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『葛城事件』『沈黙-サイレンス-』『スノーデン』

先週は寒かった。
先週の火曜日の自宅の布団の中での足の先の冷たさは久々に苦痛であった。
会社も結構な寒さで体調を崩しかける。
会社の空調は人間の為ではなくPCを冷やすためのものだからいたしかたなし(笑)。
足の先にホカロンを貼ってやり過ごした。


先週土曜日、イレギュラーな事態の為、歯の治療に行く。
ツメモノの歯をつけていた土台である歯の根っこが割れちゃってグラグラと揺れちゃってた。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史がやってきて
「先生、麻酔なしで治療しちゃいましょう」
などととんでもないことを進言してくれる(笑)。
先生は常識的な人なので適量の麻酔を打って治療してくれた(笑)。
マメに歯のメンテをしているわけだが、今後どんどん自分の歯が減って行くんだろうな。
しかしこの歯科医院の今回のようなイレギュラーを見事に対応してくれるのには頭が下がる思いである。


『誰も信じなくていい… でもボクたちは見た!!』
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AmazonでKindle版購入。
最近ハマっている流水りんこの本。
所謂オカルト体験をした読者の投稿を漫画にしたもの。
おそらく流水自身はオカルトを信じてはいまい。
が、投稿してきた読者のことは間違い無く信じているようなところが好感が持てる。
うまく言えんがこの世ではないナニかというものを意識する。
それは"死"というものに対する意識の置き方というか。
オイラは非常によくわかるんだな。
やはり同世代なんだなと思う。
目に見えないものは信じないという理屈はあるので、霊感がなければ幽霊もオバケも見えないので信じられないという気持ちもわかる。
「霊が」とか「UFOが」と言う人間を胡散臭い詐欺師と思う気持ちもわかる。
ただこういう人間は全世界にいるので、では全世界のそう言っている人間が皆詐欺師であるのか?という疑問もでてくる。
そもそも目に見えないものは信じないといことで言えば、磁力だって電力だって重力だって目には見えないもんだからね。


『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』
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AmazonでKindle版購入。
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田中圭一も鬱で苦しんでいたとは。
鬱というものがどういうものでどう対処したかという体験談が載っている。
この本ばかりでなく多くの本で言われている事だが、鬱になる人はだいたい自己評価が低い傾向にあるので、このあたりは状況証拠的に間違いなさそうなので発症の原因の一つだと言っていいと思う。
とにかくなんだかわからないが自分がおかしくなっているような人にこの手の本が目につくことを願わずにはいられない。
なんだかわからない、というのが一番タチが悪いということをオイラは身をもって知っているから。
つーか鬱というものがどういうものかということを発症の前から知識として知っていれば早期に治療に臨めるし、原因不明というものに対する不安も解消される筈だ。
オイラなどは本作のような体験談と対処法を知る事に意義を感じている。


『ネオ寄生獣』
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AmazonでKindle版購入。
『寄生獣』を原作者以外の漫画家達がカバーした作品で編まれたもの。
それぞれの作家がそれぞれのタッチで描く『寄生獣』の世界は全部楽しめた。
そういう意味では『寄生獣』を面白いと思った人なら楽しめるようになっていると思う。
驚きなのは萩尾望都。
言わずと知れた巨匠。
オイラは少女漫画が読めない人間であるが、多くの人が言うように誰もが認める巨匠。
その巨匠がずっと後輩であるはずの漫画家の作品を翻案して見せる余裕と、巨匠をもカバー作品を描かせてしまう『寄生獣』という作品の持つ力に感じ入った。
萩尾望都のカバー作品がまたスゲエすげえ。
オイラは萩尾の作品を読んだだけでも満足できた一冊であった。


『タカコさん 2巻』
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AmazonでKindle版購入。
表紙絵よりも
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この中表紙のひまわりを抱えたタカコさんの画の方が好きだなあ。
一話8ページの体裁で、読者を驚かすような展開はまったくない(笑)。
まあその取り立てて事件が起きない物語で読み手を引きつける本作というものに驚きを感じるんだが(笑)。
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タカコさん(左)のキャラクターの造形が他のキャラクターに比べて明らかなデフォルメされたデザインになっていて、その感じが何気ない日常生活を描いていながら足が浮いたような不思議な気分になるんだと思う。


『池袋レインボー劇場 2』
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AmazonでKindle版購入。
迂闊であった(笑)。
本作って昨年の10月下旬に出ていたのか。
買いそびれていた。
本作、内容もさることながらオイラにとっては
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馴染み深い池袋の風景の描写で心を持って行かれている。
上の画の場所もよく知っていて、ここにストリップ劇場などなく、その昔、たしかイメクラかなんかがあった筈ではなかったか。
更に言えばこの近くに一蘭がありこの建物の対面にソープランドがあるんだよな。
えりちん の漫画なので非常に深く楽しめることができる。


『TRIBUTE TO OTOMO』
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Amazonで書籍購入。
判型も大きい上に紙質もいい。
値段もかなり良かったが(笑)。
大友克洋をリスペクトした世界中の漫画家やイラストレーターが渾身で描いたイラストで編まれている。
寡聞にして名前も知らないクリエイターも多かったが、どれもこれもが素晴らしい画で、一つとしてくだらない画がない。
今更ながら大友克洋の影響力というものを実感した。
大友の画を見て漫画家になった者やなれなかったオイラのような者も含めて、決して努力だけでは辿り着けない高み見せられた時の衝撃というものは今でも覚えている。
おそらくこの本に参加した人間は全てそうであろう。
本末転倒な話であるが、この本に描かれている画の多くがオリジナルの大友よりも魅力的だったりするんだな(笑)。
なんせこのカバーイラスト、てっきりトリビュートに参加したクリエイターの作品だと思ったら大友本人の画だと(笑)。
この画さあ、まったくリッチな感じがしないんだが(笑)。
はっきり言って手抜きの画だよな(笑)。
そういうわけでカバーイラストだけはガッカリした(笑)。


『PEN-VISE』
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ずっと気になっていて欲しかったPEN-VISEが手に入った。
16200円。
これは何かというとほぼメーカーを問わずにボールペンのリフィルが使えるペン軸だと思っていただきたい。
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こんな感じでメタル材質で手にも馴染みやすい重さと形。
どのメーカーのリフィルが使えるかは制作元のHPを見て確認していただきたい。
オイラはlumyとエナージェルを試してそのどちらも問題なく使えた。
上の画像はエナージェルをハメたところである。
オイラはその後
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エナージェル フィログラフィも手に入れて色分けとペン先のサイズで使い分けようかと思っている。
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この革のケースも発売されたら購入予定。


