カテゴリ:映画・Blu-ray・DVDの感想など。( 563 )

『スポットライト 世紀のスクープ』『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 1』

先週土曜日、歯のメンテナンス。
治療ではなくメンテ。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石を取ってもらう。
が、ここんところ歯の治療がメインだったため、歯石とりをしてなかった。
久々に力仕事で歯石をこそぎ落とすような感じ。
女史によればオイラの歯石のつき方はまだ軽い方で(少なくとも歯石取りに月二回は通っている所為もあるが)、ひどくなると歯の付け根に血が混じって黒くなった歯石になり、それが結構悪さをするとのこと。
先生と雑談。
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限定品だったオリーブグリーンの"M8.2サファリ"を見せてもらう。
「コトン」
というシャッターの音が可愛くていいんだなあ。


歯のメンテの帰りに春日部にあるページワンに。
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ZERO ENGINEERING/ゼロエンジニアリングのモーターサイクルを見学に行ってきた。
限定解除の免許も持ってない上に350万円のマシンを買えるはずもないのだが(笑)、とにかく実物を見てみたかったのだ。
やっぱ実物はすげえや。
超カッチョいい。
お店のスタッフが親切に色々教えてくれた。
これを乗るために限定解除する価値はあるなと思う。


土曜日の夜、仕事用の写真を撮る。
実際使うかどうかわからんが、一応。


本日日曜日。
いつもなら銭湯に行くのだが雨が降って肌寒く、露天での日光浴が望めそうもないのでパス。
車のキーのスペアを作りに行った。


『双子の帝國 3巻』
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AmazonでKindle版購入。
国家間、民族、性差。
様々な"差"をめぐる対立を描いている、と思われる本作。
"五族協和"なんて言葉もでてきた。
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本巻の中盤で、非常に昨今の状況について示唆にとんだことが書かれている。
自分自身でモヤモヤとして明確に言葉にできない部分について、具体的な言葉にのせられたものを読むことができると気分がいい。
主人公が女性差別をする少年というのもなかなかフレッシュでいい。


『機動戦士ガンダム THE ORIGIN(24)』
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AmazonでKindle版購入。
前半から中盤にかけての、サイド7に乗り込む前の話とか、セイラとカイの話とか、文字通りシャア誕生の話などは楽しく読めた。
特にシャア誕生編での
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デギン・ザビがこんな顔するとは(笑)。
更にそれにツッコミを入れとるがな(笑)。
デギン・ザビって親分としては優秀なヤツだったのかもしれん。
しかし、本巻の終盤のアムロの物語についてはどうにも悪ふざけが過ぎるような気がする。
おふざけとシリアスがどうにもバランスが悪い。
でもまあ、こういうのも安彦良和だから許されるんだろうけどね(笑)。


『北のダンナと西のヨメ』
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AmazonでKindle版購入。
"本当にあった笑える話"誌をちょくちょく読んでいてその中に本作の横山了一と嫁の加藤マユミが描いていた漫画た楽しめたので本作を購入。
北海道の旦那と神戸の嫁のカルチャーギャップもの。
食事、地域差、気候差、などをネタにしているのだが、どれも1ページで短く描いている。
真新しいネタもあるにはあるが、全体的には薄味なネタ。


『BLUE GIANT(10)』
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AmazonでKindle版購入。
『BLUE GIANT』というタイトルでの最終巻。
才能をめぐる物語。
才能というよりも努力を肯定すると言うべきか。
よく言う「明らかに才能がないのに努力をするのは時間の無駄だ」という言葉。
一面の真理であるだろうし、それこそ才能のある人間が見れば他人の才能のあるなしもある程度見分けられるとは思う。
しかし、それも絶対ではない。
能無しと判断され続けた人間が後々大成したなんて話はいくつもあるし、逆に才能ありと思われていた人間がダメになった例も。
長い人生、妻子もいるのにカネにもならないことに一途にすがっている人間に
「オマエは才能ないよ」
と言って諦めさせるのも思いやりと言えるのかもしれない。
ただ、それを言われて努力をしなくなる理由にはならないと思う。
本作で才能を持ち、努力を続けてきた若いピアニストが悲劇的な目にあう。
生まれ落ちてからずっと続けてきた才人の努力が一瞬の悲劇で未来を絶たれる。
それは事実だ。
しかし、それでも人間は努力し続けるべきだ(オイラ自身への言葉)。
そう言う意味で本作はオイラに勇気を与えてくれていたと思う。


『BLUE GIANT SUPREME(1)』
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AmazonでKindle版購入。
『ブルー ジャイアント シュプリーム』と読む。
"SUPREME"ってなんのことかわからんかったが、日本語訳すると「最高の、究極の、至上の、至高の」ということらしいね。
ジャズで、サックスで、言葉の壁を越えて世界を征服しようと言う試みの一歩を、主人公のダイはドイツに向かうことで踏み出した。
しっかし本作って本当に音が聴こえてくる漫画だと思う。
漫画のコマの画の躍動感を感じることで頭に音が鳴るんではないかね。
その音はもしかしたらジャズ以外の、ポップスかもしれないしクラッシックかもしれないし、演歌かもしれない。
作者は読み手にジャズが鳴ってると思ってもらいたいんだろうけど、そもそもジャズをよく知らないと想像しようがない(笑)。
オイラとしてはなんでもいいから音楽が読み手の頭に鳴って、漫画にある情熱を感じ取れればいいんじゃないかなと思うんだが。
作者には甚だ不本意なのかもしれんが(笑)。


『メビウス博士とジル氏 二人の漫画家が語る創作の秘密 』
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Amazonで書籍購入。
いや〜、まさか
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本書が厚さ35mmもあるとは思わなんだ(笑)。
嬉しい誤算。
山盛りの情報量。
すっげえうれしい。
部分的にザッピングして読んでいるが、メビウスは80年代の後半には宮崎駿や大友克洋を知っていたらしい。
フランス人でその年代で宮崎や大友を知っているのはごく少数だったろうから、画に関しては相当にアンテナを張っていたんだろうな。
オイラは天才にはなれんが、天才がどんなことを考えてたのかを知って少しでもあやかりたいと思う(笑)。


『Robert Mapplethorpe: The Black Book』
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Amazonで書籍購入。
洋書の写真集である。
家に届けられてからもう何度も何度も立て続けに眺めている。
写真集を買ってもそうそう何度も見返したりせず、ひどい時など一瞥したきりで本棚の肥やしとなっているのがゴロゴロある(笑)。
どれも好きで、関心があって買ったにもかかわらずこうなのだ。
だが、この本は違う。
いま先日撮影した画像のレタッチ作業中ということもあるが、何度も本棚から出しては眺めているからオイラとしても相当に気に入っているんだろうと思う。
写真家のロバート・メイプルソープってどんな人かというのは検索してみてください。
更にどんな写真を撮っている人かというのも"Robert Mapplethorpe"で画像検索すれば山盛りでてくるので調べてみてくださいな。
ちなみのオイラが購入した本書は全部モノクロ、全部黒人男性のヌード。
モロにチンチンが写ってます(笑)。
ムケてるのからカブってるのまで(笑)。
あくまでオイラの感想なんだが、エロさというものを全く感じない。
これはオイラのセックスの対象が女性であるということも関係あるのかもしれんが、撮影したメイプルソープはゲイなので、男の撮影をしている時にはエロい気分だったのかもしれん。
しかしね、やはりオイラから見るとエロさというよりも、とてつもないカッコよさなんだよね、この写真集。
エロスを排除したオブジェとしての美しさとカッコ良さ。
アルマーニのズボンから飛び出したチンチンなどはむしろ滑稽ですらある(笑)。
オイラはチンチンよりマンコの方が好きであるにもかかわらず、この写真集から目が離せない。
なんてカッコいい写真と撮影のアイデアなんだろう。
ただただ美しい。
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あ。
でも上の画像の写真はちょっとエロいと思ったかな(笑)。


『スポットライト 世紀のスクープ』
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wowow録画視聴。
内容もイマイチわからずなんとなく気になっていた映画ではあった本作を最近になって観た。
ネットで『Gスポットにライト 性器のスクープ』なんて失礼なことが書いてあった(笑)。
......
すまん。
失礼しました(笑)。
本作は昨年の第88回アカデミー賞で作品賞、脚本賞を受賞している。
で、観始めたらこれが途中中断することなく最後まで観きっちゃったのよ(笑)。
オイラの録画視聴の場合、だいたい途中でオシッコにいったりw、飽きて別のことしたり(笑)、そして気を取り直して再度観始める、なんて観かたなのだ(笑)。
映画館でなく自宅のPCならそういう観かたになっちゃうよな、と思っていたんだが、本作は本当に最後まで椅子に座りっぱなしでPCの画面を観つづけていたよ。
本作、別にローレンス・ゴードンの映画のように10分ごとに車が爆発して観客を飽きさせない派手な演出があるわけではない。
作品に没入させる力がすごいということなんだけど、だからと言って10分に一回ガンアクションや爆発が起こる類の映画ではないのだ(笑)。
アクションとかサスペンスとか。
誰か死んじゃうとか裏切りがあるとか、まったくなし。
本当に派手な絵面がないのよ。
だけど本作に引き込まれていく。
引き込まれた理由は脚本だとか演出だとか撮影だとか演技なんかを分解して考えなければわかんないんだろうな。
だいたいこんなにも引き込まれたオイラ自身が驚いているんだから。
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まず主役の一人である三代目ハルクを絶賛好演中のマーク・ラファロ。
この人ハルク以外しらなかったんだけど、
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『フォックスキャッチャー』ではデ・ニーロばりのカメレオンっぷりを発揮していたんだよな。
せーから
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元バットマンのマイケル・キートン。
この俳優、顔に皺ができてものすごく味わい深くなったなあ。
良い顔の年の取り方してるね。
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レイチェル・マクアダムスって女優はよく知らないけど、本作ではすごく良かった。
本作はカトリック司祭による子供に対する"いたずら"というか性的虐待について調査報道したマサチューセッツ州ボストンの日刊紙の取材チーム"スポットライト"についての映画だ。
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購読者の約半分がカトリック信者であり、教会が強い権力をもつ地域でこの調査報道をするというのは、言ってみれば世界の半分を怒らせるようなものだ。
誰も、報道すらも敬遠していたこの事態を「おかしい」と思って調査を命じたのは新任のユダヤ系の編集長であり、教会と戦っている弁護士もアルメニア系と、いわゆる部外者たちだ。
いくら報道機関とはいえ地域に密着していれば「おかしい」をおかしいと言えない。
言えるのは利害のない部外者だということ。
神父の"いたずら"というのも色々な意味で根が深い。
子供の、男の子への"いたずら"、というか性的虐待は神父が妻帯できないということに起因しているのと、子供ならいくらでも言いくるめられるということだ。
敬虔なカトリック信者の親がいくら自分の子供が神父に変なことされたと言っても取り合わない。
子供は神父による虐待を虐待だと思わないように大人たちから仕向けられる。
どう考えても不愉快なことをされているのに誰一人助けてくれない。
それどころか神父のその行為を不愉快に思う自分が悪いと自己否定し始める。
これは子供の精神状態に致命的な悪影響を与えるよな。
神父によっては子供に対するそれを"いたずら"の範疇でしかないとしか思っておらず、なんら悪びれもしない者もいるのだ。
年老いた信者達だって自分が長年信じていた神父が悪事を働いているなんて知ったら信仰し信じていたものが根底から覆されて精神的にかなりキツイことになるだろう。
いうまでもなく非常に罪深い事件を丁寧に調査して行くのだが、ここでスタローンとかシュワルツェネッガーとかブルース・ウィリスが出てきて
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悪い神父を片っ端から鉛の玉を打ち込んで皆殺しにしていけばスカっとして溜飲が下がるのだが、いうまでもなくそういう映画ではない(笑)。
報道による告発によってカトリックの親玉であるところのバチカンの責任を追求しその補償をさせたということなんだけど、それも鉄槌は鉄槌ではあるが所詮カネで解決ということだもんなあ。
信者の傷というものを考えたら銭金の問題ではないような気もする。
事実に基づいた非常に良い映画だとは思うが、事態に対するカタルシスが現実には足りないなという気分になった。
ところでふと思ったのだが、日本の坊主どものお稚児さんにたいすることってのは同じことではないのかしらん?


『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 1』
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AmazonでBlu-ray購入。
前シリーズの『宇宙戦艦ヤマト2199』からの信頼度での購入である。
本巻は本シリーズの本当にとば口的な序章。
これからどう展開するのかは今の段階では予測できない。
とはいえ、本作は今から39年前の1978年に公開された
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『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のリメイクである。
なので大筋としてどんな物語であるかは見当はつく。
この39年前の『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』は大ヒットだったからね。
オイラは観に行けなかったんだが、行った人間がことごとくラストで泣いた(笑)らしい。
映画で泣く。
それも多くの人が。
という現実に当時のオイラには結構な衝撃で、オイラも観に行って泣いてみたいとマジで思っていたのだ(笑)。
オイラの親が連れてってくれなくて非常に残念であった。
早い話がメインキャラクターのほぼ全員が死んでしまうという結末なんだよね。
製作陣もこの『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』で『ヤマト』を完結させるつもりだったのだ。
当初は(笑)。
それがあまりにも映画が当たっちゃったためにビジネスとして続けることとなり、この『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』で死んで行ったキャラクターがTV放映版では生き残ることとなり、世間的には次第に冷めて行った。
なによりもキャッチフレーズの"愛"がそれから数年は半笑いの対象となり、"愛"という言葉自体が軽んじられるような事態が続いたのだ。
その悪名高い"愛"と『愛の戦士たち』というサブタイトルまでつけてリメイクするというのは、製作陣の相当な自信と覚悟の表れだと思う。
なにせ冒頭から悪役である
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ズォーダー大帝が愛の必要性を語るところから始まってるからね(笑)。
これ旧作にはないもんだけど(笑)。
本作は旧作を大筋で踏襲しつつも現代的にリファインするとともに、旧作で雑だった部分を練り直している。
『2199』からの続きとしてガミラスと地球が共闘しているという設定や、封印したはずの波動砲に対する軍隊としての扱いなども丁寧な描写となっている。
シリーズ構成が福井晴敏なのでそのあたりは本作を観て全く心配ないどころか期待を持たせるなと感じた。
本巻の2話分を観る限り、今後への期待度は非常に高い。
タイトルは旧作を踏襲しているようで『さらば』がついていないところをみると、更に続編を考えているんだろうなと思う(笑)。
テレサのCVに神田沙也加が当たっているのだが、これも非常に上手くて良いと思う。
神田沙也加は声優に向いていると思うね。
今後に期待が高いと書いたが
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この作画のアオリ画を観て半笑いになったよ(笑)。
エンドクレジットやコメンタリーでも言っていたが案の定 湖川友謙が作画参加してやんのw。
湖川だからアオリをいれとこうかなとコメンタリーで監督が言っていた。
湖川友謙なんて明らかにロートルだと思うんだが、そんなに魅力的な作画をするとも思えんしね。
なんだかなあという感じかねえ(笑)。
それでもとりあえず今後も買いますよ。

by 16mm | 2017-03-26 21:09 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

『3月のライオン 前編』『ひるね姫〜知らないワタシの物語〜』

昨日日曜日、銭湯にストレッチ、日光浴、寝湯。


もう数週間前のネタだがどうしても書いておきたかったので書いておく。
関西の女性の芸人さんが
「なんか、『私は福島米食べてます』って言えない自分がいるし、云々」
ということを言ったらしい。
まあこの芸人さんはお子さんもいらっしゃるようなので、母親として子供を守るための食生活に関して正直に発言したということであろう。
この芸人さんに限らず多くの日本中の女性、小さな子供がいる女性たちの多くはそう思っているかもしれないし、福島県産の食べ物を食卓に並べたくないと思っているだろうと考えられる。
オイラは今年50歳で結婚の予定もないし子供もいない。
五億歩譲って女子供はそれでいいとしよう。
オイラと同じように独身でダラダラ生きてるような男が福島県産は食べたくねえなんてよく言えるな。
そんなに長生きしたいか?
この原発問題は電気によって様々な快楽を際限なく享受してきたツケだよ。
オイラ達は『はだしのゲン』の国民でありながら自分たちが使ってきたエネルギーが際限のないもので、スイッチ入れれば必ず供給されるもんだと思い込んでいた。
どうやってそのエネルギーが供給されているかを見て見ぬ振りしてきた。
エネルギー問題なんてカネで済むんだろ、ぐらいな気分が蔓延していた。
オイラもそうだ。
しかしね、オイラは福島産の食材、食ってるよ。
母親の実家が福島の白河だからね。
福島の原発からは距離があるけど、母親の実家から送られてきたコメやらトウモロコシやら干し柿やらetc...全部食ってる。
たまにスーパーに行って福島産があれば率先してそれを買う。
そして食う。
おいしくいただく。
最近福島県に関する風評被害が激しいとのことで、気分的に本当にやりきれない。
オイラはだらしない男であるが、ツケというものは必ず返すものだと思ってる。
ツケを踏み倒すなんてのは恥ずかしいことだということだ。

