと思う。
値段も216円だし、安いしね。
子供を寝かしつける薀蓄もあったりして、オイラは単純に興味深い話として読んでいるが、いま子育て中の人にとっては「あるある」ネタだったりして自分たちの経験に照らしてたのしめるんだろうな。


『ブラックサッド』
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eBookJapanで購入。
すでに紙の本では五冊とも持っているのだが、電書が出たので購入。
ただこの電書 eBookJapanとその他ではでているのだが、Kindle版は出ていない
更に言えば紙の本では本編の終わった後に数十ページにわたるメイキング的な解説もあったんだが、eBookJapanの電書ではそれが削除されている
権利関係の問題だろうかね?
非常に残念だ。
Kindle版で出てなおかつ巻末分が含まれるようなら購入したいと思っている。
やはり電書の方が読むのに気を使わずに済む。
紙の方はどうしても大事に扱おうとしちゃうから棚から出す機会も減っちゃうんだよな。
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この圧倒的な描画力とカラーリングの巧みさ。
上の画なんてアメリカのとある暗部を浮き彫りにしている。
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"正義が通る世界を想像するのが好きなのだ。そこでは権力があるものでも罪を償う"
このハードボイルドさが
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"正義というもの対してずいぶんと曲がった見方をしているようだ。正義と金とはまったく次元が違う。金ですべてが動くとは限らない。いくら金を積んでも、死んだ者は生き返らない。復讐を求める心も鎮まらない"
先週からの過酷というか悪夢のような現実に立ち向かう勇気を受け取ったような気がする。
もうなんつーか、現状のオイラの心境に突き刺さるような言葉だ(笑)。
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現実に立ち向かう勇気とユーモアを。


埼玉県警による漫画家への配慮申入れ
よりにもよって。
オイラ埼玉県民として恥ずかしい。
こんなバカなことを自分が住んでいる県の県警がやる
なんでも強制わいせつ容疑の男が「漫画の手口を真似した」ともうテンプレートとしか言いようがない昔ながらの言い訳の供述を県警が真に受けたか、その漫画を描いた作家に配慮の申し入れ、とな。
これってさ、配慮の申し入れなんて生易しいもんではなく、警察が直接漫画家に言ったらそれは強制力のある警告でしょう。
この辺りはいかに県警がバカだとしても県警じたいだって単細胞の犯罪者の言うことを真に受けているわけではあるまい。
これを切っ掛けに不道徳とされる表現の規制を強化しようというハラが見え見えなんだよね。
エロとかバイオレンスってのは人間が人間たらしめる本質の部分であるが、それを公の場で肯定的に話題にしたり、子供に話して聞かせる言葉を多くの人が持っていない
大事なことなのに話すのが憚られるとそれを隠そうとするものだ。
そんなだからエロやバイオレンスが真面目に肯定的に語られる事はあまりなく、多くは低俗で悪趣味な笑い話や酒の席のネタにしかならない。
だからエロやバイオレンスを表現の手段にして真面目に対峙している作家も一括りにされ下に見られているわけだ
埼玉県警は漫画家を訪ね、作品内容が模倣されないような配慮と、作中の行為が犯罪に当たると注意喚起を促すことなどを要請したという、ってバカじゃねーの。
むちゃくちゃ腹たつわぁ。
作家の表現に対する威嚇でしかないよ。
本来
「漫画の内容に影響されて犯罪を犯しました」
なんて言うヤツには
「バカヤロー」
の一言で済む話だよ。
それを社会心理学だとかごちゃごちゃ面倒なことを思い巡らせるからややこしくなる。
〜の影響、なんてのは単細胞の犯罪者の罪を軽くするための言い訳でしかない。
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これさ、犯罪についての専門家である警察なら絶対知ってる事実であるにもかかわらず、今回のような事態をおこしたのは、表現規制をするためのドス黒いものを感じざるをえない。


改正組織的犯罪処罰法
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犯罪を計画段階から処罰できるようにする「共謀罪」の趣旨を含む改正組織的犯罪処罰法6月15日午前7時46分に参院本会議で自民・公明・日本維新の会などの賛成多数で可決成立した、と。
町山智浩もTwitterで言っていたが
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初代会長:牧口常三郎は特別高等警察によって監視され治安維持法などによって警察に捕まって獄中死。
2代目会長の戸田城聖も逮捕されている。
公明党は自分たち精神的基盤の先達が苦しめられたものと同様な法律に賛成するというのはどういう了見か?
あ、今の公明党は偉大な人間って
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コイツだから問題ないのか(笑)。
で、揃いも揃って国会議員が緩みまくってる最たるもんが
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この与党か野党かわからんが
「共謀罪で逮捕するぞ」
と言ったヤツとそれに追従して笑ったヤツ。
そいつらの名前を特定しろや。
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有田芳生は件のバカどもを知っているんだったら、名をあかせ。
少なくとも有田はこれを言った人間を肯定的に見てるんだったら名前をあかせるだろう。
不謹慎にもほどがある。
これってさ、明らかに権力者による威嚇だぞ。
この法律ってさ市民による市民の監視を肯定して国としてお墨付きを与えるもんだ。
ものすごく単純でわかりやすい”密告”というものを正義だと市民に規定するようなもんだ。
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勝手に見てんじゃねーよ。
考えただけでも恐怖を感じる。
オイラなどは真っ先に通報されるような人間だという自覚があるからな。
この法律に嬉々としている人間は自分が通報されるような人間ではないと本気で思っているおめでたい人間なんだろうな。
とはいえ、議会制民主主義なるものを理解したつもりになって、政治については国会議員任せの丸投げにしていたオイラのような人間が蒔いたタネである事は重々承知している。
国民による選挙で選ばれて数を増やした自民党、公明党が、やったことなんだし、手続きとしては間違っていない
更に言えば、これで解散総選挙となった場合、いったいどこの政党、誰に投票したら良いかまったくわからないという悪夢。
野党でいえば今はなき民主党、現 民進党で言えば、いまは議員辞めてるらしいけど東日本大震災の時に
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こんなクソ野郎がいた政党だよ。
一ミリも信用できん。
共産主義は勘弁だが、もう共産党にいれるぐらいしか思いつかんが、相互監視は共産圏のお家芸なのでどうにもならない
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ちょっとこの現実に立ち向かうにはどうしたら良いだろうか?
ものすご〜く虚無に取り込まれそうな気分である。


『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』
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録画視聴。
オイラがこの2ヶ月チョイ、唯一視聴したTVドラマ。
なんといっても原作脚本が『SP 警視庁警備部警護課第四係』金城一紀だからね。
金城一紀の原作脚本はオイラにとっては"信用できる"ものなわけだよ(笑)。
『SP 警視庁警備部警護課第四係』でも格闘系のアクションの見応えは相当なもんだったが、本作は
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この5人のキャスト達も相当に巧みでフレッシュなアクションを見せてくれた。
とにかく毎週毎週楽しんで観れた
平成維新軍とか
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作中のこんな感じの展開を観ると10年以上前に先行していた
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『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』をなんとなく思い出したが、当時の神山健治監督が意識的に相当先行していたと考えるべきだろう。
ただこの『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』というドラマはオイラの心情としては非常に現在の社会状況とのマッチングがよかったと感じる。
警察という組織に属していながら完全に馴染んでいない"ハグレ者たち"というか(笑)有能な少数精鋭達の活躍を描いている。
ドラマとしてありがちなプロットであるがそれはドラマを展開する上でのお約束に過ぎず、それをベースに"今現在"を汲み上げて的確に描いていたと思う。
では"今現在"の実態は何か?といえば、おそらくそれは"苛立ちと怒り"だと思われる。
国家というものが国民の集合体であるわけだが、実際に国家運営の舵取りをしているのは国民の信託を受けた国会議員などの為政者たちだ。
彼らは一般の国民が持ち得ない権力をもつことで国家運営の様々な局面に対応できるようになっている。
権力というものは国家を運営することのみに使われるべきものであり、為政者の身内の不祥事をもみ消すために権力を使っていいわけがない。
為政者達の権力は特別扱いされるためのものではないはずなのだ。
その為政者の権力によって蹂躙された力なき個人たちの復讐を公安機動捜査隊特捜班の面々が対処していく。
公安機動捜査隊特捜班の面々も自分たちが守る命令を受けた人間が守るに値しない者たちであるということは十分承知していて、犯人として捕まえられた人間に対して
「生きていればまた<復讐>のチャンスはある」
という言葉を投げかける。
ただ為政者たちの描き方も単純ではなく、特に最終回に出てきた
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竜雷太演じる内閣総理大臣の岸部が、過去に爆弾テロを起こした自分の息子を囮につかって犯人をおびき寄せることを提案するんだが、その時に自分の息子が危険にさらされても
「息子はもう一人いるから」
みたいなことを言うわけ(笑)。
愛する息子を犠牲にしてでもテロの犯人をつかまえてくれという強い覚悟ともいえるけど、過去に爆弾テロを起こした不肖の息子は死んだって別に構わないとも取れる。
なかなかに複雑な感情に思えたかな。
で、そんな公安機動捜査隊特捜班の面々をアチコチからスカウトしてきたのが
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長塚京三が演じる警察庁警備局長で警視監の鍛冶という男。
こいつが良く言えば合理主義者のキレ者ということになるんだろうけど、オイラからすると全てを自分がコントロールしていると思っているコントロールフリークの上から目線のイヤなヤローなわけ(笑)。
で、最後の最後で鍛冶が選んだ精鋭達は自分の意のままに動く存在ではなかったと気がつくわけ。
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公安機動捜査隊特捜班の面々がそれぞれの立場でそれぞれのやり方で
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戦いを始めたところでドラマはバッサリと終わる。
もう本当に胸がすくとはこういうことだよな。
なんか現実にはできないことをフィクションで巧妙にやった。
本当に昨今の現実の状況とリンクしたというか、非常に清々した気持ちになったよ。
原作脚本の金城一紀がどう思っているのかは知る由もないが、オイラはこれを、閉塞した状況を打破する一つの方法だと解釈した。
つまり、革命だ。