『葛城事件』
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DVDレンタルで視聴。
「俺が一体、何をした」
「オマエはドコの新興宗教だ」
いや〜、なんつーか、セリフの一つ一つが五臓六腑に染み渡るっちゅうか(笑)。
やはり無理をしてでも昨年観ておくべき映画であった。
ライムスター宇多丸の昨年度のシネマランキングでも本作は第二位だったのだ。
オイラも昨年観てたらベスト3には入れていたであろう。
とにかく、”ズン”とした重さのあるハンマーでぶん殴られたような衝撃だった。
特にオイラにとってはクライマックスの件が本当に衝撃的だったのだ。
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本作はある家族の物語。
時代遅れの父権を誇示して理屈ばかりの大言壮語の父親。
子供との関係に波風を立てないようにしつつ料理もまともにせずにいつもコンビニの弁当で家族の食事を済ませている社会性のない母親。
気が弱く主張をすることが苦手な長男。
ニートの次男。
ちょっと特殊な家族だと言えば言えるんだが、オイラからするともっとポンコツな家族なんてこの世にいっぱいあるし、子育てをネグレストするような親がいるなかで葛城家はまがいなりにも子供に関心を寄せて育てて来た。
このちょっと特殊であるも普通の範疇に入るであろう家族四人の物語。
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予告編にもあることだが葛城家の次男が通り魔的な無差別殺人を犯して死刑判決を受ける。
最初この次男の事件を切っ掛けに葛城家が壊れていくのかと思っていたら、そうではなかった。
次男の事件が起きる前、長男はリストラされたことを誰にも打ち明けられずに自殺する。
どこかポンコツ気味だった母親が長男の自殺で更におかしくなって心を病んでいく。
父親も開き直ったように以前にも増して横柄で傲慢になっていく。
この家族は次男の事件が起きるずっと以前に家族の体裁を整えていくどこかの過程で取り返しのつかないものになっていたのだ。
そこに次男の事件。
しかし、本作はどうしてこの家族が地獄のように壊れてしまったかという原因については描いていない。
たとえば父親の家族といえども冷蔵庫に入っている牛乳パックをコップに注ぐではなくパックから直に飲むという無神経さは明らかに次男に影響を及ぼしているし、母親が料理をしないことやゴミの分別に頓着しない社会性のなさも葛城家のポンコツさの要因の一部ではある。
ただそれらの事が家族を奈落に突き落とすような決定的な要因かといえば、前述したようにもっとひどい家庭に生まれてまっとうに生きている人だってたくさんいる。
身内の無神経さという部分ではオイラにももちろん覚えはある。
本作の後半で葛城家が家を建て庭に樹を植え、まだ幼児であった二人の子供に父親も母親も素直な愛情を注いでいる回想シーンが挿入される。
その頃の父親の言葉にも強く優しい雰囲気があった。
それなのになぜこの家族は地獄に落ちてしまったんだろう。
両親の資質の問題だというのは前述したとおり結果論でしかない。
というか、理由が特定できて描くことなんて不可能なのだ。
牛乳パックから直に飲む父親だから、とか、料理をしない母親だから、とか理由のひとつではあるかもしれないが、決定的な要因とは思えない。
本作はこの葛城家の酷さというものをただただリアルに描いている。
リストラされた長男が公園で時間を潰す描写。
電話が鳴ってもシカとする母親の描写。
観た人間が「こういうことってあるよな」と納得したり身につまされたりするリアルさが見事に演出されていた。
そういう意味ではこの家族についてオイラは理解することができたし、感情移入もできた。
オイラ自身が本作で描かれたような酷い人間になる可能性を自覚しているということではある。
誰にでも起こり、誰にでもありそうな感情であるならば特別なものではない。
特別なものであれば一般的な普通と比較することで原因はつきとめられよう。
オイラにはこの葛城家が特別おかしな家族とは思えなかったのだ。
で、それだけだとある家族に起こった酷い話という部分で終わってしまうのだが、本作ではオイラばかりか、おそらく大部分の人が感情移入ができない人物が描かれる。
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死刑制度反対を訴える女。
その女が死刑判決を受けた次男と獄中結婚をするわけ。
「死刑囚の妻になるなんてのは正気の沙汰ではないと思うが」
劇中、ほぼ唯一と言っていいぐらいまともな正論をその女に吐く父親(笑)。
その女、死刑制度のについての持論を述べまくるんだが、まあオイラには納得もできないし共感もできない理屈ではあるわけ。
それでも身内として接見するその女との交流で次男が妙に生き生きとしてくるんだよね。
次男は葛城家にいたときの萎縮した感じはなく、非常に饒舌に感情をあらわにしていた。
なのでそれを観ていてオイラはこの次男の妻の誠意というか気持ちのまっすぐさ、というものに感じ入ったりもできた。
完全にとは言わないが、こういう次男の妻みたいな人間を理解することができそうだなという感触も得られた。
が。
クライマックスでそのオイラの感触が幻想だと言うことを思い知らされることになる。
父親が次男の妻を押し倒そうとして失敗し、悪びれず真剣な問いかけをするのだ。
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「今度はオレの家族になってくれないか オレが三人人殺したら したら おまえはオレと結婚してくれるのか?」
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「ふざけないでよ!!!!! あなた それでも人間ですか!!!」
このくだりがオイラにとって本当に強烈だったのだ。
たしかに父親の行為は「ふざけないでよ」ではあるが、見ず知らずの死刑囚の次男の妻になれるのに、その父親が犯罪を犯した時に家族になれないということを強烈に否定する理由があるわけないではないか。
なぜ女は父親と家族になることを否定するのか?
そもそも死刑囚は何百人といる筈でその誰ともこの女は接点を持っていない筈で。
なぜその中から葛城家の次男を選んだのか?
死刑制度廃止云々の婚姻なら他の受刑者と婚姻を結ぶ可能性があってもいい筈で、ましてや次男の父親と家族になるのにどんな不都合があるのか。
このやりとりでこの女の欺瞞が強烈に暴かれたと思う。
死刑制度に反対するという一点で家族を捨てて、それまでまったく接点のなかった男と婚姻をするというのはやっぱり一般的な考えとしては成り立たないのではないか。
次男とその女の間に婚姻をするという前提であるはずの恋愛感情というものが完璧にスポイルされている。
次男にとって女はまったくの見ず知らずであり、女にとっての次男は社会を揺るがした殺人者であり犯罪者であり、そして唯一女にとっての引っかかりである死刑囚だ。
接見時、次男が女の下の名前で呼んだ時の女の戸惑いは、明らかに女に婚姻という意識がなく彼女が信じる社会正義のための方便でしかなかったからだ。
つまり、次男と本気で恋愛をしたいとか、もっと突っ込んで言えばセックスがしたいなどとは露ほども思っていないのだ。
家族すべてを失った父親が女を犯そうとし、自分が殺人を犯したら、次男の時にそうであったように自分と家族になってくれるかとの問いかけを全力で一蹴する女。
自分の思想を通すためだけに行った方便に復讐されたようなラストの展開は本当に溜飲がさがった。
実際の事件でも死刑囚と獄中結婚する女性というのはいる。
しかし彼女たちは死刑になるようなことをした男を本当に愛せるのだろうか?
おそらく実際に一緒に生活をすることがないどころか、夫が妻である自分に触れることすらできないからこそ安心して婚姻を結んだんではないか?
それこそ自分の死刑反対の思想に殉じるのであれば父親が殺人を犯し死刑囚になった時に家族になってくれとの希望はかなえることはできるであろう。
女は最後の最後で自分がしていることの矛盾に気がついたのではないか。
死刑囚というくくりではなく、殺人を犯すような人間を愛することはできない。
自分が如何に死刑囚になった原因を考えずにいたということを突きつけられた。
獄中結婚って女の受刑者と結婚しようとする男はいないというところも色々考えるところだと思う。
そういう意味ではこのラストの顛末は自分がなんとなくモヤモヤしていた思いにひとつの回答を示してくれたようである。
大傑作である。


