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『ワンダーウーマン』

先週土曜日、ヘアカット。
火事で焼けた店舗は来年春頃に同じ場所で再生されるとのこと。
ホッとする。


本日日曜日、銭湯で寝湯、日光浴。
少々カッタルくてストレッチをサボる。


『Leica M10 BOOK』
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AmazonでKindle版購入。
本体が買えるわけがないので(笑)せめて本だけでもと購入。
負け惜しみではないが、自分の撮影の仕方にライカが合わないように感じる。
オイラはどんな短くて軽いレンズでも基本三脚を使っての撮影なのだが、ライカ使いは小さいレンズで手持ち撮影でサクサク撮影していくイメージ。
風格があるので持っててうれしいという気分は絶対ある。
カメラって撮影して楽しむということがある一方でカメラという機材を見せびらかして持ち歩きたいという楽しみも間違いなくあると思うのだ。
オイラのNoctilux-M 50mm f/0.95 ASPHにしたって、持っている人がそう多くない(高いからね(笑))という意味での優越感とそのレンズでしか撮れない極上の描写という満足感の両方がある。
まあどちらにしてもカメラが趣味でない人にとっては車が買えちゃう値段のレンズを買うなんてのは失笑の的なんだけどね(笑)。


『健康で文化的な最低限度の生活(1)〜(5)』
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AmazonでKindle版購入。
近頃傾倒している柏木ハルコの連載中の作品単行本の既刊分5冊を購入。
柏木ハルコと"イコール"にしやすかったエロスの要素をかなり削ぎ落とし、生活保護というものを読み手に啓蒙しつつそこにまつわる人間模様を多彩なキャラクターを描き分けて綴っていく。
非常に丁寧であり、人間の在り様というものに対しても真摯に描いている。
法律や規則を杓子定規に運用できないところの問題を浮き彫りにしてく。
既刊の第5巻も次巻が気になるような終わり方をしているので、本当に楽しみである。
ちなみに
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主人公のこの顔、というか、表情がなぜかたまらなく好きなんだなあ(笑)。


『慕情』
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AmazonでCD購入。
オイラは観ていないがドラマの主題歌だ。
待っていれば年末に出るアルバムに収録されるんだろうが、なんとなく辛抱たまらず(笑)購入。
不本意かもしれないが、中島が自分の感性をフルに使って先鋭化している歌よりも、劇伴というくくりと制限のなかで作り出した歌の方が軟弱なオイラのような聴き手にはしっくりくる。
本作も例外ではなかった。
良い感じの歌である。


『歌暦』
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AmazonでCD購入。
ライブ盤としての存在もしっていたし、この両国国技館でのコンサートについてその当時オールナイトニッポンのパーソナリティだった中島が
「両国国技館で中島がシコを踏む」
とか言って笑いをとっていたっけ(笑)。
1986年。
オイラ高校卒業して色々流離ってた時だよ(笑)。
大学浪人という聞こえが良いのが悪いのかわからん状態で中島みゆきのオールナイトニッッポンを楽しんでいた。
ライブ盤というものになんとなく抵抗があって買わずにいたものだ。
今回たまたま聴きたいと思って購入。
毎年リリースされる中島みゆきの先端のサウンドを使った音を聴き続けてきて、それが嫌だとも思わないんだが、その今の音楽があるからこそ、30年近く前のこの中島の歌声を愛おしく聴くことができたのも事実。
特にここに収録されている"悪女""HALF""見返り美人""やまねこ""縁"などはオイラの生涯ベスト級の歌だ。
♪自由 自由 ひどい言葉ね(見返り美人)
どうしたらこんな言葉を紡げるのか。


今週末は原作 司馬遼太郎、主演 岡田准一の
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『関ヶ原』を観る予定、なのだが。
本当は先週観ようとも思っていたのだが『ワンダーウーマン』を選んじゃったから(笑)。
原作・主演は申し分ないのだが、
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監督が大嫌いで気に入らない(笑)。
この監督の『クライマーズ・ハイ』はなんとなく面白かったんだけどね、悔しいことに(笑)。
ビッグマウスの上から目線の映画通気取りが虫が好かないのである(笑)。


よい子のれきしアニメ おおきなカブ(株)

