高畑勲 死去

先週土曜日、歯のメンテナンス。
いつもの美形で剽軽なドS歯科衛生士女史に歯石取りなどの定期メンテを丁寧にやってもらい、先生との問診という名のカメラ談義をして治療費ゼロ円というのはかなり申し訳ない感じ。
あ、女史にオススメしてもらった歯ブラシを買い忘れた(笑)。


本日日曜日、銭湯でストレッチ、赤外線サウナ。
それと久方ぶりに岩盤浴。


先週土曜日に『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』を観るつもりだったが、地元の映画館で上映してなく、している劇場で観ると上映終了が24時過ぎで帰宅が25時近くになるので断念。
では地元の劇場で『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』を観ようとするも、時間的に4DXと3Dしかやっていない。
『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』を高い金払って観たいと思わないので2Dで十分なのだが。


忘備録
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ギレルモ・デル・トロ「人生に積極的になれ。生きろ。セックスしろ。酒場でのケンカに巻き込まれろ。ときには危険を冒せ。有り金を全部失って、そいつを取り戻せ。列車に飛び乗って旅に出ろ」


忘備録

『シェイプ・オブ・ウォーター』の名シーンの一つ。
手話で"Fuck You"(笑)。


"折りたたみ孫の手"
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今年の一月に購入した"折りたたみ孫の手"だが、先週職場で使ってたら
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折りたたみの蝶番の部分から割れてもーた(笑)。
いや、この製品がヤワだったという糾弾がしたいわけではない。
実際この製品のレビューで否定的なものもなく、オイラにしても使い勝手や掻き心地は良かったのだ。
問題はオイラの使い方でこの蝶番があるということは少なからず弱い部分であるということを認識しつつ使うべきだったのだ。
オイラはこの孫の手を日常的にしょっちゅう使い、割と強めに押し付けて使うもんだからこうなるのもしょうがないよな。
つーわけで、再度同じものを購入。
竹製で持ち歩きに支障がないのなんてそうそうなく、本製品一択。
壊れたらまた買えばいいや(笑)。
金で済むことなら使い方は改めんぞ(笑)。


ホワイトチョコがけいちご
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会社の同僚に貰って食べたら見事にハマってしまった(笑)。
これまで結構糖質を控えていたのに、ああそれなのに(笑)。
このホワイトチョコが一番美味いと思う。
練乳的な甘さがフリーズドライのイチゴの酸っぱさとベストマッチング。
黒いチョコだとちょっと味が重すぎる。
その他、宇治茶とストロベリーチョコのものがあるが怖くて食べられん(笑)。
なんでも輸入食材で売ってたものが広がったらしく、今ではコンビニでも独自に売ってる。
でもオイラはこの無印良品のが好きかなあ。


『藤子・F・不二雄SF短編<PERFECT版>』
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AmazonでKindle版購入済みの1巻以外の全巻購入。
思いの外1巻以降一気に読んでしまった。
といっても台詞の比較的多いものや複雑な設定のものは飛ばして読んだ。
飛ばしたものも読まないわけではなく、10作読むエネルギーで1作読むつもり。
とにかく最初はこの短編集の全容を知りたいという気分だったのだ。
とにかくすばらしい。
作品によってはオイラが生まれたばかり、1歳の頃の作品もある。
それでもその全てが古びてないと感じる。
"古び"なんてのは個人の主観であるが、物語どころか絵柄も古さを感じない。
端正な描線はオイラ好みだ。
町山智浩が『地球最後の男』や『アイ・アム・レジェンド』の解説時にその原作は『吸血鬼』という小説で作者はリチャード・マシスンだと言った。
そして藤子・F・不二雄(当時は藤子不二雄だったろう)はその『吸血鬼』を元に
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1978年に『流血鬼』を描いたという。
『流血鬼』の台詞でマチスンの名前が出てくるのがご愛嬌。
どう考えても昔の漫画家の方が今の漫画家に比べて教養の深さと広さが違うよなあ。
藤子・F・不二雄の短編ってSFはもとより科学、化学、生物学、民話etc......の知識で引っかかったトピックを脚色してオリジナルな物語を見事に作っている。
これほどの広範囲の興味と知識を持っていた漫画家って手塚治虫を除けば、石ノ森章太郎と藤子不二雄の二人ぐらいだろうか。
巻末の解説も比較的短文ながら色々興味深い。
藤子・F・不二雄の長女によれば『ドラえもん』を続けるために本作のようなSF短編や『エスパー魔美』を控えたり終了させたりしなければならなかったことへの葛藤があったらしい。
売れて人気のある『ドラえもん』が作家性の足かせになっていたのだ。
かく言うオイラもこのSF短編を『ドラえもん』と同じように楽しむことが子供の頃はできなかった。
当時オイラは『ドラえもん』の作者に対する期待の中にSF短編で描かれていたような内容が理解できず怖くて難しく感じていたんだと思う。
藤子・F・不二雄としては子供にも興味を持ってもらえる作品として描いていたんだろうが、オイラはこのSF短編を理解するのに大人にならないとダメだったのだ。
藤子・F・不二雄としては不本意な読者であったであろう。
しかしオイラとしてはやっと大人になれた気になったのである。