『沈黙-サイレンス-』
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先々週土曜日、109シネマズ菖蒲。
まず本作を制作し完成させたマーティン・スコセッシの.....なんだろう?根性、粘り強さ、胆力?
神憑り的な才能?
スコセッシにとっては異国であり異文化である日本を舞台にした時代劇を日本人のオイラが観ても違和感のない映像で仕上げたということの驚異。
外国人が日本の時代劇を完璧に作っちゃった。
今まで"日本"をテーマや舞台に据えて描いた外国映画の映像、プロダクションデザイン、いわゆる美術は大体において日本人のオイラが観るとちょっと半笑いになったりするようなものだった。
ものすご~く似てはいるけど、違うよな、っていうね。
これまで様々に日本以外の外国の映画で"日本"が描かれてはきたが、バジェットの大きい筈のハリウッド大作映画でさえ日本人が観て納得するようなプロダクションデザインにはなっていなかったのだ。
オイラで言えばCGで日本家屋を作ろうとした時、日本家屋の構造を理解するところから始めなければならない。
日本人がパッと見で日本家屋だということを認識できても、それを作るとなると通常見過ごされがちな細部まで知って作らないと、所謂"リアリティ"とか"らしさ"がでないのだ。
オイラなどそれでも調べきれずに間違うことがある。
そんなだから、如何に外国の一流のプロダクションデザイナーといえども、異国であり異文化を舞台にした美術を作り上げることは不可能なのかもしれないなと思っていたのだ。
言ってみれば、日本人がアメリカのカウボーイの役をやったら体格はもとよりその立ち振る舞いで本家のアメリカ人からは違和感を覚えられるのと同じ。
が。
本作における日本の家屋などのプロダクションデザインに違和感を覚えたことは、ハッきり言って皆無だった。
そりゃ、美術に詳しい人が観たらおかしいと思うところもあるんだろうけど。
オイラの目からは日本人が作った時代劇だと言っても問題ないばかりか、むしろ日本の時代劇の製作よりもあきらかに無茶苦茶リッチに作ってあると関心するぐらい。
本作を観て映画におけるプロダクションデザインの重要性を再認識したよ。
プロダクションデザインってのは映画の世界観をデザインすることだから、そこに違和感があると映画自体の表現しようとしているリアリティを損なうことになる。
映画ってのは基本絵空事だから、その絵空事にリアリティを与えたい場合、描写されたプロダクションデザインである世界観が観客に嘘だと見抜かれた瞬間に物語に持たせようとした現実感は絵空事になり、映画への没入を著しく損なうのである。
日本を拙い漫画絵や写りの良くない写真でしか知らないような外国人であれば"なんちゃって"なデザインでお茶を濁したところで問題はない。
実際に多くの映画がそうやって作られているし、相手が日本人でなければ"なんちゃって"の部分は気がつかないから。
しかし、監督であるマーティン・スコセッシは本作の製作の全般において、日本人が観てもリアリティがあるものをと徹底的に拘ったに違いない。
百姓の貧しい家。
大名の畳の部屋。
外国人がやりがちな"オリエンタル"というひとくくりで統一感のないデザインではない。
本作で映像化されたのは紛れもない"日本"だった。
実際のロケは台湾で行われたようだが、日本への"見立て"が完璧だと思う。
如何に日本映画に対して愛着を持っているスコセッシといえども、多くの言葉の通じない日本人俳優を多数演出し、慣れない気候の地で御歳74歳の監督が映画を作るということの困難さを思うと本当に頭が下がる思いだ。
そしてスコセッシの真摯さにも。
本作はキリスト教の映画である。
絶対神としてあるキリスト教がなぜ日本に根付かないのか?
これはキリスト教においては重大な問題で、絶対神が根付かない場所が地球上に存在してはいけないとわけ。
そんな場所があったら"絶対"はねーぞと認めなくてはならんからね(笑)。
スコセッシはおそらくこの<根付かない>問題を信仰上の受難と解釈しつつも、相対主義と寛容性で他文化を理解しようとしていると思う。
象徴的に描かれているのは"湿度"だと思う。
本作の冒頭とラストで虫の鳴き声が入る。
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ポルトガルの除湿したような石の世界にはない、自然の湿度が多くある世界。
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踏み込めば足がめり込むような土と湿気の日本。
"沼地"という言葉がキリスト教を根付かせない日本の風土を表している。
更に言えば風土の違いで形成される人間の思考というものは単一ではない。
考えてみればスコセッシの多くの作品はキリスト教的なる要素と暴力という要素を関連づけていると思われる。
世界からなぜ戦争が無くならないのか?
全世界がキリスト教を信じれば暴力の血にまみれる事はないのではないか?
ではキリスト教を信じない国家や人種は邪教であるのか?
キリスト教以外の宗教は信じるに値しないものであるのか?
スコセッシは長い年月をかけて世界から暴力が無くならないのは、キリスト教を信じない人間がいるからではなく、キリスト教徒が他文化の宗教の存在を容認しないからではないかと思うに至ったんではないかね。
本作を観て本当にスコセッシの日本文化への寛容さと真摯さというものを感じる。
なんか、こんな人がアメリカにいるってだけで希望が持てる気がする昨今だね。
なんつーか、トランプが大統領になってもオイラたちにはマーティン・スコセッシがいるっちゅうね。
『タクシードライバー』や『グッドフェローズ』のスコセッシを期待しすぎると肩透かしを食らう本作だけど、それでも本作にはエンターティンメントとしてのヴァイオレンスがあるので、系譜としてはブレてはいないと思う。
Blu-rayが出るまでに原作小説を読みたいと思っている。
良い映画でありました。


『スノーデン』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
つくづく思ったのは
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ジョゼフ・ゴードン=レヴィットって誰にでも似せられるのな(笑)。
本物の
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エドワード・スノーデン。
で、本作のジョゼフ・ゴードン=レヴィットが扮したスノーデンが
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コレだもんな。
実在の人物を演じる時に演じる役者が似てなくてはいけないという事はないにしても、似てればそれだけで説得力があるという事はいうまでもない。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット自体がスノーデンに無茶苦茶似ているとは思わんが、雰囲気を作るのがうまいのかもしれんな。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィットって以前『LOOPER/ルーパー』って映画で絶対似るはずがない
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ブルース・ウィリスに
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デコの若干の禿げ上がりぐらいだけで(笑)同一人物であると観てる者たちを強引に説得してしまったから(笑)。
『ザ・ウォーク』といい、この役者は実在の人物を演じることが割と多いような気がするね。
まあオイラも好きな役者ではあります。
で、本作のエドワード・スノーデンについてはオイラは亡命したアメリカ人である、ぐらいの知識しかなかった。
それでも本作はアメリカのNSAやCIAによる諜報活動がテロ対策などではなく、アメリカの覇権の為であるのが第一義であったということを分かりやすくドラマチックに描いている。
そういう意味ではエンターテインメント作品としては面白く観れた。
監督のオリバー・ストーンはの物語の盛り上げ方の上手さはある。
オリバー・ストーンってつくづく物語の作り方が変わってないね。
愛国主義者の主人公が国家の悪辣さに気付いていくというね。
それは『プラトーン』もそうだし、オリバー・ストーン自身がそうなんだろうね。
ただね、本作って残念なことにリアリティを感じられなかったんだよ。
これはまあヴィジュアル的な部分で。
内容が内容なだけに"web"とか"CYBER "なものに引っ掛けて、冒頭に"GHOST IN THE SHELL"がセリフのネタとして出てくる。
オリバー・ストーンは本作をちょっとしたSF映画的な側面を出そうとしていたように感じたのだが、如何せん、本人がどうもSFにリテラシーが少ないようで、いまいち中途半端なんだよな。
劇中、エドワード・スノーデンが実際に日本の横田基地にいた事実があるらしいんだけど、そこに出てくる日本のマンションがまったくリアリティのないものでね(笑)。
なんか高級マンションの設定らしいが、オイラには"おかしなマンション"にしか見えん(笑)。
マーティン・スコセッシが徹底したこだわりの日本を作ったのにねえ(笑)。
『沈黙-サイレンス-』の後だと良い加減な日本の描写はそれだけで没入感を欠くなあ。
オリバー・ストーンは物語の人でヴィジュアルで語ることにあまり頓着しないのかもしれんな。
まあ、エンターティンメント作としては楽しめましたよ。
それ以上でもそれ以下でもない。
映画のヴィジュアルに説得力とリアリティが感じられなかったので本作に内包しているであろう世界情勢に対する逼迫感というものが希薄に感じられた。


今週末は歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-01-29 22:10 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

『漫画アクション 2017年1/17号』『1・2の三四郎2』『座敷女』『金魚妻』『彼女とカメラと彼女の季節(1)』『いつかモテるかな 1』『壬生義士伝 6』『田中圭一の「ペンと箸」』

先週土曜日、心療内科。
担当医に経過報告。
特に問題なく過ごせたが、今後花粉症の季節が本格化した時が不安な旨を伝える。


先週土曜日、歯のメンテナンス。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石を取ってもらう。
メンテ&治療後に先生から
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アクション・カム用のジンバルをお借りする。
毎度のことながら自分の私物を見境なく貸してくれる太っ腹さに、頭を地面に打ちつけるがごとく下がりまくりのオイラである(笑)。
アクション・カム用のジンバルなのでオイラの私物のα7rは付けられないが、映画で言うところのスティディ・カムのような撮影ができるのは相当に楽しい。
先生によると今後の動画撮影はドローンとの連携になるだろうとのこと。
しかし、オイラもそうだが、先生も今のドローンのバッテリーのもちなどを考えるとドローンで自由に撮影というのは現状考えられないという判断ではある。


本日日曜日、スーパー銭湯に寝湯、ストレッチ、日光浴、炭酸浴
寒い所為か露天にあまり人がいないので、今日は比較的のびのびとした。


ああ、なんということだ(笑)。
"Adobe Flash CS4"の挙動が遅いもんだから、OSのバージョンを下げようと"TimeMachine"で昨年の6月ぐらいのものに復元したら、奥さん、これってOSだけでなくファイル全部が復元されちゃうんですね(笑)。
それだと不都合なことが多すぎるので今年のデータに復元しなおしました。
したらですね、"Adobe Flash CS4"と"Adobe Dreamweaver CS4"が
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(Error 150:30)というエラーが出て起動せず。
結構必死になって(笑)ネットをウロウロしてたら解決策を見つけてとりあえずそれぞれのCS4バージョンが立ち上がるようになったと。
で、このエラーが出て起動しなかった時にそろそろCS4バージョンに見切りをつけようかと思ったですよ。
Adobe Creative Cloud‎に毎月5000円ぐらい払っておきながら使ってるのがPhotoshopだけだったとう(笑)状態だったので。
したらですよ、いま"Adobe Flash"ってないんですよ奥さん(笑)。
びっくりですよ(笑)。
今は"Adobe Animate CC 2017"っていうのが"Adobe Flash"の後継なんだと。
今更ですが知りませんでした(笑)。
更に驚きなのがこの"Adobe Animate CC 2017"で使用されるスクリプトが"ActionScript3.0"になっておるのですよ。
これまで使っていた"Adobe Flash CS4""ActionScript2.0"で多少ほんのちょっと努力すればなんちゃってなものがオイラにもできたんですわ。
"Adobe Animate CC 2017""ActionScript3.0"しか動かないらしく、さらにスクリプトの書き方に"ActionScript2.0"との互換性がまったくないので"ActionScript3.0""ActionScript2.0"を混在することもできない。
"Adobe Animate CC 2017"は現状の"Adobe Flash CS4"よりも挙動が安定しているようなので移行した方がいいんだが、ちょっと新たに"ActionScript3.0"を勉強してってのがネックになっている。
もともとプログラムの知識があるわけではないからね。
ボチボチ画像のwebでの展示を変えざるを得ない時期に来ているのかなあ。