今週末はヘアカット。

by 16mm | 2017-06-18 22:38 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(3)

『町山智浩の映画ムダ話52 』『光』『LOGAN/ローガン』『パトリオット・デイ』『22年目の告白―私が殺人犯です―』

先週土曜日、歯の治療。
着けていた歯が取れたのでそれを取り付けてもらう。
いつもの美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石をとってもらうかわりに、取り付けた歯からはみ出たセメントをとってもらう。
治療後先生から
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3ヶ月待ちで手に入ったLeica M10を触らせてもらう。
実機を触るのは初めてである。
フィルムのLeica M7と同じぐらいの胴体の厚み。
Leicaをフィルム時代から使っている人には慣れた厚みかもしれんが、先生やオイラのように手がデカイと別売りのグリップがないと手持ちしづらいかもしれない。
電子ヴューファインダーも見やすくてピントのヤマも掴みやすい。
これならコンマキューゴーでもピントが合わせやすいだろう。
すんごく羨ましいが100万円近い価格はオイラには現実的に無理である(笑)。


『ザ・ファブル(10)』
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AmazonでKindle版購入。
おそらく3ヶ月おきの単行本発売のサイクル。
次は9月6日であろう。
今から楽しみだ。
雑誌掲載分は毎週立ち読みしていておそらく単行本にして2冊分ぐらいは先行しているのではないだろうか?
上の画像の不細工、というか(笑)、凶相な面構えのキャラクターを本作は実に魅力的に見えるように描いている。
こんな人相の悪い登場人物は普通真っ先に殺られるチンピラ役が普通なんだけど、このキャラクターを主役で面白い漫画を描くというのは作者の力量とともに表現する志みたいなものを感じる。
超凄腕の殺し屋であるファブルが一年殺しをしないで過ごすことで、普通に人間がもつ社会性や常識を身につけるというのがミッション。
当初は殺し以外には繊細な気遣いをしなかったファブルが次第に"普通"というものを自分の中に獲得していく。
人間になろうとしているピノキオみたいなものだろうか。
本巻ではファブルのなんともいえない良いヤツっぷりが描かれ、更に敵である
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このウツボという人間の複雑さ。
"盗人にも三分の理"というが、このウツボの言う事って現代社会の歪みを的確に捉え、その歪みを正すのではなくカネに換える。
相手はモンスター・ペアレンツとその両親に育てられて成人した大きな子供たちだ。
はたから見ればモンペからカネを搾り取れとエールを送りやすいんだが、ウツボのやってることは悪事であるからね。
こういう複雑な敵を相手にファブルがどう対処するのか?
ファブルが直接手を下して殺しをしたらこの漫画終わっちゃうので、そうじゃない対処をするのであろう。
だか非常にたのしみなのだ。


『白竜HADOU 2』
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AmazonでKindle版購入。
掲載誌ではクライマックスに達しているが単行本ではまだまだ当分続く"東都ガス" "東京・築山市場" "豊波移転"
そして
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石原慎太郎、もとい咲山都知事(笑)。
閉塞した現実をせめてファンタジーでは出し抜いた結末を味わいたい。
白竜はそれをヌケヌケとやってくれるところが読んでいて清々とした気分になる。


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町山智浩の音声解説を購入。
『LOGAN/ローガン』を観て世界観的に解りづらいと思ったのはこのウルヴァリンのシリーズをオイラが観ていなかった所為かとおもったら、この映画自体世界観の説明をわかりやすくしていないということらしい。
『X-メン』のなかで描かれる対立軸であるプロフェッサーXとマグニートーはアメリカの公民権運動でのキング牧師とマルコムXであるとか、劇中で描かれる「恵まれし子らの学園」のモデルなども解説されている。
『LOGAN/ローガン』で描かれる世界観がアメリカの現政権であるトランプが支配する暗い未来を暗示しているとか。
そしてローガンの最後のセリフ
"This is what it feels like"
オイラ、コレ英語だったし聴きもらしたというか、日本語訳でもなんて言ってたかおぼえておらん(笑)。
町山のこのセリフの解説を聴いたら泣けてきたよ。
涙出なかったけど(笑)。
Blu-rayでの再見が楽しみである。


『光』
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先週木曜日。
MOVIXさいたま。
遅ればせながらだが、前作の『あん』から俄然注目し始めた河瀬直美監督。
誤解を恐れずにはっきり言ってしまうが、今日本で一番美しい映像を作り出している映画監督が河瀬直美だ
前作の『あん』も映像的にすばらしかったが撮影監督が本作とは同じではない。
ということはこの美しい映像を作り出している要素は河瀬直美の才能や努力や粘りに他ならないということになる。
微動だにしないシャープな瞳のクローズアップ、多彩な色彩の風景の動き、西陽がガラスの風鈴を通して部屋の壁に舞う光、望遠レンズ効果を効果的に使ったクライマックスの波と人物、......etc...
ただ風景の良い場所にいって撮影しました、というレベルではない。
それを更に登場人物たちの心情とリンクする映像になるような準備や創意工夫がカットごとになされていんだと思う。
本作の何十倍も制作費を使った映画であっても本作の映像の美しさの足元にも及ばない。
多くの映画の映像設計が"光源の位置がここでここにガラスがあって鏡があるから光が反射するとこうなる"という現実をトレースしたものに終始しがちである。
それはそれで撮影のライティングの設計なども高度なものであるのは間違いない。
しかし河瀬直美の映像は、それらの自然主義的な発想から何歩も進んで、映像にある光や透明感や透過光などを面白く美しく表現したいという発想で作られている。
それは現実の中に隠れている美しさというものを信じているからに他ならないだろう。
制作費がふんだんにあれば美しい映像が獲得できるというのは幻想だな。
努力と工夫と表現したいイメージと幾ばくかの才能があればお金がなくても美しい映像は獲得できる。
写真を趣味にしているオイラにしてみればものすごく希望が持てる。
努力ぐらいならオイラでもなんとかできそうだ(笑)。
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本作は想像力に関する映画だ。
弱視や眼が見えない人たちの持つ世界観を理解する手助けになる。
眼が見えるオイラが見えない人たちを可哀想だというのは傲慢であるということもわかるが、この社会では見えない人たちはハンデを背負って大変だなという風にも思っている。
本作では見えないことによって強化された想像力というものを非常に肯定的に描いていると思う。
見える人間の代表として水崎綾女がキャスティングされているわけだが、彼女のように大きな瞳を持ってしても全ての事象を見ているわけではない。
弱視の人はこの映画の美しさを映像的に体験できないということの気の毒さというのはある。
が、もしかしたら弱視の人たちは映像以上に美しいものを脳内で像を結んでいるのかもしれないという風にも思うようになれた。


『LOGAN/ローガン』
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ラストのネタバレあります(笑)。
先週金曜日。
109シネマズ菖蒲。
すっげえ面白かった。
実はウルヴァリンが出てきた映画って
2000年の『X-メン』しか観ていない。
マーベルコミックの映画は結構観ている方だが『X-メン』に連なる方はあまり興味がなくて観てなかった。
『X-メン』以外だとマシュー・ヴォーンが監督した『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』になるがこれにウルヴァリンは
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ワンカット一瞬だけ出ていたのを観ただけ(笑)。
その後ウルヴァリンはスピンオフ形式で単独で映画になり、日本を舞台にしたりしていたが、オイラとしてはまったく興味がなかった。
なんというかコスチュームヒーローに今ほど興味が持てなかったというのがあったんだと思う。
で、そんなオイラがどうして今回観ようと思ったかというと
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このウルヴァリンの老成とも言えるヴィジュアルに持って行かれたんだよね。
オイラもこないだ50歳になった所為かもしれんが(笑)この人生の黄昏を意識し始めた時の気分にマッチしたのかもしれん。
決して
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若くてギラギラしているウルヴァリンだったら観たいと思わなかったろう。
ヴィジュアルがそうであるように、本作はX-メン達ミュータントの黄昏を描いている。
もともと老成したジジイみたいだった
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プロフェッサーXも本当にジジイとなりアルツハイマーになってると。
なので彼が持つ強力なテレパシー能力をコントロールできなくなっているわけ(笑)。
言うなれば制御不能な大量破壊兵器になりつつあると(笑)。
この特殊能力を持った人間たち、ミュータントは人間よりもある部分強く特化している存在だ。
しかし、彼らは他の人間たちに比べれば数的に圧倒的なマイノリティであり、迫害される存在でもあるのだ。
これも一種の現代の状況の暗喩であろう。
そんなマイノリティな存在に対して希望をつなぐ物語であり、迫害に対しての戦いを意思表示していると思う。
で、老人たちは次世代の若者たちに強い生き様を残していく。
ほいで、まあ詳しくは言わんけど、最後に十字架が出てくるわけ。
それをラストでちょっと傾きを変えるわけよ(笑)。
もうそのヴィジュアルみたら鳥肌立って号泣ですよ、オイラ。
涙でなかったけど(笑)。
一つの要素から別の意味を引き出す展開というのがオイラはたまらなく好きで、あの福井晴敏の『Twelve Y.O.』のクライマックスのあの展開みたいにね。
とにかく今エンターテインメント作でならイチオシと言っても良いと思います。
オススメである。