『すゞしろ日記 参』
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書店で書籍購入。
今年の二月にすでに発売していたのを先週知って急ぎ書店で購入。
本巻で3巻目なわけだけど、スパンが長いのでいつ出るか見当がつかない(笑)。
西原理恵子が山口晃を評して
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"今一番イカした線を引く男"とか
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"何万回描いても永遠に引けない線がある。神様からその線をもらった人がいる。何の難解さもなく退屈そうに引く線は神様の領分"とか言ってるがまったく異論なし。
本書は画込みのエッセイで
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オイラはその達者な画と山口のひととなりを知ることに対する興味で興味深く読んでいる。
天才でないオイラは天才の思考というのを学んで多少なりとも利口になりたいのだ(笑)。
これまで同様に絵描きの日常や奧さんとの交流などオイラなどは面白く感じているんだが、それ以上に本巻はオイラ好みのトピック満載。
例えば
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"映像のリアリティはリアルに見た物より、過去に見た映像の記憶との合致による所が大きい様に思う----ので、私が違和感を感じた映像で育った人にはその違和感が必須の「自然さ」になることもありうるだろう"
この山口のリアリティに関する考察で"過去に見た映像の記憶との合致"というのは20年ほど前に押井守も言っていたことだ。
が、山口は更にそこから"違和感を感じた映像で育った人にはその違和感が必須の「自然さ」になることもありうるだろう"という考察を付け加えている。
もしかしたらリアリティというものに絶対はないということなのかもしれない。
そして本書は、ルーカス・フィルムに行ったときのルポや、宮崎駿の『天空の城ラピュタ』での雲についてだとか興味深い上にオイラとしては読み応えが強いわけ。
それをサラッと画と文字で天才の所感で埋められている感じ。
もうオイラとしては宝の山よ(笑)。
本巻は何度も読み返す楽しみがあるなあ。
ずっと先だろうけど次巻を楽しみに待つ。