『漫画アクション 2017年1/17号』
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AmazonでKindle版購入。
『この世界の片隅に』における片渕須直と町山智浩の対談の2回目。
町山が関わってる対談ならつまらない筈はない。
更に別に柳下毅一郎のコラムもありなかなか。


『1・2の三四郎2』全6巻
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AmazonでKindle版購入。
本作自体は最近の作品ではないが、作者の小林まことは本当にすぐれた漫画家だと思う。
八百長だのなんだの言われているプロレスを非常に肯定的に定義して読者に提示している。
オイラもこれを読んでプロレスというものがわかった気になったから。
プロレスは技をかけるのが主眼ではなく、如何に相手の技を受けて耐え続けられるか、という風に考えると非常に腑に落ちた。
相手の技を受け止める為に厳しい訓練をしている。
優れた技が勝敗を決するのではなく、優れた技を如何に凌いで耐え続けられるか。
凌いで耐えた人間が勝つんだと思う。
それがプロレスラーなんだと思う。
一時期"みちのくプロレス"や"FMW"の試合も見に行ったオイラだが今では関心の外。
それでもプロレスは肯定的に思っている。


『座敷女』
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AmazonでKindle版購入。
10年ぐらい前に読んで、思い出したように再読したくなって購入。
雑誌掲載時にストーカーという言葉があったかどうかわからんが、一方的な強い執着をテーマにホラーを描くというのは珍しくはない。
が、"ストーカー"という現代的でだれにでも起こり得る現実的な恐怖をベースにすることでホラーにリアリティを与えている。
現実離れしたような描写があっても、ベースの恐怖にリアリティがあれば成立するという好例だと思う。


『金魚妻』
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AmazonでKindle版購入。
抜群の画の上手さとエロさ。
1話完結で女性の肉欲を描いていく。
『先生ごめんなさい 』はどうなったんだろうか?(笑)。


『彼女とカメラと彼女の季節(1)』
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AmazonでKindle版購入。
"カメラと女の子"というのがオイラのツボかな?などと思って一巻だけ購入したのだが、イマイチこの作品の世界観に入っていけず。
続巻を読むかどうか微妙に揺れてる状態である(笑)。


『いつかモテるかな 1』
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AmazonでKindle版購入。
女性が男の服装など(センスや清潔か不潔かを含めて)に敏感なのは、女性が比較的男よりも化粧などをして世間に対する見てくれを良くするための努力を続けているからだ。
だから服装がだらしなかったりする男が許せない、というのもわかるよな。
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で、いまだに↑オイラもこんな態度でいるわけなので、コリャ結婚どころか彼女もできねーわな(笑)。
つまり
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現状のオイラは↑こ〜ゆ〜ことであり(笑)。
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↑こ〜ゆ〜ことなのであった(笑)。


『壬生義士伝 6』
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AmazonでKindle版購入。
待望の新刊。
これまでも楽しんで既刊を読んで来たが本巻は更に面白い。
それは本巻の目玉に坂本龍馬暗殺についてのテーマを据えているから。
坂本龍馬の暗殺については諸説ある。
おそらく現状一番リアリティのある描写を提示したのは言うまでもなく司馬遼太郎の『竜馬がゆく』の暗殺の件だろうと思われる。
実際"龍馬モノ"をテーマにした他の小説や漫画や映画なども司馬の暗殺の件をベースにしていることが多い。
しかし、本作で描かれる龍馬暗殺は非常にフレッシュな説を提示していた。
いや、オイラが知らないだけでこの作品で描かれる暗殺説はすでに語られてていることなのかもしれんが。
本作で描かれる龍馬暗殺の理屈を巧妙に考えたのは原作者の浅田次郎だが、コミカライズにおいての作画担当のながやす巧の描写の上手さと秀逸さが浅田の説に説得力を持たせているのは言うまでもない。
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ながやす巧の描く龍馬がすごくいい顔で描かれているんだよね。
ただ非常に説得力のある説と描写を提示しているけど、それでも穴はあって、なぜ生き残っていた中岡慎太郎は暗殺者の名前を言わなかったのか?とか、中岡慎太郎はかなりズタボロになるまで切りつけられていいたはずなんだが、という部分の疑問は残る。
それでも司馬遼太郎の思い描いた暗殺の描写に匹敵するほどの説得力はあったと思っている。


『田中圭一の「ペンと箸」』
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AmazonでKindle版購入。
著名な漫画家達の子女子息達が彼らの親との印象に残る食事を紹介しつつ、それぞれの親である漫画家達のエピソードを語って行く。
著者である田中圭一といえば
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手塚治虫のタッチを完璧にトレースして手塚が描かなかったようなエロいのとかを描いたりしていた、ぐらいしか知らなかったのだが、本作に登場する多数の漫画家のタッチをその都度トレースして作品にしている。
アニメーターを除けば、タッチを自在に変える漫画家なんてそうそういない。
それだけでもすごいことだよな。
トレースした作家のタッチどころか雰囲気まで似せて自分の作品にしてるんだから。
西原理恵子、ちばてつや、赤塚不二夫、諸星大二郎、江口寿史、かわぐちかいじ、etc......。
それぞれの漫画家達の興味深いエピソードも楽しく読めた。


『月刊日本カメラ 2017年2月号 』
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書店で書籍購入。
最近あまりこの手のカメラ雑誌を買わなくなっていたのだが、それでも一冊に自分が興味のある複数の特集が組まれていると買ってしまう。
本書でモノクロ写真関係の特集と標準レンズ50本撮り比べというものに興味を持った。
"現代の名玉を探せ!標準単焦点レンズ現行50本撮りくらべ"
とか書いてあったからさ、てっきり
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オイラの持ってる、まだ借金があるけど(笑)、絶対に世界最強の一つだと思っている
Leica Noctilux-M 50mm f/0.95 ASPH Lens
が、当然その50本に入っていると思うじゃん(笑)。
それが入ってねーでやんの(笑)。
いや、その特集にエントリーされてるレンズだっていいレンズばかりだとは思うけど、世界最強の0.95を外すなんてことはないんじゃねーの。
それともあれかい、貧乏人のアマチュアのオイラが持ってるこの150万のレンズを選者のプロカメラマンは使ったことがない、持っていないということかえ(笑)。
持っていない、使ったことなかったら、そりゃ選ぶことはできんわな(笑)。
サンダー平山がいたらこんなこんな画竜点睛を欠くようなことはしなかったろうな(笑)。
残念也。


カメラ雑誌でいえば『フォトテクニックデジタル』を電書にしてほしいと思っている。
『〜デジタル』と表記していながら電書にならない(笑)。
この雑誌は女性を写した写真が多いのでオイラ好みなのだ。
電書になれば毎月買ってバックナンバーも揃えるんだがなあ。


『葛城事件』『沈黙-サイレンス-』の感想を書こうと思いましたが、来週に持ち越します。
どちらも傑作でした。

by 16mm | 2017-01-22 21:34 | | Comments(2)

『メガゾーン23 PARTII 秘密く・だ・さ・い』『本能寺ホテル』『マッドマックス フューリー・ロード ブラック&クロームエディション』

本日日曜日、スーパー銭湯。
寝湯、ストレッチ、赤外線サウナ。
本日は寒風が今までにないぐらい冷たくて、露天の寝湯はキツくて早々に退散(笑)。
今までなら湯から露出している足の先だったら腹のてっぺん(笑)だったりもしばらくしたら寒さを感じなかったのに。
なので本日は日光浴もなしである。