ついでにもう一つ。
関西学院大学の外国人の非常勤講師が、福島県出身の女子学生に
「放射能を浴びているから電気を消すと光ると思った」
と発言していた、と。
どこの国の外国人か知らんが、例えばフランスなんかも日本の原発問題を
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風刺と表して上記のような漫画を掲載するわけ。
以前読んだ
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『満員電車は観光地!? ~世界が驚く日本の「日常」~ 』によればドイツ人のブラックジョークは日本で言ったら友達なくすぐらいのもの、らしい(笑)。
フランスやドイツでシャレにならないブラックジョークを言われたなら、その国民同士であればそれに対する対処というものが身についているのであり、所謂対話として成立するのであろう。
言ったら言い返すということでね。
つまり、所謂笑いやジョークというものは非常にドメスティックなもので、国によってジョークのネタに対する処しかたが異なるということだ。
フランスの風刺新聞の漫画も悪意でアレを描いわけではない、と信じたい。
が、フランスの漫画も関西学院大学の外国人の非常勤講師の言葉も日本人に知れてしまったわけだ。
なのでハッキリいうが、オマエらの描いたり言ったりしたことはシャレにならねえ不謹慎なことだバカヤロー
このジョークがわからない日本人は欧米基準で劣ってると言い返されるかもしれんが、それならそれで結構。
オマエらの文化が世界標準だという思い上がりもたいがいにしろや。
オイラは何かに関して「描くな 言うな」という風に言うつもりはない。
描くのも言うのも勝手だ。
アイツらは描き、そして言った。
オイラはそれに対して無礼で不謹慎だと憤慨した。
それで終わりである。


『無限の住人』
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実写版の『無限の住人』の予告編。
観慣れてきた所為か木村拓哉はなかなかな感じに観えた。
ただ原作の万次には観えないんだけどね(笑)。
しかし、衣装とその他のキャストを予告編で観る限りとてつもない地雷臭が(笑)。
特にヒロインの凛と天津影久の役者がなんとも存在感というか力強さがないというか演技が下手というか(笑)。
それに加えて上の画像のキャッチコピー。
"不死身って、死ぬほどめんどくせぇ"
言葉が軽すぎるな、コレ。
恥ずかしくなる。


『ザ・ファブル(9)』
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AmazonでKindle版購入。
待望の続巻。
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凶相、とまでは言わないが、従来感覚で言えば漫画の主人公として好感が持てる顔ではないわけよ(笑)。
どちらかというと脇役サブキャラ的通行人的な(笑)。
人相の悪いブサイク顔なんだが、読んで本作が好きになればこのファブルに共感と好感が持てるようになるという信じられなさ(笑)。
この顔を主人公にしてしまえる作者の力量ってのはパないってことだ。
殺しをしない(今のところ)殺し屋の日常というか非日常を時にユーモラスに、時にシリアスに描いている。
傑作だと思う。
更にこの続巻が楽しみである。


『太陽伝(1)(2)』
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AmazonでKindle版購入。
オイラが小学生の頃、近所にあった古本屋で本作を見つけて第1巻だけ買った。
読んでみたら面白かったので次巻も読みたくなって古本屋に行ったら第2巻は無くなっていた(笑)。
それ以来約40年(笑)。
本作が電書化されてやっと続きを読めることになったと(笑)。
当然ならら40年前に読んだ時には"石ノ森章太郎"ではなく"石森章太郎"だったわけだが。
幕末の物語で、坂本龍馬を是とする筋立て。
40年の年月はバカだった子供のオイラにも多少の知識を植え付けた。
今の感覚で言ったらさほど面白いと感じなくなっていた。
オイラが読んだ当時は少なくとも「おもしれえ。石森章太郎、すげえ」と思ったことは間違いないのだが、年月というものは残酷なものである。


『復讐の未亡人 : 2』
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AmazonでKindle版購入。
まさか続巻がでるとは思わなんだ(笑)。
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だいたい本作の前作には第1巻の"1"がフラれてなかったんだから(笑)。
描き継がれていたとは嬉しい限りである。
エロスの描写の巧みさ。
さすがである。
しかし、作者である黒澤R、その他にもいろいろ続きモノを描いている筈だが、どういうローテーションで描き分けているのだろうか(笑)。
続巻、というか黒澤Rの作品が楽しみである(笑)。


『ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 2 』
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AmazonでKindle版購入。
第二次大戦で多くの人間が死んだ。
その多くは言うまでもなく下っ端の兵隊達だ。
その下っ端の兵隊達が体験した戦争。
功績係なんてものがあるなんて本作で初めて知ったよ。
つまり人の死さえも見栄え良く捏造するのが戦争だったという現実。
為政者達は戦争で死ぬことが情けなく格好悪いものであると言うことを国民に気がつかせてはならない。
死ぬにしても勇猛果敢に敵陣に攻め入って身体中に銃弾をあびて弁慶の立ち往生のごとく華々しい死を遂げたと、たとえ足を滑らせて打ち所が悪くて死んだと言うことが事実であったとしてもそれを隠蔽する必要がある。
しかも戦時下では情けない死に方をしたと報告されて特をする人間が一人もいないと言うこともまた事実。
家族でさえも。
戦争というものはまだまだ物語として語ることができる要素があると思う。
戦争ってのが本当に一般の庶民にとっては百害あって一利もないことであるということを認識すべきだ。
戦場で足を滑らせて死ぬのはオイラ達のような人間だからな。


『高倉んちのもうひと皿』
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AmazonでKindle版購入。
その昔、週刊ヤングマガジン誌で『ハゲしいな!桜井くん』を描いていたのを読んでいた。
その作者の作品を久々に読んでみた。
端正な上手い描線は変わらず。
所謂料理モノの漫画なのだが、オイラは料理しない男で(笑)料理をすることにも興味がない(笑)。
なので作中で描かれる料理のレシピが邪魔であった。
どちらかというと、作者がどんな失敗をしたかという漫画を読みたかったのだが(笑)。


『壬生義士伝 7』
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AmazonでKindle版購入。
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原作小説は読んでないんだが、映画でもたしかあったセリフである。
この物語のハイライトのひとつ。
"義"というあからさまに人間的な行為を貫こうとした結果、人間でないものになってしまう。
こういう"勁さ"というものがあるんだということをの物語から知ることがこできたことが収穫なのである。


『遠藤浩輝短編集(1)(2)』
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AmazonでKindle版購入。
この作者には『EDEN 〜It's an Endless World!〜』『オールラウンダー廻』という長編作品があるのは知っていたが未読。
この短編集は会社の同僚に勧められたものだが、面白かった。
特に第二巻目かな。
『プラットホーム』って作品が画的にも内容的にも好みであった。
第1巻目は作者の"若さ"がストレートすぎて(笑)、ちょっと恥ずかしい。
緻密な作画ではあるが、所々背景がいい加減に(主にパース)描かれているのが目につくかな。
大友克洋のような緻密であるが軽やかな画というよりも、士郎正宗のような太めの線で重く蓄積するようなタッチだと思う。


『ダ・ヴィンチ 2017年4月号』
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dマガジンで閲覧。
実写映画公開前の為か『無限の住人』が大きく扱われている。
監督と主演俳優のインタビューをすっとばして、原作者である
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沙村広明の一万字インタビューを読む。
質・量ともに読み応えあり。
若干沙村の方がオイラより歳下にあたるのだが、見てきたことや関心事が重なる。
大友克洋とか安彦良和とか。
オイラの世代だとどうしても大友克洋の画抜きでは語れない部分がある。
沙村もご多聞にもれず大友の影響を受けていたと言うが、少なくとも『無限の住人』の初期の頃にはすで大友の影響から脱して独自のタッチになっていたと思う。
とてつもない画の上手さを持ち、あとがきなどの文章を読めば文才もあるわけで。
とにかくすげえ人だと思う。
『無限の住人』の登場人物でおそらく最強の剣士であるところの
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乙橘槇絵について
「私にかまわないで」と言いながら、ほっとけないオーラを出している女性っていますよね。
という風に沙村が評していた。
非常に厄介な女だということなんだろうけど、実はオイラはそんな風に思ってなかったので割と新鮮な評に思えた。
オイラはおそらくこの手の女には近づかない(笑)。
遠巻きに眺めて「カッコい〜」などと言っているぐらいかな。
さもなくば完全に四六時中ベッタリとくっつきたくなるような女性だと思うが(笑)。
ほっとけない、という距離が一瞬たりともないぐらいに、ほっとかない、うざがられるような距離にオイラだったらい続けるかもしれんが(笑)。


『22年目の告白』

劇場で予告編を観て楽しみな映画。
まさか藤原竜也がまんま悪役ってこたないよな(笑)。
絶対にツイストがあるはずだと思うんだが、それが予告編ではわからない。
ツイストに至るまでの盛り上げ方に心持って行かれているかんじである。
どうか面白い映画でありますように。


『3月のライオン 前編』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
面白かった。
というか観てよかった。
『3月のライオン』は言うまでもなくコミックの原作があり、さらにアニメ化もされ、そして実写映画として作られた。
コミックの原作はおいておいて、アニメ版も実写版もそれぞれの表現方法の特性を生かした作劇をしていた。
今回の実写版で言えば原作コミックやアニメ版にあるような
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猫達のこのようなシーンは一切ない。
しかし原作にあるユーモアは実写映画として成立する範囲でうまく機能させている。
登場人物を整理しセリフによる巧妙な説明によって桐山がプロ棋士であることは次女と三女には早い時期から知っていることになっている。
漫画のキャラクターであった彼らが観る側と同じ実在感のある人間としてのリアリティをだしていた。
だから桐山の将棋しか自分にはないという絶望も、実の父親にあからさまに見放された子供達の悲劇も真に迫ってくる。
将棋が世界であり、世界が将棋しかないと思い込んでいる悲劇に対して
「そんなことはないよ」
と風穴をあけて、主人公の心をほぐしていくという展開が原作では行われているわけだ。
とりあえずいい映画である。
総論は後編を観てからにしたい。


『ひるね姫〜知らないワタシの物語〜』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
神山健治の新作でオリジナルということで食指が動いて観に行った。
ものすげえ期待はずれ。
なんでこんな安直なもの作ってしまったのか?
悪い奴は明らかに悪そうで、コッチが
「こいつワルそうだけど、終盤にかけて良い方に転じるんだろうな」
と、余計な予想をしていたらあっさり裏切られ(笑)。
ツイストも無くまったくのワルでした(笑)。
最後には主人公の女の子の父親と祖父が和解してメデタシ。
劇中では父親が祖父と仲違いしていることは分かるんだが、それを具体的に実際に描かなければ最後の和解が盛り上がらない。
さらにそれ以上に才媛だった母親が父親を好きになった理由も描くべきだった。
エンディングでそのあたりは付け足しのように描かれているけど、それは本編中で描くべきだ。
祖父の反対を押し切ってまで父親と結婚した母親の思いが描かれてこそ、その結果として娘である主人公が生まれたということが本作のテーマとリンクしたはずだと思うんだが。
ところで
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監督の神山健治がどう思っているかは知らんが、上の画像のような塔が出てきてその縁を歩く主人公が出てきたら
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宮崎駿のいくつかの映画を思い出すわけよ。
これ、パクってるとかそういう話ではなしに、おそらく多くの人間が連想するであろう映像を使うんであればそれと同等かそれ以上のものを出さないと設定を軽くしあげてパクってるようにしかみえないもんだと思う。
本作ではそれが明らかにできていない。
「なんか『カリ城』っぽいな」
「なんか『千と千尋の神隠し』ぽいな」
というところから抜け切れていない。
とにかくこれまでの神山健治の作品を楽しんでいた者としては非常に残念な作品であったと言わざるを得ない。
2020年に向けての東京オリンピックに向けての能天気な技術革新、自動車を直接人間が動かさなくできる技術についても、なんだかなあだし。
あらゆることが楽観的すぎてオイラは好きになれなかったかな。
唯一の救いはエンディングの歌。

本作の主人公である森川ココネの声を演じた高畑充希が歌う『デイ・ドリーム・ビリーバー』。
これが歌声も相まって実に良かったんよ。
これって忌野清志郎が作ったんだと思ったら、原曲は1967年にアメリカのモンキーズがリリースしたもんなんだってね。
日本語訳というか曲に歌詞をのっけたのが忌野清志郎だと。
忌野清志郎は好きではないんだがこの歌は素直にいい歌だなと思う。
この映画にこの歌は釣り合わんな。
歌に負けてるね。
とりあえず神山健治の次作には期待しておく
ちなみに高畑充希が歌う『デイ・ドリーム・ビリーバー』はiTunesで買いますた(笑)。


今週末は歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-03-20 20:25 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

町山智浩の映画ムダ話43 デミアン・チャゼル監督『ラ・ラ・ランド』 『花は咲く』

だいたいにおいて無能かつ怠惰な社員のオイラであるが、そんなオイラでも先週はそこそこ疲れた週であった。
なにせこの拙ブログで感想を書く映画も本も読んでないんだから(笑)。


本日日曜日、スーパー銭湯に寝湯、ストレッチ、日光浴。
風も冷たくなく日光浴には丁度いいが、露天にいると花粉を敏感に感じる(笑)。
ヨーグルトとハチミツの所為か周りの人間が鼻炎で苦しんでいる中、オイラは結構抑え込まれているように感じる。


先週土曜日、今年初めての撮影。
手持ち撮影を部分的にやってみたらAFのレンズが欲しくなった(笑)。
それとスピードクラス10のmicroSDをメディアとしてα7Rに使ってみたが書き込み中でシャッターが切れないというこれまでのストレスがなくなった。
スピードクラス10ってすげえ。
あまり連写する方ではないのだが、ある程度リズムでシャッターを切っていくと書き込み過多で今までのメディアだとシャッターが切れなかったりメニュー変更ができなかったりしたのだ。
これはメディアを全部スピードクラス10にした方がいいかなあ。


『ぼくらが旅に出る理由』

『龍の歯医者』の主題歌をMistera Feoというグループの女の子が歌っているのだが、ずっとそのYouTubeを聴き続けている。
Mistera Feoバージョンの『ぼくらが旅に出る理由』が売られていないからである。
売られていたら即購入してるところである。
で、この歌って元は

小沢健二なんだな。
オイラは小沢健二の良さがまったくわからずに生きてきた(笑)。
この楽曲もMistera Feoバージョンと小沢健二のバージョンの印象が違いすぎる。
小沢のバージョンはポップで軽い印象。
Mistera Feoバージョンは小沢バージョンと歌い方もアレンジも違う。
ただ『龍の歯医者』という物語の世界観のパースペクィブをよく表現してるなと感じた。
詞に"東京タワー"なんて言葉が出てきても気にならないんだよな。
この楽曲を歌い手を換え、アレンジを変えることで『龍の歯医者』に使えると判断するセンスはオイラにはないなあ(笑)。
製作者達はすげえ。
どちらが好きかと言えば圧倒的にMistera Feoバージョン。
早よ売り出してくれ(笑)。


第40回 日本アカデミー賞
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最優秀アニメーション作品賞『この世界の片隅に』。
まあこんな日本のチャチな賞でも『この世界の片隅に』には取った方が得だろう。
それを受けて地元の映画館、今週からまた1日2回上映になったからね(笑)。
本当にバットを短く持ってコツコツ当ててるよな(笑)。
つーかこんなチャチな賞でも主演女優賞に能年玲奈 a.k.a"のん"がノミネートすらされてねえ。
ちなみに『太陽』も。
門脇麦もノミネートされてねえしなあ。


町山智浩の映画ムダ話43 デミアン・チャゼル監督『ラ・ラ・ランド』
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町山智浩が解説するデミアン・チャゼル監督『ラ・ラ・ランド』
所謂ハッピーエンドというものの欺瞞。
自分の日常を見ていても金を持っていて、好きなもの買って、恋人がいて、結婚して、子供がいて......etc...
欲しいものすべてを手にいれる人生なんて、皆無とは言わないが、多くの場合何かを手にしたことによって何かを失ったり。
失うことで得たものがあったり。
多くの人の人生というのはそういうものだ。
『ラ・ラ・ランド』はラストで主人公二人のあり得たかもしれない姿を描写するわけだけど、それは弾かれた曲によって想起された二人の共通したビジョンであり、二人の夢であり、妄想なのだ。
しかしその夢や妄想が現実と同じようなリアリティで描いて描写できる映画でなら、二人が観たものは現実と言っていいのではないか。
別れというものを肯定的に描くことは難しい。
自分たちが生きている現実の世界に全てを手に入れ「ヒャッハー」なハッピーエンドがないからこそ、映画の中ではあり得ないようなハッピーなエンディングを求めたい気持ちもわかる。
しかしね、恋仲であった二人が分かれるという現実にもあることを肯定的に描き、それを観て自分の人生を肯定できるということもあると思う。
少なくともオイラはそうだ。
これまでも、これからも。
町山智浩の解説や評論は色々盛ってるわけではないんだが、話し方とウンチクでつまらない映画が面白そうだと感じてしまうことが多々ある(笑)。
それでも評論家が「つまらない、観る価値なし」と決めつけるよりも、そのつまらない映画を多くの人間が観たいと思わせるところにこそ、映画の未来がありそうだと思う。


『花は咲く』
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NHK・Eテレでの録画視聴。
東日本大震災復興プロジェクトで、岩井俊二の作詞で菅野よう子が曲を作り、そのアニメーションを片渕須直が監督。
キャラクターデザインは『この世界の片隅に』のこうの史代だ。
柔らかい描線と時折、りんさん的な、とか、すずさん的な、とかのキャラクターが散見する。
このアニメーションが制作されたのは2013年だという。
その頃から片渕監督はこうの史代と組むことを考えていたのかもしれん。