"高畑勲 死去"
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2018年4月5日に映画監督の高畑勲が亡くなった。
82歳。
この機会に
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『じゃりン子チエ 劇場版 [Blu-ray]』を購入しようとしたら売り切れかつ転売屋が値上げしてやんの(笑)。
まあ、待てばじきに入荷するであろう。
当然だが高畑勲の作品は観ている。
それでも高畑勲の名前を知ったのは高校生の時に読んだ
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大塚康生の『作画汗まみれ』からだと思う。
そこから『風の谷のナウシカ』のプロデューサーをやって、エラい人なんだなと感じ(笑)、当時朝方にやっていた『母をたずねて三千里』や『赤毛のアン』の再放送を楽しんだ。
というのは高畑勲や宮崎駿が自信をもって世に問うた『アルプスの少女ハイジ』を含めた所謂『名作劇場』というアニメを本放送の時の小学校低学年時にちゃんと観てないのだ。
なぜかというと、小学校低学年の無知無能なガキであったオイラは当時"名作"なる品行方正なおカタい物語をバカにしていた節があったのだ。
"名作"イコール親や教師が喜ぶような、子供にはつまらないもの、という強いバイアスがかかっていた。
それでもオイラの周りで『母をたずねて三千里』や『未来少年コナン』などを楽しんでいた同級生もおり、オイラが特別偏屈だったということかもしれない。
そんなわけで、高畑や宮崎が見せたかったであろう年頃ではなく、世の中を斜めに見初めて反抗期まっさかりな高校時代にオイラはそれらの"名作"モノを楽しんだのである。
楽しんだり私淑したりすると制作者の人となりが知りたくなる。
高畑勲は東京大学文学部仏文科卒業。
オイラの大嫌いな東大卒の親戚に言わせれば東大の文学部などは頭の悪いヤツが行くところであり、そこから出版社だとかに行くではなく、ヤクザ映画の東映で更に子供騙しと言われていた漫画映画の東映動画に入社というね(笑)。
宮崎駿と一緒に労組に力を入れ、ふてぶてしい態度とまったく妥協をしない融通のきかなさで作品をつくり東映動画で干されることになる。
スタジオ・ジブリのパトロンの一人であった、故 氏家齊一郎が高畑勲を
「あいつは今だにマルキストの匂いがする」
と評していた。
おそらく氏家が捨てざるを得なかったものをブレずに高畑が持っていたことに対する畏怖だったのかもしれない。
それでまあ聞くところによると、高畑勲という男は遅刻の常習で人の意見を寝転がって聴く。
Twitterにあったが
"『じゃりン子チエ』の会議の時に高畑監督がおっしゃった「頭の悪い人の気持ちが分からない‥‥」"
まあさすが東大卒だな(笑)。
まあ人となりで言えばバカなオイラとしてはまったく知り合いたくない部類の人なんだが、その人となりと作品の出来は違うからね。
宮崎駿や富野由悠季とは違う方向で面白さを作った人だと思う。
高畑勲の作品って観てて衝撃は受けるしすごいものを観たという感動もするんだけど、どういうわけか宮崎駿や富野由悠季の作品に触れた時の高揚感というものが皆無なんだよね。
例えば『天空の城 ラピュタ』を観た後に入道雲を見ればその向こうにある素敵な世界に思いを馳せて気分が高揚するというのはオイラだけでなく割と多くの人が体験するだろう。
ただ、高畑勲の作品のどれにでも『おもひでぽろぽろ』でも観終わってスカッとするような気分にならない。
で、気がついたのは、高畑勲の監督作って人間や事象に対して観る側に"思い入れ"や過度の"共感"を与えない、突き放して見せることによって見えてくるものを見せようとしているのではないか?
スタンリー・キューブリックの作品に接するのと同様な感じなのではないか?と思い至った。
これはオイラの思い込みであるので本当はどうなのか知らん。
そう理解することで公開時気絶しちゃった『ホーホケキョとなりの山田くん』も後年再見して楽しめたりした。
アニメーション映画の製作というのは時間がかかるものだが、それでも高畑勲は監督として寡作である。
TVの演出をのぞいて映画の監督としてだと10作ぐらいしかない。
予算や時間や人員にたいしてまったく妥協をしない姿勢で作品を製作することで、会社の責任者が責任とって辞めたり、公開時期を遅らせる、未完成なフィルムで劇場公開する。
お金を回収するための作品という認識が完全に抜けている。
それでも高畑本人は妥協してると言うだろうね。
なぜなら、妥協したから作品が劇場公開できたんだから(笑)。
妥協しなかったらいつまでたっても製作は終わらない。
だからね、これから10年長生きしても次作が作られたとは思えないわけよ。
組みたいというプロデューサーもいないだろうしね(笑)。
宮崎駿は最高級の食材と最高の料理人で信じられないような美味しさのケーキを作り続けているんだと思う。
逆に黄金とダイヤモンドでケーキを一生をかけて作ったのが高畑勲。
宮崎駿のケーキはそれは美味しいし、食べればみんな喜ぶ。
高畑勲のケーキはきらびやかで豪華だけど食べられない。
観て楽しむだけだけど、ある意味食べられないからこそ永遠に残ることになるのかもしれない。
褒めてるんだから貶しているんだか。
好きなんだか嫌いなんだか。
ご冥福をお祈りいたします。


今週末は心療内科。

by 16mm | 2018-04-08 17:49 | 出来事 | Trackback | Comments(4)
Commented by パカ助 at 2018-04-09 05:36 x
是非ミクシーでコメント出来るように対処してくださいm(__)m


孫の手 壊れて買い直すのは良くありません 対策を施しましょう。
ガゼットによる補強を進言!!(笑)
Commented by 16mm at 2018-04-09 08:19
■re: パカ助さん
以前のゼロハリのこともあり、パカ助さんのカスタムにはものすごく興味がそそられるのですが、しょせん孫の手ですから(笑)。
手間暇かけるほどの値段でもないですしねえ。
なんか壊れたら買えばいいか、ぐらいですし(笑)。
Commented by chata at 2018-04-10 21:14 x
どとはんが無印のチョコを食ってることは
まだ相方にチクってません・・・

(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガク
Commented by 16mm at 2018-04-11 06:22
■re:chataさん
chataさんの心配をよそに、次回お会いするときにでも買っていこうかなと思っとりました(笑)。
奥さんにもお渡しすればものすごい制裁はないかな、と。
ちょっとした制裁ぐらいですましてもらいたい(笑)。


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