『ネイビー シールズ』『危険なメソッド』『モンスターズ・ユニバーシティ』

先週土曜日、ヘアカット。
行く度にやってもらっているヘッド・スパ。
今回は炭酸をつかったクリームを頭皮に塗ってあっためるというものをやってもらった。
炭酸クリームを頭皮に塗ってラップで密閉してあっためる。
理屈でいうと炭酸ガスの発生で頭皮が一時酸欠状態になり毛穴が広がる。
毛穴につまった老廃物がそれと一緒に排出される。
クリームを除去するとこれがおどろくほど髪の毛がフワフワのサラサラになっていた。
そのクリーム、欲っしいなあ、と言ったが業務用で売り出していないという(笑)。
まあ毎日やっていいものではないらしいのでヘアカットに行く度にやってもらえばいいか(笑)。


本日日曜日、岩盤浴とサウナとストレッチ。
先週は平日に一度サウナに行けた。
ストレッチは首筋の伸ばし具合を意識できるようになった。


『岳 傑作集 ベストクライミング シェラフ携帯ポーチ付き 特装版 』
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なんともまあ、オイラとしたことが発売日を失念していたw。
慌てて先週月曜日に購入。
別に特装版でなくてもよかったんだけど、たまたま通常版が売ってなかった(笑)。
お目当ては単行本未収録の作品。
連載時にも読んだ記憶がなかったりするので、オイラは初見であった。
読んでみたけどどうしてコレが単行本からオチたのか分からん。
普通にいい物語であったと思うんだけどね。
三歩の無茶振りをビビリながらこなす少年の話。
大人になりに山に来た少年。
一人でキャンプして山の頂上に行ければ清々しい高揚感で自分が大人になれたという錯覚はできるだろう。
しかし、この物語では少年が三歩と出会い、一人で瀕死のクライマーを、血だらけで手足がエライ方向に向いている塊を、担いで行く。
「無理なら仕方ない でも担ごう その人が背中で死んでもいい ただそこにいるのは 救えるのは君しかいないんだ」
その言葉に奮起した少年もエライ。
三歩とあった時の
「良く頑張った!!」
という言葉は少年に対して
"君は大人だ"
と言っているに等しい。
ただ本作はここで終わらないのがいい。
少年は大人になるという高揚感より、大人になることの怖さを思い知って下山する。
大人になるということは怖さを知る事なんだよね。


映画館で『風立ちぬ』の4分という長尺の予告編を観る。
とにかく動くもの全てが手書きで描かれている感じ。
松任谷由実の歌声で気持ちが持って行かれそうになると、庵野秀明の声で引き戻される(笑)。
予告編だけの判断で言えば庵野の声を聴いてものすごく不安になる(笑)。
以前、宮崎駿が本作のテーマを語る上で
「美しいものを作ろうとしたら零戦になった」
というような事を言っていた。
それを聞いた時はロマンティックな感じと戦後の悲劇を思うに、センチメンタルな印象を受けて期待した。
が、その後コミック版の『 永遠の0』を読んだ時、主人公が
「この高性能な戦闘機を作った人間を恨む」
という言葉に冷や水をかけられた気分になった。
オイラはあまりに能天気だったのではないか。
美しいものを作ろうと献身した結果のものが、多くの命を無意味に奪っていった。
美しく高性能な為に無茶な事を強いられ、結果命を散らした人間がいたのだ。
設計者のセンチメンタリズムなど関係ない。
敗戦に向けその美しい思想で作られた筈の零戦はパイロットを閉じ込め爆弾をぶら下げて"特攻"というおぞましいものに成り果てる。
宮崎駿がその辺りを斟酌してないとは考えられない。
が、軽井沢?とはいえ、モンペもはかずにあんな洋装の女の子がいる事ができたのか?
宮崎がぬけぬけと上映終了後に泣いた、なんてことが喧伝されて非常に不安になる。
以前の宮崎はそんな事はなかった筈だ。
もしかしたら本作で宮崎の老いた無惨な屍を観る事になるのかもしれん。


enchantMOONを予約。
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果たしていつ頃とどくか(笑)。


マゴノテプロダクツ製 レジン製フィギュア 1/22 ポリスA&B(2体セット) 4.980円
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代引き購入。
今週火曜日に届く予定。
誰もが知ってる某映画の登場人物二人(笑)。
すっげえリアルだねえ。