『パトリオット・デイ』
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先週金曜日。
109シネマズ菖蒲。
予備知識ない上にこの主演のマーク・ウォールバーグが素行的にというか人間的に好きになれないので(笑)スルーするつもりだったが、監督が『キングダム/見えざる敵』のピーター・バーグなので観に行くことに。
とりあえずシネマ・ポイントが溜まっていたのでそれを使った(笑)。
非常に面白い映画だったと思う。
これはBlu-rayで再見してもいいかな。
前半、無関係に進んでいた複数の登場人物たちのエピソードが終盤に向けて結びついていく。
特に中盤以降は飽きさせない展開。
夜の路上での銃撃戦の音響も良かった。



『22年目の告白―私が殺人犯です―』
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ネタバレありません。
先週土曜日。
109シネマズ菖蒲。
予告編を観て興味をもっていた作品。
本作って入江悠が監督だったとは。
多作な方だし、売れ線の映画も監督してるんだから監督の名前を大きく予告編にいれてもらいたいよな(笑)。
オイラとしては藤原竜也はともかく伊藤英明がキャスティングされた映画を理由なく観ることはないんだから(笑)。
本作、撮影にドローンが多用されている。
ビル街の高所で空撮なんてヘリコプターでも難しいし、クレーンだと更に制約が出てくるところを非常にうまくドローンで撮影しているようだ。
安定性もあるし、ビルの屋上すれすれに動くカメラワークなども可能。
実際カメラはどんなの積んでるんだろうか?
業務用のビデオカメラか、キヤノンのデジイチを動画で使ってるのか?
スティディカム並みの技術革新ではないかね?ドローンでの撮影って。
かなりの安定さがあるようなので空撮ではない地上でのドリーショットでももしかしたら使えるんじゃないかな。
地上すれすれから一気に高所への移動撮影なんかも可能だけど、そうするとライティングが難しくなるかもな。
で、映画だが、なかなかの力作というか面白かったよ
上映始まったばかりだからさすがに顛末を語るのは憚られるのでなにも言わんが(笑)。
さすが入江悠だな。
体験したことがないのでリアリティがあるのかないのかわからないが、復讐の情念というものを描いている。
胸くそが悪いので名前を出さないが一昨年あたりにもいましたな、恥知らずの自己顕示欲の殺人者が本出したり気持ち悪いHP作ったり。
本を出版する人間は事件の真相解明の為とか言ってるけど、嘘っぱちである。
愚かな殺人者という以外になにか解明するべきものがあるのか?
重要なのは無残に殺された人がいるという事実だけだ。
大衆の下衆さを煽って金儲けしたいだけだろ。
本を買うことで殺人者に印税が入るのも気に入らない。
『葛城事件』でもあったが死刑囚やそれに準ずるような人間をちやほやしたり婚姻を結んじゃうような人間ってどういう了見なんだろう。
昔で言えば上祐史浩をちやほやして持ち上げてファンクラブたいに群がってたオネエちゃんたちとか。
キミたちがもちあげているヤツは大量殺人の片棒を担いていた人間かもしれんのだよ。
それによって身内を失った人が多勢いるなかで、そいつをチヤホヤし持ち上げられる自分の心の大きさとか普通の人が見えない特別なものを自分は見る事ができていると思っているのだろか?
自分が特別な愚かな人間であるという認識はできないんだろうな。
閑話休題。
映画はエンターテイメントとしてよくできているし楽しめましたね。
オススメであります。


今週末は歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-06-11 23:06 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『メッセージ』

先週土曜日、歯のメンテナンス。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石をとってもらう。
メンテ中の話題は星乃珈琲店。
メンテ後、先生と雑談。
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FUJI FILM instax INSTAX SQUARE SQ 10 を見せてもらう。
通常チェキってシャッターボタン押したら問答無用でプリントされて出てくるんだけど、これは撮影後にプリントするのを選択できる。
背面に液晶モニターが付き、撮影したものがデータとして記録される。
さらに本機ってmicroSDにデータを記録できるんだが、他のカメラで撮影したデータをmicroSDにいれて本機にいれれば、それもプリントできる。
プリンターの代わり。
なんかいろんな意味で興味深い。
データからのプリントなので同じものが何枚もできるしね。
フィルム代が高いというネックはあるんだけど、正方形のフォーマットで撮影できるのは魅力的だ。
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解像度などを気にせずにコントラスト高めの若干チープな感じが実にいいんだと思う。
いずれ購入するつもりである。


ルカーボン
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会社の同僚に教えてもらったサプリメントである。
簡単に言うと"炭"の錠剤とカプセル。
吸着の特性がある炭を飲んで体内で生成される良いものも悪いものも吸着させて排泄してしまおうというものらしい。
能書きはこの商品のサイトにとんでもらって確認してもらいたい。
良い面ばかりでなく、例えば飲んだ薬の成分まで吸収したり、便秘にもなりやすいと。
オイラとしては昼夜食わずの1日一食なので昼飯時に飲もうと思う。
夜は心療内科の薬を飲むからこのサプリは飲めない。
しかし、たまに夜に焼肉なんぞを食うことがあるのでその時は食後にこのサプリを飲むのがいいかもしれない。
サイトで会員になり、とりあえず錠剤とカプセルの両方を買った。
しばらく飲んで様子を見るつもりである。


星乃珈琲店
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友人夫婦に教えてもらった。
高い天井にフカフカの革の椅子。
落ち着いた雰囲気の内装。
ものすごく気に入った。
友人夫婦と行ったのは大宮にある店なのだが、地元から近い久喜にもあるので行ってみたら、大宮店とまったく同じ内装。
とにかく落ち着く。
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Vario-Tessar T* FE16-35mm F4 ZA OSSのテストに撮影してみた。
フルーツティーがすごく綺麗であった。
今後入り浸るであろう(笑)。


押し入れ収納
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まだまだ汚い、とお思いでしょうが(笑)これでも自部屋の整理整頓中である(笑)。
押し入れの襖を取り外し、棚を入れて今まで床に散乱していた本を詰め込み始める。
なかなか上手く収まりつつある。
つーかこの整頓作戦で自分の部屋で場所を取っているのは書籍の類ではなく、Blu-rayの類だと言うことが判明(笑)。
結構オイラ、Blu-rayを買ってたんだなあ(笑)。
何故整頓をはじめたかといえば、現状使っている自室の机と椅子がどうにも身体に合わないので替えたい、と。
そのために床がどこにあるかわからんような状態では机も椅子も置く場所がない。
自室に唯一残っていた最後の砦(笑)、押し入れの中にあった段ボールやらなにやらを片っ端から捨ててスペースを作っているのである。
ちなみに現状押し入れの下段だけだが、今後上段も整理していくつもりである。
つーか上段にもスペースをつくらないと汚部屋の散らかりを収納できないのである(笑)。


『ローガン』のモノクロ版
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まだ日本公開前なのにアメリカでは『ローガン』のBlu-ray発売の話。
しかもモノクロ版が同梱されるとか。
このモノクロ版の予告編を観る限り、安直に情報量を目減りさせたような『マッドマックス フューリーロード』のモノクロ版とは違い、非常に諧調豊かな映像のような気がする。
是非とも日本版のBlu-rayにも同梱してもらいたいものである。


『フォトテクニックデジタル 2017年 6月号』
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書店で書籍購入。
"フォトテクニックデジタル"と銘打っていながらAmazonなどで電書をだしてない。
その代わり書籍についているシリアルコードをwebで入力することによって電子版がダウンロードできるようになっている。
オイラのように紙の本はいらなくて、電書だけ欲しい人間としてみればめんどくさいだけである。
紙はいらない。
電書だけで購入したい。
なので本書、比較的女性を扱った写真が多くてオイラ向きにもかかわらず買わなかったのだが、今月号は表紙の画像を撮った"HASEO"なる写真家の写真がオイラ好みなので買ってしまった。
彩度が落とされているようでいてカラフルな印象もある微妙な色彩とトーンがすごくいい。
自分も真似したものである。