今週はこんなところで。


今週末は心療内科と歯の治療である。

by 16mm | 2017-03-05 21:03 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

『ラ・ラ・ランド』『龍の歯医者 (後編) 殺戮虫編』

先週土曜日、歯の治療。
メンテナンスではなく治療。
右上の歯の一つの根元が修復不可能なほど割れたのでもう一本の歯とくっつけて作るとのこと。
で、今回は次回に本チャンの作った歯を入れる為に仮歯を作ってもらった。
仮歯を作ってくれたのはいつもの美形で剽軽なドS歯科衛生士女史である。
治療後、先生と雑談。
お借りしていた機材を返却。
先生どうやら
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ライカM10を買う算段をつけているらしい。
実はこのM10に関してはオイラも心穏やかにいられない(笑)。
M9はデジカメとはいえピント合わせはフィルム時代からの踏襲である二重像合致式のもので、正直この方法だとオイラが望む精密なピント合わせは不可能なのだ。
ましてやNOCTILUX-M F0.95/50mm ASPHを絞り開放で使おうものならピント合わせは半分神頼みみたいなものだと思う。
だからオイラはミラーレス機のカメラを選択しダ内で被写体を拡大してピントを合わせるやり方にしているのだ。
三脚併用のこの方法だとNOCTILUX-M F0.95/50mm ASPHを絞り開放でもピントを合わせることができている。
なのでM9までの二重像合致のライカのピント合わせでは自分の撮り方に合わないので興味がなかったのだ。
が、しかし(笑)。
件のM10は
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ビゾフレックスっていう外付けの電子ビューファインダが装着可能だと。
これならオイラの撮影方法が反映できる。
近頃オイラは35mmフルサイズの解像度が2400万画素という部分に納得するようになったということもある。
ちゃんと検証していないのでわからんが、35mmフルサイズで2400万画素というのは35mmフィルムが持っていた解像度と同等かちょっと上ぐらいの位置なのではないかと感じるようになった。
それはニコンやキヤノンのフラッグシップ機の解像度が2400万画素近辺だから。
35mmフルサイズで4000万画素や5000万画素があるにもかかわらず、フラッグシップで解像度をそこまで上げないというのはそれなりの理由があるのではないか?
解像度をあげることで高感度や高階調の撮影画像の獲得が難しいというのはなんとなくわかる。
そもそも35mmフルサイズで35mmフィルム以上の解像度が必要なのか?
高解像度が欲しければ<まだまだ高額だけど>中判カメラ以上のフォーマットにまかせて、35mmフルサイズは高解像度よりも高感度であるとかハイダイナミックレンジによって実現できる表現の達成に力を入れるということなのか?
今後技術的な進み方次第では、35mmフルサイズで5000万画素域で2400万画素レベルの高感度とハイダイナミックレンジを実現できるのかもしれんが.....。
つーことで35mmフルサイズが2400万画素でも納得できるとなると、風格のある長く持っていられるカメラのボディは魅力的になる(笑)。
欲しいなあライカM10(笑)。
ビゾフレックス込みだと100万超えるんだが、150万のレンズの借金持ちのオイラは自重せねばなるまい(笑)。
あ、ビゾフレックスってストロボをつける接点につけるということは、ビゾフレックスを付けちゃうとストロボがつけられないということか(笑)。
ああ良かった(笑)。
買わない理由ができた(笑)。


本日日曜日、スーパー銭湯に寝湯、ストレッチ、日向ぼっこ。
なんだか朝から肩こり。
入念にストレッチしつつ、露天でうたた寝。


まったく意識していなかったが先週って"プレミアムフライデー"だったんだって?
午後3時(15時)に仕事を終えることを奨励する働き方改革、だとか(笑)。
オイラの職場周りはまったく変わらず通常通り。
午後3時(15時)に仕事を終えて帰宅した者など皆無。
それどころか時間が足りなくて焦りまくりだよ(笑)。
でさ、レストランとかデパートとか映画館とか本屋とか......、そういうところで働いている人は"プレミアム"な対象にならないのかね?
会社員が一斉に午後3時で仕事を終えちゃったら、所謂盛り場なんかも店やってないということでしょ?
家に帰るしかないってこと?
つーか交通機関で働いている人たちは除外なの?
オイラが働いている会社は基本給が安いんで残業しないと遊びの金も出せないわけだが。
本当に働く人間を休ませたいなら"プレミアムフライデー"ごとに一人一万円づつぐらい渡せよ(笑)。
カネがなければモノだって買わないんだからさ。
まったくさ、"プレミアムフライデー"なんてどこのお花畑脳のバカが言い出したんだか(笑)。
考え出した奴は自分はバカですって言っているようなもんだってわかんないのかねえ(笑)。


『日本アニメ(ーター)見本市資料集Vol.2 「旅のロボからの歩き方?」』
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Amazonで書籍購入。
ストーリー順に原動画(修正画も含む)を並べて掲載。
特A級のアニメーター達の鉛筆画の綺麗なこと。
短編だし、見開きで4枚の画だったらもっと見応えがあったろうと思うが、それでも3780円するわけなのでこれ以上は高望みなんだろうな。


『たそがれたかこ(9)』
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AmazonでKindle版購入。
本作も次巻の第10巻で完結とのこと。
地味にではあるが、ここにきて主人公のたかこさんが大きく走り始めた。
具体的にはエレキギターを始めたということ。
その娘も自分が居られそうな場所を見つけられそうになっている。
生真面目で不器用であることで世間と折り合えない人間がなんとか踏み出そうとするささやかな一歩。
作者の入江貴和は、弱者に肩入れすることなく、弱者にも必ずある強さというものを信じているに違いないと思う。


『Griffes d'Ange』
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AmazonでKindle版購入。
日本版として書籍で『天使の爪』というタイトルで出ていたが、今じゃプレミアがついちゃって高くて買えない(笑)。
ただ洋書のKindle版なら746円で買える。
メビウスの画に言葉は不要(笑)。
アレハンドロ・ホドロフスキー とメビウスによるポルノだ。
端正な描線とハッチングの快楽。
ちなみに今度
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『メビウス博士とジル氏 二人の漫画家が語る創作の秘密』なる本が日本語版として出るらしい。
ソッコーで予約しました(笑)。


『漫画アクション 2017年2/21号』
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AmazonでKindle版購入。
『この世界の片隅に』における片渕須直監督と町山智浩の対談第4回目にして最終回。
原作にあるりん さんのエピソードを削ったのはやはり尺の問題だと片渕監督は言っていた。
大事なところだからこそスッパリ削ることでその部分を観たいという機運にさせるということらしい。
それは映画としてそのエピソードを追加するチャンスがあるかもしれない、ということと、映画で描かないことで原作を読んでみようと思う人がいるだろうという考えだろうな。
町山が主張していた「子種問題」が監督によってあっさり否定されておった(笑)。
それはともかく非常に読み応えがあった対談であった。


『浦沢直樹の漫勉』
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『浦沢直樹の漫勉』の第4シーズンが、3月2日からNHK Eテレで放送される。
このシリーズは録画しっぱなしで、ちゃんと観たことがないのだが非常に資料的な価値があると思ってせっせと録画してはBlu-rayに焼いている。
今回のオイラの注目は ながやす巧だ。
この人68歳かよ!
とにかくすげえ。


『宮崎駿が長編復帰へ、鈴木敏夫が米アカデミー賞関連イベントで明かす』
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"面白かったけれど、ここで僕が面白いと言えば、僕の老後がなくなってしまうんですよ"
とかなんとか鈴木敏夫が言ったらしいけど、「老後がなくなっちゃう」?、そんなことツユほども思ってねーくせに相変わらず生臭いヤツだ。
だいたい鈴木敏夫がプロデュースしたものって宮崎駿が監督したものしか当たってないんだから。
押井守とも組んだけど興行的な成功はのぞめなかった。
言ってみれば宮崎駿が監督であれば別にプロデューサーが鈴木でなくても当たったってことじゃないのかね。
その宮崎が引退したら鈴木敏夫の発言権なんて無いにひとしいでしょう。
まーだ生臭く覇権を取ろうと考えてるのかね。
鈴木の役目は宮崎が復帰したいといったら命がけで止めることだろう。
通俗文化の娯楽作の担い手なんて宮崎がいなくても十分に間に合っている。
そもそもさ、スタジオジブリを解散してどうやって全盛期のクオリティを出せるかね。
宮崎駿が監督をやると言えばスタッフが全員来てくれると本当に思っているのか?
とんでもない思い上がりだ。
ジブリを出て行ったスタッフ達はそれぞれに仕事をしてる。
アニメーションから足を洗った人だっている。
そういう人を一時の気持ちで放り出しておいてまた作ってやるよという態度がいけすかねえ。
もう宮崎駿なんざお呼びでねえんだよ!!!!。


『ラ・ラ・ランド』
ネタバレあります。
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
iMax。
昨年町山智浩が本作を絶賛していてずっと楽しみにしていた。
町山、パンフに解説まで書いている。
更に監督が大好きな『セッション』のデイミアン・チャゼルなので期待はいやが上にも高まる。
ただ懸念事項としてオイラはミュージカル的な映画を観るとだいたい気絶するという仕様だということだ(笑)。
こういう人間は少ないと思うが、盟友のchataさんも同じような仕様だとのことで(笑)もしかしたらまったく特異な仕様ではないのかもしれないと思っている。
で、本作については気絶もせずに最後まで楽しめた。
面白くて良い映画だと思うんだが、どーもオイラは今年のベスト、というぐらいまでの高まりにはならなかった。
アカデミー賞13部門14ノミネートと言われてもねえ。
期待しすぎた感がオイラにはあったのだろうか。
劇中で流れるミュージカルのナンバーに対するリテラシーがないから映画と曲の関係を理解できなかったという事もあるのだろう。
本格的なジャズの店を持ちたい。
女優になりたい。
そんな何者でもなかった若い男女が出会って恋に落ちて、そして別れてというラブストーリーだ。
実のところクライマックスまでの部分はよくできた演出であるが(カメラワークのすごさとかね)割とありきたりの悲恋のラブストーリーだと思ってたわけ。
カメラワークと言えば二人が夜のグリフィス天文台に行って、その中にあるフーコーの振り子を俯瞰視点で観つつ、その周りを二人が踊るなんて気持ちのいい映像もあった。
それでも男女のラブロマンスの域を抜けきれない印象しかなかった。
が、クライマックスで5年の歳月が流れる。
夢だったジャズの店を持った男。
夢だった女優になった女。
しかし二人は結ばれることなくそれぞれの道を歩み、女は別の男と結婚して子供までいる。
そんな時たまたま女が夫と入った店が、以前愛した男のジャズの店だった。
二人ともお互いに気がつく。
男がピアノで

"Epilogue"って曲を静かに弾き始めるわけ。
で、曲の盛り上がりの部分から映像で「ありえたかもしれない二人」のイメージがものすごいスピードで描き出されていく。
幸せな出会いをし、お互いに励まし合い、女の一人芝居の舞台は大盛況、そして二人は家を持ち、子供が生まれ、家庭を持った。
ここのところの描写が本当に暴力的なほど気持ちがもっていかれた。
クライマックスのありきたりさはこのクライマックスの盛り上がりのための助走だったようにさえ見えた。
このクライマックスの映像は二人のありえたかもしれない幸せな形の一つだった。
そのヴィジョンは男が奏でた"Epilogue"がトリガーとなった二人だけの共通のイメージだ。
そしてそのヴィジョンは現実感を伴い、これこそが現実のようにすら錯覚させる。
その場にいた他の客達には共有しえない、二人だけの「ラ・ラ・ランド」(夢心地)だった。
しかし、このヴィジョンによると二人は結ばれるはしたが、二人のなりたかったものにはなれずにいたのだ。
曲が終わり現実に引き戻される。
女はやはり女優で夫がいて、その夫と店を出ていく。
.....
なんか感想書いたらすげえ良い映画のようが気がしてきた(笑)。
うん、オススメの映画だと思う。


『龍の歯医者 (後編) 殺戮虫編』
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NHK BSプレミアム 2017年2月25日(土)20:00~20:45。
録画視聴。
感想は後日に譲る。
すっげえ面白かった。
このラストの龍の映像の美しいこと。
観てよかった。

by 16mm | 2017-02-26 21:32 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(4)

『旅のロボから』『龍の歯医者 (前編) 天狗虫編』

先週土曜日、ヘアカット。
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更地になり、ここでの再開は早くて今年の12月だとのこと。
ここで働いていたスタッフ達は大宮市内にあるチェーン店で元気に働いている。
で、オイラのヘアカラー担当が今回から新しい人になった。
若くて可愛い意欲的な女の子と男の子である。
二人とも初々しいねえ。
若くて経験値が乏しいのでものすごく丁寧に真剣にやっているのが微笑ましい。
きっと経験値が上がるとスピードと手の抜き方を覚えることであろう(笑)。
オイラとしては能力云々よりも真面目さと真剣さのある人間と組みたいと思っている。
この美容室の誰もが皆そんな人たちで、そんな人たちが残っているのだろう。


本日日曜日、スーパー銭湯に赤外線サウナ、ストレッチ、寝湯、日光浴、ジェットバス。
風が冷たくて寒かったが露天で日光浴してるうちにそこそこ身体が温まっていく。


観たい映画を観損なっている。
『ザ・コンサルタント』に『ナイスガイズ!』。
次点で『愚行録』。
今週から『ラ・ラ・ランド』が始まる。
これは絶対に外せない映画だ。


よく行っている焼肉屋が色々と変わっている
まず食べ放題でタッチパネルでの一度に選べる品数が以前より少なくなった
ま、これはしつこく<選んでは注文→選んでは注文......>を繰り返せば面倒ってこと以外は問題は無い。
行った時に必ず頼むコーンのホイル焼きにバターがつかなくなった(笑)。
ま、これもしょうがないと諦めよう。
食べ放題の料金が若干高くなったのも(笑)。
が、一番許せんのはメニューから"タレなし肉"が無くなり"タレあり"と"塩"の二択になっちゃったことだ(笑)。
仕方なく"塩"で注文するも、これがしょっぱいしょっぱい(笑)。
オイラを高血圧で殺す気か(笑)。
塩気を多くして食べ放題の肉を多く食わせない作戦か(笑)。
結構通っていた店ではあるが行くの止めようかな。
最後に以前と違う旨のクレームをつけて、「そういうお店になりました」というのであれば潔く行くのを止めるつもりである。


[ポーター]PORTER カレント CURRENT IDカードホルダー 052-02219 & KEY BAK(キーバック) サイドキック
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Amazonで購入。
会社で支給されるIDカードケースは透明のブラスチックで見た目が悪いとは言わないが、日常首からぶら下げて席に座っている時に、机の縁と己の腹に挟まれて結構バキバキと割れる。
どこでもそうだと思うがIDカードを紛失すると結構なお咎めを食らうのでそのリスクを減らすために上記を購入。
という風に言いつつも、上記の商品が気に入ったからなんだけど(笑)。
KEY BAK(キーバック) サイドキックは中に巻き取りのケーブルが入っていてそれがにゅ〜んと伸びるんだが、その材質がボディアーマーにも使用されているケブラー製だったりするのも萌えるよな(笑)。


『買厄懸場帖 九頭竜KUZURYU (3) 』
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AmazonでKindle版購入。
本巻で最終巻。
緻密な描線とスピード感溢れるアクション。
見ていて気持ち良い。
ただ後半、絵柄が硬くなっているところが気になる。
硬めのタッチにシフトしていくのは残念に思うのだが、作者が得た描きやすいタッチなのであろうか?