『ネイビー シールズ』
DVDレンタルで視聴。
宇多丸が以前オススメと言っていたので観る事に。
以前、チャーリー・シーンとマイケル・ビーンが同名のタイトルの映画に出ていたが、そっちではない。
本作はモノホンのシールズの隊員が役者をやって劇映画を作った(笑)。
モノホンの隊員を使ってだったらドキュメンタリーになりそうだが、一応筋書きを作った物語になっている。
ドキュメンタリー調のリアルだが地味になりがちなものよりも、シールズの広報映画として観た人間が高揚するような作品になっているわけだ。
ただ多くの人が言う程プロパガンダの臭いはオイラはしなかったかなあ。
世界観はなかなかハードで、CIAの女性エージェントへの拷問があったりする。
が、その他は銃撃シーンなどもあっさりとした描写になっている。
つまり『プライベート・ライアン』のような人体破壊のリアルさは無しにしつつも撃たれた時の反動は結構リアルだなと思った。
ゲームの一人称視点の映像が挿入されたりと、戦争アクションの娯楽性は十分。
敵も例えば『ランボー2』のような単なる動く標的という感じではなく、一応のアメリカへ敵対する思想めいたものをなんとなく描写しているのもいい。
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映像的なケレン味もありなかなか見応えがあった。
と、呑気に思っていたら、ラストで心をもっていかれたよ(笑)。
亡き戦友の子供にあてた手紙の朗読でとある詩が語られる。
「死の恐怖に侵されず人生を生きろ
人の宗教を貶めるな
他人の考えを尊重し私見にも尊重を求めよ
人生を愛し満たすべく努め
自らの周りを彩れ
長く生き大切な人々につくせ
臨終に際しては死の恐怖に囚われた者になるな
まだ時間が欲しいと後悔し嘆く者になるな
賛歌を口ずさみ英雄の帰還するが如く逝け」

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すっげえ。
なんて良い詩で幕を引くんだろう。
超感動した。
この最後の詩によって単なる広報映画に留まらないものになったと思う。
......
と、超感動したオイラだったが、さすが宇多丸(笑)。
評論でこの詩についての解説をしていた。
この詩を作ったティカムサなる人物。
日本では主にテクムセと呼ばれているようだ。
なのでティカムサでwikiで調べても出でこない(笑)。
で、このテクムセなる人物、実はアメリカ先住民、所謂インディアンなのよ。
この映画に白人への植民地抵抗運動のネイティブアメリカンの詩ってすごくアイロニックじゃない(笑)。
これを聞いた時、なかなか冷や汗が出たよ。
こういう事を知らないと本当にダメだね。
その他宇多丸は本作の最後の字幕についてアメリカ公開版と日本公開版の違いに言及していて、これもかなりの驚き。
興味のある人はネットで宇多丸の評論を探し出して聴いてもらいたいね。
やっぱ映画の感想と評論を分つものってのは確実に存在するね。
単純に映画を観ただけでは絶対分からない事ってのがあるってことだ。
そういう意味ではオイラにとって宇多丸は最高に信頼できる男である。


『危険なメソッド』
DVDレンタルで視聴。
監督のデヴィッド・クローネンバーグの作品。
この映画のを知った時、監督への興味と、本作に登場する精神分析学者のフロイドと分析心理学者のユングへの興味で非常に関心があったのだ。
が、劇場公開がかなり限定されたものであった為に観る機会を逸して、このほどDVDでの鑑賞となった。
グロ、エロ、ヴァイオレンスのクローネンバーグの持ち味を期待してると肩すかしをくうだろう。
フロイドとユングについて多少なりとも知識があるオイラから言うと割とまっとうな伝記映画になっていたと思う。
フロイドとユングのエピソードは割と知ってるものも多くて、映画自体の筋も分かりやすく非常に楽しめた。
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左からヴィゴ・モーテンセンのフロイド。
そして「ウホッ!!いい男」マイケル・ファスベンダーのユングと役者の顔似せも完璧じゃないっすか(笑)。
この二人の学者の間にキーラ・ナイトレイ演じるザビーナ・シュピールラインが物語の推進役になる。
ザビーナ・シュピールラインという人を寡聞にしてオイラは知らなかった。
ユングってのは次から次へと患者に手を付ける女好きで有名でw、彼の愛人として有名なのはトニー ウォルフだと思っていたので、この点は非常に勉強になった。
このキーラ・ナイトレイが自らの馬面を更に伸ばすようなw顔芸で精神分裂病を演じるのは圧巻。
キーラ・ナイトレイってすごいんだな。
乳首を出す事も厭わず、「ウホッ!!いい男」マイケル・ファスベンダーとのスパンキングまで演じている。
たぶんこの映画を真剣に観ればSMという行為というものの理屈づけがなんとなく理解できるかもしれない。
なんで痛い事をされてそれが性的な快感になるのか?とかね。
そういう意味では監督のデヴィッド・クローネンバーグのこれまでのテーマに通じているものだと言える。
クローネンバーグ自身はフロイドにもユングにも相当に詳しいだろうしね。
本作は他人に対しては深く分析的なのに自分の事は分析されるのを極端に恐れて尚かつ自分の事は分かってないw二人の有名な学者のモロさを描いている良作である。
今後も再見するだろうな。