『宮崎駿 新作長編アニメーション映画制作のためのスタッフ(新人)募集』
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とうとうきましたか(笑)。
たしか『天空の城ラピュタ』を製作している時に雑誌の企画で宮崎駿と夢枕獏が対談したことがあった。
その時宮崎は夢枕獏に
「映画というのはですね、ほんのひと握りの才能のある人たちが、たくさんの才能のない人たちに我慢する作業なんですよ」
と、言ったらしい。
そう言った一方で、宮崎のような演出や原画をやっている人間がアニメーション制作の主体であると思われることに異を唱え、動画チェックなどの表にでにくい多くの人たちによって成り立っているんだということも講演で語っていた。
さらに宮崎は押井守に作家になるべきではない、ならない方がいいと語りつつ、アニメーションは一人の監督の作家的な意気込みで映画を作るものではなく
「公的な力があると思うんですね。例えば60人、その外側にさらに200人ぐらいの人間が寄ってたかってやる時に、その人間達が全員わかんなくてもいいやという風にね(笑)、作るのは僕があんまり好きじゃないですね」
この言葉は1990年に雑誌で宮崎が語った言葉の抜粋だ。
宮崎駿自身の才能や死に物狂いの努力によって勝ち得た能力に到底及ばないスタッフに憤りつつも、それでも対外的、オイラのようなファンに向けて語る時には、自分はたまたま演出の仕事をして表舞台に立っているが自分の作る作品は多くのスタッフによって支えられている、と真摯に語っていたと思っていた。
......
そう思っていたのはオイラの頭がオメデタイ所為であったのであろうか?
思えば謙虚さと傲慢さを行きつ戻りつしてバランスを取っていたのかもしれない。
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2013年の9月に大々的に記者会見まで開いて引退を宣言。
スタジオジブリの制作部門の解体。
スタジオジブリは宮崎駿と高畑勲の作品を作るためのスタジオであるという建前があったわけで、その支柱である宮崎が引退したらスタジオが解体されるのは自明のことだったろう。
サラリーマンであるところのオイラからすれば、会社が無くなるということの不安はとてつもないことだと思うのだが、個人経営のアニメーター達はそんな不安はないのかしらん?
スタジオ解体ってのはそこで働いていたアニメーターの生活や作品を作り出す場というものを一方的に奪う行為であったという風には思わないのだろうか?
その後元ジブリのスタッフ達は、ある者はフリーのアニメーターで『君の名は。』をはじめとした作品で能力を出し、ある者は自分たちでスタジオを作り
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この夏公開される劇場アニメを制作し、ある者はアニメーターを廃業してカフェの経営をし、またある者は鬼籍に入った。
そんな中で昨年11月のNHKの宮崎駿を追っかけた番組で
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まさかの宮崎駿復帰宣言。
で、つい最近になってスタジオジブリで
"宮崎駿 新作長編アニメーション映画制作のためのスタッフ(新人)募集"
だと。
オイラはこの募集は世間に対して宮崎駿はド素人でもやる気のある人間に対して門戸を開き、育成をするんだというポーズというかアピールでしかないと思ってる。
つまりこんな募集、スタジオジブリは真剣に考えておるまい。
どうせこの手の聞こえのいいものは鈴木敏夫あたりの発案だろう。
愚直で正直なことしか言わない宮崎駿が素人を3年で原画にできるなどとは間違いなく思っていまい。
この"新人スタッフの募集"なるものは、大々的に引退した宮崎が引退撤回を世間に納得させる理由の一つにするためにに後進を育てるためという大義名分でっちあげたにすぎない。
スタジオジブリの出した雇用条件に
"勤務時間10時~19時(休憩1時間含む) 残業有
休日休暇週休2日制 ※ただし制作スケジュールにより変更有り。
夏季休暇、年末年始休暇、有給休暇制度"
とか書いてあるけど絶対嘘。
映画制作中に有給どころか病気で休むことすら許さないどころか、東日本大震災の時など東北出身のスタッフが一時帰郷することも宮崎駿は許さなかったのだ。
ここは正直に
「スタジオジブリの休日休暇の扱いは宮崎駿の胸先三寸のブラック企業です」
と正直に書くべきだ。
以前
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『メアリと魔女の花』制作中のスタジオに宮崎駿が訪れ
「安心した。ココ(ポノック)が元気なかったら、アニメーションは終わりだもんな」
と、激励したっていうけどさ、これって『メアリと魔女の花』の制作が終わったら宮崎自身の長編をやってくれよなという虫のいいデモンストレーションでしょう。
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"「こいつにやらせてみたい」っていう人間は一人もいなくなった"
なんて言ってるくせにさ、白々しいよな。
スタジオジブリの募集の前段に
"(前略)昔からの大切な仲間を何人も亡くし、自分自身の終焉に関してより深く考える日々が続きました。ここに至り、宮崎監督は「引退撤回」を決断し、長編アニメーション映画の制作を決めました。(後略)"
って、まったく意味がわからん。
真摯な宮崎駿を信じるなら、昔からの大切な仲間を亡くしたなら、それはもう全盛期のクオリティを出せないということに他ならず、仲間を亡くしたことで宮崎が引退を撤回して長編映画を作る理由にはなっていない。
さんざっぱら自分以外のスタッフを持ち上げていながら、そのスタッフが亡くなっても変わらず作れるという無神経さ。
以前、"宮崎ブランド"なる言葉に敏感に反応して否定していたはずなのに、これは明らかに自分の名前なら映画を作れるという宮崎自身が唾棄していたであろう立場を平気で利用している風にしか思えん。
解体してアニメーターを寄せ集めて作る宮崎駿の新作はもはや「ジブリアニメ」とは言えない
"宮崎駿アニメ"だろ。
そんなわけで、オイラはもう絶対宮崎の新作は観るつもりはない。


『メッセージ』
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ネタバレあります。
先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
まず本作を観るにあたって絶対にiMaxで観るぞと意気込んでいたら、iMax上映なしだと(笑)。
なんだって(笑)。
本作をiMaxで上映しないでなにを上映してるんだ?と思ったら
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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』だと(笑)。
いや、半笑いになることはない。
この映画の前作を観に行って、オイラはまったくノれなかったのだ(笑)。
町山智浩や宇多丸が絶賛していても自分に合わない作品もあるものだな(笑)。
まあそれはそれとして、『メッセージ』を観に行った。
これは昨年から町山智浩が絶賛していたSF映画。
しかも監督がドゥニ・ヴィルヌーヴ。
昨年のオイラのベスト映画の一つであった
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『ボーダーライン』の監督にして、今年の年末に公開される
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『ブレードランナー 2049』の監督だ。
否が応でもアドレナリン出まくりで期待しまくりである(笑)。
この監督が決めてるのかどうかわからんが、女優のチョイスがオイラ好み(笑)。
『ボーダーライン』のエミリー・ブラントに『ブレードランナー 2049』の
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アナ・デ・アルマス。
で、本作の
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エイミー・アダムス。
エイミー・アダムスいいなあ。
知性と母性と勇気を体現した女性を見事に演じていた。
男の俳優だと
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ジェレミー・レナーと
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フォレスト・ウィテカー。
物語るという意味では完璧な布陣ではないだろうか。
で、本作の感想であるが、ちょっともう一度観ないとわかりません(笑)。
観終わった後で町山智浩の解説やその他のブログの解説を読んで、オイラ結構トンチンカンな理解を本作でしていたのが露見(笑)。
それは何かと言うと、半分ネタバレなのだが、本作でフラッシュバックされるエイミー・アダムス演じる言語学者のルイーズ・バンクスと娘の関係って過去の出来事だと思ったわけ。
過去に娘との悲しい出来事があって、という前提だと思ったら、これって未来の出来事だったというね(笑)。
オイラ、とんでもない思い違いをしていたわけよ(笑)。
で、この辺りをきちんと理解していない状態だと、なんか普通のメロドラマっぽい気がして、押井守も絶賛していたようなSFだとは思えなかった。
ただ、本作の解説を読み、再見してもう一度自分なりに咀嚼したら、間違いなく傑作映画だと認識できる予感がする。
とにかくね、"習得した言語によって思考が変わる(サピア=ウォーフの仮説)" "表意文字" "時制が存在しない" "フェルマーの最小時間の原理"と、これらを頭にいれてもう一度観たいと思うんだよ。
異星人が
「武器を与える」
という言葉の解釈で世界がのっぴきならない方向に行く。
しかしね、言葉での”武器”ってさ鉄砲だとかミサイルって意味ももちろんあるけど、「女の武器を使う」って時に使われる"武器"という言葉もあるわけじゃん。
その「女の武器」ってのは言うまでもなく鉄砲やミサイルなどではなく、俗に言うセクシャルな部分で男を籠絡すると言う意味でつかわれる。
鉄砲に対する"武器"と女の”武器”という時の意味の違いによる判断は会話の中などの文脈で識別されるものだ。
本作における異星人から与えられる"武器"というのは、今までに人間が持ち得なかった特性を、これによって人間の進化がはじまるかもしれない、それを指している。
そしてそれは遠い未来に異星人との共生につながる希望の武器になる。
オイラはネタバレをしても別に目くじらは立てない。
むしろ映画を比較的正しく理解したいと思ってるので事前情報を入れることにはあまり躊躇はしない。
なのでオイラとしては事前に町山智浩の解説は読んどきゃよかったとと思うのである。
Blu-rayでの再見が楽しみである。
オススメである。


今週末は撮影なのだが、本業が色々と火を吹いておる(笑)。
大丈夫だろうか(笑)。

by 16mm | 2017-05-21 21:38 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『スプリット』

LAMY dialog 3
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α7R ILCE-7R
Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50


先週土曜日、心療内科。
担当医が代わっての最初。
若い医師だった。
オイラとしてはほぼ薬で症状が治まっているのでカウンセリングは特に必要ない。
ほぼ1分ぐらいで診察終了。
まあこんなものでしょう。


本日日曜日、銭湯、ストレッチ、寝湯、曇り空の下日光浴(笑)。


『ブレードランナー2049』予告編第2弾

先週の月曜日、日本時間だと火曜日の朝方だったと思うけど、『ブレードランナー2049』予告編第2弾が公開された。
日本語訳の入ったバージョンでいくつか種類がある。
訳も微妙に違っていてる。
さらに使われている映像も微妙に違う。
なんかビニールのチューブから吐き出されたヒトガタのカットで、吐き出されてすぐにカットが切り替わるバージョンと、吐き出されてからスルスルとビニールが上に上がって行くバージョンがあるようだ。
それはそれとして、まあ期待だけは煽りつつ内容は皆目分からないようになってますな(笑)。
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押井守が言うように、今から35年前に公開された『ブレードランナー』はその世界観だけで映画を作り上げ、その圧倒的なヴィジュアルは今なおあらゆる分野に影響を与え続けている。
いかにストーリーが雑で、俳優の演技が微妙で、俳優の顔と配役の顔が違う、なんていう穴だらけの映画であるのに。
『2001年宇宙の旅』が完全に完璧な映像を作り出していないのと同じように、映画が観る者を惹きつけるのに完璧である必要がないということを思い知らせた映画が『ブレードランナー』だったのだ。
押井の言葉を引用すれば『ブレードランナー』は明らかに映画を"発明"したんだと言える。
しかしね、それは35年前の映画だからね。
上の画像のようにホログラムの広告なんていうのは先日公開されたルパート・サンダース監督の『ゴースト・イン・ザ・シェル』でも出て来てた。
つまりなんだか今更感が否めないんだよね。
期待しつつも35年前の前作のようにヴィジュアルで圧倒されるなんてことはひとまずなさそうなのかねえ。
そうそう『ブレードランナー』のような発明はされないだろうし。
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それでもこのライアン・ゴズリング演じる"K"のこのなんとも言えない表情が、この表情の意味を知らないで死ねないなと(笑)思う次第。


