カテゴリ:映画・Blu-ray・DVDの感想など。( 562 )

『ローレライ』

日本文化の「見立て」というものをからめて、SFXについて語ったのは岡田斗司夫である<オタク学入門>。
日本庭園の大きな石を島に「見立て」、玉砂利を波に「見立て」たりするアレである。

『ローレライ』の初日初回を劇場で観て来た。
ちょっとイラついた部分もあったが、非常に良かったオモシロかった。
架空の潜水艦と架空の索敵システム。これらを劇中説得力をもって見せるのがSFXにおけるセンスやコツや技術なのであろう。それらについてはかなり高度な説得力を獲得していた。その辺りはさすが樋口監督である。
CGそれ自体を比べるならば、アメリカ映画のに比べれば日本映画のそれはちゃちに見えてしまう。その辺りは残念ながら『ローレライ』も然りである。
しかしCGで作った「絵」を潜水艦に「見立て」る、リアリティーを与える事に対する努力は最大限なされている。
まずその一つにSEがあげられる。潜水艦内で結露した水滴がポッポッポッっと落ちる音。信管抜きの魚雷を受け舵がきかなくなった駆逐艦どうしがぶつかる時の金属の高いキシミ音などが非常にリアルだった。
SEはスカイウォーカーサウンドで付けたらしいが、音源のライブラリーの厚さの勝利であろう。
ローレライが起動した時の描写も印象的だ。磁石に引き寄せられる砂鉄が形を作るようなアナログっぽいディスプレイのアイデアは新鮮だった。グリッドがガガっと立ち上がっていく所がカッコイイ(笑)。さすがに今のパソコン画面のような表示をしては台無しであったろう。
予告編やスチルで観た時のセットや緑の軍服のテカりは抑えられ、画面全体がツヤを消したようなものになっていたのもよかった。
そして役者陣の大健闘も映画のリアリティーを支えている。主役連の演技は言うに及ばず、艦内描写で「ベント弁開け」の手際の見事さ。その熟練した感じが「らしく」見えるのである。
役所広司や妻夫木聡や柳葉敏郎は当然として、個人的にはピエール瀧の無骨さが非常に印象に残っている。妻夫木聡は良い役者だなと思う。

劇中、浅倉大佐がやろうとしていた日本のリセットをローレライの絹見艦長等が阻止するわけであるが、戦後日本の今の状況を見ればリセットすべきだった、と思う部分は私にもある。衝動的にこんなニッポンに鉄槌を与えてしかるべきだと思ったりもする。
「ニッポン人は自分で絶望から立ち上がる」という絹見艦長のこの言葉が当時の絶望寸前のニッポン人の希望だったのだと解釈すると、今の日本の状態を恥ずかしく思うからだ。
立派な人間は死に、下らなく愚かな人間が多数生き残るのが戦争なのである。

パメラ役の女の子の台詞が少なくて良かったと思う。長くしゃべらせたら絶対ボロが出てたろう。
映画の予告編で『あずみ2』がかかっていたが、「主役のネぇちゃんにしゃべらすな、台詞言わんとけや」と思ったりした。

で、私がちょっとイラついたのは、冒頭に出てくる能書きと劇中唐突に挿入される心情描写のボイスオーバーである。
スカイウォーカーサウンドで付けたSEと、あれだけ説得力のある役者が演技をすればボイスオーバーの解説などなくても観客に伝わるものなのだ。
現にラストでローレライがどうなったか。折笠とパメラがどうなったか。そして唐突に最後に出て来た作家らしき人物についての説明も一切言葉ではされていないのだ。
その作家のしていたあるアイテムを見さえすれば、だいたいの予想は観客にもつけられる。
それが良いのである。
言葉で説明しなくても、映像がすべてを物語っているわけだから。言葉による説明は野暮ってものだろう。

それと音楽も良いのであるがちょっと仕事のし過ぎだと思う。これも効果音と役者の演技で保たせられた筈だ。

それはそれとしてオイラとほぼ同世代の人間がこんな映画を作った事が、羨ましくもあり、誇りに思ってもいいと思うな。
取りあえず見応えのある映画であることには間違いはない。
早くもDVDが待ち遠しい。
できれば劇場でもヒットしてもらいたいものだ。
by 16mm | 2005-03-06 23:56 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(10)