『Spotted Flower 2 』
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AmazonでKindle版購入。
待ちかねた続巻である。
紙の単行本が出てもなかなか電書化されない上に、掲載誌と掲載ページを考えると次巻がでるのは2年先ぐらい(笑)。
それでも面白いから待ちますけど(笑)。
作中でキャラクターの素性はあかされないわけだが、どう考えても『げんしけん』のあの二人の話(笑)。
前巻では更に巨乳のあの人まで出てきて、本巻でも大活躍。
で、件の二人が出産を経験した後は某『二代目』のあの二人がメインの話になり、これも結構面白かった。
なんか某『二代目』よりも好感が持てるキャラクターのような気がした。


『インドな日々 1巻 3巻 4巻』
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AmazonでKindle版購入。
2巻はすでに先に買って読んでしまったので残りの巻を購入。
相変わらずの面白さ。
ユーモアやギャグの間に旅で会った人たちへの想いに感じ入ったりする。
インドを良く言うでもなく貶すでもなく、作者自身が感じた事を通して世界を見るキッカケになる良質な紀行文であると思う。
ただ、第4巻目にオイラがあまりよく思っていない(岡田斗司夫がらみのネタでキライになった)某評論家が出てきて、作者と懇意だというところで、まあ「なんだかなあ」と思ったかな(笑)。


なぎさにて(3)』
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AmazonでKindle版購入。
未完の最終巻。
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最終ページでこのようなことが書かれていたということは、編集と作者の間で物語の方向性でズレができてしまって、作者として自分の意志が生かせないのならヤメてしまおう、ということなのかしらん?
展開として面白くなるところからいきなり暗転してしまった感じであるが、オイラとしてはそこに至るまで悪い意味での山田太一的なダイアログでの物語進行に少々うんざりしていた。
その一方で世界観としての終末を描いたSFとして楽しみにしていたんだが、残念である。


『でぃす×こみ(2)』
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AmazonでKindle版購入。
前巻からそこそこ時間が経ってしまった気がする。
なんか買ったはいいが読んでも頭に入ってこない。
興味がイマイチ持てなくなっている。


『恋のツキ(1)(2)』
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AmazonでKindle版購入。
書評を読んで購入。
31歳の女性と15歳の少年の恋というスリリングな内容。
案の定「淫行だ」とか「気持ち悪い」という意見も散見するのだがオイラは割とその設定に関しては普通に読めた。
もっとスリリングな性愛がビシバシくるようなものかと思ったが、意外と真面目な内容であると思う。
真面目と作者に一定の良識が邪魔してか、漫画としての吸引力がイマイチな感じがして、続巻が気になるも果たして読み続けるかどうか微妙である。
ちょっと話は違うのだが、オイラはYouTubeの不倫モノを観るのが好きである。
元は2chでのネタをYouTubeに流れる文章の映像にしているのだが、結構オイラそれが好きで色々読んでいるのだ。
オイラが知らないだけなのかもしれんが、大体においてこの手のネタって妻とか彼女が浮気したという話を男からの告白という形が多い、というかほぼそれしかないような気がするのだが。
「浮気する女はクズだ」「ビッチだ」「最低だ」という風に槍玉にあがるのは女性なんだけど、オイラからすると男の方が浮気するんじゃねーの?と思うんだけど、どうなんでしょうか?
あまり女性からこの手のネタがあがらないからか、それとも男が浮気するなんてのはデフォなのでネタとして新鮮味がないからかしらん?
オイラも好きで読みつつなんとなく腑に落ちなく思っているのだ。


『ケトル Vol.35  2017年2月発売号』
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AmazonでKindle版購入。
アニメーションの特集。
片渕須直のこれまでを語ったインタビュー。
色々と辛酸を舐めてきたんだな。
川村元気×石井朋彦や西村義明や神山健治など読み物としてのネタは興味深いものばかりで面白かった。
この雑誌、バックナンバーで面白い特集のものもあるから読んでみようかな。


『「健康診断異常あり!?」からの大逆転健康法』
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AmazonでKindle版購入。
高血圧、痛風、糖尿病などのメカニズムと対処方法などをわかりやすく解説しているなかなかの良書。
自分がこれらの診断をくだされてどうしていいかわからない人にはオススメである。
オイラも結構勉強になった。
成人病の改善方法のひとつである食事のスピードについては性格的にちょっと導入できんかなと思ったりしている。
まあそんなこと言ってる場合ではないんだけど(笑)。
本書に書いてあることを実行せずとも、すくなくとも頭の片隅においておけばブレーキぐらいにはなると思う。


ピーター・リンドバーグ<Peter Lindbergh>
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美容室での待ち時間で雑誌を読んで知った名前。
写真を撮るのが趣味でありながら、あきれるほど写真家の名前に疎いオイラ(笑)。
件のピーター・リンドバーグも名前も知らなかったのだが、雑誌に載っていたモノクロのポートレートがまあイカスイカス(笑)。
カッチョいいっすね。
世の中には無茶苦茶すごい人がいっぱいいると言うことを知ることは大事だと思う。


『旅のロボから』

webで公開されていた庵野秀明が音頭をとった『 - 日本アニメ(ーター)見本市 - 』でつくられた一編。
それをYouTubeで観ることができるようになっていた。
webで公開されていた時も面白いのもあるし、そうでないのもある、と言う感じであった。
まあ、無料で観ておいてdisるのは失礼だとは思うが。
その中でもこの『旅のロボから』は抜群に面白かった。
監督が沖浦 啓之で、原画は山下 明彦  本田 雄  井上 鋭  本間 晃  浜洲 英喜  髙士 亜衣  井上 俊之 と超精鋭揃い。
乳揺らしがパなかったっす(笑)。
車体がミラーのトレーラーハウスなんていう作画に超手間がかかるようなものまででしちゃって(笑)。
ミラーの車体なんて映り込み問題で実写映画でも難しいわ(笑)。
キャラクターの細かい身体の動きの付け方が病的にすごい(笑)。
乳揺らし以外でも(笑)。
とにかく眼福。
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タダで観てなんか言うのもなんなので上図の『日本アニメ(ーター)見本市資料集Vol.2 「旅のロボからの歩き方?」』を注文した。


『龍の歯医者 (前編) 天狗虫編』
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NHK BSプレミアム 2017年2月18日(土)20:00~20:45。
録画視聴。
直前までまったく知らなかった作品。
またまた<制作統括>なんていう持って回った肩書きが鼻につく庵野秀明が関わっているようなので、まあ観て観るかという感じであった。
そもそも本作も『 - 日本アニメ(ーター)見本市 - 』でそのプロトタイプが作られていたようだが、そちらはオイラは未見。
先週が前編で今週に後編が放映されるようだが、すっげえオモシレエ!
龍が世界観に関わる話は特に本作がオリジナルではない。
『ゲド戦記』や『皇国の守護者』や『なるたる』などの先行作品がある。
しかしね、それでも本作で描かれる世界観は非常に魅力的だ。
戦争、死生観、生きると言う意味etc...
特に<生きると言う意味>については非常に深く掘り下げようとしているのがわかる。
長生きすることが良いことなのか?
軍隊との関係などもものすごく燃えるのよ。
すげえすげえ。
後編が超楽しみ。
作画は見事に素晴らしいの一言。
動きはもとより演出的な色合いなども計算されていてとにかくまったく隙がない。
ちょっと素晴らしすぎる。
唯一残念なのは
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悔しいが主人公をこの上なく魅力的に演じたのが例の元凄腕の女優さん。
もう名前出したくないので書かないけど。
彼女はこの作品を捨ててまで出家したかったんだね。
要するに自分が演じた本作は出家したあのクソ宗教以下の存在というわけだ。
この時点で彼女の見識はオイラとは違うということだね。
本作での声の演技が本当にすばらしいだけに残念でならない。
今週末の続編をたのしみにしたい。
録画を忘れないようにしなければ。


今週末は歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-02-19 20:35 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(4)

『マグニフィセント・セブン』『サバイバルファミリー』

週の最初の本日日曜日。
その日曜日にもう色々色々憤ったり悲しかったりすることが一気に来て。
以下列挙。


谷口ジロー死去
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Twitterで一報を知って愕然とした。
正直ね、絵柄的なタッチはそれほど好みではなかった。
しかし画の細かさと丁寧さ緻密さとそれを実現し得た才能と粘り強さは尊敬に値するものだった。
世界中のクリエイターか賞賛を集めていたのは当然だと思う。
谷口ジローといえば最近だと『孤独のグルメ』になっちゃうんだろうけど、オイラはなんといっても関川夏央との共作であった『「坊っちゃん」の時代』シリーズの五部作だ。
夏目漱石や森鴎外などの実在の人物を登場させたリアルなフィクションに目眩がしたよ。
荒唐無稽さを微塵も感じさせないファンタジーと言おうか。
これほどの名作をオイラが最初に就職した職場で勧めたら、そこにいる奴ら「漫画はレベルが低い」とか言って読みもしなかったっけ(笑)。
自分が無教養だとすら自覚できないバカがこの世界には存在すると知った瞬間であったが、それはまた別の話(笑)。
谷口ジローなどはずっと描き続けるものだと思っていた。
そんなわけないのにね。
紙の本で『「坊っちゃん」の時代』は全部持っているのだが、これを機にKindle版を買って読み直してみよう。
本当に、本当にご冥福をお祈りいたします。


清水富美加が芸能界引退
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きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!
オイオイオイオイ!!!!!
なんでなんで?
清水富美加が芸能界引退?
清水富美加って「幸福の科学」だったのか?
いや、「幸福の科学」の信者でもいいけど、よくないけど(笑)。
美形でなによりもコメディ演技も水準以上にできる若手の女優として好きだったのに。
この際はっきり言っておくが、オイラはクソ宗教であるクソ「幸福の科学」とクソ大川隆法とそれを信じるクソ信者どもが大嫌いである。
創価学会よりは一般人に対する実害はないようだけど、それでも手塚治虫や司馬遼太郎や野坂昭如や生きているいる宮崎駿の霊言なんかをでっち上げて商売するペテン師大川隆法。
恥を知れよ大川(笑)。
宮崎駿はおいておいても(笑)、故人に対する冒涜でしかないことやっていて、挙げ句の果てに国会進出か(笑)。
幸福実現党が国会に行ったら北朝鮮の拉致問題を解決します、だと?
オイコラ順番間違ってるぞ。
オマイらの霊の力で北朝鮮の拉致問題を解決する方が先だろう。
そうしたらオイラでもオマイらの信者になって国会に送り込む運動でもなんでもしてやるよ。
こういう拉致問題を利用してできもしない公約を公言する人間とそれを支援している人間を心底憎むぞ。
信者は悪くない、大川隆法が悪い、という言い方もあるけど、オイラはそれを盲目に信じている人間も許し難いと思っている。
唾棄すべき存在だよ。
無知は罪だ。
信者が選挙運動しているのを見つけると唾を吐き、中指を立てて暴言を吐きまくるぐらい。
清水富美加もそうでしたか。
ものすご〜くがっかりだ。
『変態仮面』や『才原警部の終わらない明日』での清水富美加の演技も今後素直に楽しめそうにない。
顔面に唾を吐きかけたい人間になってしまった。
Hな気分抜きで(笑)。
非常にがっかりである。


上杉隆w
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数年前に朝の吉田照美のラジオ番組を通勤途中で聴いていた時に上杉隆を初めて知った。
若手のジャーナリストであるらしいということと、石川 遼とゴルフしたなどと吹聴してるチャラいヤツという印象だったんだが、吉田照美の番組に出てるから悪い奴ではなかろうとなんとなく思ってはいた。
が、小沢一郎がらみのネタでなんとなく胡散臭いこと言うなと感じ始めてから興味がなくなっていったら、ここんところ町山智浩とバトルしてたと(笑)。
経歴詐称やなにかでますます上杉の胡散臭さに拍車がかかっていたところに上の画像である(笑)。
これホワイトハウスからの中継の映像らしいが、CNNの放映中に上杉がノコノコやってきて自分で写メ撮ったり談笑してたりしてやんの。
オマエはTVに写りたがる田舎モンか!
みっともねえったらありゃしねえ。
これ、普段ならどうでもいいネタでブログに書いたりするようなことでもないんだけど、町山智浩のTwitterを見るたびにこれが出てくるから、それを見るたびに無茶苦茶不愉快な気分になるのよ(笑)。
日本人の恥ッサラシだよ。
ほんと恥ずかしい。
清水富美加にしても上杉隆にしても、本当に気分が悪くなるネタである。


本日日曜日、スーパー銭湯にストレッチ、寝湯、赤外線サウナ。
寝湯の後で日向ぼっこでもしようかと思ったが、風が冷たくて断念。
寝湯も湯から露出している足先の腹の先(笑)が冷えちゃって(笑)。
腹の冷たさを感じるにつけ、中身はラードなんだなと思う(笑)。


先週は都合三回のカプセルホテルの外泊。
カネが飛んでいく(笑)。


映画上映前の予告編の水谷豊が鬱陶しい(笑)。


『街角花だより』
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AmazonでKindle版購入。
こうの史代の作品。
これまで何冊かその著作を読んで来たが登場人物がみな『この世界の片隅に』の すず さんと りん さんテイストなんだよね。
本作など上の画像の左の女性はまんまりん さんだしね(笑)。
ぼんやりとした中にふいな驚きを表現して、それが作品全体のユーモアになっている。
やはり こうの史代 はただもんじゃねーな(笑)。


『働きマン』全4巻
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AmazonでKindle版購入。
第1巻だけが0円だったので、ついでということで全巻買っちまった。
連載中も読んでたし、紙の単行本も全巻持っている。
連載が中途で切れているような感じの未完な作品。
まあ、改めて読んでも面白いんだけど、ちょっと違うなというところも再読によって出て来た。
例えば主人公の松方が責任編集の編集長をやるくだりでライターが病気で倒れたり逃げたり、おまけに松方本人まで病気になっちゃってるわけ。
完全な絶体絶命の状態でさ仲間の編集が
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現実問題としてこんなこと言うとは思えないんだよな。
いや、仲間意識とか思いやりとかの問題ではなく、本が出ないというのは会社としても致命的な事態なわけで、それを社員編集一人におっかぶせて済む事態ではないだろう。
漫画の展開としては面白いとは言えるのかもしれんが、今読むと「んなわけねーよ」って思うんだよな。
社員一人の根性だけで本ができるなんてのはあまりにも楽観的すぎる。
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これもさ、電車の中でのバランス云々なんてのは特別なことではまったくなく、少なくとも電車通勤のサラリーマンなら誰でもやってるし知ってる。
こんなことを特別なものとして描いているところに作者のズレがあるように思えてならない。
まあ全体としては些細なことなのかもしれん。
ところどころでリアリティが感じられない部分があるなということである。
ちなみにオイラは再読して
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菅原が好きかなあ(笑)。


『伊豆漫玉日記』
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AmazonでKindle版購入。
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漫画喫茶に居座り続ける生活から伊豆での生活。
その日常。
些細でしかない日常から異常を抽出してみせる。
漫画の編集が漫画喫茶にやってきて打ち合わせをするなんてのは別になんてことないはずなのに、桜玉吉にかかるとその
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O村編集長が異常事態に感じられちゃう(笑)。
4コマ漫画のコミックビーム誌の販促?作品である『読もう! コミックビーム』の方が日常における異常事態への切り込みが鋭いと思う。


地元の映画館での
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『この世界の片隅に』の上映回数が超V字回復(笑)。
先週まで1日1回の上映だったのに、今週は『君の名は。』と同じく1日4回だよ。
快挙としか言いようがない。
つーか『この世界の片隅に』の持つ力が多くの人に見つけてもらったことが心底嬉しい。
『沈黙-サイレンス-』は......まあしょうがないか(笑)。
良い映画なんだがなあ(笑)。


ずっと『3月のライオン』の主題歌の『アンサー』を聴き続けていたが、新たにエンディングの『ファイター』も加えて聴き続けて自分を鼓舞している。


『マグニフィセント・セブン』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
言われているように『七人の侍』や『荒野の七人』のリメイクとして観ると物足りないと思うかもしれない。
ちなみにオイラは『荒野の七人』は観ていないのでわからんが。
本作と『七人の侍』を比べちゃうとねえ(笑)。
そう思わなければそこそこ楽しめる映画ではある。
しかしねえ、ドンパチな西部劇ではないにしてもクエンティン・タランティーノの西部劇作品『ジャンゴ 繋がれざる者』『ヘイトフル・エイト』を観た後だと、本作は明らかに見劣りする。
そもそも劇中で
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ガトリング・ガンなぞ出してるんだけどイマイチ映像的な迫力に乏しいんだよね。
それこそ現代劇のガン・アクションでは大口径のハンドガンやアサルト・ライフルからグレネードにサブマシンガンと銃の威力も種類も多彩で弾着の見応えも西部劇に比べたら相当に派手なわけなので、今更西部劇時代のガン・アクションってのは見劣りするものかな、などと思っていたが、これが
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リメイク元の『七人の侍』などは弓矢と刀で無茶苦茶な迫力を出している。
『七人の侍』はクライマックスでの土砂降りの中での戦いという部分で神がかり的な映像を作っているんだけど。
なまじ先行している名作の名前を出しちゃってるから余計に本作は部が悪いとも言える。
本作の登場人物たちのそれぞれのバックグラウンドへの言及が浅いという部分も『七人の侍』は207分、短縮版でさえ160分。
本作は133分だからねえ。
本作の監督にキャラクターをそれぞれに演出できる能力があったとしても『七人の侍』ほどの掘り下げは時間的に無理だったろう。
そもそも『七人の侍』の野武士たちの襲撃は複数回あってその繰り返しの末の大クライマックスという構成だったが、本作は一度きりの襲撃で、気候的にしょうがないけど、荒涼としたところでの乾いたアクションなので画的に淡白なんだ。
『七人の侍』の土砂降りドロドロのなかでのアクション。
志村喬が放つ弓矢の弦が飛沫を放つような痺れるような画がない。
う〜ん。
やはり『七人の侍』と比べちゃうとキツイ(笑)。
しかしながら映画として致命的にダメな部分もないので駄作であるわけではないです。
後々、宇多丸の評論を聴いてあらびっくり(笑)。
本作の監督ってアントワーン・フークアで、オイラが大好きな『イコライザー』の監督じゃん(笑)。
『イコライザー』は無茶苦茶大好きで面白かったんだがなあ。
ちょっと残念である。


