『手塚治虫文化賞10周年記念 AERA COMIC』『月刊COMIC リュウ』

観たい映画がなくスルー。
昨日は床屋に行き、ジーパンを一本買った。
木曜日ぐらいから首から肩にかけてがこってコって。

『手塚治虫文化賞10周年記念 AERA COMIC』
久々にこの手の本で大当たり。
『手塚治虫文化賞』を受賞した漫画家の描きおろし作品あり、インタビューや対談ありと盛りだくさんで充実すぎる一冊。
出てくる漫画家(西原理恵子、浦沢直樹、高野文子、諸星大二郎、谷口ジロー、吾妻ひでお、井上雄彦、岡野玲子、萩尾望都、しりあがり寿)全員が大好きだったり尊敬したり恐れ入ったりしてる人たちばかり。
どうでもいいのは審査員やってる、いしかわじゅんぐらいなもんだ(笑)
とにかく読み応えがあった。
西原理恵子、浦沢直樹、高野文子、諸星大二郎、谷口ジロー、吾妻ひでお等がこの企画の為に描きおろしをしているのだが、全部が良い。
全部良いんだけど、高野文子の漫画が読めたのはものすごいボーナスだと思う。
昔読んだ高野文子の『絶対安全剃刀』という単行本を探し出そうとして見つからなかったのだが(笑)この人作品ごとにタッチをまったく変えて来たのだ。
昔から画が抜群に上手かったわけだが、その完成形として今の力が抜けたような(笑)タッチに行き着いたのだと思う。
完成形と言ったが、今後まだ変わっていく可能性だってあるのだ。
漫画家で数少ない芸術家。
オイラの結構多い神様の不動のひとり(笑)
今回の漫画も淡々と折り鶴を折っていくのを描写しているのだが、なんつーか本当に得体の知れない恐怖を感じたよ、この漫画に(笑)。ある種ホラーより背筋が凍って、キンタマキュ〜〜ってな感じ。

後は諸星大二郎さん。描きおろしも面白かったけど、インタビューで
「最初の頃はヘタだったなあ」
とおっしゃってましたが、恐れながら、まったく今と変わってないと思います(笑)
今でもヘタ......もとい、あまりお上手では......
このタッチ、誰にもだせませんやね(笑)ヘタするとアシスタントの方が上手かったりするかもしれん(笑)
もう諸星タッチは問答無用の味ですな。

萩尾望都の作品って読んだ事ないのだが、これまでインタビューをそこそこ読んできた限りでは非常に知的な作家であるというのはなんとなく分かっていた。
今回のインタビューでも『デスノート』をについて(大御所なのに『デスノート』まで読んでるという貪欲さとういか、業の深さを感じますな)
「さわやかに、さわやかに殺していく。理想のファシズム」
と評する辺りに余人を許さぬ洞察の深さを感じましたな。

漫画読みの人には、上記の作家が好きな人にはたまらない一冊だと思います。


『月刊COMIC リュウ』
二号が出た。
押井の"犬"モノ漫画が始まった。
押井のコレが始まると、雑誌が廃刊になったりするんだけど、『月刊COMIC リュウ』は大丈夫か(笑)
結構面白い漫画があるし、月刊誌なので購入を続けるつもりである。
がんばってもらいたいもんだ(笑)
by 16mm | 2006-10-22 19:44 | | Trackback | Comments(0)


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