カテゴリ:映画・Blu-ray・DVDの感想など。( 553 )

『ベティ・ブルー インテグラル完全版』『少林サッカー』『鉄道員』

『ベティ・ブルー/インテグラル』をDVDでレンタルした。これは冬休み中に観た。
名前だけは知っていて観てみたいと思っていたこの映画、約2時間の『/愛と激情の日々』と、今回私が観た3時間チョイの『/インテグラル』がある。
非常に面白い映画であることは間違いない。
主役の二人がほとんど仕事してないのにあまり食うに困らないとか(いい加減な仕事をして職を失っても、都合良く次の仕事が見つかっちゃうあたり)おフランス映画にみられるご都合主義も鼻にはつくがまあ許せる。
内容に共感できるできないは別にしてある種のファンタジーとしてなら理解はできよう。が、ラストシーンに象徴されるように後味が重たい。
それがどうということではないが『カッコーの巣の上で』のラスト(というかそのちょっと前)にも似ていると思う。
一般的にベティの狂気の話のように言われていたが、ヒステリックに叫び狂気の深みにハマっていくベティより、だからこそ気が付きにくい旦那のゾルグの狂気の方が私はこわい。
愛の破綻を恐れ狂気に走るベティ。そしてその恐れをなんとか取り除こうと献身的な旦那のゾルグ。彼は女装し、更には強盗までしてしまう。どう考えても旦那の方が常軌を逸してる。
これが命がけの愛の形であるとするならば、これほど殺気立った状態に本当に男と女の愛がそこにあったのだろうか?オイラは到底信じられなかった。
では、これが力強い愛の形である見れば、オイラのような男は妙に冷静で淡々とした思いしか抱けない事こそ哀しまれるのかもしれない。
内容の他にはカメラワークやカット割も良かった。
●ピアノをトラックで運ぶシーンの広角レンズでパースをつけたまま動いていくところ。
●ロングショットで二人で話してる真ん中に向かってズームしていき画面から二人の顔が切れると、二人が前屈みになって再び画面に入ってくる。
そんな所がお気に入り。
しかしこの映画、最初に上映した時はボカシだらけだったんだろうな。DVDのそれはまったくボカシなし。ポコチンもマンコ(正確にはケであるが)さらし放題。こういう映画にボカシってのは野暮の骨頂だね。


またまた先週後半から風邪をひいた。39度の熱と吐き気。そんな状態だとDVDどころか本も音楽も聴く気にならなかった。
そんな状態なので、TVでやってた映画を久しぶりに観た。
以下その感想。

『少林サッカー』これ馬鹿にしてたけど面白い。バカ映画ではあるけど映画の中で嘘はついていないと思う。この手のものは何でもアリだと思われがちだが、作り手が映画の中での嘘の範囲を厳密に決めなければストーリーが破綻するものなのである。つまり観るに値しないほどのバカ映画になってしまうということだ。
この映画では物質的な貧しさの象徴を靴で表現している。カメラがうまい具合にローアングルになって道行く人の色んな足下を映しだしていた。これだけでも大したものだと思うけど、更に最終的にビンボくさい靴が世界一リッチな靴に見えるようにもっていってる。
ところで主演女優のオネェちゃんが途中化粧して出てくるが、アレはマジなのか?ギャグなのか?イマイチわからんかったよ、おぢさんは(笑)
DVD、欲しくなった(笑)

『鉄道員』これもオモシロかった。
学生時代に元役者から大竹しのぶの演技のスゴサを聞いたのを思い出した。高倉健を前に子供が出来た嬉しさと、その不器用な(笑)旦那に十分甘えさせてもらえない切なさで悲しくなっていくまでの表情の変化は絶品だと思う。
広末も良かったし、意外や志村けんもよかったー。
一番演技へたっぴなのは、やっぱ健さんかな(笑)でも演技力であの存在感はだせんよなー。
by 16mm | 2005-01-12 23:47 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(5)

『ウォーターボーイズ』『デイ・アフター・トゥモロー 』『ホテルビーナス』

正月休みにまとめて『ロード・オブ・ザ・リング』を観るつもりが、世間にもそう思ってる人が多いらしく、DVDは全てレンタルになっていた。
ので、他のDVDを3本レンタルしてきた。

「火事よ 火事よ 火事なのよ」のバーニング娘と言われてる女の子達の歌が耳から離れない(笑)『ウォーターボーイズ』を観た。『スウィングガールズ』の矢口監督の映画である。
面白かった。やっぱこの監督はすごい。
こういう映画を観ると面白い映画を作るのに、鉄砲を撃ったり、カーチェイスをしたりという突飛なことを考えなくても、アイデアは自分の日常に無数転がってるものだと思い知らされる。それに気がつくか気がつかないかに、才能として雲泥の差が出るのだと。特にアメリカに比べて予算や制作の為のあらゆるインフラが貧弱な日本で映画を作るという事においては貴重な才能であろう。
それでも観た後の清々しさは役者諸氏の健闘によるものが大きい。主役の妻夫木 聡を含め役者全員がシンクロのシーンを演じたという事への感動であった。
「男のシンクロナイズドスイミングぅ?」という一定の偏見を持ちやすい(私も含めて)ものを、実にカッコ良く真剣に演じていた事がこの映画を成功させたのだと思う。
『スウィングガールズ』の鈴木サンと『ウォーターボーイズ』の鈴木クン。名前からして普通のどこにでもいる、特別な存在ではない、もしかしたら自分かもしれないと思わせる人物が主役に足りる魅力的な人間になっていく。間口が広くて観た後に何段か階段を昇れたような気分がそこにあった。
観たDVDには監督と役者のコメンタリーがついていたのだが、そこでも監督が一番饒舌でオモシロかった。
比較するつもりはないが『スウィングガールズ』の方が好きなのは主役が女の子だからかな(笑)