『サバイバルファミリー』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
『マグニフィセント・セブン』から一時間間をおいての鑑賞である(笑)。
矢口史靖監督の作品なので観ないわけにはいかない(笑)。
物語の骨子は或る日突然、原因不明で電気がなくなっちゃった世界。
コンセントからの電気だけでなく、乾電池使用のものまで使えなくなっちゃったと。
で、電気がなければ水道もガスも供給されないと。
TVやラジオやインターネットも使えないのでこの事態が自分の周りの限定的なものなのか、東日本だけのものなのか、日本全体のものなのか、全世界のものなのか、すらわからない。
で、東京にいても水も食料も乏しくなるので
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家族四人で妻の実家がある鹿児島まで自転車に乗って脱出する。
なぜ自転車かといえば、自動車どころか飛行機も飛んでないからである。
まず本作、人がいない場所、ゴミだらけの空間、電気が点いてない景色というものを徹底的にロケで作り出している。
信号が点灯していない、駅のホームに人が溢れていたり、マンションの住人がゾロゾロと大勢歩いていたりと、手間とカネがかかってる感じが非常にリッチだと思った。
電気がなくなった世界というものを非常に丁寧に作り出そうとしている感じが好感が持てた。
この辺りはこれまでの矢口監督の作品どおり誠実な作りだと思う。
さらに電気がない世界での映画のライティング。
例えばお母さん役の深津絵里は眼鏡をかけているんだけど、電気がない世界で眼鏡にライトが写っちゃいかんのだよ(笑)。
だから照明はしてるんだけどものすごく巧妙なライティングで画作ってるんだと思う。
劇中で"BOOKOFF"やスーパーの店内に入るシーンがあるんだけど、当然店内は電気が来てないので照明はない。
そんな中でも役者に対するライティングはなんらかの工夫で当てている筈で、そこにものすごくオイラなどは感動してしまう。
世界観を作って、壊さない為の手間暇を惜しまない姿勢というのは立派だよ。
独善的でバカな亭主関白な父親や魚をさばけない母親や家族として協調に乏しかった息子と娘が鹿児島に行くまでの間にまとまって行くところを徐々に見せて行く。
その道中で電化された生活抜きでサバイブする方法を、"なんとなく"学んだりしていく。
だからと言って電気のない世界は素晴らしい、などという結論は矢口映画としてはありえないので(笑)、無知な現代人が自然になげだされた時の悲惨さをユーモアたっぷりな滑稽さを描写していくのだ(笑)。
ことごとく監督の悪意が見て取れると(笑)。
この映画がすごいところは、世界がどうなっているか、どうして電気がなくなったか、ということをまったく説明せずに、家族の物語としてだけで観客を引き付けて行く手腕だ。
最後の最後で電気がなくなった原因らしきものを"なんとなく"説明したりするんだが、このあたりはギリギリな巧妙さだとオイラは思った。
まあ観終わってしまえば、世界がどうなったということよりも亭主関白で独善的な父親は多少丸くなり、母親は魚をさばけるようになり、子供たちは家族としての協調を身につけた。
ものすご〜くささやかな成長を見たという結末に落ち着いている。
映画自体は電気がなくなってから2年すぎた頃に、再び電気が戻ってくるんだが、その経験を生かして人類がエコに目ざまました、という結論にしないのはオイラにしてみれば良心的だと言える。
家族単位のささやかな成長というのが最終的なテーマであったんだろうな。
それにしても世界観をかなりキッチリつくったにも関わらず、電気がなくなって2年も経っているのに普通に化学繊維の新品の服を着てるのはおかしいと思うぞ(笑)。
本作はちょっと大風呂敷すぎて、オイラなどはちょっと畳み方が雑じゃねーの?と思っちゃったよ(笑)。
まあ矢口監督なので次作に期待します(笑)。


今週末はヘア・カット。

by 16mm | 2017-02-12 22:10 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

『葛城事件』『沈黙-サイレンス-』『スノーデン』

先週は寒かった。
先週の火曜日の自宅の布団の中での足の先の冷たさは久々に苦痛であった。
会社も結構な寒さで体調を崩しかける。
会社の空調は人間の為ではなくPCを冷やすためのものだからいたしかたなし(笑)。
足の先にホカロンを貼ってやり過ごした。


先週土曜日、イレギュラーな事態の為、歯の治療に行く。
ツメモノの歯をつけていた土台である歯の根っこが割れちゃってグラグラと揺れちゃってた。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史がやってきて
「先生、麻酔なしで治療しちゃいましょう」
などととんでもないことを進言してくれる(笑)。
先生は常識的な人なので適量の麻酔を打って治療してくれた(笑)。
マメに歯のメンテをしているわけだが、今後どんどん自分の歯が減って行くんだろうな。
しかしこの歯科医院の今回のようなイレギュラーを見事に対応してくれるのには頭が下がる思いである。


『誰も信じなくていい… でもボクたちは見た!!』
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AmazonでKindle版購入。
最近ハマっている流水りんこの本。
所謂オカルト体験をした読者の投稿を漫画にしたもの。
おそらく流水自身はオカルトを信じてはいまい。
が、投稿してきた読者のことは間違い無く信じているようなところが好感が持てる。
うまく言えんがこの世ではないナニかというものを意識する。
それは"死"というものに対する意識の置き方というか。
オイラは非常によくわかるんだな。
やはり同世代なんだなと思う。
目に見えないものは信じないという理屈はあるので、霊感がなければ幽霊もオバケも見えないので信じられないという気持ちもわかる。
「霊が」とか「UFOが」と言う人間を胡散臭い詐欺師と思う気持ちもわかる。
ただこういう人間は全世界にいるので、では全世界のそう言っている人間が皆詐欺師であるのか?という疑問もでてくる。
そもそも目に見えないものは信じないといことで言えば、磁力だって電力だって重力だって目には見えないもんだからね。


『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』
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AmazonでKindle版購入。
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田中圭一も鬱で苦しんでいたとは。
鬱というものがどういうものでどう対処したかという体験談が載っている。
この本ばかりでなく多くの本で言われている事だが、鬱になる人はだいたい自己評価が低い傾向にあるので、このあたりは状況証拠的に間違いなさそうなので発症の原因の一つだと言っていいと思う。
とにかくなんだかわからないが自分がおかしくなっているような人にこの手の本が目につくことを願わずにはいられない。
なんだかわからない、というのが一番タチが悪いということをオイラは身をもって知っているから。
つーか鬱というものがどういうものかということを発症の前から知識として知っていれば早期に治療に臨めるし、原因不明というものに対する不安も解消される筈だ。
オイラなどは本作のような体験談と対処法を知る事に意義を感じている。


『ネオ寄生獣』
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AmazonでKindle版購入。
『寄生獣』を原作者以外の漫画家達がカバーした作品で編まれたもの。
それぞれの作家がそれぞれのタッチで描く『寄生獣』の世界は全部楽しめた。
そういう意味では『寄生獣』を面白いと思った人なら楽しめるようになっていると思う。
驚きなのは萩尾望都。
言わずと知れた巨匠。
オイラは少女漫画が読めない人間であるが、多くの人が言うように誰もが認める巨匠。
その巨匠がずっと後輩であるはずの漫画家の作品を翻案して見せる余裕と、巨匠をもカバー作品を描かせてしまう『寄生獣』という作品の持つ力に感じ入った。
萩尾望都のカバー作品がまたスゲエすげえ。
オイラは萩尾の作品を読んだだけでも満足できた一冊であった。


『タカコさん 2巻』
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AmazonでKindle版購入。
表紙絵よりも
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この中表紙のひまわりを抱えたタカコさんの画の方が好きだなあ。
一話8ページの体裁で、読者を驚かすような展開はまったくない(笑)。
まあその取り立てて事件が起きない物語で読み手を引きつける本作というものに驚きを感じるんだが(笑)。
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タカコさん(左)のキャラクターの造形が他のキャラクターに比べて明らかなデフォルメされたデザインになっていて、その感じが何気ない日常生活を描いていながら足が浮いたような不思議な気分になるんだと思う。


『池袋レインボー劇場 2』
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AmazonでKindle版購入。
迂闊であった(笑)。
本作って昨年の10月下旬に出ていたのか。
買いそびれていた。
本作、内容もさることながらオイラにとっては
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馴染み深い池袋の風景の描写で心を持って行かれている。
上の画の場所もよく知っていて、ここにストリップ劇場などなく、その昔、たしかイメクラかなんかがあった筈ではなかったか。
更に言えばこの近くに一蘭がありこの建物の対面にソープランドがあるんだよな。
えりちん の漫画なので非常に深く楽しめることができる。


『TRIBUTE TO OTOMO』
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Amazonで書籍購入。
判型も大きい上に紙質もいい。
値段もかなり良かったが(笑)。
大友克洋をリスペクトした世界中の漫画家やイラストレーターが渾身で描いたイラストで編まれている。
寡聞にして名前も知らないクリエイターも多かったが、どれもこれもが素晴らしい画で、一つとしてくだらない画がない。
今更ながら大友克洋の影響力というものを実感した。
大友の画を見て漫画家になった者やなれなかったオイラのような者も含めて、決して努力だけでは辿り着けない高み見せられた時の衝撃というものは今でも覚えている。
おそらくこの本に参加した人間は全てそうであろう。
本末転倒な話であるが、この本に描かれている画の多くがオリジナルの大友よりも魅力的だったりするんだな(笑)。
なんせこのカバーイラスト、てっきりトリビュートに参加したクリエイターの作品だと思ったら大友本人の画だと(笑)。
この画さあ、まったくリッチな感じがしないんだが(笑)。
はっきり言って手抜きの画だよな(笑)。
そういうわけでカバーイラストだけはガッカリした(笑)。


『PEN-VISE』
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ずっと気になっていて欲しかったPEN-VISEが手に入った。
16200円。
これは何かというとほぼメーカーを問わずにボールペンのリフィルが使えるペン軸だと思っていただきたい。
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こんな感じでメタル材質で手にも馴染みやすい重さと形。
どのメーカーのリフィルが使えるかは制作元のHPを見て確認していただきたい。
オイラはlumyとエナージェルを試してそのどちらも問題なく使えた。
上の画像はエナージェルをハメたところである。
オイラはその後
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エナージェル フィログラフィも手に入れて色分けとペン先のサイズで使い分けようかと思っている。
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この革のケースも発売されたら購入予定。


『葛城事件』
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DVDレンタルで視聴。
「俺が一体、何をした」
「オマエはドコの新興宗教だ」
いや〜、なんつーか、セリフの一つ一つが五臓六腑に染み渡るっちゅうか(笑)。
やはり無理をしてでも昨年観ておくべき映画であった。
ライムスター宇多丸の昨年度のシネマランキングでも本作は第二位だったのだ。
オイラも昨年観てたらベスト3には入れていたであろう。
とにかく、”ズン”とした重さのあるハンマーでぶん殴られたような衝撃だった。
特にオイラにとってはクライマックスの件が本当に衝撃的だったのだ。
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本作はある家族の物語。
時代遅れの父権を誇示して理屈ばかりの大言壮語の父親。
子供との関係に波風を立てないようにしつつ料理もまともにせずにいつもコンビニの弁当で家族の食事を済ませている社会性のない母親。
気が弱く主張をすることが苦手な長男。
ニートの次男。
ちょっと特殊な家族だと言えば言えるんだが、オイラからするともっとポンコツな家族なんてこの世にいっぱいあるし、子育てをネグレストするような親がいるなかで葛城家はまがいなりにも子供に関心を寄せて育てて来た。
このちょっと特殊であるも普通の範疇に入るであろう家族四人の物語。
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予告編にもあることだが葛城家の次男が通り魔的な無差別殺人を犯して死刑判決を受ける。
最初この次男の事件を切っ掛けに葛城家が壊れていくのかと思っていたら、そうではなかった。
次男の事件が起きる前、長男はリストラされたことを誰にも打ち明けられずに自殺する。
どこかポンコツ気味だった母親が長男の自殺で更におかしくなって心を病んでいく。
父親も開き直ったように以前にも増して横柄で傲慢になっていく。
この家族は次男の事件が起きるずっと以前に家族の体裁を整えていくどこかの過程で取り返しのつかないものになっていたのだ。
そこに次男の事件。
しかし、本作はどうしてこの家族が地獄のように壊れてしまったかという原因については描いていない。
たとえば父親の家族といえども冷蔵庫に入っている牛乳パックをコップに注ぐではなくパックから直に飲むという無神経さは明らかに次男に影響を及ぼしているし、母親が料理をしないことやゴミの分別に頓着しない社会性のなさも葛城家のポンコツさの要因の一部ではある。
ただそれらの事が家族を奈落に突き落とすような決定的な要因かといえば、前述したようにもっとひどい家庭に生まれてまっとうに生きている人だってたくさんいる。
身内の無神経さという部分ではオイラにももちろん覚えはある。
本作の後半で葛城家が家を建て庭に樹を植え、まだ幼児であった二人の子供に父親も母親も素直な愛情を注いでいる回想シーンが挿入される。
その頃の父親の言葉にも強く優しい雰囲気があった。
それなのになぜこの家族は地獄に落ちてしまったんだろう。
両親の資質の問題だというのは前述したとおり結果論でしかない。
というか、理由が特定できて描くことなんて不可能なのだ。
牛乳パックから直に飲む父親だから、とか、料理をしない母親だから、とか理由のひとつではあるかもしれないが、決定的な要因とは思えない。
本作はこの葛城家の酷さというものをただただリアルに描いている。
リストラされた長男が公園で時間を潰す描写。
電話が鳴ってもシカとする母親の描写。
観た人間が「こういうことってあるよな」と納得したり身につまされたりするリアルさが見事に演出されていた。
そういう意味ではこの家族についてオイラは理解することができたし、感情移入もできた。
オイラ自身が本作で描かれたような酷い人間になる可能性を自覚しているということではある。
誰にでも起こり、誰にでもありそうな感情であるならば特別なものではない。
特別なものであれば一般的な普通と比較することで原因はつきとめられよう。
オイラにはこの葛城家が特別おかしな家族とは思えなかったのだ。
で、それだけだとある家族に起こった酷い話という部分で終わってしまうのだが、本作ではオイラばかりか、おそらく大部分の人が感情移入ができない人物が描かれる。
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死刑制度反対を訴える女。
その女が死刑判決を受けた次男と獄中結婚をするわけ。
「死刑囚の妻になるなんてのは正気の沙汰ではないと思うが」
劇中、ほぼ唯一と言っていいぐらいまともな正論をその女に吐く父親(笑)。
その女、死刑制度のについての持論を述べまくるんだが、まあオイラには納得もできないし共感もできない理屈ではあるわけ。
それでも身内として接見するその女との交流で次男が妙に生き生きとしてくるんだよね。
次男は葛城家にいたときの萎縮した感じはなく、非常に饒舌に感情をあらわにしていた。
なのでそれを観ていてオイラはこの次男の妻の誠意というか気持ちのまっすぐさ、というものに感じ入ったりもできた。
完全にとは言わないが、こういう次男の妻みたいな人間を理解することができそうだなという感触も得られた。
が。
クライマックスでそのオイラの感触が幻想だと言うことを思い知らされることになる。
父親が次男の妻を押し倒そうとして失敗し、悪びれず真剣な問いかけをするのだ。
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「今度はオレの家族になってくれないか オレが三人人殺したら したら おまえはオレと結婚してくれるのか?」
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「ふざけないでよ!!!!! あなた それでも人間ですか!!!」
このくだりがオイラにとって本当に強烈だったのだ。
たしかに父親の行為は「ふざけないでよ」ではあるが、見ず知らずの死刑囚の次男の妻になれるのに、その父親が犯罪を犯した時に家族になれないということを強烈に否定する理由があるわけないではないか。
なぜ女は父親と家族になることを否定するのか?
そもそも死刑囚は何百人といる筈でその誰ともこの女は接点を持っていない筈で。
なぜその中から葛城家の次男を選んだのか?
死刑制度廃止云々の婚姻なら他の受刑者と婚姻を結ぶ可能性があってもいい筈で、ましてや次男の父親と家族になるのにどんな不都合があるのか。
このやりとりでこの女の欺瞞が強烈に暴かれたと思う。
死刑制度に反対するという一点で家族を捨てて、それまでまったく接点のなかった男と婚姻をするというのはやっぱり一般的な考えとしては成り立たないのではないか。
次男とその女の間に婚姻をするという前提であるはずの恋愛感情というものが完璧にスポイルされている。
次男にとって女はまったくの見ず知らずであり、女にとっての次男は社会を揺るがした殺人者であり犯罪者であり、そして唯一女にとっての引っかかりである死刑囚だ。
接見時、次男が女の下の名前で呼んだ時の女の戸惑いは、明らかに女に婚姻という意識がなく彼女が信じる社会正義のための方便でしかなかったからだ。
つまり、次男と本気で恋愛をしたいとか、もっと突っ込んで言えばセックスがしたいなどとは露ほども思っていないのだ。
家族すべてを失った父親が女を犯そうとし、自分が殺人を犯したら、次男の時にそうであったように自分と家族になってくれるかとの問いかけを全力で一蹴する女。
自分の思想を通すためだけに行った方便に復讐されたようなラストの展開は本当に溜飲がさがった。
実際の事件でも死刑囚と獄中結婚する女性というのはいる。
しかし彼女たちは死刑になるようなことをした男を本当に愛せるのだろうか?
おそらく実際に一緒に生活をすることがないどころか、夫が妻である自分に触れることすらできないからこそ安心して婚姻を結んだんではないか?
それこそ自分の死刑反対の思想に殉じるのであれば父親が殺人を犯し死刑囚になった時に家族になってくれとの希望はかなえることはできるであろう。
女は最後の最後で自分がしていることの矛盾に気がついたのではないか。
死刑囚というくくりではなく、殺人を犯すような人間を愛することはできない。
自分が如何に死刑囚になった原因を考えずにいたということを突きつけられた。
獄中結婚って女の受刑者と結婚しようとする男はいないというところも色々考えるところだと思う。
そういう意味ではこのラストの顛末は自分がなんとなくモヤモヤしていた思いにひとつの回答を示してくれたようである。
大傑作である。