無念、スコセッシ

このブログで「アカデミー賞無理とちゃう」と書いていた、ジェイミー・フォックスが主演男優賞か。
むう。オイラに見る目がないっちゅう事が明らかになりましたな。トホホ。
モーガン・フリーマンの助演男優賞はまったく文句はない。遅すぎたぐらいである。
......
それにしてもスコセッシ、残念だなあ。イーストウッドも良い映画たくさん作ってるし、今度の映画も間違いはないんだろうけど、それにしてもスコセッシTT

ヒッチッコックも無冠らしいし、キューブリックも監督賞はとってないわけだし、取らないで無冠である事の方が箔がつくってもんかもしれん。

アカデミー賞のビデオは今度の休みにゆっくり観る事にしよう。

ああ、それにしてもスコセッシ......TT
by 16mm | 2005-02-28 23:43 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(6)

『解夏』

今週土曜は『ローレライ』を観に行くとして、次の土曜日は『ロング・エンゲージメント』である。久しぶりに映画の週イチペースになる。更に一週おいて『アビエイター』も公開される。
DVDも観たいものはあるのだが、一週間レンタルになっていないので我慢しているものもある。『下妻物語』、『リディック』。『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還/エクステンデッド・エディション』などは4時間を超えるので内容的にも時間的にも一日で観るのはキツイ。更にレンタルしたDVDは最低2回は観る貧乏症なので一週間レンタルになってからにすることにする。

『解夏』をDVDレンタルで観た。
タイトルの『げげ』という音が好きになれなくて観るのを躊躇っていたのだ。
なんでもアルファベットやカタカナにすれば良いと言うわけではないが、漢字になると、日本のどうにもならないような暗くて重い土着なものを引きずり初めて鬱陶しくなってくる。私が観ないから、ということもあるが、内容はともかく(観てないから)予備知識なしに『半落ち』なんてタイトルの映画を積極的に観ようとは思わんのである。
案の定というか、劇中で"解夏"の意味を解説していたが、これがなんともわざわざ説明をする為のシーンであるのが見え見えである上に、この"解夏"という言葉が上手く機能しているとは思えなかったのだ。
主人公が失明をするまでを"行"と称し、失明した瞬間にその"行"(恐怖)からは解放される。
解放される日を"解夏"と呼ぶらしい。
眼が見えなくなれば、見えなくなる恐怖はなくなるだろうが、現実的な恐怖というものはそれからも続くのである。
仕事はどうする。親の面倒はetc......。
その辺りを逸らして支えあう男女のラブストーリーというものとしては、そこそこ上手くまとまっていると言えよう。
失明の恐怖を象徴的に夢で表現したり、建物内をやや暗く重く描写するなど映像は工夫してるぢゃん、とエラそうに思ったりした。
自分は、仕事でも趣味でもパソコンを使っているわけで、かなり眼を酷使しているのは間違いないので、失明の恐怖というのは人並み以上にあるので結構身につまされた。
ある意味以前観た『ジョゼと虎と魚たち』との比較をしてしまった。両方とも身体の一部を損傷している人物が主人公であり、『解夏』の方はその相方を生涯支えていこうとし、『ジョゼと虎と魚たち』は途中で支えるのを止めてしまう話と言える。観ているオイラとしては『解夏』の方が楽観的ではあっても映画の終わりにくるハッピーエンドの方が居心地が良かったのは言うまでもない。
が、『ジョゼと虎と魚たち』のように独りで力強く生きていいく決心をする映画の方がある意味前向きかもしれん。
わかりませんけどw

明日はアカデミー賞の発表である。友達と受賞を予想したコバクチをしているのだが、いいかげんスコセッシに取ってもらいたいものだ、監督賞。
by 16mm | 2005-02-27 21:41 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(4)

『21グラム』

自分の前から天使が一人いなくなってしまった。
......
別に失恋の話ではないよ(笑)自分に対するメモです。

そんな自分の生活の機微に呼応しているわけではないが、ここずっと桜 玉吉さんの本を片っ端から買っては読みしている。
不覚にもこの人の絵の上手さを読み始めて分かった次第。