面白かったけど、つまりいろんな言い訳と自慢話。
『監督不行届』のキャラだし、面白く観れたよ、庵野秀明の言い訳と自慢話を。


『ワンダーウーマン』
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先週土曜日、109シネマズ菖蒲。
字幕 3D IMAX。
全世界で大ヒットだとのこと。
続編も決まったとか。
マーベルに比べて映画がイマイチの感があったDCコミックスが『ワンダーウーマン』で起死回生の兆しなんだろう。
劇中のセリフで、秘書の仕事というのはボスの言ったことをなんでもすることよ、に対してワンダーウーマンが
「それは奴隷と言うわ」
というなかなか知的でウィットにとんだセリフもあり楽しめる部分もあった。
で、オイラは本作を全世界の多くの人間ほどに楽しめなかったのだ(笑)。
この作品を受け入れないことでフェミニストから外れるような気もしないではない。
本作は女性が希望する世界観なのかしらん?
戦争に対する女性からの異議申し立てのように感じられた。
それはそれでオイラは文句はない。
オイラが本作に入り込めなかったのは、女性だけの島という部分。
女性しかいないという世界観にどうしても納得いかなかった。
原作を知らないという所為もあるけど、女性しかいなければ守るための戦いはあっても攻撃する戦いはしないという希望というか理想の世界観なんだろうけど、男がいなければ子供も生まれないわけなので、種としては滅びゆく存在と思えるわけで、そこにどんな未来的な希望があるのだろうか、という部分。
未来がなくても良いんだけど、本作はなんとなく希望としての未来を語ろうとしていると思うと、世界観としてのリアリティが感じられない。
じゃあ、キャプテン・アメリカだとかスーパーマンは現実の理屈と合ってるとは思えないけど、どうなんだ?ということになる。
いまいちモヤモヤして、どこがどうとはっきり言えないのがもどかしいが、オイラは本作を楽しめませんでした


今週末は心療内科と歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-08-27 20:57 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『龍の歯医者』『藁の楯』『ベイビー・ドライバー』

先々週土曜日、歯の治療。
虫歯になってた左上の奥歯の治療終了。
ただその周辺が虫歯になっているとのことなので治療は続く(笑)。
いつものように美形で剽軽なドS歯科衛生士女史と食べ物の話で盛り上がる。
女史は最近人間ドッグでの結果で血糖値が高かったのを相当に気にしており(笑)
「運動だってしてるのに、甘いモノだってものすご〜〜〜くたくさんは食べてないのに嗚呼それなのに」
食い意地番長で甘味処が好きな女史がブルーになっていたので、どのくらい上がってたのと聞いたら基準値から0.1ぐらいだって(笑)。
ざけんなこのアマ(笑)。
オイラは基準値から2も上なのに(笑)。
再検査の通知をぶっちぎってるのに(笑)。
女史は再検査の通知すらきてないんだよ(笑)。
これまで良好な数値だったところを0.1上がったなんて誤差の範囲じゃないのか(笑)。
......
というようなことをものすご〜く穏当な言い回しで女史に言って元気付けた。
ドSでありながらかなりビビリである(笑)。
治療後、先生にiPhoneでの動画について教えてもらう。
なんでもiPhoneで撮ったデータをLogで保存できるソフトがあると。
動画は興味があっても機材を買い揃えることや使っているMacintoshの老朽化で編集が難しいなと思い、二の足を踏んでいたのだが、撮影から編集までiPhoneでと割り切りで考えたら自分でも使いやすいかなと思った。


いろいろツいてない(笑)。
車のタイヤがパンクしたので近場のガソリンスタンドに行って修理してもらおうと思ったら、パンクの仕方が修理不能なもので(笑)、タイヤを交換することに。
ただそこではタイヤの一本売りができないとのことで、一応値引きしてもらったがタイヤ四本で75000円(笑)。
この時点でガソリンスタンドではなく、タイヤの専門店で購入した方が安かったかなと思ったが、スタンドのスタッフが親切だったのでお任せすることに。
しかもパンクの所為だと思っていた車体の振動が、昨年同様のエンジンの1気筒が死んでるというもの(笑)。
イグニッションコイルが逝っちゃった(笑)。
イグニッションコイル、工賃含めて17000円。
なんでしょうか(笑)。
この手の出費は大事だとは思うのだが、なんか風俗店で金を散財するよりも車関係に金を使うのが無駄遣いに思えてしまう(笑)。