『沈黙-サイレンス-』
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先々週土曜日、109シネマズ菖蒲。
まず本作を制作し完成させたマーティン・スコセッシの.....なんだろう?根性、粘り強さ、胆力?
神憑り的な才能?
スコセッシにとっては異国であり異文化である日本を舞台にした時代劇を日本人のオイラが観ても違和感のない映像で仕上げたということの驚異。
外国人が日本の時代劇を完璧に作っちゃった。
今まで"日本"をテーマや舞台に据えて描いた外国映画の映像、プロダクションデザイン、いわゆる美術は大体において日本人のオイラが観るとちょっと半笑いになったりするようなものだった。
ものすご~く似てはいるけど、違うよな、っていうね。
これまで様々に日本以外の外国の映画で"日本"が描かれてはきたが、バジェットの大きい筈のハリウッド大作映画でさえ日本人が観て納得するようなプロダクションデザインにはなっていなかったのだ。
オイラで言えばCGで日本家屋を作ろうとした時、日本家屋の構造を理解するところから始めなければならない。
日本人がパッと見で日本家屋だということを認識できても、それを作るとなると通常見過ごされがちな細部まで知って作らないと、所謂"リアリティ"とか"らしさ"がでないのだ。
オイラなどそれでも調べきれずに間違うことがある。
そんなだから、如何に外国の一流のプロダクションデザイナーといえども、異国であり異文化を舞台にした美術を作り上げることは不可能なのかもしれないなと思っていたのだ。
言ってみれば、日本人がアメリカのカウボーイの役をやったら体格はもとよりその立ち振る舞いで本家のアメリカ人からは違和感を覚えられるのと同じ。
が。
本作における日本の家屋などのプロダクションデザインに違和感を覚えたことは、ハッきり言って皆無だった。
そりゃ、美術に詳しい人が観たらおかしいと思うところもあるんだろうけど。
オイラの目からは日本人が作った時代劇だと言っても問題ないばかりか、むしろ日本の時代劇の製作よりもあきらかに無茶苦茶リッチに作ってあると関心するぐらい。
本作を観て映画におけるプロダクションデザインの重要性を再認識したよ。
プロダクションデザインってのは映画の世界観をデザインすることだから、そこに違和感があると映画自体の表現しようとしているリアリティを損なうことになる。
映画ってのは基本絵空事だから、その絵空事にリアリティを与えたい場合、描写されたプロダクションデザインである世界観が観客に嘘だと見抜かれた瞬間に物語に持たせようとした現実感は絵空事になり、映画への没入を著しく損なうのである。
日本を拙い漫画絵や写りの良くない写真でしか知らないような外国人であれば"なんちゃって"なデザインでお茶を濁したところで問題はない。
実際に多くの映画がそうやって作られているし、相手が日本人でなければ"なんちゃって"の部分は気がつかないから。
しかし、監督であるマーティン・スコセッシは本作の製作の全般において、日本人が観てもリアリティがあるものをと徹底的に拘ったに違いない。
百姓の貧しい家。
大名の畳の部屋。
外国人がやりがちな"オリエンタル"というひとくくりで統一感のないデザインではない。
本作で映像化されたのは紛れもない"日本"だった。
実際のロケは台湾で行われたようだが、日本への"見立て"が完璧だと思う。
如何に日本映画に対して愛着を持っているスコセッシといえども、多くの言葉の通じない日本人俳優を多数演出し、慣れない気候の地で御歳74歳の監督が映画を作るということの困難さを思うと本当に頭が下がる思いだ。
そしてスコセッシの真摯さにも。
本作はキリスト教の映画である。
絶対神としてあるキリスト教がなぜ日本に根付かないのか?
これはキリスト教においては重大な問題で、絶対神が根付かない場所が地球上に存在してはいけないとわけ。
そんな場所があったら"絶対"はねーぞと認めなくてはならんからね(笑)。
スコセッシはおそらくこの<根付かない>問題を信仰上の受難と解釈しつつも、相対主義と寛容性で他文化を理解しようとしていると思う。
象徴的に描かれているのは"湿度"だと思う。
本作の冒頭とラストで虫の鳴き声が入る。
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ポルトガルの除湿したような石の世界にはない、自然の湿度が多くある世界。
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踏み込めば足がめり込むような土と湿気の日本。
"沼地"という言葉がキリスト教を根付かせない日本の風土を表している。
更に言えば風土の違いで形成される人間の思考というものは単一ではない。
考えてみればスコセッシの多くの作品はキリスト教的なる要素と暴力という要素を関連づけていると思われる。
世界からなぜ戦争が無くならないのか?
全世界がキリスト教を信じれば暴力の血にまみれる事はないのではないか?
ではキリスト教を信じない国家や人種は邪教であるのか?
キリスト教以外の宗教は信じるに値しないものであるのか?
スコセッシは長い年月をかけて世界から暴力が無くならないのは、キリスト教を信じない人間がいるからではなく、キリスト教徒が他文化の宗教の存在を容認しないからではないかと思うに至ったんではないかね。
本作を観て本当にスコセッシの日本文化への寛容さと真摯さというものを感じる。
なんか、こんな人がアメリカにいるってだけで希望が持てる気がする昨今だね。
なんつーか、トランプが大統領になってもオイラたちにはマーティン・スコセッシがいるっちゅうね。
『タクシードライバー』や『グッドフェローズ』のスコセッシを期待しすぎると肩透かしを食らう本作だけど、それでも本作にはエンターティンメントとしてのヴァイオレンスがあるので、系譜としてはブレてはいないと思う。
Blu-rayが出るまでに原作小説を読みたいと思っている。
良い映画でありました。


『スノーデン』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
つくづく思ったのは
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ジョゼフ・ゴードン=レヴィットって誰にでも似せられるのな(笑)。
本物の
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エドワード・スノーデン。
で、本作のジョゼフ・ゴードン=レヴィットが扮したスノーデンが
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コレだもんな。
実在の人物を演じる時に演じる役者が似てなくてはいけないという事はないにしても、似てればそれだけで説得力があるという事はいうまでもない。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット自体がスノーデンに無茶苦茶似ているとは思わんが、雰囲気を作るのがうまいのかもしれんな。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィットって以前『LOOPER/ルーパー』って映画で絶対似るはずがない
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ブルース・ウィリスに
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デコの若干の禿げ上がりぐらいだけで(笑)同一人物であると観てる者たちを強引に説得してしまったから(笑)。
『ザ・ウォーク』といい、この役者は実在の人物を演じることが割と多いような気がするね。
まあオイラも好きな役者ではあります。
で、本作のエドワード・スノーデンについてはオイラは亡命したアメリカ人である、ぐらいの知識しかなかった。
それでも本作はアメリカのNSAやCIAによる諜報活動がテロ対策などではなく、アメリカの覇権の為であるのが第一義であったということを分かりやすくドラマチックに描いている。
そういう意味ではエンターテインメント作品としては面白く観れた。
監督のオリバー・ストーンはの物語の盛り上げ方の上手さはある。
オリバー・ストーンってつくづく物語の作り方が変わってないね。
愛国主義者の主人公が国家の悪辣さに気付いていくというね。
それは『プラトーン』もそうだし、オリバー・ストーン自身がそうなんだろうね。
ただね、本作って残念なことにリアリティを感じられなかったんだよ。
これはまあヴィジュアル的な部分で。
内容が内容なだけに"web"とか"CYBER "なものに引っ掛けて、冒頭に"GHOST IN THE SHELL"がセリフのネタとして出てくる。
オリバー・ストーンは本作をちょっとしたSF映画的な側面を出そうとしていたように感じたのだが、如何せん、本人がどうもSFにリテラシーが少ないようで、いまいち中途半端なんだよな。
劇中、エドワード・スノーデンが実際に日本の横田基地にいた事実があるらしいんだけど、そこに出てくる日本のマンションがまったくリアリティのないものでね(笑)。
なんか高級マンションの設定らしいが、オイラには"おかしなマンション"にしか見えん(笑)。
マーティン・スコセッシが徹底したこだわりの日本を作ったのにねえ(笑)。
『沈黙-サイレンス-』の後だと良い加減な日本の描写はそれだけで没入感を欠くなあ。
オリバー・ストーンは物語の人でヴィジュアルで語ることにあまり頓着しないのかもしれんな。
まあ、エンターティンメント作としては楽しめましたよ。
それ以上でもそれ以下でもない。
映画のヴィジュアルに説得力とリアリティが感じられなかったので本作に内包しているであろう世界情勢に対する逼迫感というものが希薄に感じられた。


今週末は歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-01-29 22:10 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

『メガゾーン23 PARTII 秘密く・だ・さ・い』『本能寺ホテル』『マッドマックス フューリー・ロード ブラック&クロームエディション』

本日日曜日、スーパー銭湯。
寝湯、ストレッチ、赤外線サウナ。
本日は寒風が今までにないぐらい冷たくて、露天の寝湯はキツくて早々に退散(笑)。
今までなら湯から露出している足の先だったら腹のてっぺん(笑)だったりもしばらくしたら寒さを感じなかったのに。
なので本日は日光浴もなしである。


『昭和のこども~こんな親でも子は育つ!~ 全六巻 』
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AmazonでKindle版購入。
作者の流水りんこは1962年生まれ。
オイラは1967年生まれ。
5年の開きがあるわけだがほぼ同世代と言っていいと思う。
本作は作者の流水りんこの幼少期や高校生、大学生、や社会に出てからを行きつ戻りつしつつ描かれた記憶の中の"昭和"という時代を描いたものだ。
非常に面白く読めた。
が。
本作を読んでいると、作者の幼少期の雰囲気についてまわる死の香り。
虫を蹴散らしたりはオイラの幼少期もやったし(オイラはビビリなのでトンボや蝶々の羽をむしったりはしなかったがw)、打ち捨てられた防空壕があり、放棄された社宅の団地が立ち並んでいた。
今の子供、というかオイラ以降の人間が幼少期の風景をどう記憶しているのかは知らないが、オイラは記憶の全ての風景が灰色。
いや、"悲惨な"という意味での灰色ではなく、記憶の風景に色がついていないんだな。
まあこれはひとそれぞれだろうけど。
オイラからすると作者の流水りんこの幼少期の死の香りに比べれば、オイラの幼少期は多少は和らいだものだなとは思ってるんだが、やはり五十歩百歩なのであろう。
行っちゃいけない、入っちゃいけない場所で、銀玉鉄砲で撃ち合いに興じていたオイラ。
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上の画のようなセリフを読めば「ああ、やはりオイラと同世代だ」と思う。
東西冷戦で全世界全面核戦争の予感をなんとなく感じつつも自分の周りでそんなことは起きるまい、などと意味不明に呑気に生きていた。
それよりも日本が軍事国家になって徴兵されたらどうしよう、という方を恐れていたような気がする。
バブルが弾けても生活の質が変わったとは思えなかったオイラ。
まあつまり、バブルの時もおぢさんは風呂なしの4畳半にいたわけよ(笑)。
作者も言っていたが、この漫画の中に出てくる用語が理解できない世代もいるだろう。
「東ドイツってなに?」
って、それが辞書や百科事典のなかの世界の世代もいるというのが現実となり、オイラなどはそれを聞いて
「歳とったなあ」
と思う次第である(笑)。


『満員電車は観光地!? ~世界が驚く日本の「日常」~ 』
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AmazonでKindle版購入。
日本人と日独ハーフの作者たちによるカルチャーギャップの話を面白おかしく描いている。
カルチャーギャップのあるところで生活しなければならんというのはオイラの年代だと気を使い続けなきゃならんと思って億劫だが、雑学の範疇でなら楽しめるものだ。
だいぶ日本びいきっぽく描かれているが、この作者たちのユニットなら日本ディスのネタも読んでみたいなと思う。
まあドイツ人はブラックジョークがキツいらしいから、日本人に耐えられるかどうかわからんが(笑)。


『「小顔」ってニホンではホメ言葉なんだ!? ~ドイツ人が驚く日本の「日常」~ 』
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AmazonでKindle版購入。
流水りんこづいている昨今である。
前述した『満員電車は観光地!? ~世界が驚く日本の「日常」~ 』のユニットの第二弾。
知り合いの奥さんが無茶苦茶小顔で可愛いと思っていたのだが......それが褒め言葉にならないという衝撃(笑)。
こういう本を読むと本当に世界は広い、日本は狭いと認識させられる(笑)。
二人の作者のユーモアがうまい具合にブレンドされて愉快に読めた。
ちなみに鼻が高くありたいという気持ちも日本人的な感覚で
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故ダイアナ妃も日本人的に言えば鼻筋の通った美人という感覚なんだけど、ドイツでは「美人だけど鼻だけ残念」という見方だったとか。
日本人の女性たちが化粧や整形手術をしてでも小顔にしたいという美の基準は世界標準ではないということらしい(笑)。


『FILM CAMERA STYLE』
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AmazonでKindle版購入。
フィルムカメラは5台ほど防湿庫に眠っているものの全く使っておらず。
売るには愛着が邪魔をする。
これは英語ができないのに昔の
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タイプライターが欲しいなという感覚に近いのかもしれん。
こういうムックに自分が所持しているカメラが紹介されていてウンチクが書かれていると嬉しい気分になる。


『インドな日々 2巻』
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AmazonでKindle版購入。
流水りんこの漫画は全部読むつもりでいたのだが、本書はまだ先に買うつもりだったものの、ボタンを間違えて押してしまい(笑)、しかも2巻目(笑)。
必死にキャンセルボタンを押すも受理されず(笑)。
まあ、いずれ買い集めるつもりだったからいいんだが(笑)。
旅も旅行も全く興味のないオイラだからこそか、こういう旅の話が素直に面白く感じられる。
自分で行きたいとは思わないんだが(笑)。


『メガゾーン23 PARTII 秘密く・だ・さ・い』
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wowowでの録画視聴。
本作は1986年にオリジナル・ビデオ・アニメーションとしてリリースされた。
オイラが本作を観たのも大学に入ってからレンタルビデオで。
当時の"大きなおトモダチ"やオイラの関心も梅津泰臣がデザインした(当時としては)リアル系のキャラクターが動く
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というか(当時としては)エロい描写があったわけ(笑)。
キャラクター的には前作のデザインを全く踏襲しない潔さ。
ただ美樹本晴彦のデザインした
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時祭イブだけは前作を踏襲された。
それで感想なんだが、今から30年前に確かに観たんだが全く印象に残っていいなかった(笑)。
前作の『パート1』は否定的な意味では印象に残ってはいたんだが......。
で、30年ぶりに本作を観たんだが、これはヒドいよ(笑)。
当時はおそらく内容的に受け付けなかったという思いをなんとなく思い出したんだが、改めて観たら作画が酷過ぎる(笑)。
いや、少なくとも初見の時は作画の酷さに気がつかなかったのだ。
『ルパン三世 カリオストロの城』が今観ても作画的なガッカリ感というか残念感がないのに(笑)。
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こんなんとか、
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こんなんとかのように、質感がわからない(笑)当時流行った"二段影・三段影"の表現。
この辺りは紛いなりにも作画監督の手が入ってセル仕上げも綺麗なんだが
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前後の繋がり無視でこんなのっぺりとした画が突如とあらわれたり、
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絶対作画監督がはいってないだろうという(笑)、"キャラクターの統一ってナニ?"ってぐらいにいい加減なモブ(笑)。
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時祭イブに至ってはこれだよ(笑)。
30年前とはいえよくこんな作画で売り物にしたよな(笑)。
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美樹本晴彦のデザインは安彦良和の流れの柔らかなタッチなのに対し、梅津泰臣の劇画タッチのデザインでは統一なんてできるはずもなかったんだな。
作画の質が全く一定していない。
カッコよく見えるところは手を入れるが、そうでないところは徹底的に手を抜いても良しとする。
同一の作品内で作画のレベルの上下動が激しすぎて笑えるわ(笑)。
まともに作画監督が機能してない、お粗末さ。
画もそうなんだが内容もね、まったく共感できなかった。
早い話が不良少年が世界を救う希望だというものでね(笑)。
初見で観た当時のオイラは19歳だったんだが、これをどう観ていたのか覚えていない(笑)。
ただ今現在の薄汚い中年のオイラからすると噴飯ものでさ(笑)。
こんなガキに救われるような世界なら滅びた方がマシだとも思ったよ。
大人は薄汚くて子供はピュアである、なんてまったく根拠のないくだらない理屈。
これを作った制作者たちは今やオイラより歳上だろうけど、いまだに本作の思想を肯定できるんだろうかね?
肯定できるとしたらそれはそれでいいんだが、オイラとは全く違う人間だと思うしかない。
虫唾が走る唾棄すべき作品の思想だとオイラのなかでは決定。
もう二度と観ることもないであろう。