『モンスターズ・ユニバーシティ』
ネタバレあります。
先週土曜日。
109シネマズ菖蒲。
2D吹き替え版で鑑賞。
オイラとしては『カーズ2』と『メリダとおそろしの森』と二つ続けてピクサーの体力低下を心配していた。
それで本作『モンスターズ・ユニバーシティ』。
『モンスターズ・インク』の続編、というか前日譚にあたる。
『モンスターズ・インク』が完璧な作品であり完璧な終わり方をしているのに蛇足をつけてどうすんだと思っていた。
製作者もアホではなかったらしく、前作の続きを作る愚は避け、その前日譚とした。
そこまでしてヒット作にあやかりたいのか?
結果的には『モンスターズ・インク』は越えられなかったが、ここ数作のピクサー作品としてはかなり良かったと思う。
これまた続編であった『トイ・ストーリー3』には及ばなかったけれどねw。
まず観ている人間の期待を良い意味で裏切り続けるストーリーであった。
怖がらせ屋を養成する大学、モンスターズ・ユニバーシティが舞台。
『モンスターズ・インク』ではおだやかで良い奴なサリーが結構イヤな奴だったりw。
『モンスターズ・インク』での敵役、ランドールが憎めないヤツであったとか(笑)。
ランドールに関しては本作での彼を観てると『モンスターズ・インク』での彼への最後の仕打ちはやりすぎではないかと思ったりしてね。
本作から『モンスターズ・インク』への道のりを非常に巧妙にツイストさせたストーリーで構成させている。
その一方で才能というものについての残酷さも描いている。
風体がまったく怖くないマイクが誰よりも努力して怖がらせ屋を目指しても、才能が無ければ夢をあきらめなくてはならないのか?
本作では絶対ではないが才能だけが全てではないというロジックを巧妙に構築していた。
向いてないと思われている要素も見る角度によって変化するものだ。
その見る角度を変えるには不断の努力が必要なのである。
結局マイクは怖がらせ屋を諦めるわけだが、『モンスターズ・インク』を見れは最後の勝者はマイクだと言えなくもない。
「諦めるな」というテーマは本作では一貫していて、サリーとマイクは大学のエリートだったんだ、という締めくくりではなく、実は二人とも大学をドロップ・アウトしていたのだ(笑)。
そこからどうやってモンスターズ・インクに入り怖がらせ屋になれたのか。
まさに二人は諦めが悪かったというに他ならない。
なので、オイラとしては本作の終わりが非常に清々しく感じられた。
子供の時にモンスターズ・インクに社会科見学をしにきたマイク。
その時は立ち入りを拒まれた床のラインを、胸を張って踏み越えて行くマイクに感無量であった。
とにかく映画としてのデキは非常に良く、楽しめたので、オススメです(笑)。

ちなみに短編映画『ブルーアンブレラ』も非常よい。
物語自体は『Paperman 』のような顛末に見えたが、ヴィジュアルがすごい。
夜と雨と浅い被写界深度の世界観(笑)。
レンダリング、無茶苦茶大変だったんぢゃねーか(笑)。


今週は歯のメンテナンス。
by 16mm | 2013-07-07 23:13 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(2)
Commented by chata at 2013-07-15 00:07 x
所さんの番組で風立ちぬの製作現場をやってたのですが、パヤオが口から毒舌しか出てなくて笑えましたw

去年からフィギュア買わなくなったな~なんて思ってたら、どとはんがフィギュアを買いだしたw
なんのフィギュアなのかわかりませぬすみませんw

ピクサー持ち直しましたか。楽しみです。
ところで最近まどかマギカをようやく見終わりました。
やはり龍騎に似てるとこもありましたが、こちらのほうがえげつないw
すでにテレビBGMで『ひかりふる』があったんですね。うぉぉと感動しました(・∀・)
Commented by 16mm at 2013-07-15 00:38
■re:chataさん
>パヤオ
おおお。観たかったぞ、その番組。
だいたいパヤオは口を開くと毒舌ですね。
因業なジジイになったんんではないでしょうか(笑)。

>フォギュア
『ブレードランナー』っす。
結構サイズが小さいのですがディティールはかなり頑張ってるとおもいまっすw。
ちなみに右側がハリソン・フォードですw。

>ピクサ
いやいやw。
まだ予断は許しませんw
年末公開のは『カーズ』が飛行機になったような映画ですから(笑)。

>まどマギ
視聴お疲れさまでした。
ほほう。『龍騎』に似てると。
ライダーを観まくって、尚かつ『まどマギ』を制覇した同僚に聴いてみます。
『ひかりふる』のところはやっぱいいですね。


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