本日日曜日、ブーツのメンテ。
久しぶりすぎて二つあるブラシのどっちが汚れ落としだったか忘れている(笑)。


Sniper 3D Assassin
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iPad miniで絶対課金をしない誓いをたてて(笑)殺りまくってます(笑)。
このゲームスナイプの対象が全部男(笑)。
女は撃たないという製作者たちの意気を感じるけど、凶悪な女もいるけどね(笑)。
だがしかし、ゲームはやりたいと思っても、やると長続きしない今日この頃。
だからPS4もARもVRも興味ない。


先々週から
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『この世界の片隅に』がアメリカでの公開が始まったようだ。
"rottentomatoes"で97パーセントを叩き出しとるがな(笑)。
評価はともかく、もっと多くの人間に観てもらいたいものだ。


『たそがれたかこ(10)』
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AmazonでKindle版購入。
最終巻。
なんつーか、中年の自虐が自虐ではなく、現実的、リアルな痛さのある展開であった。
たかこの葛藤というのは世間一般では普通踏み込まない部分だと思う。
例えばである。
50歳のオイラがものすごく好みで優しくしてくれるからと言って女子高生に愛の告白をするのは、自分的にも躊躇われるが、社会的にもあまり良い目ではみられない。
男の場合は"ロリコン"(女子高生がロリかどうかはわからんが)などと言われて本当に良くは見られない筈だ。
年が極端に離れたカップルというのは世間にはあると思うけど、あくまでも数少ない成功例だ。
主人公のたかこもその辺りはよくわかっている。
しかしね、好きになった男に「好きだ」と言いたい気持ちはオイラにもわかる。
松本零士風に言えば
「男は、負けると分かっていても告らなくてはならない時がある」
(笑)
ちょっと違うが(笑)、たかこもそういう事だったんだろう。
様々なスリリングさと相まって、最終巻がオイラにとって非常に満足だった。
正直読んでてたかこの母親とか娘が非常にウザい存在にしか見えず、おせっかいも口のききかたも気に入らなかったんだ。
特に娘の若者な言葉遣いが嫌だなと思うのは、いよいよオイラも年寄りになったなという感慨である(笑)。
できれば最終ページのカラーはカラーで見たかったよ。
本作を読み終えて本作作者の夫である新井英樹の
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『宮本から君へ』を読み返した。


『ザ・クレーター 3』
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AmazonでKindle版購入。
唐突に3巻だけを購入したのはTwitterで本巻に収録されていた
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『墜落機』を読んでみたかったので。


『劇場版「BLAME!」 弐瓶勉描きおろし設定資料集』
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AmazonでKindle版購入。
所謂設定画なのでラフな画が多い。
なのでこの手の仕様の画が苦手な人にはオススメできないかな。
オイラはこれを見て感心もしたし、勉強になった。


『おひとり様物語(7)』
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AmazonでKindle版購入。
谷川史子にハマっている。
画の上手さ、タイトルの良さ。
谷川史子の作品を読むと、日常のほんの些細なことと認識されるような事柄でも、人によっては気持ちに刺さるんだなと感じる。
そういうものを作品にできると言うことは、谷川がいかに周りに気を配ってるかと言うことなんだと思う。


『金魚妻 2』
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AmazonでKindle版購入。
エロスをモチーフとして描き続ける作家。
作家としても尊敬するが、本作での身勝手なDV男に対する容赦のない対応、暴力ではなく、その対応が非常に小気味良かった。


『失恋日記』
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AmazonでKindle版購入。
女性作家の描く作品はあまり読んでいる方ではないのだが、このエロスの描き方は男の作家にはないような視点があって新鮮だ。
やっぱり男のエロスというのは即物的であるのかなと自覚する。


『愛・水族館 柏木ハルコ傑作短編集』
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AmazonでKindle版購入。
柏木ハルコは約20年前にスピリッツ誌で連載していたものを読んだきりだったが、エロスをベースにして多彩なものを描いている。
やはり才能のあるひとなんだろう。
比べるのもなんだが、黒澤Rの作風はどちらかというとタッチが細めでクールであり、感情移入を若干制限するような感じ。
柏木ハルコは線が太く土着的とも言えるような、ビジュアルとして濃厚なエロスを視覚的に体験できるというかね。
とにかく柏木ハルコは性臭を感じるような濃密なエロスを感じさせるものだね。