『本能寺ホテル』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
今年最初の劇場鑑賞作。
初日で席が7〜8割は埋まっていたような印象。
ヒットしそうかな。
オイラとしても作品が面白かったので幸先いいな。
ユーモアのある、というかコメディ・タッチのタイムトラベルものである。
まず役者が皆好感が持てるキャスティングだった。
堤真一、綾瀬はるか、濱田岳、風間杜夫、近藤正臣。
堤真一、綾瀬はるかって映画を観る気にさせるキャスティングだと思う。
二人ともシリアスからコメディまで幅広くできる。
なのでジャンルを問わずに面白さを担保しやすいのかもしれんな。
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まあ、なんといいますか(笑)、綾瀬はるかの胸もいいなと観てる間思ったのも事実で(笑)。
普段あまり巨乳に萌えたり惹かれたりすることは少ないのだが、やっぱいいなと思いましたですよ、彼女の胸は(笑)。
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近藤正臣がいいんだよね。
貫禄あるベテランの役者が見せる物腰の柔らかな存在感の凄み。
このぐらいの役者だとやたら迫力だそうと躍起になることが多いと思うんだが、近藤正臣は苦労人の料亭の物腰柔らかで腰の低い人間というのを巧みに演じていた。
すごい役者だと改めて思いましたよ。
その他でいえば馬に乗った合戦シーンやセットとCGを使って作り出した景観の広がりは画的に満足度の高い仕上がりだ。
時代劇の醍醐味というか画的な見せ方も非常によかった。
で、ここまで持ち上げてなんだが苦言を(笑)。
全体的に完成度が高くて面白いんだけど、演出がところどころイマイチなんだよな。
一つに綾瀬はるか演じる繭子が最後に婚約を解消?(解消したのかどうかわからんのだが)してやりたいことを見つけたとして行動するんだが、オイラにはちょっと安直に思えた。
タイムトラベルしたから歴史の教師になろうってところに説得力を感じない。
それと本能寺ホテルの受付の前で綾瀬はるかが風間杜夫と会話している背後のアウトフォーカスで近藤正臣が動いちゃってるんだよ。
この会話のなかで人物が動くとその会話を近藤正臣が退屈して、その内容をまったく信じていないという風に見えてしまう。
この近藤の演技を監督は止めるべきだったと思う。
綾瀬と風間のセリフに真剣さとか真実味を削ぐようなものだと感じた。
それと本当のラストの風間杜夫のシーン。
あれはいらない。
あれは綾瀬はるか演じる繭子の妄想かもしれないという部分を残しておくためにも、繭子以外がタイムトラベルしてはいけないのだ。
特定の個人だけが体験したということでなくてはいけない。
なぜなら、タイムトラベル自体が嘘八百なのにそれが繭子以外にも誰も彼もができてしまっては作品自体がまったくリアリティがなくなってしまう。
その部分が惜しいんだが、まあオイラが気にしすぎなだけかもしれん。
オススメはできる作品である。


『マッドマックス フューリー・ロード ブラック&クロームエディション』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
4DX鑑賞。
表記のタイトルについて、実際の邦画タイトルは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』なのだが、オイラが個人的にこの『怒りのデス・ロード』が気に入らないので、原題をカタカナ読みにした『フューリー・ロード』とした。
悪しからず。
まあ本作について言えば観た人間の9割が少なくとも5億点(笑)をつけるぐらいに評価が定まっているわけで(笑)。
今回のモノクロ・バージョンにしてもカラー版の公開年の頃から噂をされていたのだ。
昨年まったく公開の話がなかったので、やっぱり噂だったか、と諦めたところに今年の初めの本作公開。
「イモ〜タ〜ン」
「V8」
(笑)。
と絶叫はしなかったが心の叫びでシャウトはした(笑)。
で、観た感想だけど、基本内容も知ってるし、Blu-rayで何度も観ているので字幕に煩わされずに純粋に映像に没頭することができたと思う。
言うまでもないがモノクロになって良かったシーンやカットはある。
たしかにあった。
が。
ここんところオイラ、趣味で撮影しているカラー画像を情報量を残しつつモノクロにすることに腐心しているのだ。
参考文献は
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コレ→『モノクロ × Photoshop [陰影が生み出す美と感動] 』
これは良書です。
高い本ではあるけどカラー画像からモノクロを真剣に作ろうと思う人は必読した方がいいと思います。
それはともかく、例えば
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黄色い花にとまっている白いモンシロチョウの画像。
これをPhotoShopでもっともお手軽にやる
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モノクロ画像への変換方法で変換すると
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こんな感じになるわけ。
白い蝶の羽と花びらが同じ調子になっちゃう。
このモノクロ画像だけ見ると蝶の羽と花びらが違う色だとは思えない。
これがカラーをモノクロにした時の情報量の目減りというものなのだ。
この辺りは監督のジョージ・ミラーも本作の予告映像で
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「白黒で見ることによって映像はもっと抽象的になる」
と、肯定的な一方で
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「色の情報が少ないことで分かりづらくなったシーンもある」
と情報量の少なさを認めてもいるわけ。
で、オイラとしては、確かにモノクロによって力強くなった部分もあるんだけど、大半は情報量の目減りによって見応えがカラー版に比べて落ちたなという印象になった。
これがね、最初からモノクロ映画として作られていれば、フィルターや照明、メイクなどによってカラー映像にも劣らない階調表現ができたろう。
昔のモノクロ映画はそうしていたわけだから。
本作のモノクロ化って前述したお手軽なPhotoshopによるグレースケールへの変換の域をでていないと思える。
一部のシーンで"覆い焼き"っぽい効果でカットのなかで階調のコントロールをしているところもあったが、オイラからするとあからさますぎてわざとらしい。
トータルで言ったらモノクロ版よりカラー版の方が圧倒的に良い。
今回のモノクロ版作成を前述した本の手順のように全シーン丁寧に階調を保ってやったら素晴らしいものになっていたかもしれないが、それは詮無いこと。
モノクロにするために予算もカネもふんだんに出そうという人はいないだろうし、モノクロを喜んで観る観客もすくないと思う。
先日予約した本作のBlu-rayはキャンセルさせてもらった。
まあ、オイラにとってはカラー版が5億点。
これで満足だ。
ちなみに劇場で売っているモノクロ版のプログラムだが、これ表紙が違うだけで中身はカラー版とあまり変わりません(笑)。
いや、ちゃんと比べて観たわけではないけど目新しい部分は皆無だと思います。
すでにプログラムを持っている人は買わないことをお勧めします(笑)。
オイラ、買っちゃいましたけど(笑)。


今週末は心療内科と歯のメンテナンス。
それとスコセッシの『沈黙』を観る予定である。

by 16mm | 2017-01-15 21:02 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

『太陽』『愛を読むひと』『グッドフェローズ』『メガゾーン23』

まさかとお思いでしょうが、この時期にすでに鼻炎が始まっているオイラ(笑)。


正月から延々とBUMP OF CHICKENの『アンサー』をヘビーローテーション。
先月の23日から今日までで220回(笑)。


昨日日曜日、スーパー銭湯でストレッチ、薬湯、赤外線サウナ。


先日、学生時代にバイトでお世話になった人と15年ぶりぐらいに会う。
ダラダラと飲み食いしつつ仕事の原状やらなにやらを話しつつ4時間ほど居酒屋に居座る(笑)。
非常に楽しかった。


先週土曜日、今年初の歯科医院へ。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石を取ってもらう。
今年は超超超ドSスーパーでいくので覚悟しいや〜と言われてビビるオイラ(笑)。
んで、歯ブラシと歯磨きの話を少々と、昨年末のステーキ店での火事の話をする。
その後、先生に取れた歯をくっつけてもらう。
まあ取れたのは義歯であるが(笑)、先生具合悪いのにその仕事熱心さに頭がさがる。
更に先生から
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SONY HDR-AS50 [デジタルHDビデオカメラレコーダー アクションカム]を太っ腹にも貸してもらった(笑)。
昨年末から「タイムラプス、タイムラプス、タイムラブスをやりたいなあ」とオイラが言っていたのを知っていて、オイラが機材を買えないのを不憫に思い貸してくれたわけだ(笑)。
しかもハウジング付きである。
タイムラプスが何か知らない人はググってくだされ(笑)。
なんせ件のドS女史ですらタイムラプスを生意気にも知っていやがったので(笑)。
オイラとしては貸してくれた先生への誠意に報いたいところだが、天気が悪い上にパソコンのHDの容量やスペックの問題で果たして動画編集ができるか難しいところなのである(笑)。
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とりあえず自前のマンフロットPOCKET三脚にvelbonのクイックシューを付けてみました。


『Re:アイシテル』
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AmazonでKindle版購入。
作者の木村千歌は昔西原理恵子の麻雀漫画の常連キャラクターであった。
その当時から木村が漫画家だというのは知っていたのだが、このほどやっと初めて作品を読むこととなった。
画は上手くて情緒的にも非常に読ませる上手い作家だと思う。
が、主人公が恋する男があまりにもいい加減に見えて感情移入できず。
女性が描く男なので一定のシンパシーがあるのかもしれんが、う〜ん、こういう明らかに女にだらしない男でも女性は恋ができるものなのか。
この男と恋におちちゃう主人公んの女性の気持ちに寄り添うこともできず。
画は好みではあるのだが、オイラには合わなかった。


『スティーブズ(6)』
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AmazonでKindle版購入。
スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックの二人の"スティーブ"が一緒にいた時代を描いた傑作も本巻で最終巻。
セリフを日本語の方言に置き換えたりと試みとしては非常に成功していたと思う。
更にビル・ゲイツとのやりとりもエキサイティングであって読み応えも増してきたのに残念だ。
しかし、ジョブズとピクサーの話になるとまた別の物語になるだろうし、本作のような風呂敷のたたみ方が正解なのかもしれん。
ちなみにオイラはスティーブ・ジョブズという人間が理解できない凡人である(笑)。


『インド夫婦茶碗: (1) 〜(22)』既刊分
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AmazonでKindle版既刊分の1巻から22巻まで購入。
作者の流水りんこはKindleで無料版の『本当にあった笑える話』で作品を読んでいて知っていた。
インド人の旦那と二人の子供の家庭漫画を描いている人という認識。
それが昨年末からの一時期、Kindle版で1巻〜3巻が1円。
4巻が108円だったので即購入。
今現在は1巻から4巻も通常価格の648円になっている。
Kindle版はたまにこういうお得なことが起こるので侮れない(笑)。
で、その超破格で購入した1巻〜4巻が面白かったので既刊である22巻まで全て購入。
画の上手さもさることながら
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このような非常に真っ当な思想をユーモアを交えつつ語るところに好感が持てたのだ。
本作、だいたい一年に一冊ぐらいのペースで刊行されてきたようで、子供が生まれてから大学生になるまでが今の所描かれているのでロングランの上にかなりの人気作なのであろう。
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このジャンルの漫画は西原理恵子や伊藤理佐や青沼貴子や けらえいこ など多くの作家が描いている。
また、人気ジャンル故に編集者も描かせようとしてるんだと思う。
ジャンルは同じであっても家族の有り様に同じものがないので、作家ごとに特色が出やすい。
オイラなどは野次馬的に他の家族のモメ事などを高みの見物しているような興味で読んでいる。
とはいえ、世間から私生活を切り売りしてる、などという謗りを受けやすいこのジャンル。
自分に照らせば人様に話して興味を持たれるようなものを通常は見つけられないものだ。
自分の私生活を晒せばどんなものでも面白いわけではない。
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上から目線の自慢話や極端な卑下を作品にこめれば読者の共感も興味も得られない。
なんてことのない生活のネタを読まれて面白い”芸”に昇華できるということが作家のセンスだ。
そういう意味では本作はトップクラスの面白さだと思う。
それにしても、サイバラや伊藤理佐や青沼貴子や本作を読むにつけ、女性作家、というか、世の女性の力強さには本当に畏怖の念しかないね。
上に名前を挙げた女性作家達なんて男が会社で仕事をするのと同じかそれ以上に働いた上で、家事や学校の行事に参加したりもする。
更に自分の趣味を楽しんだりする余裕すらあったりする。
男のオイラからすると本当に驚異的なことだとしか思えん。
つーか男はやっぱり怠け者だと痛感(笑)。


『働く!!インド人 印度定食屋繁盛記 』
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AmazonでKindle版購入。
前述の流水りんこの旦那であるインド人サッシーが自分のカレー店を持つまでの紆余曲折を描いたもの。
面白かった。
言葉の壁や文化の壁にストレスを感じながらも、とにかくこの旦那は真面目に働くんだよね。
旦那にとって外国であるこの日本で挫折したら心が折れて引きこもりになったり祖国に帰っちゃったりしてもおかしくないと思うんだが。
そんな旦那の真面目さに周りの日本人達が信頼していく。
良い旦那だな、というよりも良いヤツだなと読んでいて思った。


『万年筆スケッチ入門』
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AmazonでKindle版購入。
Gペンとか丸ペンとかなら使い方もわかるのだが、万年筆はほぼ初心者なので入門書として評判が高かったので購入した。
う〜ん......まあオイラにとって知らないより知っていた方がいい部分もあるにはあったが、もうちょっと万年筆を使ったテクニカルな部分の練習法などがあった方がよかったかなあ。
いわゆるカケ編みの書き方なども載ってはいるんだが、もうちょっと万年筆の特性に準じた説明を詳しく細かくしてもらいたかったし、期待していた。
基本やはり時間がかかっても自分でノウハウを確立した方が良いということがわかった感じ。
オイラにしてはこの本で1500円は高かったなあ。


『漫画アクション 2017年1/5号』
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AmazonでKindle版購入。
町山智浩と片渕須直の対談が載っているので購入。
損したとは言わないが(笑)、内容は町山がラジオや有料ポッドキャストで話したものと重複している(笑)。
まあいいけど。
対談の続きが次号に持ち越しとのことで、それも購入予定。
ガサばる雑誌も電書だと場所取らずで楽チンである。


先週から2014年11月に放送された『浦沢直樹の漫勉』"シーズン0"の「かわぐちかいじ」が44分の長尺となって再放送。
今週は「山下和美」だ。
これでこのシリーズは全てつつがなく録画できたことになる。
早々にBlu-rayにバックアップしていくつもりである。


本来なら冬休み中にやるつもりでいたのに怠けてやらなかった、メガネと万年筆と腕時計の清掃をした。
清掃といってもバラせるところをバラして超音波洗浄機にブチこむだけなんだけど。
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もう十年以上使ってるはずの↑。
当時12000円もした。
今ならもっと高性能そうなものが半額ぐらいで買えるみたいだね。
メガネはレンズを外してフレームを。
時計はバンドだけを。
万年筆はキャップと更にペン軸を二つに分けて。
超音波洗浄機に中性洗剤を入れてそれらを洗浄。
万年筆は更に
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インククリーナーキットに浸して洗浄。
おそらく二十年は使ってなかった中学二年生の時に卓球部の顧問にオイラが転校するときの餞別にもらったものだ。
最近万年筆を使うようになったのでこれもきちんと綺麗にして使おうと思い立った。
腕時計は
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↑こういうのを購入して時計本体の裏側に接するアテの部分だけを取り出して
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100均で買ったプラスチックのゲタを貼り付けて時計とアテの間に隙間をつくる。
夏などは腕に汗をかいて時計が濡れちゃうのが可哀想なのでこのようなウェポンを考案して使ってみた。
これがなかなか良くて、腕にかいた汗が時計につかないので、時計の裏側を綺麗に保てる。
更に汗がついて竜頭やプッシュボタンに緑青がでていたのをかなり防いでいる。
これを使う以前よりも汚れずにすんでいるのである。


