『攻殻機動隊 新劇場版』『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』

先週の拙ブログで「五十肩が治ってきた」みたいな事を書いたが、とんだ早とちりであった(笑)。
先週会社でインフルエンザの予防接種をやった。
ここ何年かは予防接種をしてもインフルに罹っていたのでやるだけ無駄だと思っていたんだが、最近はA香港型、Aソ連型、B型の三種の抗原を含んだワクチンになってるとか。
ならばということで会社の診療所に行ってその混じりっ気アリの(笑)接種を受けにいったよ。
自分の番になり、注射器を持った華奢なおねえさんが
「チクッとしますよ」
と言いつつ打とうとした。
オイラは左腕の袖を捲っておねえさんと自分の間にある台座に置いていたのだが、位置的にどうやらおねえさんの所から若干遠かったらしく。
オイラの左手をムンズと掴み思い切り自分の方に引き寄せた。
「!!!!!!!!!!!!!!ヾ(`ε´)ノヾ(`ε´)ノヾ(`ε´)ノヾ(`ε´)ノ 凸(`◇´メ) 凸(`⌒´メ) 凸(`△´#)凸」
な顔文字が一瞬のうちに頭を駆け巡ったよ(笑)。
可動範囲の狭い五十肩の左腕だなんて若いおねえさんはわからんだろうな(笑)。
引き寄せる力もそんなに強くなかった筈んだが、注射の痛みを感じることもなく、脳みそに直接響いて痺れるような激痛。
中年はかなしひw。


先週土曜日、銭湯に岩盤浴、ジェットバス、ストレッチ。
岩盤浴の温度が若干低かったような気がする。
一度も浴場から出る事なく40分ずっと籠ってられたからな。
こんなところにも経費節減だろうか?


『PIECES GEM 01 攻殻機動隊データ+α』
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AmazonでKindle版購入。
1〜2年前に書店で書籍版を購入したのだが、その頃からすでに電書慣れしちゃってた所為か、紙の本で文字を追うのが効率悪く感じて結局読み進められなかった。
このほど電書ででたので改めて購入。
なぜ執拗にこの本を読もうかと思ったかといえば、士郎正宗による映像化に対する"思うところ"が書いてあるからだ。
まあそれはあまり肯定的な事ではない。
主に、というか、その肯定的ではない対象は神山健治に対してだ。
以前ネット上で演出家の北久保弘之が言っていた事だが、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』において士郎と北久保とで一編を作らせてもらえないか、もらいたい、作らせてもらえる、というような約束をProduction I.Gのプロデューサーや監督と事前にしていた、ということがあったという。
それが北久保が排除され士郎が制作に参加するということが反故にされた。
北久保弘之と士郎正宗はその昔『ブラックマジック M-66』というOVAで共同監督していて、非常に相性がよかったようだ。
その二人でまた仕事がしたい、士郎にしてみれば自分の原作の漫画であれば一編ぐらいは箸休め的なパートとしてシリーズの一つをやらせてもらえると思ったのであろう。
Production I.Gでの話し合いの席でも了解を得たようだった。
が、結局はその目論見は反故にされることになった。
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』を観ていて、そのメイキングも知っているオイラとしてみれば、監督の神山健治がシリーズ全般を強力にコントロールしていたのがみてとれた。
シリーズ全般を遊びなくタイトなものにするために脚本段階から統制していた。
なので例え一編であったとしても自分の意にそぐわないものがあってはならないという方針だったのだろう。
それについてはオイラ自身は神山に対しては肯定的に感じている。
だったら最初の話し合いの席で北久保や士郎に対して希望を是認するような態度を取らなければよかった。
あるいは後々方針が変わったんだとしたらその両名に対するケアをするべきであった。
たかが原作者やフリーの演出家に気を使うことができないほど忙しかったのかもしれんが、その結果、士郎正宗にこのような本で名指しで非難がましいことを言われることになる。
神山が士郎に対して発注したデザインや、士郎が設定したものを最終的に却下したりとしたことも士郎にしてみれば我慢ならないことだったろう。
映像作品の監督としての神山の判断は最終的には尊重されるべきであるとは思うが、原作者に対する気の遣いのなさはどうか。
士郎自身はかなり言葉を選んで書いているようだが、やはり腹に据えかねているんだなと思う。


『攻殻機動隊 新劇場版』
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Youなんとか(笑)Tubeで視聴(笑)

実際のところ声優を一新した『ARISE』シリーズは第一作を観ただけだが面白いと感じられなかった。
一新された声優陣は違和感なく良い感じであったのだが、何に対して違和感がなかったかといえば、押井守や神山健治の作品でのオリジナル声優の印象との齟齬がなかったということだ。
だったらオリジナルの声優でやれば良いとも思うが、この『攻殻機動隊』とか『GHOST IN THE SHELL』と言われる作品が今後もフランチャイズ化して利益を生む商品として延命する為の布石の一つが声優の一新ということなのだと解釈する。
暇つぶしに観た本作であるが、漫画原作の第一話を換骨奪胎してシャッフルしつつ、押井の『攻殻機動隊』の最初の部分にブリッヂするように着地。
冒頭から中盤まではなかなか面白く感じられたが、途中から興味がつきてしまった(笑)。