『21グラム』をDVDレンタルで観た。
すごい。傑作。
手持ちカメラ(だと思われる。スティディカムを使って意図的に揺らす事もできるから)と粒子の粗い映像にすっかり引き込まれてしまった。思えばDVD買って売っちゃったけど、ベニチオ・デル・トロが出てた『トラフィック』もそんな荒れた映像だったな。
物語の時間軸が行きつ戻りつし、そのフラッシュバックの様に物語の途中途中で挿入されるエピソードは観ている者に結末の暗さを暗示させ、それを刷り込んでいく。
しかし物語の結末は決して暗いものではなく、かといって明るいものでもなく......が、ある種の「希望」を描いていた、と思う。こう思うの楽観的すぎるであろうか。
役者陣もショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ベニチオ・デル・トロ、シャルロット・ゲーンズブールとある意味超豪華。
ナオミ・ワッツ。セックスシーンがあるから、というわけではないが(多少あるが(笑))、いっぱいいっぱいながらも力演と言えよう。ショーン・ペンとのセックスシーンでは眼の縁に涙を溜めてたように見えたのがすごくリアル。
ベニチオ・デル・トロの子供役の男の子がまた上手い。ベニチオ・デル・トロに頭を張られて立たされる時に後頭部を触る仕草がリアルで自然。役者の層厚さがわかるというものだ。
出ている役者全てが名演。役者の演技に酸欠になるような気分になったのは初めてかもしれん。
しばらくしたらDVD、買っちゃいそう(笑)

DVDを買うと言えば。買おうかどうか迷ってた『12モンキーズ』が3月下旬にレーザーディスクで別売りされてたメイキングを同梱して再発売されるようだ。今まで出ていたのを買わなくてよかった〜(笑)
同じように『マイノリティリポート』も最初に発売されたDVDにはメイキングが付いていたようだが、再販されている今のDVDにはついていないようだ。
今日、最初に発売されたDVDの中古を見つけたのだが......スピルバーグだからなあ、後々メイキングてんこ盛りで更に再販されそうだなと思い買うのを止めた(笑)
by 16mm | 2005-02-20 22:39 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(4)

『ボーン・アイデンティティー』『Juvenile』

先週から調子の悪かった肩の痛みがやっとこ消えて来た。昨日は右腕までビリビリと痛かったのだが。
結局原因は肩こりなのだろうか?まだちょっとギリギリするが、痛みのピークの時よりはマシというものだ。
今はエレキバンを肩に貼っている。

『ボーン・アイデンティティー』をレンタルDVDで観る。
この手のスパイアクションものは、世界が"冷戦"と言われていた時から散々観てきたので取り立てての感想はない。DVDをかけッパにしてダラダラ観るには退屈はしなかったなと思う。
簡単だがそんだけの感想しか浮かびませんでした。