ブーツのメンテナンスもしたかったのだが、これはまた今度にする。


『太陽』
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AmazonでBlu-ray購入。
先日、第59回ブルーリボン賞の候補作が発表になったが、作品賞に本作も監督賞に入江悠も入っていない。
ナニかい?ブルーリボン賞の有識者達は本作を観ていないと?
観てなけりゃノミネートできねーわな(笑)。
まあいい。
オイラはこの傑作を知っている数少ない人間の一人という誉を得ているわけだから(笑)。
とにかく作品全体が創意に満ちていて、それが作品を豊かなものにしている。
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劇中に出てくるビートル。
誰が見てもフォルクスワーゲン・タイプ1なわけだが、劇中でのこの車の音がシリンダーの中でピストンが動き回り、吸気と排気と爆発が起こってるような音がしないわけ(笑)。
フルルルルルル〜っている、なんとも地に足がついていないような音を出して走ってる。
フォルクスワーゲン・タイプ1の実車の音ではなく、効果音として車の音を変えている。
SFという絵空事に真実味を持たせる方法論として、劇中に現れるデザインを現状にあるものをベースにするというものがある。
例えば1971年に公開されたスタンリー・キューブリックの『時計じかけのオレンジ』。
明確な"いつ?"という劇中の年代は特定されていないが近未来の物語であると規定されている。
で、音楽好きの主人公のオーディオをキューブリックは
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CDでも、ましてやネット配信などでもない(笑)、無茶苦茶小さいカセットテープに設定したわけ(笑)。
1970年代初頭だからね、さすがのキューブリックもCDやDVDなんかを思いつけるはずもなかったわけだ。
が、それは今現在この『時計じかけのオレンジ』を観ての感想であって、公開当時はカセットテープが小さくなっていくであろう未来にリアリティがもてたはずなのだ。
逆にその当時にCDなんかを提示したらその当時の観客はまったくリアリティを持てなかったただろう。
赤外線レーザーを使った光ディスクなんて一般にはだれも知らなかったろうし想像すらできなかったろうから。
『太陽』でのフォルクスワーゲン・タイプ1の音もそうで、容易に推測できるのは一昔前のボディデザインの車を好んで選びつつ、そのボディデザインがなされた頃からはるかに進んだ技術力と科学力で作られた乗り心地や走りを決定するエンジンが内蔵されている乗用車。
デザイン的には観ている観客と地続き感を出しつつ、それに乗っている人間のスノッブさを表現できる。
相当に周到な演出プランだと思う。
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このなんてことないゲートの開閉の音も非常にリッチに作ってある。
見慣れたものにちょっとした工夫を凝らすことでまったく違うものに見える。
わかっていてもそれを徹底させるのは相当のセンスと創意が必要なのだ。
このような地続き感を提示しているからその後の
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この風景が実は
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ヴァーチャル・リアリティが作り出したものだという、そういう技術力をもった世界観だということがすんなりと腑に落ちるのだと思う。
21世紀初頭に蔓延したウイルスによって人口激減。
生き残った人類は、心身ともに進化しながらウィルスを取り込んで耐性を得るも太陽の光に弱くなり夜しか生きられなくなった新人類"ノクス"と、ノクスに管理されウィルスの恐怖を常に感じながら貧しく生きる旧人類"キュリオ"とに分かれた。
本作は”吸血鬼””ヴァンパイヤ”ものとも言えるジャンル映画に属すると思う。
この手のジャンルを前面に出すと日本ではヒットしないという。
まあオイラもわざわざ今更吸血鬼の映画を観たいとは思わないしね。
なので本作はこのジャンルを巧妙に隠してはいるがやはり”吸血鬼”モノなのだ。
それは本作のラストが『ぼくのエリ 200歳の少女』からの引用ということからもわかる。
ただ本作における吸血鬼がその手のジャンルと決定的に違うのは、通常吸血鬼が永遠の命をもち、関わった人間は置いていかれるように寿命によって死んでいくわけだが、本作は吸血鬼と人間とが一蓮托生の関係で、片方が滅びればもろともに滅びる。
吸血鬼側のノクスは子孫を残すという部分で非常に脆弱な存在で、だからこそなのか夫婦という関係を持ちつつも婚外によるセックスに躊躇がない。
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で、まあこんなシーンがあったりするんだが、これは文脈的に言ってもホモセクシャル的な暗示だと思う。
ノクスは性に対するタブーをまったく気にせずにいれる存在。
性的な意識を亢進させる装置としての性的なタブーがないとすれば、セックスに対する希求というものも希薄になるのは明白であろう。
かたや旧人類"キュリオ"である
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結(ゆい)はノクスになる転換手術を拒んでいたにもかかわらず、幼馴染にレイプされたことを一つに切っ掛けに(実際はいくつもの理由があるんだが、雑に言って農村社会というか田舎という共同体の暴力性みたいなものに嫌気がさしたのかもしれない)転換手術を受ける決心をする。
セックスによって種がつながっていくという側面はキュリオには残っているわけだが、結(ゆい)自身はその過程での不幸な側面である暴力性に嫌気がさし、それがない世界を求めた結果なのかもしれん。
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このノクスになった娘とキュリオの父親とのシーンが切なくてねえ。
ノクスの娘が差し出した手を取らない父親に
「大丈夫 握手ぐらいじゃ(ウィルスは)うつらないから」
と言葉を投げかける。
以前の自分が知っている娘とは違うものになってしまった事に対する動揺で手を出せないでいるんだということを慮ることもできなくなってしまった結(ゆい)。
もう同じ人類ですらないという父親の絶望なんだよね。
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ラスト、ボロ車で海を目指すキュリオの鉄彦とノクスのゲートの門番である森繁。
二つの人類が心を通わせ、昼はトランクの中で太陽から身を隠す森繁と、鉄彦がつかの間の希望を抱いて旅をする。
このトランク越しの二人の対話って明らかに『ぼくのエリ 200歳の少女』からの引用なんだけど、意味合いがやっぱり違うんだよね。
『ぼくのエリ 200歳の少女』の女の子は一緒にいる男の子が成人して老いていっても少女のままでい続けるという悲劇を暗示させる。
しかし本作はノクスとキュリオの一方が人類として生き残る種族であるということではなく、明らかに種としては先のない存在だと思われる。
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本作で象徴的に描写された金色のススキが生命の黄昏の一瞬の美しさのように描かれている。
オイラにとっては最高の映画であった。


『愛を読むひと』
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AmazonでBlu-ray購入。
ずっと気になって観たかった作品。
amazonで927円(送料別)で購入。
非常に美しい映像で15歳の少年が30歳の女性と恋をしてセックスをする。
前半かなりエロティック。
脱いだからエラいというわけではないが本作でオスカーを取ったケイト・ウィンスレットの脱ぎっぷりの度胸と演技は賞賛に値する。
特殊メイクの功績もあるんだが、30代の若干垂れた乳房というのが非常にリアルであり、本当にリアルなエロス表現だと思う。
で、後半からはナチスの戦争犯罪がテーマとなる。
オイラとしては前半と後半のテイストにあまりにもギャップを感じてしまってどう捉えていいか混乱気味。
本作の全篇を通してのテーマが
"愛したり尊敬したりしていた人物が過去に許しがたい愚行に加担していた場合それを許せるのか?"
というものであるのはわかるのだが。
非常に興味深く良い映画だし好きな映画ではあるんだが、オイラとしては年の離れた男女のエロスという方に興味を引かれすぎたかなという感じだ。


『グッドフェローズ』
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wowowでの録画視聴。
本作を最初に観たのは大学生の頃。
その頃だと俳優はロバート・デ・ニーロに傾倒していて、彼の俳優の作品を結構観ていた時期だ。
本作は『タクシードライバー』のマーティン・スコセッシと組んでの作品で期待は高まっていた。
ロバート・デ・ニーロといえば、当時も今もスターであり凄腕のアクターであるから出演映画の登場シーンは印象深いものが多い。
それなのに本作では
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冒頭のファースト・カットで画面奥で居眠りしているデ・ニーロが最初の登場カットなのである(笑)。
「すげえ、さすがスコセッシ(笑)、ボビー・デ・ニーロをなんて無駄遣いしやがるんだファッキン(笑)」
公開当時観た時には本作の面白さというのがイマイチわからんかったのだが、今観かえすと同じスコセッシの『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と筋立てが同じやん(笑)。
野心満々な若造が成り上がっていって最終的に破滅するというね(笑)。
スコセッシはこのモチーフに取り憑かれているような気がするね。
それが魅力ではあるんだが。
後は劇中の殺人の顛末のカットのつながりにかかるエリック・クラプトンの『レイラ』のコーダを初めて聴いて
「なんてカッチョいいんだ」
と思ったですよ。
この『レイラ』のコーダ部分ってエンドクレジットにもかかるんだが、その前がシド・ヴィシャス版の『マイウェイ』だったりする(笑)。
この『マイウェイ』をコケにするようなシド・ヴィシャス版がまたすげえ。
ロック好きのスコセッシの面目躍如だね。
ちなみに本作の撮影終了ってストの間際だったらしく、それでも撮了したスコセッシは慌てて飛行機に乗り
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黒澤明の『夢』でヴァン・ゴッホ役として出演した。
で、その時に読んでいた本が遠藤周作の『沈黙』で、このほどその映画をスコセッシが監督で公開の運びになる。
感無量である。


『メガゾーン23』
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wowowでの録画視聴。
バブル期にあったオリジナル・ビデオ・アニメーションのはしり。
これが出たのは1985年で高校三年生の頃。
家にビデオデッキもないし、一応受験生なので買ってくれとも言えなかった(笑)。
当時の流行であった『超時空要塞マクロス』のスタッフ達が作ったものとしてオイラとしても非常に観たかったのだ。
で、望みが叶って観れたのは大学生になった二年後。
たしか買ったビデオデッキで初めて観たのが本作だった筈だ。
が。
期待とは裏腹にその当時観た印象としてもイマイチノレなかったような気がする。
その頃だとすでに宮崎駿に傾倒していた時期であり、それに比べると本作があらゆる面でチープな作りに思えた。
その印象は再見した先日でも変わらず。
これまで色々観てきて眼が肥えちゃったもんだからアラしか見えない(笑)。
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一体この右腕はどこに置かれているのだろうか(笑)。
カウンターの上なのか?
それともカウンターを飛び出しているのだろうか?
この手のいい加減な作画が結構散見する。
この頃はセルに絵の具を塗っていたせいもあるんだろうが、塗り間違いの色パカも結構。
今からするとよくこんなんで高い金出してビデオ買ったなと(笑)。
こういうのを見ると宮崎駿の品質管理能力はパなかったということなんだろうね。
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こういう悪趣味な作画が平気で描かれるというのもイタイところなんだが、この頃は作画表現の黎明期であり、表現の振り幅を極端にとって模索していたと考えることもできる。
まあ実際そうだったんだろうけど、今見ると単にヘタクソでグロい悪趣味としか観えない。
久しぶりに懐かしく観たわけであるが、まあもう観ることもないであろう。


今週末は『マッドマックス 怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディション』を4DXで観て、余裕があったら『本能寺ホテル』もいってみよう。

by 16mm | 2017-01-09 22:43 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

シネマランキング2016

大晦日である。


今年もオイラの映画のベスト10を公開する。
毎度素人でそんなに本数も観ていないオイラのベスト10にどんな意味があるのか?
と考えると何もできないので自分で自分を黙殺することにする(笑)。
まあそれはそれとして、今年観た映画はDVDやBlu-rayを含めて初見のものは35本。
再見したものは入っていない。
わかってはいたが今年は観たい映画がなかった月もあり、昨年より観た本数は少ない。
世間的には邦画の当たり年とのことらしいが、オイラの観た本数自体が少ないのでピンとこず(笑)。
もっとも近場で観たい邦画を上映してくれないということもある。
なので『葛城事件』はオイラにとっては来年の映画となり、来年のベスト10に入るのか入らないのか(笑)。
そう考えると『この世界の片隅に』がオイラの地元の田舎の映画館でかかったのは奇跡のようなもんだ。
この調子で『葛城事件』も上映してくれたら言うことなかったのだが。
で、このベスト10だが、一応今年初見で観たものということで、劇場公開年が今年でないものもランキングに入っていることをお断りしておきます。
したがって資料的価値はまったくない(笑)。

では以下。

●ベスト10
1.『ボーダーライン』
2.『デッドプール』
3.『太陽』
4.『この世界の片隅に』
5.『オデッセイ』
6.『ヘイトフル・エイト』
7.『セッション』
8.『アイアムアヒーロー』
9.『SCOOP!』
10.『あん』

●選外
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
『ひな鳥の冒険(PIPER)』

●ワースト
『俳優 亀岡拓次』『テラフォーマーズ』

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選外について
正直ベスト10から選外は順位を無理くりつけたようなものだ。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』はポリティカルでハードな部分をコスチューム・ヒーローもののジャンル・ムービーに上手く挿入していて見応えがあるし、何度も観返す意義があるほど世界観のディティールが埋め込まれている。その分映画の外にある現実の世情に疎いと十分に楽しめないほどの情報量があるのだが、オイラの場合だと町山智浩の評論を足がかりに読み解いてい楽しんでいる。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』いい『デッドプール』といいこの手のコスチューム・ヒーローの映画を製作者自身が見下したりせずに大きな制作費で真剣に作っている様が好感が持てる。
『ひな鳥の冒険(PIPER)』については『ファインディング・ドリー』の上映前の短編なのだが、『ファインディング・ドリー』よりも楽しめた。海の波打ち際の質感であるとか、被写界深度を浅くしている映像であるとか。なによりもひな鳥が可愛いんだな(笑)。


ワーストについて
観た映画が少ない中でワーストが2本もでてしまった、というか、なんでこんな映画を観てしまったのか(笑)。
『俳優 亀岡拓次』は観るまであんなくだらない映画とは思わなんだ。
安田顕を主演に据えてアレはないだろう。
俳優の演技とか映画監督の演出というものを非常に楽観的に考えているように見せる映画。
この映画の中の楽観性を是認して演じたり演出したりする実際の役者や演出家をオイラは信じられない。
行き当たりばったりで映画ができるなら演出家はいらねえんだよ、と思う。
『俳優 亀岡拓次』についてはまさかの敗退であるが、いくらなんでも『テラフォーマーズ』は観る前に分かりそうなもんだろう(笑)。
これは監督に対する期待値に裏切られたかたちである。
原作コミックをちゃんと読んでいない所為もあるが、『テラフォーマーズ』をギャグとして観るべきかハードSFとして観るべきか。
オイラとしてはどっちつかずの中途半端な印象でしかなく、一番の問題は監督のSFに対するリテラシーのなさのような気がする。


ベスト10について
10.『あん』
今年の映画ではなく今年Blu-rayで観た映画。
撮影、役者の演技、演出の全てがすばらしい。
テーマは重いものの万人にも受け入れられるエンターテインメント。
邦画だから、とか、『あん」っていうタイトルが地味だとかで観てないんなら、とりあえず観とけ、と言いたい。

9.『SCOOP!』
カメラマンの物語という部分でも興味深く観れた。
『シン・ゴジラ』『君の名は。』はよりは圧倒的に興行収入は少ないだろうし、上映期間も短いのだけど、オイラはそれらよりも圧倒的に楽しめた映画だった。
しかし、返す返すもセックス・シーンの気合が足りない部分が本当に惜しい。
下着姿でセックスするヤツがどこにいるのか?
いや、そういうプレイもあるのは知ってるけど、本作のシーンのなかではそういうプレイはハマらないから、完全に女優の事情だけだよね。
二階堂ふみはすごくいい役者なだけにすごく残念。
あの気合のないシーンがオイラにしてみれば作品全体のクオリティーと感情移入を低下させている。
日本映画の女優の脱ぐ脱がない問題は深刻だと思う。

8.『アイアムアヒーロー』
ヴァイオレンス、カーアクションなど、韓国でのロケを含めた大掛かりな映画に値するほどのクオリティーの作品。
なんでもTV放映することを全く考えずに制作されたとのこと。
今やレンタルでBlu-rayやDVDが借りられるわけで、TVで放映するために描写をソフトにするなんてことは考えるべきではない。
本作はすごくグロくて(グロと言っても目を背けたくなるような悪趣味なグロさではないとは思う)カッチョいい映画だ。

7.『セッション』
音楽にはまったく詳しくないのだが、戦争映画の新兵訓練のようなテイストだったせいか面白く観れた。
才能と努力。
自分がやりたいと思ったものを見つけた時のエゴ。
これらのテーマにオイラ弱いのよ(笑)。
しょっちゅう観返したいとは思わないが、何度も観たいと思わせる映画ではある。
この監督の来年公開の映画『ラ・ラ・ランド』がすげえ楽しみ。

6.『ヘイトフル・エイト』
エンニオ・モリコーネの音楽の不気味な感じで盛り上げる冒頭からハートを鷲づかみされたよ(笑)。
3時間近い上映時間、ほぼ同じ場所の密室劇で会話劇の本作がまったくダレずに楽しめる作品にするクエンティン・タランティーノの才能と手腕。
単なるボンクラなオタクではないということだ(笑)。
世界中のタランティーノのフォロワーが彼を凌駕できないのは当然だよな。

5.『オデッセイ』
比べるのもなんだが本作を観ちゃうと『テラフォーマーズ』の安直さが際立つね。
火星の映像だと信じ込ませる圧倒的なヴィジュアル。
リドリー・スコットの面目躍如だ。
火星用のコスチュームのデザインもカッコよかった。
宇多丸が言うように絶体絶命のピンチに対して絶望せず、前向きにサイエンスとユーモアで乗り切った希望のある映画だと思った。

4.『この世界の片隅に』
これをベスト1にできなかった悲しさ。
本作にまったく非がないし、落ち度もない。
単にオイラの好みで強引に順位付けした結果である。
監督の片渕須直を本当に軽く見ていた。
ここまで侮れない演出家だったとは。
オイラの眼力のなさを反省。
来年は順次片渕監督の作品を観ていくつもりである。

3.『太陽』
田舎を舞台にしたSF。
田舎を舞台に近未来の世界観を信じ込ませるように、非常に巧妙に作られた映画だ。
登場人物の名前、車の音、ダムを境にした設定などに丁寧な演出計画が感じられる。
この映画の世界では新人類も旧人類にも共に未来がないわけだが、その手前の黄昏時に一瞬でも垣間見れた希望に心打たれる。
新人類と旧人類の対置は都会と田舎のそれだとも言える。

2.『デッドプール』
108分という比較的短い上映時間だがものすごくリッチに楽しめた。
殴り合い、カーチェイス、ユーモア、ラブロマンス。
その全てがリッチでフレッシュなものだった。
そして主人公のデップーのキャラクターの魅力的なこと。
デップーだけでなく脇のキャラクターにいたるまで愛おしいクソヤロー達だった(笑)。

1.『ボーダーライン』
撮影、照明、世界観、物語、キャラクター、物語の終わり方。
それらを総合的にまとめる演出家の力量。
全てがすばらしい。
オイラ好み。
本作を覆うダークさは戦争を含め身内を殺された人間の相手に対する憎悪と復讐心を否応無く描いている。
検察官で良き夫であり良き父であったであろう人間がどんな風になってしまうのか。
彼は行動も言動も修羅のそれになった。
復讐の連鎖という終わりのない螺旋に踏み込んでしまうことは世界の平和には寄与しないものだが、その螺旋を肯定せざるを得ない気持ちになるのも人間の業だと思う。
愛する人間を無法にも無残な形で殺されて、その復讐をルールに則って杓子定規に行うなんてのは不可能なのだ。
なぜなら、殺した相手はルールの埒外だから。
その復讐の過程で新たな復讐の種を蒔いてしまうことに呵責など感じない。
本作は復讐という近視眼的なものを利用して、大局的な事態もなんとかしてしまおうという思惑までも描いている。
非常に重層的な映画だと思う。
この監督と撮影監督での『ブレードランナー 2049』がスゲエ楽しみである。


以上。
来年は良い映画がたくさん観れますように。


ということで2016年は皆様大変お世話になりました! 
今年も後数時間。
来年もよろしくお願いします!

by 16mm | 2016-12-31 22:46 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)