『ブラックジャックによろしく1』
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AmazonでKindle版。
紙の本ですでに購入して読んでいるのだが、Kindle版がたまたま0円だったので。
全体を通して面白い漫画であったが、オイラはこの一巻の第一話で心を持って行かれた。
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連載時に読んだ時も思ったんだが、なんて力強いんだろう。
今読んでもそう思う。
オイラにとって『ブラックジャックによろしく』、というか、佐藤秀峰ってコレなんだよね。
これがあったからこそ、今でも佐藤秀峰が好きなんだなあ。


『海猿』全12巻
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AmazonでKindle版購入。
本作も何度も読んだ作品。
『ブラックジャックによろしく1』が無料だったもんで、なんか描いた人に申し訳ない気持ちがして(笑)一気に全巻購入。
本作の後半、作者の佐藤は小学館の編集者とモメて終わらせたくても終われない状況だったと。
要するに死者の数のインフレが起こり、前回死者が10人だったら次は20人と、つまり主人公たちが関わる状況を話しを続ける限り大きくしていかなければならないということになっていた。
それでも最後の航空機事故の話は非常に良かった。
あの旅客機の機長のような人間になろうと思う勇気が欲しいと切に思った。
考えて見たら生きることや生かすことが勝利で、死ぬことが負けなのだとしたら、人間に限らず全ての生物は負けることを運命付けられている。
誰にでも死はやってくるからね。
だから勝負事だとしたらまったく勝ち目のないものなのだ。
医者にしても海上保安官にしても、死にかけている人間を生かすことを目的としている。
佐藤秀峰は死に抗うということに人間の本質を見てるのだと思う。
そして、その中で生き残った人間は死ぬことを許されない。
生きてどんなに辛い目にあおうと自分から死を選ぶことは、生きていたいと望みつつ死んでいった者に対する冒涜なのだ。
佐藤秀峰は死を甘美なものとして肯定せず、死んでいった者たちのために、自分のためではなく、生きなくてはならない。
それこそが強さだなと感じる。
ところで、
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本作のヒロインである"黒パンツ"の美晴ちゃんであるが、どう考えてもビッチにしか見えなかった(笑)。
婚約者がいるにもかかわらず主人公の仙崎と恋仲になる。
その婚約者の男が良いヤツだったりするので余計に「なんで?」な感じになるんだが。
まあ、女性としては線の細い元婚約者よりも生命力に溢れた仙崎の遺伝子を残したいという自然な考えなのかな、と思ったりして。
女性が子を産むというのも戦いのための準備という風にも考えられるから、本作のヒロインとしては妥当なのかな、と。
うがちすぎかもしれんが(笑)。


『ザ・ファブル』
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本作が講談社漫画賞一般部門受賞、だからということではないが(笑)、電書で既刊分を再読。
佐藤秀峰によればこの漫画賞も出来レースらしいけど(笑)、それでもこの本作の面白さは変わらない。


Twitterで見た。
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『サザエさん うちあけ話』が電書化されないものだろうか。
してほしいなあ。


『スプリット』
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ネタバレ多少あります(笑)。
先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
町山智浩が『美女と野獣』の音声解説で本作を多少絡めて紹介していたので興味を持った。
なんてったって本作の監督は
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M・ナイト・シャマラン(笑)。
この名前を書くと半笑いになってしまう(笑)。
多くの人がそうであるようにオイラもシャマランの
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『シックス・センス』でドギモを抜かれちゃった口で(笑)。
とにかくすげえと思ったのよ。
で、次作の
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『アンブレイカブル』で
「?????」
となり(笑)。
この時までは理解できないオイラが悪いのだろうと思い込み、さらに次作を期待したのよ。
で、次作が
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『サイン』で
「はああああああああ??????????」
となり、いや、これは本格的にシャマランは事故物件なのかもしれんと思い、これ以降は劇場に足を運ぶことはなくなった。
次作の『ヴィレッジ』はwowowで観たんだが、まあ劇場どころかTVでも観るんじゃなかったと思い、それ以降本作『スプリット』までスルーしてきた。
それでもシャマランは割と定期的に映画を撮ってはきていたんだが、世間的な評価として新作映画であっても"M・ナイト・シャマラン監督作"という宣伝文で推されることがなく、むしろシャマランの名前が前面に出ちゃうと客足がのびないという風にも思われたんだろうな(笑)。
で、本作の『スプリット』である。
とりあえず町山智浩が推薦していたから観たようなもの。
で町山の音声解説によると『シックス・センス』『アンブレイカブル』『サイン』のどれかの作品とリンクしてますとのことだった。
それならまがいなりにも一度は観ている作品なのでとりあえず劇場に足を運んだのよ。
”Holy shit!”
いやいや、これって劇中のセリフでもあるんだけど、まさにオイラ映画館の暗闇でシャウトしちゃいそうになりましたよ(笑)。
こういうことか、こういうことでしたか(笑)。
いや、実は飯食った後だったせいもあって上映中断続的に気絶していたんだが(笑)。
クライマックスでアクションはあるものの、基本会話劇なんだよね。
それがなんともかったるくてね(笑)。
なのでまあ本作を厳密な意味で面白いだのつまらないだの語れないのだが、それでもまあつまんなかったかな(笑)。
で、最後の最後で出たんですよ、リンクが(笑)。
それを観て
”Holy shit!”
アレですよアレ。
あの方が最後に出てきてリンク先の人物の名前をつぶやくですよ(笑)。
あの方が出て最後の最後で目が覚めました(笑)。
ま、というわけで、オイラにとってはもうM・ナイト・シャマランはいいかな、とダメ押しされた作品でした。


今週末は歯のメンテナンス。
それといよいよ『メッセージ』の上映開始である。

by 16mm | 2017-05-14 22:38 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『美女と野獣』

扇子
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扇子を貰った。
この扇子に付いている
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紐がパッと見だと黒色にしか見えなかったんだが、撮影するにあたりマクロレンズを使いライティングしてみたら
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こんなに美しくも複雑なディティールが出てきた。
よく見れば黒一色だと思っていたけど微妙に茶色い色彩も眼に引っかかってくる。
久々に"神は細部に宿る"って言葉を思い出した。
これは丹念に丁寧に細かいところまで手を抜かずに仕事をする事を肯定するための言葉ではあるけど、それと同時にその仕事の結果を受け取る側の見る目も問われるな。
どんな仕事もまずそれを肯定的に見る事でその仕事をした人間の神経の使い方を感じられれば貰ったもの以上の感動がえられるもんだ。
chataさん、れももさん、ありがとうございました。
(α7R ILCE-7R Makro Planar T* 2/50 ZF.2)


先々週の事であるが、どうにも手足が怠くて、試しにといつも行ってる銭湯のマッサージを受けてみた。
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韓国人のおばさんがゴリゴリと体全体を揉みほぐしてくれる。
たまに明らかに骨の上をゴリゴリされて痛い思いもしたが、90分5800円、結構気持ちよかった。
手足の怠さはその日は取れなかったのだが、次の日はかなり改善されていた。
その代わり尻周りがどうにも筋肉痛になっていたが(笑)。
まあマッサージ師の常套句とは思うがやたら
「あなた、カラダ、カタイよ」
と言われていた。
首回りのストレッチはやってるつもりでいたが、それでもプロにマッサージしてもらう方が的確だなと思った。
今度は別のマッサージ店に行ってみよう。


自宅の机作業で長く座ってられないのはオイラの怠惰や怠け癖や飽きっぽさなんかもあるんだろうけど、それと同時に椅子だとか机が微妙に体に合ってないからのような気がする。
真剣に机、椅子を変える事を検討しよう。
立って作業できるようにするのも良いかもしれん。
そのためには部屋の整理をしなければならず、それが一番のハードルだと思う(笑)。


先週行きつけのカメラ店に注文していたVario-Tessar T* FE16-35mm F4 ZA OSSが届いた。
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(α7R ILCE-7R PC Micro NIKKOR85mm f/2.8D)

保護フィルターまで"T*"マークのついたツァイス製である(笑)。
久々のオートフォーカスのレンズ。
サブ的な撮影(メインはあくまでも三脚にカメラを据えてマニュアルフォーカスで撮影する)で手持ちで撮影するときに使うためのものだが、さすがレンズギッシリなツァイス、そこそこな重さ感。
まあ広角域だしAFだしレンズ内に手ブレ補正もついてるし。
ガッチリとホールドして構えればブレもピンボケもさほどないかもしれないと楽観している。
16mm-35mmのズームレンズだから、やっとオイラのハンドルネームの"16mm"と同じ焦点距離のレンズが常用できるわけだが、オイラのハンドルネームの"16mm"はあくまでも
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Contax G mountの悪魔の瞳(笑)、16mm f/8 Carl Zeiss Hologon T* Lensの事なので今まで以上にこのレンズを使えるのを待つのである。
Vario-Tessar T* FE16-35mm F4 ZA OSSは今月末に本番撮影投入予定。