『Juvenile』。ジュブナイルと読む。レンタルビデオで観た。DVDが置いてなかったのだから仕方がない。
しばしば役者のクレジットの順番というのに妙な生々しさが出る事があって、それが鼻についたりする。
早い話が、劇中どう考えて主役とは思えない人物がクレジットの一番最初というのが、映画に没頭しようとした矢先や、没頭し終えた後に来ると一気にシラけるのである。
私はクレジットの一番というのは、劇中一番出番が多くて物語を引っ張って来た役者がなるべきものだと思ってる。たとえそれが無名な役者や子役であってもだ。
『グランブルー』はジャン=マルク・バールよりロザンナ・アークエットが先だったし、『太陽の帝国』はクリスチャン・ベールよりジョン・マルコビッチが。『修羅雪姫』はなんで釈由美子より伊藤英明が先なんだろう(笑)。
つまりは映画の本筋とは関係ない役者同士の力関係やら、もっと生臭く言えば事務所間の力関係によるものなのだろう。
このクレジットの序列の意地の張り合いというのは役者間の間では深刻なのだろうが、映画を観ている方、そして映画の制作スタッフは非常に冷ややかにみてるのだろうなと思う。
映画を観れば誰が主役か分かるわけだし、どう考えても助演の役者がクレジットのトップにくれば、その生臭ささに失笑してることだろう。
この『Juvenile』でもあきらかに助演の香取慎吾がクレジットのトップだった。
まあ香取慎吾もキライではないので別に文句はない。
この映画を観たのは、鈴木杏が出てるからという事もあるが(笑)『リターナー』の山崎 貴監督の最初の映画だからという事もある。
『リターナー』と比べるとイマイチ演出やCGがこなれてない感じであるが、まったく気にならない。面白い良い映画だと思う。
タイムトラベルものというのは、かなり手垢にまみれている題材ではあるが切り口次第でまだ違った見せ方ができるもののようだ。
『リターナー』然り『Juvenile』然り。小説では宮部みゆきが『蒲生邸事件』でタイムトラベルを扱ってる。これも大変良かった。
映画のある部分が、以前ガセネタとして流通したことのある『ドラえもん』の最終回ネタに似ていたりするのだが、私らの世代で言えばタイムトラベル、タイムマシンと言えば『ドラえもん』なわけである。
ラストクレジットに"for Mr.fujiko F fujio"という献辞があったりして非常に好感がもてた。
この監督は分かっている。それだけでこの監督は良い奴に違いないと思った(笑)
この監督の次回作が『三丁目の夕日』でタイムトラベルとは違うが、観客自体を過去にタイムスリップさせる目論見があるのかもしれん。東京タワーの立つ頃の風景自体が現在からするとファンタジーに見えるはずである。それを体験させようとしてるのかもしれない。
時間旅行のモチーフはこの監督のライフワークみたいなものか。
......
ところで、鈴木杏ちゃんの三つ編みおさげがカワイかった(笑)
エラそうな感想を書いても結局は一番の興味はそこだったわけである(笑)

山崎 貴や矢口史靖や岩井俊二等々。次回作が楽しみな監督が日本人で尚かつ自分とほぼ同世代というのが嬉しかったり、才能に嫉妬したり(笑)
今後数年は最低この3人がいれば日本映画は大丈夫だと思う。少なくとも私は必ずこの3人のは劇場で金を払うだろう。
by 16mm | 2005-02-13 22:06 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(6)

『Ray』『インディー・ジョーンズ』

オレが手に触れた最初の伝記といったら『野口英世』だったりする。小学生の時だ。初心だったオレは、伝記と言うのは小説とは異なり実在した人物を書き記したものであり、創作された小説と違い真実が語られているものと信じていた。
そしてスレた大人になった今のオレは、伝記が全て真実を語っているなんて事はまったくない事を知っている。
子供向けの本ならせいぜい数百頁、映画でやっても2時間程度に脚色された中に、偉人の人生の全てをを盛り込めるわけがない。当然、そこには真実の誇張、歪曲、意図的な真実の抹消があり、そしてそれは必要なのである。特に映画のようなエンターテイメントや子供の教育目的に適うためには。
野口英世が囲炉裏に落ちて"てんぼう"になって貧しい中母親の献身と己の努力で医学者になった、というのは真実であろう。
が、子供向けの本に野口英世は金遣いが荒く、上昇志向丸出しの功名心に取り付かれた男、という部分はなかった。
実際この辺りを知ったのは漫画で『栄光なき天才』というシリーズで野口英世を扱ったものを読んでからだ。
伝記やドキュメンタリー、ノンフィクションの類いと言うものから少しでも真実を多く読み取りたかったら、関連するものを複数読む必要があるのは言うまでもない。