『昭和のこども~こんな親でも子は育つ!~ 全六巻 』
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AmazonでKindle版購入。
作者の流水りんこは1962年生まれ。
オイラは1967年生まれ。
5年の開きがあるわけだがほぼ同世代と言っていいと思う。
本作は作者の流水りんこの幼少期や高校生、大学生、や社会に出てからを行きつ戻りつしつつ描かれた記憶の中の"昭和"という時代を描いたものだ。
非常に面白く読めた。
が。
本作を読んでいると、作者の幼少期の雰囲気についてまわる死の香り。
虫を蹴散らしたりはオイラの幼少期もやったし(オイラはビビリなのでトンボや蝶々の羽をむしったりはしなかったがw)、打ち捨てられた防空壕があり、放棄された社宅の団地が立ち並んでいた。
今の子供、というかオイラ以降の人間が幼少期の風景をどう記憶しているのかは知らないが、オイラは記憶の全ての風景が灰色。
いや、"悲惨な"という意味での灰色ではなく、記憶の風景に色がついていないんだな。
まあこれはひとそれぞれだろうけど。
オイラからすると作者の流水りんこの幼少期の死の香りに比べれば、オイラの幼少期は多少は和らいだものだなとは思ってるんだが、やはり五十歩百歩なのであろう。
行っちゃいけない、入っちゃいけない場所で、銀玉鉄砲で撃ち合いに興じていたオイラ。
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上の画のようなセリフを読めば「ああ、やはりオイラと同世代だ」と思う。
東西冷戦で全世界全面核戦争の予感をなんとなく感じつつも自分の周りでそんなことは起きるまい、などと意味不明に呑気に生きていた。
それよりも日本が軍事国家になって徴兵されたらどうしよう、という方を恐れていたような気がする。
バブルが弾けても生活の質が変わったとは思えなかったオイラ。
まあつまり、バブルの時もおぢさんは風呂なしの4畳半にいたわけよ(笑)。
作者も言っていたが、この漫画の中に出てくる用語が理解できない世代もいるだろう。
「東ドイツってなに?」
って、それが辞書や百科事典のなかの世界の世代もいるというのが現実となり、オイラなどはそれを聞いて
「歳とったなあ」
と思う次第である(笑)。


『満員電車は観光地!? ~世界が驚く日本の「日常」~ 』
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AmazonでKindle版購入。
日本人と日独ハーフの作者たちによるカルチャーギャップの話を面白おかしく描いている。
カルチャーギャップのあるところで生活しなければならんというのはオイラの年代だと気を使い続けなきゃならんと思って億劫だが、雑学の範疇でなら楽しめるものだ。
だいぶ日本びいきっぽく描かれているが、この作者たちのユニットなら日本ディスのネタも読んでみたいなと思う。
まあドイツ人はブラックジョークがキツいらしいから、日本人に耐えられるかどうかわからんが(笑)。


『「小顔」ってニホンではホメ言葉なんだ!? ~ドイツ人が驚く日本の「日常」~ 』
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AmazonでKindle版購入。
流水りんこづいている昨今である。
前述した『満員電車は観光地!? ~世界が驚く日本の「日常」~ 』のユニットの第二弾。
知り合いの奥さんが無茶苦茶小顔で可愛いと思っていたのだが......それが褒め言葉にならないという衝撃(笑)。
こういう本を読むと本当に世界は広い、日本は狭いと認識させられる(笑)。
二人の作者のユーモアがうまい具合にブレンドされて愉快に読めた。
ちなみに鼻が高くありたいという気持ちも日本人的な感覚で
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故ダイアナ妃も日本人的に言えば鼻筋の通った美人という感覚なんだけど、ドイツでは「美人だけど鼻だけ残念」という見方だったとか。
日本人の女性たちが化粧や整形手術をしてでも小顔にしたいという美の基準は世界標準ではないということらしい(笑)。


『FILM CAMERA STYLE』
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AmazonでKindle版購入。
フィルムカメラは5台ほど防湿庫に眠っているものの全く使っておらず。
売るには愛着が邪魔をする。
これは英語ができないのに昔の
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タイプライターが欲しいなという感覚に近いのかもしれん。
こういうムックに自分が所持しているカメラが紹介されていてウンチクが書かれていると嬉しい気分になる。


『インドな日々 2巻』
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AmazonでKindle版購入。
流水りんこの漫画は全部読むつもりでいたのだが、本書はまだ先に買うつもりだったものの、ボタンを間違えて押してしまい(笑)、しかも2巻目(笑)。
必死にキャンセルボタンを押すも受理されず(笑)。
まあ、いずれ買い集めるつもりだったからいいんだが(笑)。
旅も旅行も全く興味のないオイラだからこそか、こういう旅の話が素直に面白く感じられる。
自分で行きたいとは思わないんだが(笑)。


『メガゾーン23 PARTII 秘密く・だ・さ・い』
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wowowでの録画視聴。
本作は1986年にオリジナル・ビデオ・アニメーションとしてリリースされた。
オイラが本作を観たのも大学に入ってからレンタルビデオで。
当時の"大きなおトモダチ"やオイラの関心も梅津泰臣がデザインした(当時としては)リアル系のキャラクターが動く
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というか(当時としては)エロい描写があったわけ(笑)。
キャラクター的には前作のデザインを全く踏襲しない潔さ。
ただ美樹本晴彦のデザインした
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時祭イブだけは前作を踏襲された。
それで感想なんだが、今から30年前に確かに観たんだが全く印象に残っていいなかった(笑)。
前作の『パート1』は否定的な意味では印象に残ってはいたんだが......。
で、30年ぶりに本作を観たんだが、これはヒドいよ(笑)。
当時はおそらく内容的に受け付けなかったという思いをなんとなく思い出したんだが、改めて観たら作画が酷過ぎる(笑)。
いや、少なくとも初見の時は作画の酷さに気がつかなかったのだ。
『ルパン三世 カリオストロの城』が今観ても作画的なガッカリ感というか残念感がないのに(笑)。
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こんなんとか、
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こんなんとかのように、質感がわからない(笑)当時流行った"二段影・三段影"の表現。
この辺りは紛いなりにも作画監督の手が入ってセル仕上げも綺麗なんだが
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前後の繋がり無視でこんなのっぺりとした画が突如とあらわれたり、
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絶対作画監督がはいってないだろうという(笑)、"キャラクターの統一ってナニ?"ってぐらいにいい加減なモブ(笑)。
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時祭イブに至ってはこれだよ(笑)。
30年前とはいえよくこんな作画で売り物にしたよな(笑)。
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美樹本晴彦のデザインは安彦良和の流れの柔らかなタッチなのに対し、梅津泰臣の劇画タッチのデザインでは統一なんてできるはずもなかったんだな。
作画の質が全く一定していない。
カッコよく見えるところは手を入れるが、そうでないところは徹底的に手を抜いても良しとする。
同一の作品内で作画のレベルの上下動が激しすぎて笑えるわ(笑)。
まともに作画監督が機能してない、お粗末さ。
画もそうなんだが内容もね、まったく共感できなかった。
早い話が不良少年が世界を救う希望だというものでね(笑)。
初見で観た当時のオイラは19歳だったんだが、これをどう観ていたのか覚えていない(笑)。
ただ今現在の薄汚い中年のオイラからすると噴飯ものでさ(笑)。
こんなガキに救われるような世界なら滅びた方がマシだとも思ったよ。
大人は薄汚くて子供はピュアである、なんてまったく根拠のないくだらない理屈。
これを作った制作者たちは今やオイラより歳上だろうけど、いまだに本作の思想を肯定できるんだろうかね?
肯定できるとしたらそれはそれでいいんだが、オイラとは全く違う人間だと思うしかない。
虫唾が走る唾棄すべき作品の思想だとオイラのなかでは決定。
もう二度と観ることもないであろう。


『本能寺ホテル』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
今年最初の劇場鑑賞作。
初日で席が7〜8割は埋まっていたような印象。
ヒットしそうかな。
オイラとしても作品が面白かったので幸先いいな。
ユーモアのある、というかコメディ・タッチのタイムトラベルものである。
まず役者が皆好感が持てるキャスティングだった。
堤真一、綾瀬はるか、濱田岳、風間杜夫、近藤正臣。
堤真一、綾瀬はるかって映画を観る気にさせるキャスティングだと思う。
二人ともシリアスからコメディまで幅広くできる。
なのでジャンルを問わずに面白さを担保しやすいのかもしれんな。
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まあ、なんといいますか(笑)、綾瀬はるかの胸もいいなと観てる間思ったのも事実で(笑)。
普段あまり巨乳に萌えたり惹かれたりすることは少ないのだが、やっぱいいなと思いましたですよ、彼女の胸は(笑)。
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近藤正臣がいいんだよね。
貫禄あるベテランの役者が見せる物腰の柔らかな存在感の凄み。
このぐらいの役者だとやたら迫力だそうと躍起になることが多いと思うんだが、近藤正臣は苦労人の料亭の物腰柔らかで腰の低い人間というのを巧みに演じていた。
すごい役者だと改めて思いましたよ。
その他でいえば馬に乗った合戦シーンやセットとCGを使って作り出した景観の広がりは画的に満足度の高い仕上がりだ。
時代劇の醍醐味というか画的な見せ方も非常によかった。
で、ここまで持ち上げてなんだが苦言を(笑)。
全体的に完成度が高くて面白いんだけど、演出がところどころイマイチなんだよな。
一つに綾瀬はるか演じる繭子が最後に婚約を解消?(解消したのかどうかわからんのだが)してやりたいことを見つけたとして行動するんだが、オイラにはちょっと安直に思えた。
タイムトラベルしたから歴史の教師になろうってところに説得力を感じない。
それと本能寺ホテルの受付の前で綾瀬はるかが風間杜夫と会話している背後のアウトフォーカスで近藤正臣が動いちゃってるんだよ。
この会話のなかで人物が動くとその会話を近藤正臣が退屈して、その内容をまったく信じていないという風に見えてしまう。
この近藤の演技を監督は止めるべきだったと思う。
綾瀬と風間のセリフに真剣さとか真実味を削ぐようなものだと感じた。
それと本当のラストの風間杜夫のシーン。
あれはいらない。
あれは綾瀬はるか演じる繭子の妄想かもしれないという部分を残しておくためにも、繭子以外がタイムトラベルしてはいけないのだ。
特定の個人だけが体験したということでなくてはいけない。
なぜなら、タイムトラベル自体が嘘八百なのにそれが繭子以外にも誰も彼もができてしまっては作品自体がまったくリアリティがなくなってしまう。
その部分が惜しいんだが、まあオイラが気にしすぎなだけかもしれん。
オススメはできる作品である。