先週土曜日、歯のメンテナンス。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石をとってもらう。
ほぼひと月ぶりなので虫歯がないか丹念に見られる(笑)。
なかったようなので舌打ちされる(笑)。
星乃珈琲店の話をした。
メンテ後、先生と雑談。
ライカM10がまだ来ない話とSONY α9の話を少々。
時間がおしちゃった所為か、治療代をタダにしてもらった。
うれしいやら申し訳ないやら。


本日日曜日、銭湯にストレッチ、寝湯、日光浴。


『海街diary 8 恋と巡礼』
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AmazonでKindle版購入。
掲載誌を立ち読みでちょこちょこ読んではいたが待望の新刊である。
姉妹たちがそれぞれの道を歩み始めようとする雰囲気が加速。
クライマックスへ(まだまた続くと思うけど)向けて否が応でも期待は高まる。
ところでこれは女性作家の特性かもしれんが、登場人物たちの関係、例えば次女の恋人の妹が四女の友達だとか、長女の仕事の元先輩の甥が次女の元カレ、だとか。
なんというか相互関係にかならず身内感が入るんだよね。
自分に関係する人間はどこかで身内と繋がっているという、ある種のロマンチックな運命論とどもいうのか。
女性の人間関係の理想なのかしらん?
人間関係が全く繋がりのないものよりも、自分の身内の知り合いだった人間と関係を結ぶことに運命的な必然を感じるというか。
男の作家、というか男にはそういう感覚が希薄だと思うので、女性特有の感覚なのかなとも思う。


『あしたのジョーに憧れて(3)』
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AmazonでKindle版購入。
本巻で最終巻。
漫画の力を信じている人間達の熱さ。
ちばてつや のアシスタントをする上でのテクニカルな要素や考え方が描かれていて興味深かった。
同時にちばてつや の人間的な大きさというのも感じられた。
ちばてつや ってやっぱスゲえ。


『青春少年マガジン1978~1983』
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AmazonでKindle版購入。
紙の本ですでに持っていたんだけど購入。
読んでていつも思うのだが、作者の小林まことって画の巧さにしても優秀なストーリーテラーとしても、もっともっと評価されて良いと思う。
どれぐらい評価されても良いかというと、世間的評価基準で言えば浦沢直樹なみに。
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例えば上の画って写真のトレースだと思うんだけど、濃淡にあわせてスクリーントーンの張り分けや切ったり削ったりをしてる。
写真トレースによる背景画ってお手軽な方法のようで結構手間かかると思うんだよね。
構図に合わせた写真であるのはもちろんのこと、写真の情報量をすべてペンで再現するなんてことは不可能なので、どの情報を書き込んでどこを捨てるかという判断力が必要。
更に小林まことのこのトレースでいえば、どこを黒く潰して中間調はスクリーントーンの何番でどこをハイライトとして飛ばすか、という設計も必要なんだ。
それよりなにより
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ペン画のキャラクターとのマッチングも良い。
この作品自体は10年ぐらい前のものだけど、この作者の画は今でも進化し続けて巧い画みせてくれている。


『漫画家、パーキンソン病になる。』
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AmazonでKindle版購入。
オイラの叔母の一人がパーキンソン病を患っている。
本書を読んでもこの病がとんでもなく難病であるということがわかる。
患っている人も気の毒だが、それをサポートする身内も結構疲弊するものだ。
本書でもこの病に対する対処法が描かれているが、叔母のように何年も患っていればこの手の知識や治療は(可能なら)しているだろう。
パーキンソン病を患っている人に気の毒だとか可哀想だとかしか思うことができず、つくづくオイラは無力だ。
せめてこの病の知識ぐらいは知っておきたい。


『藤子スタジオ アシスタント日記 まいっちんぐマンガ道』
『藤子スタジオアシスタント日記 まいっちんぐマンガ道 名作秘話編』
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AmazonでKindle版購入。
『藤子スタジオ アシスタント日記 まいっちんぐマンガ道』は紙の本が出てからずっと電書になるまで待ち続けた。
結局紙の本が出てから一年半ぐらい待ち続けたかな(笑)。
待ってた根拠は本書の作者の他の作品が電書になていたので、「ならないはずがない」という(笑)。
『〜名作秘話編』はつい最近紙の本が出てすぐに電書がでた。
『藤子スタジオ アシスタント日記 まいっちんぐマンガ道』はそれと同じタイミングでの電書化であろう。
藤子不二雄ファンであったオイラにとっては非常に興味のある内容だった。
オイラのようなオタクからすると、漫画家は芸術家であり、アシスタントに手伝ってもらいつつも、基本的に漫画家が全部をコントロールして好きなものを好きなように描くものだ、という風に思っていた。
が、このような考えって実は結構最近の考えではないのか、ということを本書を読んで思った。
本書によれば色ぬりを藤子不二雄がやらないのは当たり前。
キャラクターも普通にアシスタントに描かせる。
それからびっくり仰天なのが
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出版社編集者の生原稿紛失や生原稿を勝手に切り刻んだり(笑)。
昨今の出版社の原稿紛失で裁判沙汰とは大違い。
漫画家も編集者も雑誌に載ったら生原稿に価値があるなんて思ってなかったんだろうね。
この藤子不二雄世代の他の漫画家達もそうなのかもしれんが、漫画を描くということは芸術とか云々ではなく、すでに工業製品的なもので、金を稼ぐための仕事という位置付け以上のものには考えてなかったのかもしれん。
オイラのようなオタクが
「くしゃくしゃになったものでもいいから藤子不二雄の生原稿の描き損じでも欲しい」
という考えが過去の漫画家と編集の牧歌的なやりとりを終わらせたのかもね。
今だったら漫画家の生原稿を編集者が無くしたり汚したりしようもんなら、大ブーイングだろうね。
オイラも絶対親指下げて批判するだろうけど。
本宮ひろ志がキャラクターの眼だけ描いて後は大量のアシスタントに描かせるというのを半笑いで揶揄的に思ってきたが、程度はどうあれ藤子不二雄世代もそう思っていたんだろうな。
漫画は売れてなんぼ、稼いでなんぼ。
そういう意味では今の漫画家全般よりも昔の漫画家の方が大人だったような気がする。


『打ち切り漫画家(28歳)、パパになる。』
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AmazonでKindle版購入。
予備知識なしで読んで見た本。
面白かった。
このような半ドキュメントというか半ノンフィクション的な生活漫画は結構あって<明らかに地雷っぽい作品は避けてるが>それがい意外と面白い作品が多かったりする。
本作も画が上手くて、何と言っても奥さんが魅力的。
この手のネタで誰もが面白いものを描けるとは言わないが、家族をネタにするという責任感みたいなものが面白描かねばというものになっているのかもしれない。


『勝つために戦え! 監督稼業めった斬り』
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AmazonでKindle版購入。
すでに紙の本ではもっているのだが購入。
押井守のこの手の能書きを語る本は全部電書化してくれないものだろうか。
押井の能書きに
「偉そうに」
と思うことも多々あるのだが(笑)それでもその屁理屈は自分のような立場の人間には有効活用できるようなことが多いのだ。
例えば会社の上司に対する能書きとかね。


『日本カメラ 2017年 05 月号 』
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書店で書籍購入。
久々のカメラ雑誌購入。
記事で"最新カメラを超便利にカスタマイズ 写真家たちの“決め設定"はコレだ! "に興味が湧いての購入。
この中で魚住誠一のSONYミラーレス機での半AF半MF的な使い方について。
使い方を知りたかったというよりも、ミラーレス機でオイラもMFで使っているのでその使い方に間違いがないか?という確認がしたかった。
つい先日AFズームレンズを購入したので、それを使う時はDMFを使うわけなのだが、本番で操作系でどうもたつくのかは実地で覚えるほかないよな。
その他写真はサトウヒトミと稲垣徳文のがよかったかな。


『芸術新潮 2017年 05 月号』
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書店で書籍購入。
大友克洋だから買ったようなもんだけど、ブリューゲル《バベルの塔》の部分拡大の図版があり、塔にものすごく細かく人間が画かれているのを初めて知った。
これって本物を見るかしないとわかんないよね。
小さく全体を印刷したような図版ではわかんないだろうな。
なんてったって塔の建設途中でセメントを被っちゃった(笑)人たちまで描いているんだから(笑)。
本物を虫眼鏡で丹念に見たら楽しかろうなと思った。
で、その大友が描いたバベルなんだが
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上の画像はネットで見つけたもので、おそらくおそらく作品の品質の最終盤であろうと思うのだが、芸術新潮誌に載ってたバージョンは内部部分の明暗差が足りなくてただ貼り付けました的なものに見え、正直「なんじゃコリャ ひでえな」と思った。
要するに雑誌に載ったのは最終盤の前ということなんだろうけどね。
これなら堂々としたもんだと感心するんだが。
これって大友が全部描いたんだと思ったら、大友が描いたのはくり抜かれた部分だけ。
それをオリジナルのブリューゲルの《バベルの塔》にコンピューターで合成しつつ着色をしたものだと。
う〜ん。
まあ大友克洋だから許されるとはいえねえ、勝手に作品に手を入れられたブリューゲルさんはどう思ってるんだか。
やるんだったらオリジナルに手を入れるなんてある種の愚行をせずに、全部自分で描くべきだったんじゃないかな。
時間がなかったということいってたけどさ、世界的に有名なこの作品に手を入れるというのは"敬意"という部分でどうも納得できないんだよね。