前置きが長くなったが、映画館で『Ray』を観て来た。たしか公開2週目だと思うが結構人が入っていたのはレイ・チャールズが好きな人が多いという事だと思う。
オレは特にレイ・チャールズのシンパではないので詳しい所はまるで分からない。
では自分がこの映画を観た動機を有り体に言えば、有名人の生活を覗いてみたいという俗な欲求からである。レイ・チャールズに興味がなく音楽に詳しくないオレが観る動機といえばそんなものである。
映画は女とドラッグと幼少時のトラウマに焦点をあてて、オレの期待に応えてくれていた。
そういう意味でいえば、この映画は女とドラッグと幼少時のトラウマという側面からしか作られていないと言える。
ある意味この手の話がオレだけでなく一般の観客を呼び込み易いものだ。
自分に興味がない所為かもしれないが、アーティストと呼ばれる人たちが芸術の為に女やドラッグに溺れるというのがまったく理解できない。私はドラッグをやったその体験が創作に生きるなどというヨタ話はまったく信用していない。
立川談志も女が芸の肥やしになるなんてウソだと言っているし、キューブリックもドラッグでラリった頭で他人に広く理解させるような論理的な作品が作られる筈がないというような事を言っていた。
レイ・チャールズという人が多くの人に愛されたのは、無形である自分の感性を形にできる一種の論理性を持っていたからにほかならない。そうでなければ国境を越えて多くの人間を魅了できる筈がないのだ。
この映画、ある程度レイ・チャールズにシンパシーがある人でないと楽しみ方がわからないのかもしれない。
飽きない面白い映画であると思うが、これをもってレイ・チャールズの事が分かった気にはならない方がいいだろう。
ところで、レイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックスだが、台詞回しが上手いかどうかは英語が分らないオレに判断はできない。しかし盲の演技というものに関して言えば、日本で座頭市を観てきた者からすれば勝新の演技の足下にも及ばない気がした。有り体にいえばジェイミー・フォックスの演技は、眼、見えてるんじゃないの?ってな感じに思えてしまうのだ。盲の人って顔に何か当たるのをいやがるだろうから、もうちょっと俯き加減で歩くのではないかな。所謂"らしさ"というのが足りない。いくら実際のレイ・チャールズがサングラスをかけていても、それで誤魔化しているように見えてしまった。
なんとなくだが、アカデミー賞は無理なんじゃないかなと思う。
オレはチャップリンの伝記映画『チャーリー』が好きなのであるが、演じたロバート・ダウニー・Jrのなりきり度はジェイミー・フォックスの比ではなかったように思える。ロバート・ダウニー・Jrはそれ以降パっとしなくなっっちゃったのが残念でならない。

今更だが、『インディー・ジョーンズ』のDVDボックスを買った。たしか一昨年の12月にでたものである筈だ。
『レイダース 失われたアーク』とメイキングにだけは興味があったのだが、期間限定の価格が9800円、それを過ぎると13800円になるので買う気が起きなかった。
土曜日、ビ●グカメラで見つけたら5980円になっていた。約半額。これならと思い購入に踏み切ったのだ。まだメイキングしかみていないのだが、『レイダース 失われたアーク』の冒頭でインディーのシェルパ役の現地人役が『スパイダーマン2』のドック・オク役のアルフレッド・モリーナだったという事が分かって、「へ〜w」となった(笑)
このシリーズでオレが一番好きなのは『レイダース 失われたアーク』である。3作の中で一番ハードな感じがするのだが、今観ると荒唐無稽な冒険活劇のをリアルにみせるツメが甘いよなと思ったりする。
潜水艦の外のどこに掴まってられるんだ、とか、普段世界を放浪してるような人間が果たして大学教授になれるの?(笑)とかね。
ルーカスの『スターウォーズ』で出て来たデス・スターという惑星型要塞。宇宙に浮かぶ球形の要塞に宇宙船は直角に入って行くが、この要塞、映画のスクリーンから見て下に向かって重力があるのか?(笑)
そういう意味では彼らの映画はツッコみどころ満載ということだ(笑)

ロッキーを観てボクシングジムに通い始めた友達がいたが、オレは『レイダース 失われたアーク』を高校の時リバイバルで観て考古学者になろうと思った。
が、現実の考古学者が鉄砲もったり鞭を振るったりして世界中を飛び回るなんてことをせず、地道に土をほじくってるという現実に、夢は砕けたのであった(笑)
by 16mm | 2005-02-06 23:09 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(10)

『LOVERS』『シベリア超特急3』

ちょっと古い話になってしまうが、韓国政治家が脱北者問題に関して北京で記者会見した時に妨害した中国公安部。
最低な日本人がいるのは認めよう。なら中国人にだって良い奴はいる。