YouTube

↑すしらーめん《りく》


↑ももと天 Momo and Ten


↑PDRさん


『龍の歯医者』
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2月18日&25日(よる8時~8時46分)にNHK BSプレミアムで放送。
今年の初めぐらいに放映された作品の録画視聴。
まあ
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色々理由はあると思うのだが(笑)、本作品のソフト化、DVD&Blu-rayが噂によると難しいとのことらしい。
オイラは1組Blu-rayで保存してあるが、これを観逃したり、観たかったぁ、という人も多いと思う。
かろうじてAmazonビデオ-プライムで観れるようだが。
オイラとしてはこれほどの作品が多くの人に観られることなく封印されるというのは犯罪に等しいと感じる。
本作は劇場上映された作品ではないが、今年観た映像作品でいえばベスト5内に入るだろう。
アニメだけに限定すれば文句なしのベスト1に決まりだ。
とにかく色々力強い作品だった。
本作は
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龍をモチーフにした物語だ。
龍が実在し、それが世界になんらかの影響を与えているという物語は目新しいものではない。
『ゲド戦記』があり『皇国の守護者』もそうだ。
龍を、というか、龍自体が神がかりな存在であり、思い切って"神"と言ってしまってもいいかもしれない。
で、対立する人間達の一方がその龍の助けを得て戦争をする。
言うなれば"神"を軍事兵器として運用した戦争の物語だ。
通常なら神と人間なら、人間が神に勝てるはずがないんだけど、この神、というか、龍は
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歯が虫歯になりやすいらしく(笑)
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ある特殊な人間達が龍の歯をメンテナンスする。
無敵の龍とて虫歯の痛みがあっては力が出せないということらしい。
この龍の歯をメンテナンスする人間達を龍の歯医者と呼んでいた。
で、ちょっと複雑なのだが、本作で描かれた戦争は過去の事として語られる体裁になっている。
本作の後編の冒頭
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本編のメインの時代より後の時代を示すようなジェット旅客機が飛び(本編のメインの時代はプロペラ機だった)、その昔、龍の歯医者という集団がいた、という過去形のレポートがなされる。
本作の主人公である野ノ子たちがいなくなったであろう、そして野ノ子たちが関わった戦争も終わった過ぎ去った時代であっても、龍が実体として存在している現在というものを描いている。
一種の哀感が感じられた。
作品は前編後編合わせて約90分だから劇場用映画としてでも良かったように思うが、
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庵野秀明の名前は知っていても鶴巻和哉の名前は世間に浸透しているわけではないだろうからね。
オイラを含めたオタクな人間しか鶴巻和哉の名は知らんだろうし。
クオリティ自体は劇場用映画といっても遜色のない出来だと思う。
劇場作でありながら酷い作画のレベルがある中で本作ははるかに高水準のレベルだ。
まず前編冒頭のアヴァンが終わった後に挿入されるタイトルクレジット表示がカッコいい
文字のパーツがバラバラになったり伸長されたりしながら表示される様が手が込んでいる上にカッコよかったな。
本作は軍事、アクション、魔術、ボーイ・ミーツ・ガール、エロス、とあらゆる要素が組み込まれており、エンタテインメント作品としてもかなり欲張りなものでありながら非常にうまくまとまっている。
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前編冒頭はかなり容赦無くハードな艦隊戦。
描写も戦争モノとしての見応えがあり、それゆえに死の重さというものを最初に印象付けている。
これから"死"について語ることの宣言とでもいうか、観る側に前提条件を与えていると思う。
そもそもこの作品のタイトルにある"龍の歯医者"にはある一つの条件をクリアした者のみがなれる。
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"龍の歯医者"志願者達は一度龍の歯に取り込まれる。
そして
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自分の死に様を見せられる。
自分がどんな状況でどんな死に方をするかを暴力的なまでに認識させられる。
劇中のセリフでいえば"キタルキワ"というものだ。
"キタルキワ"は漢字で表記されていないので正式なところをわからんが、"来たる極"なのかなと思ってる。
人間は必ずいつか死ぬ。
通常その死がいつくるかということを人間は知らない。
知らないからこそ楽観的になれるとも言える。
しかし龍は歯医者になる人間にその楽観性を許さない。
運命を受け入れない人間、龍が神がかり的な力でその人間の最後を見せながらそれを信じない者を自分の歯の治療者として認めない。
つまり死という現実を受け入れた者のみを歯医者とするのだ。
劇中で
「"キタルキワ"を迎えられたことを祝って」
というセリフがある。
龍の歯医者は皆、自分の最後の瞬間を知っている。
生命を全うし、死の恐怖から死ぬことによって解放されたことを肯定的に受け止めているんだと思う。
「生きるって長生きすることが目的なの?」
オイラはこのセリフに感動しつつも一定の警戒感も持っている。
生きる意味を自分の内面から見つけたならまだしも、権力を持つ他人、あるいは国家によって与えられたものを受け入れれば、周りからの同調圧力によって自分の意思が介在できない事態にもなる。
そんな事態が第二次大戦であった。
ただそれでもこの「生きるということが長生きすることに目的があるのか?」という問いかけは自分の内面と向き合うには重く誠実なものだと思う。
登場人物の一人である
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悟堂のセリフで
「勇敢だねえ」
というのがある。
これは思慮の足りない向こう見ずな若造に対していうこともあれば、運命に争う人間に対してのエールにも使われる。
もうなんつーか、ことほど左様にセリフ自体も非常に繊細な作りになっている。
言うまでもなく、これらのセリフを発した声優たちの仕事もすばらしいからに他ならない。
とにかく本作はいくら賞賛してもしたりない。
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こんなん観てると
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『未来少年コナン』のギガント攻略戦みたいだな、とか(笑)。
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この憎しみと憎悪の件は
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宮崎駿の『風の谷のナウシカ』のこれを思い出したかな。
繰り返すがエンタテインメントの要素をふんだんに入れつつ、気持ちにズシンとくる作品だ。
オススメだ。
が、惜しむらくは主演女優が非常に悔しいほどの好演をしておきながら、思想性として唾棄するようなところへ行ってしまったことが残念でならない。