『Cut 2017年 05 月号』
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書店で書籍購入。
久々に購入。
監督と主演俳優の対談特集。
過去の対談記事を引っ張り出して掲載していると思われる。
レオナルド・ディカプリオ×マーティン・スコセッシ。
ブラッド・ピット×デヴィッド・フィンチャー
ユマ・サーマン×クエンティン・タランティーノ
最近作だと
『メッセージ』のエイミー・アダムス/ドゥニ・ヴィルヌーヴのそれぞれ1ページづつのインタビュー記事。


『美女と野獣』
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ネタバレあります。
先週月曜日、109シネマズ菖蒲。
字幕 3D IMAX
作品が作品だけに、劇場ははっきり女性が多い。
はっきり言って周りが女性だらけだと落ち着かない(笑)。
クエンティン・タランティーノの作品では考えられない客の構成である(笑)。
まず本作、キャストが豪華だった。
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スタンリー・トゥッチが出てるがな。
スタンリー・トゥッチと言えば
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『ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方』でイケメンすぎるスタンリー・キューブリックを演じた。
で本作でのスタンリー・トゥッチの役どころは
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チェンバロ(笑)。
いやチェンバロにされちゃった人の役なんだが中の人は
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コレ(笑)。
念のために言うが、↑もスタンリー・トゥッチだよ(笑)。
とんでもないカメレオン俳優っぷりである。
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更に時計にされちゃったのが
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イアン・マッケランだと(笑)。
いやはやスゲえ布陣だわい。
その他有名俳優が色々出ている。
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これがユアン<オビ・ワン>マクレガーだと(笑)。
俳優も映像も演出もリッチ。
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オオカミの描写なんかもやっぱすげえ。
静止画で観ちゃうとCGっぽいけど。
まあ大満足......とはならなかった(笑)。
根本的な問題だが物語そのものがオイラは受け付けない。
これはもう趣味の問題だと思う。
致命的にダメだと思ったのが
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主人公の一人であるベル。
エマ・ワトソンではない。
彼女は好演していたと思う。
このベルがさ、バカっていうよりも愚かなんだよね。
中盤でベルの父親が気狂い扱いされてそれを助けに行くところ。
野獣とベルが打ち解けて
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ダンスまでするようになったと。
で、ベルのバカ親父を救うために野獣の元から去ろうと。
で、野獣は健気にも自分を忘れないようにと
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自分が映る魔法の鏡をベルに託すわけ。
ベルはそれを持って父親がいるところに向かう。
「野獣がぁ」
とか言って気狂い扱いされている父親のために村人達に魔法の鏡で野獣を見せる。
「野獣はいるのよ」
と村人達に言うベル。
いきなり魔法の鏡に野獣。
普通の人間ならそれが実在するとわかったらパニックになるよ。
しかもベル、野獣って呼んでんの。
まあ原作がそうだからと言ってしまえばそうなんだけど、打ち解けたら名前を教えあうだろう。
好意を持った相手に「野獣」はないだろう。
あの野獣になった王子の名前がなんだったか忘れちゃったけど、シャルルとかさ、せめて人間の名前で呼んだら「野獣を殺せ」的な騒ぎにはならない。
村人達の蜂起はガストンって悪役の男の先導もあるけど、原因の半分以上はベルの不用意さだと思う。
「野獣」って言ったらそれを知らない人からすればイメージがプラスになりようがないのにさ、愚かすぎるだろう。
クライマックスで魔法がとけて、時計、ポット、カップ、などが人に戻り、野獣も美形な人間に戻るわけ。
昔、宮崎駿が『もののけ姫』の絵本を描いたんだよね。
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絵本というかイメージボードをつなぎ合わせて絵本の体裁にしたもので、映画版の『もののけ姫』とは全く違う。
どちらかというと舞台を日本の戦国時代に移した『美女と野獣』なんだけど。
もののけ に嫁に出された武将の娘との物語だ。
その物語の中で娘は もののけ が元は人間だったということを知る。
だけど物語の最後は人間に戻らない もののけ と一緒に娘は去って行くんだよね。
宮崎駿が言ってたんだけど、娘はもののけが人間だから好きになったんではないんだ、ということを言っていた。
これってオイラを含めた男の願望、ブサイクでも好きになってくれる女の子はいる筈ってことだよな。
だからオイラは宮崎駿の『美女と野獣』が腑に落ちたんだと思う。
そういうことが頭にあった所為か、この『美女と野獣』で最後に野獣が人間に戻るという部分がやはり気に入らない。
時計とかカップは人間に戻っても良いと思う。
だけどさ、野獣は人間に戻って欲しくなかったな。
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実際劇中でも「見た目で判断するな」ってなセリフがあったりするわけよ。
クライマックスでベルの村人達も魔法が解けた城と王子に対してはかなり友好的にニコやかに交流していく。
これってどんなに心優しい魂があったとしても見た目が野獣だと結局友好的にならないということか。
オイラはそういう風にこのエンディングをとらえた。
人間って現金なもんだな。
そして
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人間に戻った王子がオイラから見て(笑)チャラ男にしか見えん(笑)。
見慣れちゃった所為か
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野獣の顔立ちの方が品があるように見えるのはブサイクを50年やってるオイラの贔屓眼か(笑)。
女性って子を産む機会があるわけなので、その機会に人間かどうかわからんような得体の知れない種は欲しくない、ということなのだろうか?
たまたまイケメンの王子戻ったけど、私は彼がブサイクな野獣だった頃の優しさを知っていたから元々彼がすきだったのよ......という本当は面食いなんだけどということを公言したくない女性の心理なのかしらん?
いや、すまん。
これはオイラの思い込みである(笑)。
本作って女性というか女性的なるものを持ってる人に激しく肯定的に反応するような物語なのかも知れない。
まあつまり結論としてオイラは『美女と野獣』は宮崎駿版が好きだ、ということでよろしく(笑)。


『町山智浩の映画ムダ話48 』
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町山智浩の音声解説を購入。
ビル・コンドン監督『美女と野獣』について。
本作の関係を夫婦間の例えで解説。
どんなに仲の良い夫婦であっても聞いちゃいけない話してはいけないことというものが存在する。
なんでもオープンに話してますなんてのは理想であって、ほぼ現実ではない。
多くの人はその理想を絶対的だと思っちゃうところが問題なんだよね。
『美女と野獣』の劇中で東の塔には行くなという部分ね。
1947年版もそうだし本作もそうだが、監督がゲイであるという部分で言えば、やはり女性的なるものに反応するような物語なのかもしれない。


今週末は心療内科。

by 16mm | 2017-05-07 21:49 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『無限の住人』『3月のライオン 後編』