『LOVERS』をレンタルビデオで観た。レンタルでビデオを借りたのも久しぶりだが、ビデオで日本語吹き替え版<いつもDVDでは吹き替えを観てるとはいえ>を借りたのは初めてだ。レンタル間もないものなのでビデオで日本語吹き替えしか残っていなかったからだが。
チャン・イーモウ監督の作品は『英雄』以来非常に楽しみにしていた部分もあり絢爛でケレン味溢れる映像は娯楽作として非常に楽しめた。
映像を美しく見せる事に長けているというか、その為のアイデアを映像化する才能があるというべきか。
冒頭のチャン・ツィーの踊り(多分顔を殆ど映していないから"ダブル"だと思うが)、竹薮での殺陣、ラストの金城とアンディ・ラウとチャン・ツィーのそれぞれの思いをめぐる戦い。それら全ての戦いが美しく描かれている。
チャン・イーモウの美学というものだろうか。多少の辻褄の合わなさ、飛躍のしすぎには眼をつむっても自分の欲しい心象風景の映像を優先してしまうということなのだと思う。
それにしてもチャン・ツィーは綺麗だねえ。身のこなしに緊張感がある。
予算や時間も当然あって比較はできないが、映画でもTVでも日本人俳優の殺陣の格好悪さ、見せ方のお粗末さではまるで歯が立たない。
映画のストーリーも二転三転して飽きないのだが、朝廷と飛刀門との争いが中途半端になっていたと思う。
なんでも、飛刀門の新党目が演じる予定だった女優さんが本作に出演することなくこの世を去った為、監督は代役は立てずに脚本を修正した結果、公開されたバージョンになったという事らしい。
それでもやはり作品的な違和感は拭えない。
んが、しかし、そんな作品的な欠点でさえ私は「チャン・イーモウ、漢(おとこ)だねえ」と感じてしまうのである(笑)
ケレン味の中に渋い重さがあった『英雄』の方が観た後の満腹感は私にはあった。

中国が日本に対し戦後補償云々を言う度にカリカリして「チベット侵略したのはどこの国だ。こっちはブラピの映画で知ってんだぞ」などと言い返したいのだが、<本当はどういう人間かは知らないし、忸怩たる思いは当然あると思うが>チャン・イーモウみたいな人がちゃんと中国にいるんだなと思うと正直ホッとしたりする。自分の映画の衣装デザインに日本人のデザイナー、ワダエミを起用してるのだから。決して感情的なものでなく才能に国家も歴史も関係ないという感性は、私に最も足りない部分であろうと自覚しているので謙虚に見習いたいと思ってる。


『シベリア超特急3』をビデオ録画したものを観た。TVの録画なのでカットされているかも分からんので正確な感想は言えまい。
評判通りの映画であったので、なんとも言い様がない。たしかに突っ込みどころ満載であった(笑)
しかしそれよりもTV放映前と後に水野晴郎の映画の解説があるのだが、作った本人が自分で解説するってのは、どーかと思うぞ(笑)
●みなさんお待ちかね。
●三田佳子さんは自分の演出意図を的確に捉えて云々
●etc...
カット割れないからちんたら長まわししてたくせに、な〜にが演出意図だ(笑)
水野晴郎さんは自分で映画を撮ってみて、映画製作の難しさというのが身にしみて、今後謙虚な姿勢で映画を評論するんだろうな......と思いきや5作も作ってるところを見ると......(笑)
それでも映画を撮らないということだけで存在している映画監督がいる中でセルフプロデュース(だよね?(笑))で映画を作り続けてるという姿勢は認めるべきであろう。
それが...たとえ........であっても(笑)

たしかに作家・岩井志麻子の演技は泣けた(笑)
それ以上感想が言えない自分にも泣けた(TT
by 16mm | 2005-01-30 21:58 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(10)

『エレファント』

一月はあまり観たい映画も買いたいDVDも無かったので、DVDのレンタルばかりをしていた。が、今週の土曜日から公開の『Ray/レイ』は観に行くつもりである。
んでこの春先一番楽しみなのが『ロングエンゲージメント<原題/A VERY LONG ENGAGEMENT>』である。ネット上でやってる予告編を観て、いても立ってもいられない状態である(笑)オロオロオロ(笑)ジャン・ピエール・ジュネ&オドレイ・トトゥ (『アメリ』の監督主演コンビ)+ジョディ・フォスターが出てるとか?
後はスコセッシの『アビエイター』と邦画の『ローレライ』だな。
『アビエイター』はまあ良いとして、『ローレライ』の予告編を観て、どうも潜水艦内のライティングがイマイチだなあと思ったりした。ライティングって難しいんだろうな。
良くも悪くも映画って予告編で騙される事は多いから。どんなものでも過度な期待はよしとこう。