『デイ・アフター・トゥモロー 』を観た。
最新のSFXによる映像は堪能できた。水位が上がったビル街をタンカーが進むという映像が良かった。CGなら雑作もない事はわかるが、誰も見た事はないがあり得るだろう事を映像化することにこの手の映画の意義があるような気がする。つーか、それのみという気もするが(笑)
内容はまあ別にとりたてて......。
相変わらず日本には見えない日本のシーンもあったが、他の映画の日本に比べれば、まぁそれっぽいかな(笑)それでもやっぱし中華と混同してるよなヤツらは(笑)わたしら日本人も欧米人を見分けられないから文句を言う筋合いはないけどな。
この手の水没していく都市だとかの映画を観ると、この技術が10年早ければキューブリックは『A.I.』を自分でつくれたろうになあ、と思わずにはいられない。

本編を観るまでモノクロだとは思わなかったが、カラーを見慣れてるとモノクロって新鮮に見える『ホテルビーナス』。
これは出来ればすごく好きになりたいと思っていたのだが、私にはちょっと無理だった。
DVDのパッケの写真を見て興味はそそられてはいたのだ。
しかし、その写真から想像して期待していたある種の世界観のスケールを肝心の本編映画は掴み損なってる、という感想につきると思う。

つくづく思うのは、何かを作り出すというのは特殊な才能に他ならないという事だな。私の勤めてる会社は非常に安直に「モノヅクリ」なんてことをスローガンにしているところだ。
たかだがサラリーマンが偉そうに「モノヅクリ」などとおこがましいと思うが、ものを考えない楽観的なサラリーマンの戯言だと自分を含めて自覚しておきたい。
by 16mm | 2005-01-04 11:25 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(13)

『AVP』『バトルロワイヤル2』

本当は新年からにしようと思ったがテストも兼ねて大晦日の今日から使う事にしたこのブログ。自前で作ったHTMLのあの日記の配色はパクリではあっても結構気に入っていたのだが、このブログでのUPの方が効率がよい。

さて大晦日である。
映画もビデオの類いも偉そうに一年の総括ができる程観てはいないが、たぶんゴルフ等を趣味にしている人よりは観ていると思うので、今年の映画の自分なりのベストを記録しておこうと思う。
ベスト10にしようかと思ったが、今年最も印象に残った映画だけにしておく。
順不同で
○『花とアリス』
○『スウィングガールズ』
期せずしてどちらも邦画であるが、観て幸せな気分になって、こんな映画が作れる人がいるという事への嫉妬と憧れ、そして自分はこういうものが観たかったんだという快感があった。
このお二人の作品は今後とも楽しみにしておこう。

『AVP』<エイリアンvsプレデター>を劇場で観てきた。
『ジェイソンvsフレディー』よりは食指が動いたので観に行ったのだ。
文字どうりエイリアンとプレデターが殺し合いをするのだが、その間に無力な人間が入って右往左往するわけである。
最終的に、人類はどちらにシンパシーがもてるのか?ということだったのだと思う。どちらともと共存出来るとは思えないのだがそれを無理矢理くっつけた感じだ。
それでもラスト近くで、人類の女とプレデターが二人?ならんでワイヤーで上昇するソリに仲良く乗ってる様は、妙に微笑ましかったりした(笑)。
この映画の監督、『バイオハザード』を作った人だ。なまじ『バイオハザード』の出来が良かったのでこの映画にもちょっぴし期待したのだが、今回はまあ企画モノなので次作に期待しよう。
ビデオでも良かったな、この映画。って言っても実際は映画館で観なかった作品はなかなか積極的にビデオで観る事もないんだけどね。

『バトルロワイヤル2』
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まあ、いろんな意味で観たいなと思っていたのだ。しかしこの映画、近くのレンタル店ではDVDはなく、ビデオしかおいてなかったのでなかなか観れずにいたのである。
なのでWOWOWでやったのを録画しておいて観たのである。
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この映画に関して私が語りたいと思う事は何もない。
途中カったるくなってきて早送りしたりしたが取りあえず最後まで観た。
この一作を観て深作のセガレには映画を作る、というか物語るという資質がまったくないという事がわかった。
こういう愚作を宣伝の為とはいえ父親の名前を連名でクレジットするのは、深作欣ニの顔にセガレが泥を塗るようなものであろう。
恥を知った方がいいぞ、セガレ。
内容は今更のように大人vs子供というカビの生えたような図式を仰々しくやっているだけ。
映像は劇中で散々悪口言っていたアメリカの、『プライベート・ライアン』の安っぽいパクリ。
オリジナリティーとか、自分の映像を作るという意志と資質が致命的に欠如してるとしか思えない。
今の常識で言えば、遠方からミサイルを打ち込んで敵地をある程度無力化してから歩兵が上陸するのではないだろうか。そうしなければ近接戦闘で歩兵も無意味に消耗する。
この映画ではこんな程度の常識的な描写もしない。
ただただ人間どうしの近接戦闘で弾丸の尽きない銃で撃ちまくり殺戮する。
言うまでもないが、この映画の登場人物達は戦争しているのではなく戦争ごっこをしているのだ。口では聞こえのいい反戦思想を言いつつ、やってる事はまったく逆。
戦争を是としてるのではない。殺戮を肯定しているのだ。
私は戦争映画も、ごっことしての戦争も肯定する。男だからな。
ただ、まったく考えの浅い思わせぶりな態度で、実は中身のない戦争映画を今更肯定するつもりはない。
語るつもりはなかったが結構語ってしまった。
この映画の監督は二度と映画を撮らないように。
こんな映画撮る金があったら、別の監督に渡せ。
by 16mm | 2004-12-31 21:51 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(5)