『藁の楯』
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wowowでの録画視聴。
三池崇史監督の2013年の作品。
オイラにとって三池崇史はアタリハズレの多い映画監督で、アタリだったのは『十三人の刺客』「一命』
ハズレだったのは『ヤッターマン』『テラフォーマーズ』『無限の住人』。
非常に多作であり、その点に関しては尊敬すべき部分であるとは思っている。
なので全ての作品を観ているわけでもなく、全ての作品に興味が持ててるわけでもない。
この本作、『藁の楯』は比較的アタリだったと思う。
それでも本作を劇場で観なかったのは原作が木内一裕だったからに他ならない。
木内一裕は"きうちかずひろ"で『ビー・バップ・ハイスクール』を描いていた漫画家で、1983年-2003年まで大ヒットした作者である。
オイラもヤンマガを購読していた時には面白く読んでいたが、結局この人の作画が顔のアップと望遠レンズで一部を切り取った作画で、画自体の上手さはあるものの、見てるうちに飽きてくるものであった。
会話劇としては面白くもあったが、漫画として単行本を買おうという感じにはならなかった。
この"きうちかずひろ"が1991年に
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Vシネマで『CARLOS/カルロス』という作品を作った。
当時興味があったので観てみたら、まあくだらない
端的に言ってビートたけしの『その男、凶暴につき』の低品質なフォロワー作というか模倣作。
考えてみれば漫画の『ビー・バップ・ハイスクール』のセリフも気の利いたものは当時のビートたけしのパクリばかりだったよな。
なのでオイラは宇多丸などが評価するほどにこの『CARLOS/カルロス』を評価していない。
なのでこの『藁の楯』についても
「"きうちかずひろ"じゃな」
という気分があったのは否めない。
で、観てみたら、三池崇史の作品としてはアタリの方だった。
いや、画として
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こんな気合の入ってない画を撮ったりしているので観ててダラけるところはあるんだが、この作品の凶悪犯罪者に対するジレンマというものを非常にうまく物語にしていると思う。
まったく自分に関係の無い幼女をレイプして無惨に殺す。
それを繰り返すような人間が法治国家によって守られているという現実。
誰もが思う、こういう人間が改心して更生することなんてありえない、そんな人間を税金を投入して逮捕し移送し裁判をする。
どんなに改心して更生したとしても被害者なり被害者の遺族は癒えない傷を一生背負うのに、加害者がまったく反省もせず被害者を冒涜するようなヤツであったら。
誰もが考えることであるが、これを警察のディティールを持ち込んで物語としてまとめた"きうちかずひろ"の手腕は評価したい。
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今年、『22年目の告白―私が殺人犯です―』で似たような役(実際は違うんだけど(笑))をやった藤原竜也が本作でも良かった。
反省を全くしない犯罪者の役をリアルに好演していたが、ひとつだけ現実にないのはオイラの見立てだと藤原竜也ばりな美形の犯罪者というのにお目にかかったことがないということだ(笑)。
その部分は天使の顔をした悪魔という部分でのフィクションが効いている。
映像的な快感であろう。
その一方で
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松嶋菜々子がどうにも大根すぎる(笑)。
この大根さ加減がリアリティをだしているともとれるんだが、これは脚本上の問題として松島の役が間抜けすぎ(笑)。
二回も犯人を取り逃がしかけ、二回めはそれが原因で自分が死んじゃうんだから。
脚本上、もうちょっと有能さを出してもらいたかったが、松島自身の少々ぼんやりした感じが、そういう間抜けさでもいいかなと感じさせている(笑)。
とりあえず面白かった。
オススメである。