『マッドマックス フューリー・ロード ブラック&クロームエディション』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
4DX鑑賞。
表記のタイトルについて、実際の邦画タイトルは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』なのだが、オイラが個人的にこの『怒りのデス・ロード』が気に入らないので、原題をカタカナ読みにした『フューリー・ロード』とした。
悪しからず。
まあ本作について言えば観た人間の9割が少なくとも5億点(笑)をつけるぐらいに評価が定まっているわけで(笑)。
今回のモノクロ・バージョンにしてもカラー版の公開年の頃から噂をされていたのだ。
昨年まったく公開の話がなかったので、やっぱり噂だったか、と諦めたところに今年の初めの本作公開。
「イモ〜タ〜ン」
「V8」
(笑)。
と絶叫はしなかったが心の叫びでシャウトはした(笑)。
で、観た感想だけど、基本内容も知ってるし、Blu-rayで何度も観ているので字幕に煩わされずに純粋に映像に没頭することができたと思う。
言うまでもないがモノクロになって良かったシーンやカットはある。
たしかにあった。
が。
ここんところオイラ、趣味で撮影しているカラー画像を情報量を残しつつモノクロにすることに腐心しているのだ。
参考文献は
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コレ→『モノクロ × Photoshop [陰影が生み出す美と感動] 』
これは良書です。
高い本ではあるけどカラー画像からモノクロを真剣に作ろうと思う人は必読した方がいいと思います。
それはともかく、例えば
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黄色い花にとまっている白いモンシロチョウの画像。
これをPhotoShopでもっともお手軽にやる
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モノクロ画像への変換方法で変換すると
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こんな感じになるわけ。
白い蝶の羽と花びらが同じ調子になっちゃう。
このモノクロ画像だけ見ると蝶の羽と花びらが違う色だとは思えない。
これがカラーをモノクロにした時の情報量の目減りというものなのだ。
この辺りは監督のジョージ・ミラーも本作の予告映像で
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「白黒で見ることによって映像はもっと抽象的になる」
と、肯定的な一方で
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「色の情報が少ないことで分かりづらくなったシーンもある」
と情報量の少なさを認めてもいるわけ。
で、オイラとしては、確かにモノクロによって力強くなった部分もあるんだけど、大半は情報量の目減りによって見応えがカラー版に比べて落ちたなという印象になった。
これがね、最初からモノクロ映画として作られていれば、フィルターや照明、メイクなどによってカラー映像にも劣らない階調表現ができたろう。
昔のモノクロ映画はそうしていたわけだから。
本作のモノクロ化って前述したお手軽なPhotoshopによるグレースケールへの変換の域をでていないと思える。
一部のシーンで"覆い焼き"っぽい効果でカットのなかで階調のコントロールをしているところもあったが、オイラからするとあからさますぎてわざとらしい。
トータルで言ったらモノクロ版よりカラー版の方が圧倒的に良い。
今回のモノクロ版作成を前述した本の手順のように全シーン丁寧に階調を保ってやったら素晴らしいものになっていたかもしれないが、それは詮無いこと。
モノクロにするために予算もカネもふんだんに出そうという人はいないだろうし、モノクロを喜んで観る観客もすくないと思う。
先日予約した本作のBlu-rayはキャンセルさせてもらった。
まあ、オイラにとってはカラー版が5億点。
これで満足だ。
ちなみに劇場で売っているモノクロ版のプログラムだが、これ表紙が違うだけで中身はカラー版とあまり変わりません(笑)。
いや、ちゃんと比べて観たわけではないけど目新しい部分は皆無だと思います。
すでにプログラムを持っている人は買わないことをお勧めします(笑)。
オイラ、買っちゃいましたけど(笑)。


今週末は心療内科と歯のメンテナンス。
それとスコセッシの『沈黙』を観る予定である。

by 16mm | 2017-01-15 21:02 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

『太陽』『愛を読むひと』『グッドフェローズ』『メガゾーン23』

まさかとお思いでしょうが、この時期にすでに鼻炎が始まっているオイラ(笑)。


正月から延々とBUMP OF CHICKENの『アンサー』をヘビーローテーション。
先月の23日から今日までで220回(笑)。


昨日日曜日、スーパー銭湯でストレッチ、薬湯、赤外線サウナ。


先日、学生時代にバイトでお世話になった人と15年ぶりぐらいに会う。
ダラダラと飲み食いしつつ仕事の原状やらなにやらを話しつつ4時間ほど居酒屋に居座る(笑)。
非常に楽しかった。


先週土曜日、今年初の歯科医院へ。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石を取ってもらう。
今年は超超超ドSスーパーでいくので覚悟しいや〜と言われてビビるオイラ(笑)。
んで、歯ブラシと歯磨きの話を少々と、昨年末のステーキ店での火事の話をする。
その後、先生に取れた歯をくっつけてもらう。
まあ取れたのは義歯であるが(笑)、先生具合悪いのにその仕事熱心さに頭がさがる。
更に先生から
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SONY HDR-AS50 [デジタルHDビデオカメラレコーダー アクションカム]を太っ腹にも貸してもらった(笑)。
昨年末から「タイムラプス、タイムラプス、タイムラブスをやりたいなあ」とオイラが言っていたのを知っていて、オイラが機材を買えないのを不憫に思い貸してくれたわけだ(笑)。
しかもハウジング付きである。
タイムラプスが何か知らない人はググってくだされ(笑)。
なんせ件のドS女史ですらタイムラプスを生意気にも知っていやがったので(笑)。
オイラとしては貸してくれた先生への誠意に報いたいところだが、天気が悪い上にパソコンのHDの容量やスペックの問題で果たして動画編集ができるか難しいところなのである(笑)。
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とりあえず自前のマンフロットPOCKET三脚にvelbonのクイックシューを付けてみました。


『Re:アイシテル』
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AmazonでKindle版購入。
作者の木村千歌は昔西原理恵子の麻雀漫画の常連キャラクターであった。
その当時から木村が漫画家だというのは知っていたのだが、このほどやっと初めて作品を読むこととなった。
画は上手くて情緒的にも非常に読ませる上手い作家だと思う。
が、主人公が恋する男があまりにもいい加減に見えて感情移入できず。
女性が描く男なので一定のシンパシーがあるのかもしれんが、う〜ん、こういう明らかに女にだらしない男でも女性は恋ができるものなのか。
この男と恋におちちゃう主人公んの女性の気持ちに寄り添うこともできず。
画は好みではあるのだが、オイラには合わなかった。


『スティーブズ(6)』
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AmazonでKindle版購入。
スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックの二人の"スティーブ"が一緒にいた時代を描いた傑作も本巻で最終巻。
セリフを日本語の方言に置き換えたりと試みとしては非常に成功していたと思う。
更にビル・ゲイツとのやりとりもエキサイティングであって読み応えも増してきたのに残念だ。
しかし、ジョブズとピクサーの話になるとまた別の物語になるだろうし、本作のような風呂敷のたたみ方が正解なのかもしれん。
ちなみにオイラはスティーブ・ジョブズという人間が理解できない凡人である(笑)。