『エレファント』をDVDレンタルして観た。
観る前は例の<コロンバイン高校銃乱射事件>の実録ものっぽい映画かと思ってたら、事件をそのまま出さずにモチーフにした映画という感じであった。
<コロンバイン高校銃乱射事件>に絡めた銃規制の問題は、マイケル・ムーアの『ボーリング・フォー・コロンバイン』が面白かった。これを観ておいたおかげで多少事件の背景を含めて『エレファント』についても理解しやすかったと思う。
全編のほとんどが人物の背後を追うかたちのドリーショットである。そして同じシーンを違う人物から見たショットとして、それを時間差で繋げていく。
移動撮影の所為かとも思ったが、全編に渡りピントの深度が極端に浅い。前を歩いている人物にしかピントがあっていない。人物の背後をカメラが延々と追っ掛けていくのでライトを立てるのは不可能なのだろうと思う。従ってレンズの絞りを開き深度が浅くなった、という見方はできる。
が、そう思う前にこの近視眼的な映像というものが、自分の周り1メートル以内のものしか見えていないという事の暗喩なのではないかと思ったのだ。
自分の事、友人関係、目の前の食べ物、いじめ等、自分と自分で見渡せる程度の事に関しては敏感であるのに、その範囲から外れたものは全てピンボケの状態で関心が薄いということなのだろうか。
唯一のテンションの上がる銃乱射のシーンでさえ、撃たれた人間はピントの外だ。
たぶん技術的な事よりも作風としてピントの浅さを選択していると思われる。
ドキュメンタリーのように淡々と捉えていくこの映画。銃社会を批判とか、現代の分りあえない孤独の告発などというウェットな問題提起はまったくない。ただただ思い入れる事のない他人のリアルな映像をハードに綴っていいるだけなのだ、
取り立てて難解な映画ではないが、難しい顔をして考え込むには適してる映画かもしれない。感情移入を徹底的に排除してるので、所謂エンターテイメントではないよということである。
自分としては面白いというか、考え方として参考になる映画であるとは思うが、2回観れば十分かなあと思いました。
by 16mm | 2005-01-24 22:32 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(12)

『ロード オブ・ザ リング 二つの塔/スペシャル・エクステンデッド・エディション』

インターネットのブラウザをIEからサファリをメインにすることにした。マシンがMacintoshなのだがそれとIEの組み合わせで自分のサイトを見ると、FLASHでやっている外部テキストの読み込みがうまくいっていなかったのだ。さらに"~"が"〜"に置き換わってしまいリンク先に飛ばないなんて事もあった。これらがどの辺に原因があるのかはよくわからないが、取りあえずサファリにしたら解消できたので良しとすることにした。ネスケよりすっきりして使いやすいし、なによりIEがマックをサポートしなくなっていたのでいつかは潮時だったのかもしれん。タブブラウザの機能も重宝している。

『ロード オブ・ザ リング 二つの塔/スペシャル・エクステンデッド・エディション』をDVDのレンタルで観た。この長ったらしいタイトルのDVD、公開時より40分ほど長くなっているバージョンらしい。オイラはDVDをパソコンをやりながら観ているので洋画はほとんど全て吹き替えでという、ある種の人々から邪道と見られる見方をしている(笑)。今回観た『二つの塔』も吹き替えで観たためか、なんとか筋は追い切れたと思う。前作を劇場で字幕で観て置いてきぼりをくっていたので地上波TVでやったときに見直していたのだ。
これは好きずきだとしか言い様がないのだが、自分はどうもこの話に乗り切れなかった。話も上手くまとめているようだしCGの見応えも十分なのだが、オイラの琴線を津軽じょんがら節を奏でるようにはかき鳴らすジャンルのものではないのかもしれん。
しかし戦えないフロドの存在感は無いも同然でしたなあ。サムが非常に良い奴でキャラが立ち存在感をアピールする一方で、フロドのその存在価値は風前の灯だよ。
反対においしいのがヴィゴ・モーテンセンの、リブ・タイラーともう一人の女性(名前と役柄失念)のメロメロな話や、死んだと見せかけて荒技で復活というガンダルフなどは主役のような存在感だったりしてるのはどういうことか(笑)。
使用している武器が弓矢の所為かどうか知らんがオーランド・ブルームもおいしい役どころではあるのだが、ややひ弱な印象。剣が主流の戦いだからかな。
一応ラストの『王の帰還』は観るつもりである。
by 16mm | 2005-01-16 17:43 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(5)