『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』
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ネタバレ若干あります。
先週金曜日ユナイテッド・シネマ春日部。
前作が大好きだったので期待値マックス。
楽しみにしていた作品。
実際冒頭の爆破テロの描写の緊迫感はすごかった。
前作冒頭の爆破の驚きに匹敵するような描写だと感じた。
ベニチオ・デル・トロの
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この凶悪な表情を見せつけられて期待するなと言う方が無理だ(笑)
が。
その緊張感も冒頭まで。
物語を進行させるためだけの取ってつけたような設定や、行き当たりばったりというか、まったくもって御都合主義てきとしかいえない展開で興ざめ。
暗殺者の異名をとる元検事のベニチオ・デル・トロ演じるアレハンドロの娘は前作で殺された事になっているが、その娘が聾者だったという設定がいきなりでてきた。
メキシコの荒野で会った聾者と手話で会話するアレハンドロの為の設定だろうがあまりに唐突すぎて不自然。
前作で説明されなかっただけで実際に娘が聾者だったのならそれなりの説明をするべきであったろう。
それとメキシコのただっぴろい荒野のハイウェイで偶然にもほどがあるほど偶然が重なって目的の人物と巡り合ったり、車を見つけたりしている。
前作の呆れるほどの丁寧な伏線の張り方(例えば札をまとめるバンドだとか)と回収で、最後まで緊張感を持続し得たのに比べれば本当にいきあたりばったりの本作という印象。
前作でのメキシコのサッカー少年の父親である警察官の話のように、本作も本筋と平行してメキシコからアメリカに密入国させるビジネスをやっているチンピラの若造の話があるんだが、その結末も含めて物語が本当に緩い。
顔面に被弾とか衝撃的な展開もあるんだが、それが最終的に物語に有機的に絡んでこない。
本作のラストがあまりにも雑に一年後にスキップする。
マジでこんなところで終わるのか?というような雑な終わり方。
肯定的にいえば、次作があるとしたらアレハンドロが相棒だったCIAのマットを復讐暗殺をする話になるだろうということを匂わせるのだが、それもなんだかなあ。
本当にそう言う展開になったとしても本作がこんなにも雑だと期待できん。
つくづく前作が神がかった出来だったんだと思った。
超駄作とは言わんが、Blu-rayは買わんだろうな。


今週末は心療内科と歯のメンテナンス。

by 16mm | 2018-11-18 19:58 | 映画・Blu-ray・DVDの感想など。 | Trackback | Comments(6)
Commented by パカ助 at 2018-11-19 00:13 x
ほうほう 五十肩とはそんなに難儀なものなのですね。
私はドッチボールしてますよ 両肩ブンブン振り回しても元気ですが
多分色々調べるとあっちこっちがガタガタです・・・
予防接種のたぐいは、何十年も受けてませんが”予防接種”というワードではいつもからかわれます
幼稚園のときに何かしらの予防接種を受けて多分痛かったんでしょうね
接種後に「ふざけんなこのやぶ医者!!」と大暴れした記憶もありますし、報告を受けた親が面白おかしく周りに流布したもんで
語り草になってますよ・・・・・(笑)

攻殻機動隊は知ってます 見たこともあります
くだらないギャグや可愛らしいけど頭悪そうにしゃべるお嬢ちゃんキャラが出てこないので
落ちつて見れた記憶があります。
Commented by 16mm at 2018-11-19 22:37
■re:パカ助さん
運動や体を動かす人は肩こりも少ないらしいです。
パカ助さんはバイクに乗って全身動かしてると思うので、運動してるのと変わらないのかな、と思います。
いつも思うんですが予防接種が痛いというのは筋肉注射だからですかね?
子供の頃は痛くないからと、よくおケツに注射されてましたけど、どちらかというと腕にするよにおケツに刺される方が痛かった気がします(笑)。

『攻殻機動隊』はSFや銃器などが出て男の子として萌えるのですが、作者が銃器に関してもマニアックすぎて、同じような銃器マニアでも好みが分かれるそうです。
マニアってめんどくさいですね(笑)。
Commented by chata at 2018-11-25 22:32 x
>オイラの左手をムンズと
自分なら暴れこける案件です。
Commented by 16mm at 2018-11-26 05:57
■re:chataさん
唐突に己の背後に立たれて衝動的にチョップを繰り出すデューク東郷のように手が出そうになりましたが、オイラはデュークではないので我慢しました(笑)。
Commented by 朽駄 at 2022-08-05 18:52 x
朽駄です。
ちょっと面白かったので。

https://togetter.com/li/1924458?fbclid=IwAR0rIuLlOC2K4EleUfaknwyC1Ekn7MsMrnfB16tV30KyACmFSEF-_9jE_fI
Commented by 16mm at 2022-08-21 10:07
■re:朽駄さん
う〜ん、SCSIがないようですなあ(笑)。


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