『インド夫婦茶碗: (1) 〜(22)』既刊分
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AmazonでKindle版既刊分の1巻から22巻まで購入。
作者の流水りんこはKindleで無料版の『本当にあった笑える話』で作品を読んでいて知っていた。
インド人の旦那と二人の子供の家庭漫画を描いている人という認識。
それが昨年末からの一時期、Kindle版で1巻〜3巻が1円。
4巻が108円だったので即購入。
今現在は1巻から4巻も通常価格の648円になっている。
Kindle版はたまにこういうお得なことが起こるので侮れない(笑)。
で、その超破格で購入した1巻〜4巻が面白かったので既刊である22巻まで全て購入。
画の上手さもさることながら
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このような非常に真っ当な思想をユーモアを交えつつ語るところに好感が持てたのだ。
本作、だいたい一年に一冊ぐらいのペースで刊行されてきたようで、子供が生まれてから大学生になるまでが今の所描かれているのでロングランの上にかなりの人気作なのであろう。
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このジャンルの漫画は西原理恵子や伊藤理佐や青沼貴子や けらえいこ など多くの作家が描いている。
また、人気ジャンル故に編集者も描かせようとしてるんだと思う。
ジャンルは同じであっても家族の有り様に同じものがないので、作家ごとに特色が出やすい。
オイラなどは野次馬的に他の家族のモメ事などを高みの見物しているような興味で読んでいる。
とはいえ、世間から私生活を切り売りしてる、などという謗りを受けやすいこのジャンル。
自分に照らせば人様に話して興味を持たれるようなものを通常は見つけられないものだ。
自分の私生活を晒せばどんなものでも面白いわけではない。
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上から目線の自慢話や極端な卑下を作品にこめれば読者の共感も興味も得られない。
なんてことのない生活のネタを読まれて面白い”芸”に昇華できるということが作家のセンスだ。
そういう意味では本作はトップクラスの面白さだと思う。
それにしても、サイバラや伊藤理佐や青沼貴子や本作を読むにつけ、女性作家、というか、世の女性の力強さには本当に畏怖の念しかないね。
上に名前を挙げた女性作家達なんて男が会社で仕事をするのと同じかそれ以上に働いた上で、家事や学校の行事に参加したりもする。
更に自分の趣味を楽しんだりする余裕すらあったりする。
男のオイラからすると本当に驚異的なことだとしか思えん。
つーか男はやっぱり怠け者だと痛感(笑)。


『働く!!インド人 印度定食屋繁盛記 』
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AmazonでKindle版購入。
前述の流水りんこの旦那であるインド人サッシーが自分のカレー店を持つまでの紆余曲折を描いたもの。
面白かった。
言葉の壁や文化の壁にストレスを感じながらも、とにかくこの旦那は真面目に働くんだよね。
旦那にとって外国であるこの日本で挫折したら心が折れて引きこもりになったり祖国に帰っちゃったりしてもおかしくないと思うんだが。
そんな旦那の真面目さに周りの日本人達が信頼していく。
良い旦那だな、というよりも良いヤツだなと読んでいて思った。


『万年筆スケッチ入門』
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AmazonでKindle版購入。
Gペンとか丸ペンとかなら使い方もわかるのだが、万年筆はほぼ初心者なので入門書として評判が高かったので購入した。
う〜ん......まあオイラにとって知らないより知っていた方がいい部分もあるにはあったが、もうちょっと万年筆を使ったテクニカルな部分の練習法などがあった方がよかったかなあ。
いわゆるカケ編みの書き方なども載ってはいるんだが、もうちょっと万年筆の特性に準じた説明を詳しく細かくしてもらいたかったし、期待していた。
基本やはり時間がかかっても自分でノウハウを確立した方が良いということがわかった感じ。
オイラにしてはこの本で1500円は高かったなあ。


『漫画アクション 2017年1/5号』
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AmazonでKindle版購入。
町山智浩と片渕須直の対談が載っているので購入。
損したとは言わないが(笑)、内容は町山がラジオや有料ポッドキャストで話したものと重複している(笑)。
まあいいけど。
対談の続きが次号に持ち越しとのことで、それも購入予定。
ガサばる雑誌も電書だと場所取らずで楽チンである。


先週から2014年11月に放送された『浦沢直樹の漫勉』"シーズン0"の「かわぐちかいじ」が44分の長尺となって再放送。
今週は「山下和美」だ。
これでこのシリーズは全てつつがなく録画できたことになる。
早々にBlu-rayにバックアップしていくつもりである。


本来なら冬休み中にやるつもりでいたのに怠けてやらなかった、メガネと万年筆と腕時計の清掃をした。
清掃といってもバラせるところをバラして超音波洗浄機にブチこむだけなんだけど。
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もう十年以上使ってるはずの↑。
当時12000円もした。
今ならもっと高性能そうなものが半額ぐらいで買えるみたいだね。
メガネはレンズを外してフレームを。
時計はバンドだけを。
万年筆はキャップと更にペン軸を二つに分けて。
超音波洗浄機に中性洗剤を入れてそれらを洗浄。
万年筆は更に
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インククリーナーキットに浸して洗浄。
おそらく二十年は使ってなかった中学二年生の時に卓球部の顧問にオイラが転校するときの餞別にもらったものだ。
最近万年筆を使うようになったのでこれもきちんと綺麗にして使おうと思い立った。
腕時計は
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↑こういうのを購入して時計本体の裏側に接するアテの部分だけを取り出して
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100均で買ったプラスチックのゲタを貼り付けて時計とアテの間に隙間をつくる。
夏などは腕に汗をかいて時計が濡れちゃうのが可哀想なのでこのようなウェポンを考案して使ってみた。
これがなかなか良くて、腕にかいた汗が時計につかないので、時計の裏側を綺麗に保てる。
更に汗がついて竜頭やプッシュボタンに緑青がでていたのをかなり防いでいる。
これを使う以前よりも汚れずにすんでいるのである。