『無限の住人』
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ネタバレあります。
先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
観てきた映画の感想を書く前に、自分なりに原作コミックの方についての覚書を書いておく。
原作コミック『無限の住人』は原作者の沙村広明のデビュー作。
1993年のアフタヌーン四季賞の四季大賞を受賞したのが『無限の住人』。
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この受賞作は読み切りとして掲載された後、連載となった。
オイラはこれを掲載時に読んでおらず、単行本になってから読んだのだが、上の画像の画は四季大賞受賞の記事で見てはいたのだ。
言うまでもなく無茶苦茶な激ウマな画ということはこの画一つでわかったが、それよりも明らかに鉛筆で描いているのがわかり、いよいよ漫画はペンで描かなければならないという箍がはずれたのだなという、表現の拡大を感じ入った。
ま、しかし、鉛筆で上手く描くというのは結構なハードルの高さであるということも認識していた。
この沙村広明のデビュー作が1993年から2012年の約二十年に渡り掲載され続け、物語が紡がれてきた。
単行本で全30巻である。
ところでオイラが原作コミックの覚書を書こうとした理由に単行本第30巻の最終回の一コマ。
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主人公の万次が逸刀流と関わり、逸刀流が無くなって90年の月日が流れ、時代は廃刀令が発せられた明治時代。
オイラが蒼臭いガキだった頃から加齢臭な中年になるまでの20年を読み続けた濃密だったドラマ。
読み手のオイラにしてみれば非常に特別なドラマを長きにわたって体験してきたという興奮があるし、登場人物のヒロインである凜にしたって彼女の一生で忘れることができない体験である筈の、それほど重いものだと思っていた。
しかし、上の画のセリフのように万次はそれをほとんど忘却の彼方においやっているんだよね。
ここでちょっと約20年の月日の単行本全30巻の物語が劇中でどのくらいの時間だったのかを調べてみた。
以下。
01巻 7日
02巻 2日
03巻 2日
04巻 2日
05巻 2日
06巻 2日
07巻 3日
08巻 2日
09巻 3日
10巻 6日
11巻 3日
12巻 3日
13巻 7日
14巻 2日
15巻 9日
16巻 32日
17巻 9日
18巻 1日
19巻 0日
20巻 1日
21巻 15日
22巻 4日
23巻 1日
24巻 1日
25巻 1日
26巻 2日
27巻 1日
28巻 2日
29巻 0日
30巻 90年
間違ってるかもしれないけどそこそこ正確ではないかなと思う。
30巻目を除くと125日。
約4ヶ月。
20年間体験したあの濃密な事柄が一年にも半年にも満たない期間の物語だったという驚き。
凜との関わり、尋常ではない狂気を宿した尸良 、天津影久との死闘、etc......
普通の人間なら良くも悪くも濃密な人生として記憶に強く刻まれたまま一生を終えるほどの体験であっても、永遠の生を仕組まれた万次にしてみれば長く生きてきた中の一瞬の体験でしかなかったわけだ。
どんなに濃密な体験をしても次の10年で新たな事を経験することで記憶は上書きされ奥底に沈んで行く。
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万次の体験を要約すれば、ジョン万次郎になったり吉田松陰になったり新撰組に因縁をつけられたり(笑)。
『無限の住人』の体験ですら相対的に印象が薄くなっていくような事を数限りなく経験してきたのだ、万次は。
それこそさ
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"I've seen things you people wouldn't believe. Attack ships on fire off the shoulder of Orion. I've watched C-beams glitter in the dark near the Tannhauser Gate. All those moments will be lost in time, like tears in the rain. Time to die. "
『ブレードランナー』のロイ・バッティーみたいな体験をし続けていた、ということだよな。
だから読者の勝手な思い込みとして忘れるはずがないだろうと思っていた
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凜についても忘れてる。
乙橘槇絵がいて、凶戴斗いて、百琳がいて。
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百琳姐さんなんてさ、産まれた子供とどう接したんだろう、なんて事ですら些細で瑣末なことでしかなかったかのように時の流れの中に埋没していった。
吐鉤群がいて、天津影久がいて、そして凜がいて......。
時の流れの中に消えて行くには忍びない人間たちがかつていたわけなのに、それが消えて無くなって行くという現実のなんとも言えない物悲しさ。
なんか最終回の万次の表情とセリフを見るにつけ、とてつもない無情さを感じた。
もしかしたらそれが本作のテーマだったのかもしれない。
不老不死というのはありえないけど、歴史を学ぶというのは時の流れを俯瞰するということで、一種の神の視点で見ることになる。
神の視点ではあるけれど見るのは明らかに人間なので、例えば1600年といえば関ヶ原の戦いがあった年として受験なんかでは暗記させられるが、言うまでもなく1600年という年は関ヶ原の戦いだけの年ではないのだ。
大阪の商人の助左衛門さんの家に初孫が生まれた年でもあるかもしれない。
もし神なら、まあ神とは言わず
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Dr.マンハッタンなら(笑)1600年を関ヶ原の年と認識しつつ助左衛門さんの初孫のことも分かり、さらに地球から遠く離れた銀河で超新星の爆発が起こった、なんて事象の全てを認識できるかもしれないけど、人間は歴史を大雑把にしか把握できない。
すくなくとも日本人にとって1600年というのは関ヶ原の戦いのあった年でしかない。
つまり如何に存在が大きかろうと吐鉤群も天津影久も大きな歴史の捉え方の中では抜け落ちて行く存在なのだ。
そうとしか認識できないということの無情を、オイラは原作コミックの『無限の住人』で深く感じ入ったのだ。
ただ、それを踏まえた上で原作コミックは最後の最後でセンチメンタルとも言える展開をしてくれる。
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最終回でこの小刀が出てくるわけよ。
これって
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単行本21巻で逸刀流の女剣士から凜に託された小刀だ。
単行本21巻の伏線を最終巻で見事回収したのだ。
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最終回にこの謎の女の子(笑)によって万次もたらされた小刀には
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前述の”離れても再び会う”の紋様に、炎が卍を包んでいる意匠が彫り込まれている。
これが誰によって彫り込まれたもので、女の子が誰なのか。
言うまでもあるまい。
記憶や想いが時の波間に消えることなく、遠く隔たれた二人が再会した。
いや〜もう泣けるね。
宮部みゆきの『蒲生邸事件』同様、遠く隔たれた二人が再会する道具立にオイラは本当に弱いは。
確実にある強い無情さを飛び越えてくる意思だとか想いというものが時を超えて伝わることの見事に描いてる。
すげえ。
ちなみに蛇足だが
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凜によってとどめを刺された天津影久だが、運ばれた船の船員が
「没死」
って言ってる。
これって「死んでない」って意味だって事を最近知った(笑)。
いやはや。
とことん感性と教養を試される作品であった。
『無限の住人』原作コミックスは傑作と言わずにはいられないね。
......
で、前段が長くなったが劇場で観てきた
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三池崇史監督作。
木村拓哉主演映画『無限の住人』である。
最初に言っとくと思ってるほど悪くはなかった
なんだかんだ言って木村拓哉はすごかったよ。
すげえよかった。
本作ってほとんど斬り合いメインのチャンバラ映画なんだけど、木村の殺陣の足腰の力強さというかまったくブレずに迫力あるアクションを見せてくれた。
主演俳優の面目躍如というかね。
主演のつとめはきっちり果たしている。
ただ後述するがこの木村拓哉がきっちりしているというのが実に諸刃であったなと感じた。
木村に比べて
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天津影久演じる福士蒼汰や乙橘槇絵演じる戸田恵梨香などは、原作コミックを知ってる者としては全く納得できない演技や雰囲気だったな。
特に福士蒼汰。
彼は木村と違って下半身ブレまくり。
まったく強そうに見えないんだよ。
さらに強そうに見えない、リアリティが感じられないものに衣装が妙に小ぎれいすぎるとか、武器の質感がおもちゃ見たいだとかがある。
キャスティングが異様に無駄に豪華なんだよね。
例えば伊羽研水役が山崎努。
劇中でそうだったように伊羽研水と天津影久のエピソードって完全に端折られているのに、何故出したの?
吐鉤群にしても原作に比べてものすごく軽い。
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尸良がいて百琳がいて偽一 がそれなりの雰囲気で出てきてもほとんど活躍しない。
原作に出てきた登場人物をだいたい網羅しましたよ、って言ってるようなもんでさ。
原作ファンとしては尺の問題で活躍の場がないんなら出すなよってこと。
登場人物で木村に次いでよかったのがまったく期待していなかった
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凜役の杉咲花。
多少声が裏返るけど迫力ある絶叫は非常によかった。
まあオイラが観て木村拓哉以外なら杉咲花は唯一良かったキャストだと思う。
本作編集は上手いと思うんだけど脚本が微妙なんだよな。
悪くはないけど脚本微妙。
で、この映画の問題点はなにかというと、ものすごく矛盾なんだが木村拓哉なんだよ(笑)。
とにかく映画の全ての要素、演出、セリフ、キャスト、等、すべてが木村拓哉を目立たせる要素になっているわけ。
演出という意味では木村演じる万次はベストではないけど原作好きなオイラが観ても結構イケてると思うわけ。
ただ万次に匹敵するような登場人物である天津影久とか乙橘槇絵なんかは本作だと人物像に対するアプローチがものすごく浅い。
原作を知ってるオイラからすれば乙橘槇絵の死に様なんて原作と対して変わらないんだけど、そこにたどり着くまでのストロークが短すぎる。
しかも木村以外のキャストは人物像の心情をとうとうとセリフに出して言ったりするわけ。
モロに説明のためのセリフっていうかね。
全てが木村拓哉を盛り立てるためになされたもので、それ以外が本当におざなりな印象。
ただ前述したとおり、木村拓哉がものすごく完成度の高い演技をしちゃってるもんだから、ある意味"木村拓哉ショー"としては完璧なんだよね。
だけど他の役者とのアンサンブルとしての劇映画としては木村一人目立ちすぎという風にしかならない。
木村拓哉としてはこの時期ってSMAPのゴタゴタの真っ最中だったはずで、それでも全くブレずに映画の主演の責を果たしたと言える。
映画の主演の責任は果たしたけど、『無限の住人』という作品の映画としてはかなりボロボロだと思う。
前述した百琳と偽一なんて最後のアクションに出てきたのに、最終的には死んだのか生きてんのかわかんないで終わったからね。
これは木村拓哉の問題というよりも、木村を演出できる豪腕な映画製作者がいないというのが現実なんだろうな。
今の木村って極端な我をとおさないけど立場的に織田裕二と同じ感じになってないかねえ(笑)。
多少事前に分かってはいたが、残念な映画であった。


『3月のライオン 後編』
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ネタバレあります。
先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
実写映画『るろうに剣心 』の監督っぷりでオイラのなかで距離をおいた(笑)大友啓史。
前編後編を通して観てやっぱりすげえ演出家なのかもしれないと、ちょっと襟を正した(笑)。
面白かった。
実に良い映画だったと思う。
役者の演技、脚本、映像。
ものすごく丁寧に作られていた。
大友啓史だから映像褒めてもしょうがないかな。
零の住むマンションから見える夜の川がねえ、ライトの照り返した火のように見えたりしたとかはまあ大友啓史だから普通にやるよな(笑)。
普通の演出家はやらないだろうけど。
本作は脚本が良かった。
前編と違い、コミックではまだ完結していない物語を終わらせるために、原作コミックとは違う展開をかなり盛り込んでいる。
原作のエッセンスを壊さずにセリフや展開を変え、順序を入れ替え。
ものすごく複雑なパズルのような組み立てをしていると感じた。
しかもそのパズルを完全に感性させた。
例えば原作でも血が沸騰するような川本三姉妹の父親の話が後編で出てくる。
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伊勢谷友介がなかなかのクズっぷりを見せるわけだが(笑)。
この父親との決着も原作コミックと違う。
原作コミックでは川本三姉妹が零の力を借りて父親と別離をするんだが、映画版では零を関わらせず三姉妹だけで決着をつける。
その三姉妹と父親との決着と同時進行で零は宿敵の後藤と対決している。
これだけでも相当に複雑な流れだよな。
しかも本作では川本次女のいじめの問題まで描いている。
その感じが過不足なく描かれているばかりか、”勇気”を持つということへの肯定的なメッセージが力強く込められている。
この部分で言えば実写版の『無限の住人』は足元にも及んでいない。
原作コミックでさえどう言う終わり方をするのかわからないのに、映画はある種のハッピーエンドになっているしね。
後編、いきなり神の子供である宗谷冬司との勝負からはじまるからね。
宗谷と零の勝負がクライマックスだろうと思ったら違ってた。
これはアレだな、Blu-rayで再見してちゃんと感想を書こう。
傑作でありました。

by 16mm | 2017-04-30 22:35 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)