『ベイビー・ドライバー』
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先週土曜日、イオンシネマ春日部。
久々に劇場で映画を観た。
評判の良い作品。
オイラの興味は
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ケヴィン・スペイシーや
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ジェイミー・フォックスが傍にまわった作品としてだ。
本作は
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"ベイビー"という通り名のクソイケメン野郎(by町山智浩w)が、犯罪者の逃がし屋運転手が主人公。
このクソイケメン、幼い頃に事故で耳鳴りが止まずにいて、それをiPodで音楽を常に流して紛らわせているという設定。
この設定からわかるように、音楽映画である。
つまり、ミュージカルである(笑)。
カーアクション、ガンアクション、フィジカルアクション、それらを含め、登場人物たちがベイビーの聴く音楽のビートに合わせて芝居をする。
まあすごく見事ですげえなと感心したが、オイラにはミュージカルの呪いが(笑)。
やはり途中でウツラウツラと気絶しかけた(笑)。
もうミュージカルの映画はオイラにとってはどうしようもない(笑)。
断片観た限りでは面白かったとは思うが、自信を持って感想が言えません(笑)。


今週末はヘアカット。

by 16mm | 2017-08-20 19:20 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)

『夕凪の街 桜の国』

どうにもこうにも週末になると疲れが抜けなくなりました(笑)。
したがって週末寝たきりのヒッキー中年である(笑)。
夏期休暇でまとめて身体のメンテをしよう。


Klean Kanteen
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友人からKlean Kanteenのステンレス全面ミラーの水筒を貰う。
運動もしなければ旅行にもいかない(笑)オイラに水筒を使う機会など微塵もなさそうだが、この水筒があまりにもカッコよくてとにかくなにか無理くりにでも入れて活用したいと考えている。
飾っとくだけではもったいない。
ボディをボコボコになるぐらいにハードに使い倒したいものである。


『日本カメラ8月号』
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書店で書籍購入。
本誌の付録にニコンの小冊子。
各々の年代のカメラの試作機の写真が多く載っていた。
1966年、オイラが生まれる一年前にブローニー版のカメラ機が試作されていたと知った。
資料的な価値の高い冊子だ。
サンダー平山がいたらもっと深い薀蓄が語られたかなと思う。


『白竜HADOU 3』
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AmazonでKindle版購入。
掲載誌の方では本単行本の豊洲移転問題は終わって、某電機メーカーの暗部に白竜が
「シノギのにおいがするぅ」
と(笑)、暗躍し始めたところである。
暴力団は大嫌いだが、現在のどうにもならない状況の打破に白竜というファンタジーを求めてしまう(笑)。