ブーツのメンテナンスもしたかったのだが、これはまた今度にする。


『太陽』
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AmazonでBlu-ray購入。
先日、第59回ブルーリボン賞の候補作が発表になったが、作品賞に本作も監督賞に入江悠も入っていない。
ナニかい?ブルーリボン賞の有識者達は本作を観ていないと?
観てなけりゃノミネートできねーわな(笑)。
まあいい。
オイラはこの傑作を知っている数少ない人間の一人という誉を得ているわけだから(笑)。
とにかく作品全体が創意に満ちていて、それが作品を豊かなものにしている。
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劇中に出てくるビートル。
誰が見てもフォルクスワーゲン・タイプ1なわけだが、劇中でのこの車の音がシリンダーの中でピストンが動き回り、吸気と排気と爆発が起こってるような音がしないわけ(笑)。
フルルルルルル〜っている、なんとも地に足がついていないような音を出して走ってる。
フォルクスワーゲン・タイプ1の実車の音ではなく、効果音として車の音を変えている。
SFという絵空事に真実味を持たせる方法論として、劇中に現れるデザインを現状にあるものをベースにするというものがある。
例えば1971年に公開されたスタンリー・キューブリックの『時計じかけのオレンジ』。
明確な"いつ?"という劇中の年代は特定されていないが近未来の物語であると規定されている。
で、音楽好きの主人公のオーディオをキューブリックは
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CDでも、ましてやネット配信などでもない(笑)、無茶苦茶小さいカセットテープに設定したわけ(笑)。
1970年代初頭だからね、さすがのキューブリックもCDやDVDなんかを思いつけるはずもなかったわけだ。
が、それは今現在この『時計じかけのオレンジ』を観ての感想であって、公開当時はカセットテープが小さくなっていくであろう未来にリアリティがもてたはずなのだ。
逆にその当時にCDなんかを提示したらその当時の観客はまったくリアリティを持てなかったただろう。
赤外線レーザーを使った光ディスクなんて一般にはだれも知らなかったろうし想像すらできなかったろうから。
『太陽』でのフォルクスワーゲン・タイプ1の音もそうで、容易に推測できるのは一昔前のボディデザインの車を好んで選びつつ、そのボディデザインがなされた頃からはるかに進んだ技術力と科学力で作られた乗り心地や走りを決定するエンジンが内蔵されている乗用車。
デザイン的には観ている観客と地続き感を出しつつ、それに乗っている人間のスノッブさを表現できる。
相当に周到な演出プランだと思う。
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このなんてことないゲートの開閉の音も非常にリッチに作ってある。
見慣れたものにちょっとした工夫を凝らすことでまったく違うものに見える。
わかっていてもそれを徹底させるのは相当のセンスと創意が必要なのだ。
このような地続き感を提示しているからその後の
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この風景が実は
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ヴァーチャル・リアリティが作り出したものだという、そういう技術力をもった世界観だということがすんなりと腑に落ちるのだと思う。
21世紀初頭に蔓延したウイルスによって人口激減。
生き残った人類は、心身ともに進化しながらウィルスを取り込んで耐性を得るも太陽の光に弱くなり夜しか生きられなくなった新人類"ノクス"と、ノクスに管理されウィルスの恐怖を常に感じながら貧しく生きる旧人類"キュリオ"とに分かれた。
本作は”吸血鬼””ヴァンパイヤ”ものとも言えるジャンル映画に属すると思う。
この手のジャンルを前面に出すと日本ではヒットしないという。
まあオイラもわざわざ今更吸血鬼の映画を観たいとは思わないしね。
なので本作はこのジャンルを巧妙に隠してはいるがやはり”吸血鬼”モノなのだ。
それは本作のラストが『ぼくのエリ 200歳の少女』からの引用ということからもわかる。
ただ本作における吸血鬼がその手のジャンルと決定的に違うのは、通常吸血鬼が永遠の命をもち、関わった人間は置いていかれるように寿命によって死んでいくわけだが、本作は吸血鬼と人間とが一蓮托生の関係で、片方が滅びればもろともに滅びる。
吸血鬼側のノクスは子孫を残すという部分で非常に脆弱な存在で、だからこそなのか夫婦という関係を持ちつつも婚外によるセックスに躊躇がない。
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で、まあこんなシーンがあったりするんだが、これは文脈的に言ってもホモセクシャル的な暗示だと思う。
ノクスは性に対するタブーをまったく気にせずにいれる存在。
性的な意識を亢進させる装置としての性的なタブーがないとすれば、セックスに対する希求というものも希薄になるのは明白であろう。
かたや旧人類"キュリオ"である
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結(ゆい)はノクスになる転換手術を拒んでいたにもかかわらず、幼馴染にレイプされたことを一つに切っ掛けに(実際はいくつもの理由があるんだが、雑に言って農村社会というか田舎という共同体の暴力性みたいなものに嫌気がさしたのかもしれない)転換手術を受ける決心をする。
セックスによって種がつながっていくという側面はキュリオには残っているわけだが、結(ゆい)自身はその過程での不幸な側面である暴力性に嫌気がさし、それがない世界を求めた結果なのかもしれん。
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このノクスになった娘とキュリオの父親とのシーンが切なくてねえ。
ノクスの娘が差し出した手を取らない父親に
「大丈夫 握手ぐらいじゃ(ウィルスは)うつらないから」
と言葉を投げかける。
以前の自分が知っている娘とは違うものになってしまった事に対する動揺で手を出せないでいるんだということを慮ることもできなくなってしまった結(ゆい)。
もう同じ人類ですらないという父親の絶望なんだよね。
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ラスト、ボロ車で海を目指すキュリオの鉄彦とノクスのゲートの門番である森繁。
二つの人類が心を通わせ、昼はトランクの中で太陽から身を隠す森繁と、鉄彦がつかの間の希望を抱いて旅をする。
このトランク越しの二人の対話って明らかに『ぼくのエリ 200歳の少女』からの引用なんだけど、意味合いがやっぱり違うんだよね。
『ぼくのエリ 200歳の少女』の女の子は一緒にいる男の子が成人して老いていっても少女のままでい続けるという悲劇を暗示させる。
しかし本作はノクスとキュリオの一方が人類として生き残る種族であるということではなく、明らかに種としては先のない存在だと思われる。
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本作で象徴的に描写された金色のススキが生命の黄昏の一瞬の美しさのように描かれている。
オイラにとっては最高の映画であった。


『愛を読むひと』
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AmazonでBlu-ray購入。
ずっと気になって観たかった作品。
amazonで927円(送料別)で購入。
非常に美しい映像で15歳の少年が30歳の女性と恋をしてセックスをする。
前半かなりエロティック。
脱いだからエラいというわけではないが本作でオスカーを取ったケイト・ウィンスレットの脱ぎっぷりの度胸と演技は賞賛に値する。
特殊メイクの功績もあるんだが、30代の若干垂れた乳房というのが非常にリアルであり、本当にリアルなエロス表現だと思う。
で、後半からはナチスの戦争犯罪がテーマとなる。
オイラとしては前半と後半のテイストにあまりにもギャップを感じてしまってどう捉えていいか混乱気味。
本作の全篇を通してのテーマが
"愛したり尊敬したりしていた人物が過去に許しがたい愚行に加担していた場合それを許せるのか?"
というものであるのはわかるのだが。
非常に興味深く良い映画だし好きな映画ではあるんだが、オイラとしては年の離れた男女のエロスという方に興味を引かれすぎたかなという感じだ。


『グッドフェローズ』
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wowowでの録画視聴。
本作を最初に観たのは大学生の頃。
その頃だと俳優はロバート・デ・ニーロに傾倒していて、彼の俳優の作品を結構観ていた時期だ。
本作は『タクシードライバー』のマーティン・スコセッシと組んでの作品で期待は高まっていた。
ロバート・デ・ニーロといえば、当時も今もスターであり凄腕のアクターであるから出演映画の登場シーンは印象深いものが多い。
それなのに本作では
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冒頭のファースト・カットで画面奥で居眠りしているデ・ニーロが最初の登場カットなのである(笑)。
「すげえ、さすがスコセッシ(笑)、ボビー・デ・ニーロをなんて無駄遣いしやがるんだファッキン(笑)」
公開当時観た時には本作の面白さというのがイマイチわからんかったのだが、今観かえすと同じスコセッシの『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と筋立てが同じやん(笑)。
野心満々な若造が成り上がっていって最終的に破滅するというね(笑)。
スコセッシはこのモチーフに取り憑かれているような気がするね。
それが魅力ではあるんだが。
後は劇中の殺人の顛末のカットのつながりにかかるエリック・クラプトンの『レイラ』のコーダを初めて聴いて
「なんてカッチョいいんだ」
と思ったですよ。
この『レイラ』のコーダ部分ってエンドクレジットにもかかるんだが、その前がシド・ヴィシャス版の『マイウェイ』だったりする(笑)。
この『マイウェイ』をコケにするようなシド・ヴィシャス版がまたすげえ。
ロック好きのスコセッシの面目躍如だね。
ちなみに本作の撮影終了ってストの間際だったらしく、それでも撮了したスコセッシは慌てて飛行機に乗り
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黒澤明の『夢』でヴァン・ゴッホ役として出演した。
で、その時に読んでいた本が遠藤周作の『沈黙』で、このほどその映画をスコセッシが監督で公開の運びになる。
感無量である。


『メガゾーン23』
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wowowでの録画視聴。
バブル期にあったオリジナル・ビデオ・アニメーションのはしり。
これが出たのは1985年で高校三年生の頃。
家にビデオデッキもないし、一応受験生なので買ってくれとも言えなかった(笑)。
当時の流行であった『超時空要塞マクロス』のスタッフ達が作ったものとしてオイラとしても非常に観たかったのだ。
で、望みが叶って観れたのは大学生になった二年後。
たしか買ったビデオデッキで初めて観たのが本作だった筈だ。
が。
期待とは裏腹にその当時観た印象としてもイマイチノレなかったような気がする。
その頃だとすでに宮崎駿に傾倒していた時期であり、それに比べると本作があらゆる面でチープな作りに思えた。
その印象は再見した先日でも変わらず。
これまで色々観てきて眼が肥えちゃったもんだからアラしか見えない(笑)。
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一体この右腕はどこに置かれているのだろうか(笑)。
カウンターの上なのか?
それともカウンターを飛び出しているのだろうか?
この手のいい加減な作画が結構散見する。
この頃はセルに絵の具を塗っていたせいもあるんだろうが、塗り間違いの色パカも結構。
今からするとよくこんなんで高い金出してビデオ買ったなと(笑)。
こういうのを見ると宮崎駿の品質管理能力はパなかったということなんだろうね。
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こういう悪趣味な作画が平気で描かれるというのもイタイところなんだが、この頃は作画表現の黎明期であり、表現の振り幅を極端にとって模索していたと考えることもできる。
まあ実際そうだったんだろうけど、今見ると単にヘタクソでグロい悪趣味としか観えない。
久しぶりに懐かしく観たわけであるが、まあもう観ることもないであろう。


今週末は『マッドマックス 怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディション』を4DXで観て、余裕があったら『本能寺ホテル』もいってみよう。

by 16mm | 2017-01-09 22:43 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Comments(2)

謹賀新年

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時間もやる気もなかったせいか、年賀の画像は一部違うものの拙ブログに貼った画像の使い回しである(笑)。
ありがたいことにここに貼る画像を楽しみにしてくれている人もいるようなのだが、まことに申し訳ない。
それはともかく、今年もよろしくお願いいたします。

by 16mm | 2017-01-01 10:44 | 閑話 | Comments(2)