『ベティ・ブルー インテグラル完全版』『少林サッカー』『鉄道員』

『ベティ・ブルー/インテグラル』をDVDでレンタルした。これは冬休み中に観た。
名前だけは知っていて観てみたいと思っていたこの映画、約2時間の『/愛と激情の日々』と、今回私が観た3時間チョイの『/インテグラル』がある。
非常に面白い映画であることは間違いない。
主役の二人がほとんど仕事してないのにあまり食うに困らないとか(いい加減な仕事をして職を失っても、都合良く次の仕事が見つかっちゃうあたり)おフランス映画にみられるご都合主義も鼻にはつくがまあ許せる。
内容に共感できるできないは別にしてある種のファンタジーとしてなら理解はできよう。が、ラストシーンに象徴されるように後味が重たい。
それがどうということではないが『カッコーの巣の上で』のラスト(というかそのちょっと前)にも似ていると思う。
一般的にベティの狂気の話のように言われていたが、ヒステリックに叫び狂気の深みにハマっていくベティより、だからこそ気が付きにくい旦那のゾルグの狂気の方が私はこわい。
愛の破綻を恐れ狂気に走るベティ。そしてその恐れをなんとか取り除こうと献身的な旦那のゾルグ。彼は女装し、更には強盗までしてしまう。どう考えても旦那の方が常軌を逸してる。
これが命がけの愛の形であるとするならば、これほど殺気立った状態に本当に男と女の愛がそこにあったのだろうか?オイラは到底信じられなかった。
では、これが力強い愛の形である見れば、オイラのような男は妙に冷静で淡々とした思いしか抱けない事こそ哀しまれるのかもしれない。
内容の他にはカメラワークやカット割も良かった。
●ピアノをトラックで運ぶシーンの広角レンズでパースをつけたまま動いていくところ。
●ロングショットで二人で話してる真ん中に向かってズームしていき画面から二人の顔が切れると、二人が前屈みになって再び画面に入ってくる。
そんな所がお気に入り。
しかしこの映画、最初に上映した時はボカシだらけだったんだろうな。DVDのそれはまったくボカシなし。ポコチンもマンコ(正確にはケであるが)さらし放題。こういう映画にボカシってのは野暮の骨頂だね。


またまた先週後半から風邪をひいた。39度の熱と吐き気。そんな状態だとDVDどころか本も音楽も聴く気にならなかった。
そんな状態なので、TVでやってた映画を久しぶりに観た。
以下その感想。

『少林サッカー』これ馬鹿にしてたけど面白い。バカ映画ではあるけど映画の中で嘘はついていないと思う。この手のものは何でもアリだと思われがちだが、作り手が映画の中での嘘の範囲を厳密に決めなければストーリーが破綻するものなのである。つまり観るに値しないほどのバカ映画になってしまうということだ。
この映画では物質的な貧しさの象徴を靴で表現している。カメラがうまい具合にローアングルになって道行く人の色んな足下を映しだしていた。これだけでも大したものだと思うけど、更に最終的にビンボくさい靴が世界一リッチな靴に見えるようにもっていってる。
ところで主演女優のオネェちゃんが途中化粧して出てくるが、アレはマジなのか?ギャグなのか?イマイチわからんかったよ、おぢさんは(笑)
DVD、欲しくなった(笑)

『鉄道員』これもオモシロかった。
学生時代に元役者から大竹しのぶの演技のスゴサを聞いたのを思い出した。高倉健を前に子供が出来た嬉しさと、その不器用な(笑)旦那に十分甘えさせてもらえない切なさで悲しくなっていくまでの表情の変化は絶品だと思う。
広末も良かったし、意外や志村けんもよかったー。
一番演技へたっぴなのは、やっぱ健さんかな(笑)でも演技力であの存在感はだせんよなー。
by 16mm | 2005-01-12 23:47 | 映画・DVDの感想など。 | Comments(5)