『留之助ブラスター、国際ライセンス取得』
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ブログにて発表されていたのだが
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留之助ブラスターが正式に『BLADE RUNNER 2049 』のデッカード・ブラスターの小道具レプリカとして認定された、と。
これでこの銃が某SF映画(笑)の主人公が持っていた限りなくそれに近い(笑)拳銃のレプリカです、などと歯にモノが挟まったような事を言わず、堂々と『ブレードランナー』で使用された小道具として世界に配給できるとのこと。
これって、メデタイこと、だよな?
そもそもこの銃って『ブレードランナー』のデザイナーの一人であったシド・ミードがデザインしたものではなく、小道具係の人間が急場しのぎででっち上げたものなのだ。
だから当初この銃のデザインに関する権利は存在しなかったので、『ブレードランナー』とか『デッカード』とかの名前が付与されてなければ限りなくグレイな形で製造販売できたわけ。
それが今年、『ブレードランナー2049』公開に際し、留之助ブラスターが正式に映画のプロップとして採用されたと。
によるとつい最近、映画の権利関係の会社から留之助ブラスターに対しライセンス料を支払えとの通告がなされた、と。
言うまでもなくこれまでの留之助ブラスターはその販売において『ブレードランナー』の文字は一切入れていなかったにもかかわらず、だ。
つまり、留之助ブラスターの完成度において本物のレプリカ(意味不明w)として言い逃れができないものであったと言うことだ(笑)。
まあだからこそ『ブレードランナー2049』でも採用されたんだけど。
で、今後留之助ブラスターを販売するときはそのライセンス料を加味して販売せざるを得ず、売価が上がる可能性がある、と。
で、このライセンス料の支払いはこれまで販売されたものも遡って支払え、と。
噂ですよ、噂ですけどね(笑)。
この噂がでたのはひと月ぐらい前なんですが、今後の留之助ブラスターの売値が上がるのは止むを得ないとはいえ、過去に遡ってライセンス料を支払え問題はあまりにもあんまりだと思うんだが、それは解決したのかしらん?
オイラとしては今回の国際ライセンス取得よりも、その前にすでに『ブレードランナー2049』でプロップとして留之助ブラスターが採用されたという事実がね、デッカード・ブラスターではなく、留之助ブラスターとして映画の世界観に認められたということがものすごく誇らしい。
これで留之助ブラスターの初期段階の図面(初期段階なので最終情報が集約されていない図面だけど)を不当に流用した設計者によって作られた某○○式のブラスターとの格の違いを見せつけた感じ(笑)。
噂ですw。
噂ですけどね(笑)。
留之助ブラスターを異常な愛情をもって作り上げた製作者達にあふれんばかりの拍手と敬意を。


『夕凪の街 桜の国』
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AmazonでKindle版購入。
『この世界の片隅に』のこうの史代原作の漫画。
今日というこの日に本書の感想を書くことができる偶然になんともいえない気分になるとともに、この作品をいまのいままで知らずに読まずにいた自分を恥ずかしく思う。
いっぱしの漫画読みを気取りつつこれほどの作品をいままで取りこぼしてきたのだ。
ところで、オイラのKindleの"コレクション"の項目のなかに"favorite"なるものが作ってある。
自分にとって大事であるとか、一生モノであるとかの本をその項目にいれてある。
で、この『夕凪の街 桜の国』もそのなかに入れさせてもらった。
大傑作だよ。
舞台はヒロシマ
あえて漢字の"広島"ではなく、カタカナの"ヒロシマ"。
本作は『夕凪の街』と『桜の国』という各々独立しつつ相互に繋がりをもった連作だ。
『夕凪の街』『桜の国(1)』『桜の国(2)』の三作で100ページに満たないながらはっきり言って超重量級想いと情報量が詰め込まれている。
それはオイラが知らない、ヒロシマに原爆が投下されてから10年後の状況と、それ以降現代に生きる特にヒロシマ出身の人たちの想いが私の知らない形で表現されていた。
『夕凪の街』は"原爆スラム"と呼ばれていた地域が舞台だ。
そもそもオイラ、"原爆スラム"なんて酷い名称があること自体しらなかった。
そしてそこに住む人たちが敗戦後10年経ってもいて、
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会社帰りに靴底が減るのを惜しんで靴を脱いで裸足で歩く、なんてことがあったなど知らなかった。
実はこの"知らない"ということも本作の重要なテーマであることが作者のあとがきで書かれている。
"原爆はわたしにとって、遠い過去の悲劇で、同時に「よその家の事情」でもありました。怖いという事だけ知っていればいい昔話で、何より踏み込んではいけない領域であるとずっと思ってきた。しかし、東京に来て暮らすうち、広島と長崎以外の人は原爆の惨禍について本当に知らないのだという事にも、だんだん気付いていました。わたしと違ってかれらは、知ろうとしないのではなく、知りたくてもその機会に恵まれないだけなのでした。(あとがき抜粋)"
オイラは自分の国が世界でも数少ない被爆国であり、『はだしのゲン』を散々読み込んできて、その手のことは知っているはずだと思い込んでいたが、腹立たしいことにとんだ知ったかぶりだったのだ。
『夕凪の街』では原爆投下敗戦の10年後を生きた皆実(みなみ)という女性の物語だ。
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原爆投下敗戦10年後、だ。
銭湯にいけば身体中傷だらけに火傷の跡を残した人たちがいる。
そんなこと思ってたつもりもないのだが、戦争が終わればそんな傷跡の人たちの存在を忘れてしまっていたんだよ、オイラ。
しかしね、実際問題戦争を生き抜いた人たちの身体には生々しい戦争の痕が深く刻まれている。
主人公の皆実も腕の火傷を気にして
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ノースリーブのワンピースを着れずにいる。
どんなことでも時間が解決する、なんてのはものすごくノー天気なお花畑な言葉なんだと痛切に感じた。
更に言えば皆実は原爆投下時に自分のことで精一杯で他人を助けることができなかったことに一生モノのトラウマを抱えている。
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例えば、男に好かれて結婚して幸せになってはいけない人間。
もっと言えば"あの時"死ねなかった人間であり、卑怯にも生き残った人間だと思い込んでいる。
あの原爆投下の中で生き残るなんてのは奇跡のようなものだと思うからね。
それを幸運だと思うことができずにいるのだ。
10年経ってもこういう人がいたのだ。
じゃあ何年経てばこの気持ちが解消されるんだ?
皆実はその気持ちになんとか折り合いをつけられそうになった矢先、原爆症で倒れる。
投下後10年だよ。
うん、10年。
本書のあとがきの解説にも書いてあったが、原爆症は被爆後10年経って発症することもある、と。
それはオイラも頭ではわかっているが、原爆投下後10年経ち、未来は明るいと信じ始めた矢先になるまでの10年。
10年ってのはオイラにとっては長い年月だと思うけど、ことほど左様にこの程度の年月では解消できないことがあるという事実を目の当たりにした感じで愕然となる。
皆実の死の間際の言葉。
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「やった!またひとり殺せた」
なんてエノラ・ゲイの搭乗者たちだって思ってないぞ。
しかしね、皆実にしてみればあなた達は絶対的な殺意をもって原爆を投下したんでしょ、わたしを殺したくて殺したくてしかたなかたったんでしょ、と思い込まずにはいられないだよ。
原爆を落とした人間達が自分と同じような人間であってはならず、同じ人間だったら怒りの矛先が向けられないから。
こんな悲しい想いを戦争はさせたんだ。
更に『桜の国』では2004年が舞台。
2004年であっても
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"ヒロシマ"や"原爆"が婚姻の障害になっている事実。
もう10年ではきかないよ。
いったい戦争はいつまで苦しめるんだろう。
こういう本に接すると軍隊とか参謀本部だとかで戦争を俯瞰して人ごとのようにやっている人間達には殺意すら感じるね。
ロクでもないものだと思う。
本作は『2004年度(第8回)文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞や第9回(2005年)手塚治虫文化賞新生賞を受賞したようだが、当然だろうね。
今から10年以上前に話題になっていたのに今頃オイラは大騒ぎして恥ずかしいものだ(笑)。 
賞を取ったのはうれしいけど、とりすぎてもとり足りない気分になる作品だ。
直木賞だとかさ、あれは小説しかだめなんだっけ?
漫画、小説にかぎらずすぐれた物語に対してだったら本作はエンターテインメントとしても上質なユーモアもあるしね。
ガキどもには『はだしのゲン』と本作を是非とも読ませるべきだと思う。
オススメである。
読後、本作の冒頭に書かれていた
"広島のある日本のあるこの世界を愛するすべての人へ"
という言葉に眼から水出た。


今週末は歯のメンテナンス。

by 16mm | 2017-08-06 20:36 | | Trackback | Comments(2)